初登校日…コーディネートを、かなめとひたぎがしてくれた。
「こんな感じでいいんじゃないの?」
スーツ姿なんて、いつ以来だろうか。もしかして、七五三以来か?…ネクタイを、初めてのバイト料でひたぎが買ってくれた。バイトはチームシティーハンターの経理係である。テッサ、かなめ並の知力、計算力を持っているので、経理係として香さんが雇ってくれた。テッサだと脳筋気味で、かなめだと大雑把だったが、ひたぎはきっちりとこなしているので、香さんの信頼が厚いようだ。
「マッキー、担当教科は料理だからね」
なんでそうなる?一応、中卒の元傭兵なんですが…もっと、体力系の学科はなかったのか?
「名前は、槇村凪にしてあるわ。身分証と同じにしたから」
尊敬する槇村さんの名前から、ようやく卒業できたようだ。
俺は愛車のビートルで、学校へと向かった。学校は藍原学院女子高等学校って言うらしい。ナビで学校まで誘導してもらう。
学校は清潔感に溢れていた。ゴミ、チリが落ちていない、ピカピカな廊下…そして、理事長室へ…
「依頼内容は分かっていますな」
「孫娘さんをまっとうな恋愛感に戻すことですよね?」
「その通りだ。一応、凪君の経歴は見せて貰った」
経歴?あったっけ?人様に見せられるような経歴は無いはずだが…
「あの四葉家の血統なら申し分無い」
血統?馬や牛じゃ無いんですが…
「孫娘を頼みマス」
なんか、予想と違う展開になりそうな…あれ?
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朝礼で紹介された俺。担当教科の発表で響めく生徒達。俺だって、そんな担当教科はイヤだよ。
で、いきなり担任って…何をすればいいんだ?教室に向かった俺。
教室に入ると静まり返っている。いや、窓側の一番後と1つ前は私語しまくっているが…取り敢えず、出席を取る。
印象に残ったのは藍原柚子…校則違反覚悟の服装だ。藍原芽衣…校則通りの服装だ。そして、この二人がターゲットのようだ。あと、谷口はるみ…服装は柚子と芽衣の中間であり、校則的にはグレーか?
「先生、質問です!得意料理はなんですか?」
はるみに訊かれた。
「特に無い。食べたい物を作るだけだ」
「得意なジャンルは?」
「ジャンル?肉料理かな…」
元牧場の息子だし…
ホームルームの時間が終わり、理事長室の隣にある小部屋を使うように言われている。既に本棚には資料が並べられている。それに目を通す。
柚子の母親と芽衣の父親が、再婚して義理の姉妹になった。だが、その後、イケナイ関係になったらしい。どっちが先に手を出したやら…で、孫娘は芽衣だそうだ。黒髪でなかなかのクールビューティー系ではある。生徒会会長をしているのか…
コンコン!
誰かが来た。俺の部屋に誰が用があるのだ?まだ、授業すらしていないし。
「はい」
一応、返事はした。
「失礼します」
入って来たのは芽衣だった。
「何の用だ?」
「どうして、教師になられたのですか?」
そう思うよな。俺もそう思う。
「仕事だからな」
「どうして、女子校の教師になられたのですか?」
「話があったからだ」
「それは、理事長の意向ってことですか?」
「だとしたら?」
少しギャンブルをする。相手の反応を知る為である。芽衣を抱き寄せた。身体を強張らせるが、抵抗はしない。手の平を背中とお尻に這わせる。
「先生…何を…」
小さな声で訊いてきた。耳も顔も真っ赤である。
「ここには誰も来ない。それを知っていて来たんだろ?」
「それは…」
テーブルの上に押し倒し、片手をうなじに、片手を胸に、唇を唇に重ねた。舌を入れると、一瞬ビクっとしたようだが、すぐに舌を絡めて来た。コイツがタチか。柚子がウケってことか?
ブラのホックを外し、パンティーに手を掛けた。だけど、抵抗はせず、快楽を愉しんでいる芽衣。どこまでやればいいんだ?芽衣の身体は準備オーケーのようだ。
「最後まで…お願いします」
放置プレイにしようと思ったが、涙目の芽衣に懇願された。なので、彼女と交わった。気持ちが良すぎる、芽衣の体内。溜まっていた物が一気に吐き出されていく。直江津出張では出していなかったからなぁ…
「カ・イ・カ・ン…」
そう言い残し、果てた芽衣。芽衣の身体を綺麗にしておく。濡れティッシュで抜いていき、消毒用アルコールで除菌をする。衣服を調え、部屋にある簡易ベッドに寝かし付けた。
コンコン!
今度は誰?やっている最中では無いので、返事をする。
「はい?」
「失礼します」
入って来たのは知らない女性徒だ。
「誰?」
「生徒会の副会長で、桃木野 姫子と申します。こちらに会長が来た筈ですが」
「あぁ、そこで寝ている。疲れているようだな。寝かせておけ」
「しかし…男性と同じ部屋に二人っきりって言うのは」
俺もそう思う。
「なら、お前もいろ。いいな!これは教師命令だ」
「え!」
俺は、授業内容を考える為に、料理の本に目を通す。
「本当に料理の先生なんですか?」
姫子が本を覗き込んできた。
「え?これって、フランス語ですよね?」
「あぁ、フランス菓子を作るには、原書を読んだ方が間違いないだろ?」
たまに誤訳がある。菓子作りで軽量ミスは命取りになる。
「フランス語が分かるんですか?」
「分からないと意志の疎通が難しいだろ?」
傭兵だと、どの国から依頼を受けても良いように、フランス語、英語、ドイツ語、スペイン後くらいは必修で、スパイともなると、ロシア語、韓国語、中国語辺りも分からないと、雇っては貰えない。
「へぇ~、意外…」
俺はバカに見えたのか…まぁ、バカでも構わないが。
「あれ…ここは?」
芽衣の目が醒めたようだ。
「目が醒めたか?」
「あっ…先生…」
俺と見つめ合う芽衣。そして、何の躊躇も無しで、俺の首筋に抱きつき、口付けをしてきた。
「えぇぇぇ~!」
姫子の驚きの声。それにより、姫子がいることに気づいた芽衣が、俺から離れた。
「ちゃんと、睡眠は取れ。生徒会長が寝不足は良くない」
「あっ、はい…また、来て良いですか?」
芽衣の顔と耳は朱く染まっている。
「疲れたと思ったら来い。いつでも寝かせてやる」
「ありがとうございます」
姫子を連れて部屋を出て行った芽衣。
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翌日のホームルーム。俺を見る芽衣の顔は熱病患者のようだ。
「先生!先生は彼女がいないんですか?」
柚子が訊いてきた。
「個人情報は明かせない」
「いないんですか?」
昨日の件を芽衣から訊いたのか、しつこい。
「想像にまかせる」
「生徒に出すのはどうかと思いますが…」
ざわめく生徒達。
「生徒が生徒に手を出すのも問題では無いか?」
更にざわめく生徒達。真っ赤になる柚子。百合姉妹は確定だな。問題は、はるみはどうなんだ?
「なんか、疑われているようだな。彼女はいる。これでいいか、柚子!」
言い返して来ない柚子。
その日の夜、抜き打ちで家庭訪問した俺。驚く、柚子、芽衣、柚子の母親。
「どういう環境で生活しているかのチェックです。お構いなく」
家の中にあげてもらった。そして、彼女達の部屋へ…ダブルベッドに枕が2つ。つまり、そういうことなんだな、毎晩…
「なんで、なんのチェックですか?」
芽衣が怒りに震えているようだ。見られたく無かったようだ。あのベッドを…俺とベッドの間に立っている芽衣。
「これって、越権行為ですよね?」
柚子も怒っている。オロオロしている柚子の母親。
「なにか、遭ったのですか?」
母親に訊かれた。
「いえ、何もないです」
彼女達の家を後にした。
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週末…学校はお休み♪久しぶりの喫茶ポアロである。
「ナポリタンとブレンドねぇ♪」
「はいよ。どう?学校の先生は?」
「う~ん、俺は戦場の方が落ち着くなぁ。なんかなぁ。女性に囲まれるって、ストレスたよ」
「そうなのか?そうには見えないが」
笑っている安室。まぁ、ここでの俺はそうかもしれない。
カラン♪
誰かが入って来た。今日は誰が一番乗りだ?ふと顔を上げると、芽衣と柚子がいた。どうして、ここがバレたんだ?
「なんで、ここにいるの?」
柚子に訊かれた。あれ?俺を探しに来たのでは無いのか?
「すみません、ケーキセットを2つ」
安室に芽衣が注文をした。そして、俺のいるテーブルに相席…客は俺しかいなかったんだ。他にも席があるだろうに。
「なんで、ここにいるんですか?」
柚子の声は怒りを纏っているようだ。
「休みの日は、ここでナポリタン三昧だよ。お前達は何でだ?」
「前から予定していたんです。ここのケーキセット、有名だから食べに行こうって…」
芽衣の声は温もりを纏っているようだ。
「まさか、生徒さんか?」
って、安室。
「そのまさかだよ…」
「おいおい…」
俺の前にナポリタンとブレンドを置いていく安室。
「先生…あーん♪」
芽衣が口を開けている。ナポリタンを一口入れて上げる。
「おいしい…何が違うんだろう…」
「私も!」
柚子の口にも一口…まさに、餌付けでは無いのか?
「パンチェッタ?」
「正解だ。柚子の味覚は良いなぁ」
パンチェッタとは塩漬けした豚バラ肉である。コレを燻した物がベーコンになる。安室のナポリタンはパンチェッタの微塵切りをまず炒め、油を溶かしていく。塩はパンチェッタの塩分を利用するので、まろやかなのが特徴である。後は、特製のトマトソースが絶品である。
「先生の味覚も確かなんですね」
「一応、料理の教師だからな」
安室がケーキセットを、二人の前に置いた。
「先生の家はここから近いのですか?」
芽衣に訊かれた。
「いや、ここには車で通っているよ」
カラン♪
ドアベルが鳴った。
「あれ?また知らない女性達を…」
「あぁ、蘭…生徒達だよ。たまたま、ここに来たらしいんだ」
蘭は当然のように俺の横に座り、安室にケーキセットを頼んだ。
「彼女は?」
柚子に訊かれた。
「私は槇村さんの彼女を、目指しています♪」
って、蘭。彼女って言い切らないのは大人である。空気を読んでくれている。
「目指しているんだ…」
柚子が驚いている。
カラン♪
「あぁ、先を越された…って、知らない女性が二人も…」
香蓮が来た。その後も、エルザ、詩乃、咲がやって来た。
「こんなにガールフレンドがいるんですか?」
驚いている柚子。芽衣は、指定席状態の膝に載っているエルザを睨んでいる。だけど、芽衣は膝に乗せられない。エルザと咲のような、おこちゃま特権である。
「あぁ、これ新曲だよ♪」
サイン入りのCDを、カバンから出したエルザ。
「えっ!神崎エルザ!!」
驚く柚子、芽衣の姉妹。蘭がそのCDを、当然のように受け取った。
「ありがとう」
「このでくの坊に、聴かせてやってね。再生機器を持っていないから」
「あぁ、再生機器は、車に付けたよ♪」
「そうなんだ…どっちの車?」
「ビートルの方。カウンタックもどきの方は、エンジンが五月蠅いから、ダメだった」
ミッドシップはダメだ。音楽を聴く気にならない。やはり、リアエンジンの方が聴きやすい。
「カウンタックもどきって?」
柚子に訊かれた。
「エンジンを2000ccにスケールダウンして、空いたスペースに座席を付けた4シータだよ」
いや、空いたスペースには、対空ミサイルを装備しているが…
「何、それ?先生は教師の前に、何の仕事をされていたのですか?」
「国際ボランティアかな」
蘭達は俺の本来の仕事を知っているので、話を合わせてくれた。
「だから、色々な言葉が理解出来るんですか?」
芽衣に訊かれた。ボロが出るとマズいので、頷くだけにした。既に、一杯一杯なんですが…
「家まで送ってやる」
食い終わった俺、柚子、芽衣を送ることにした。
「夕食はどうするんだ?」
安室に訊かれた。
「あぁ、戻って来るよ。ダメな時は連絡する」
二人を連れて、駐車場に…そこにはカウンタックもどきが鎮座していた。
「これが、カウンタックもどき?」
「そうだ。柚子は後、芽衣は助手席だな」
二人を座席に収納して、エンジンを…耳を押さえる芽衣。ミッドシップの威力を、耳に真面に受けたようだ。そんな柚子にお構いなしに、車を発進させた。
「先生…あの…」
芽衣が何かを言いたげである。車は渋谷に向かっている。
「柚子も芽衣も同じ位に愛すればいいのか?」
芽衣に訊いた。頷く芽衣。驚いた顔の柚子。そして、車は駐車場へ…
「ここは?」
「円山町♪」
「それって…」
町名で意味が分かった柚子が驚いている。そんな柚子の意識を狩り、担ぎ上げて、芽衣と腕を組んで、俺専用の部屋へ…部屋の内装を見て興味深そうに見て居る芽衣。芽衣と二人で柚子を全裸にして、大の字に拘束しておく。そして、服を着たまま、芽衣と愛し合う。徐々に相手の着ている物を脱がしていき、全裸になり、二人でベッドへ身を投じた。
芽衣が俺の上に載り、俺を頬張っている。俺は芽衣に顔を埋めている。
「ここは…えっ、芽衣…何をしているの?!」
柚子が意識を取り戻したようだ。まだ、昼間である。調教する時間はタップリとある。