※この作品はR-18です。

そっくりなアイツ   作:もっち~!

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虜*

---桐ヶ谷直葉---

 

お兄ちゃんには内緒で、明日奈さんに頼んで、リアルナギさんに、会わせてもらうことにした。リアルな傭兵で、裏の世界では名の通った人だと言う。どんなゴリラみたいな人なんだ?

 

米花街にある喫茶店ポアロに連れて行かれた。ここって、ケーキセットとコンビーフサンドが有名なお店だったよな~。店内は混雑していたが、店のカウンターよりの一角に、『予約席』と書かれた札が有り、そこだけ空いていた。そこへ迷わず座る明日奈さん。私は彼女の隣に座った。

 

「安室さん、コンビーフサンドのセットを2つ、紅茶でお願いします」

 

「はいよ。あぁ、アイツは仕事が入ったから、少し遅くなるそうだよ」

 

カウンターの向こうにいる、色黒のハンサムな方にオーダーした明日奈さん。あの人が店長さんかな?

 

「仕事かぁ…う~ん…」

 

寂しそうな明日奈さん。そんな表情を、お兄ちゃんの前では見せたことあるのかな?カウンターの向こうにいた男性が、コンビーフサンドと紅茶を持って、私達の前に現れた。

 

「はい、コンビーフサンドです。後、ラムちゃんとレナちゃんの成長の記録、見ます?」

 

「見せて下さい」

 

アルバムも置いて行った男性。ラムちゃんとレナちゃん?

 

「わぁ~、こんなに成長したんですね。いいなぁ…」

 

羨ましそうに見ている明日奈さん。

 

「この子達は?」

 

「彼の子供達…血はつながっていないの…彼の彼女はレイプされて…」

 

彼の彼女?

 

「彼女持ちを狙っているんですか?」

 

思わず訊いてしまった。

 

「そうよ。彼には愛人が沢山いるから問題は無いわよ」

 

いや、問題有るでしょ?無責任な下半身持ちなのか?

 

「それに、私はまだ出来ないから…」

 

あ…不感症…彼が見抜いたって、そういう行為をしたってことか…哀しそうな表情になる明日奈さん。

 

カラン♪

 

ドアベルが鳴った。ドアの方を見る明日奈さん。

 

「遅くなって悪ぃ~」

 

「仕事なら、しょうがないですよ。彼女がリーファちゃんの中の人、桐ヶ谷直葉ちゃんです」

 

「ふ~ん、けっこうかわいいじゃん」

 

想像とは違う…細身で優しそうな男性…耳が熱くなっていく。マズっ!一目ぼれ…お兄ちゃんとは違うタイプみたいだ。明日奈さんの目、私の目を真っ直ぐに見てくれている。伏せ目がちなお兄ちゃんと違い、イケイケなのか?

 

「安室!ナポリタン大盛なぁ。後、ブレンドコーヒー」

 

「はいよ」

 

あれ?名物のコンビーフサンドでは無いのか?

 

「で、何の用?って、安室…アルバムを見せたのかぁぁぁぁ~!」

 

「あぁ、彼女が見たいって言うからな」

 

狼狽えているリアルナギさん。

 

「かわいく成長しているじゃないですか」

 

「まぁ~あれだ…明日奈も治れば…」

 

「はい、お願いします」

 

子持ちの男性だよ。お願いしちゃうの?明日奈さんがわからなくなっていく。

 

「今日はどんなお仕事だったんですか?」

 

「冴子が退院して、職場復帰したから、それの送迎だよ」

 

「冴子さんって、女刑事さんでしたっけ?」

 

「刑事の枠に入るのかな?警察庁の警視正だよ」

 

スゴいキャリアでは無いですか。警察のエライ人の送迎までしているのか。

 

「まぁ、まだ無理は出来ないから…車椅子だしな。で、何の用?」

 

「直葉ちゃんが、リアル凪さんに会いたいって。ほら、彼女の兄を振ったから、乗り換えた相手を見たかったみたいなんですよ~」

 

いや、そこまで、あからさまには…概ね正解ですが…

 

「ふ~ん…柔らかそうなオッパイだな♪」

 

え!面と向かった言われたことは無いです。耳が熱い。

 

「凪さんは、正直だから。この後、どうですか?」

 

「この後?まぁ、予定も無いし。いいよ」

 

うん?この後?何をするんだ?

 

--------

 

「あ!いい…」

 

彼の指が股間を這う。それだけの刺激で、悶悶としていく。

 

「凪さんはテクニシャンだから。いいなぁ、感じて」

 

明日奈さん…そうか、この感触がわからないのか…

 

「いやっ!」

 

乳首トップを舌先でタッピング…それだけの刺激で、股間が大変なことに…

 

「アンダーは薄めなんだぁ」

 

股間を覗き込まれている。ダメ…あっ!プチ絶頂…うぅぅぅぅ~

 

「ふ~ん、普通はこれだけで、いっちゃうのか~」

 

明日奈さんの為の教材にされている私。

 

「明日奈も耳たぶの感覚は戻ってきているだろ?」

 

「あぅ…ダメ…あぁぁぁぁ~入れて…ください」

 

耳たぶをハムハムされただけで、目付きが蕩けている明日奈さん。

 

「まだ、ダメだよ。濡れてきていないだろ?」

 

「ですね…もぅ~!」

 

「あせるな。治るまで一緒にいてあげるから」

 

「治ってもいてください!」

 

「子持ちですが…」

 

彼も気にはしているんだ。子持ちってことを。

 

「問題ないですよ♪」

 

彼に抱きつく明日奈さん。私を放置しないでくださいぃぃぃぃぃ~!

 

-------

 

手首を拘束され、目隠しにされた。ただそれだけで、股間が…こんなにも飢えていたのか…こういう刺激に…

 

「悪く無い」

 

股間に顔を埋められている。舐められて、啜られて、甘噛みされている。試食されているのかな…

 

「私とどっちがいいですか?

 

「明日奈は濡れないから…わからないよ」

 

「そうか…濡れないとダメなんですね」

 

哀しそうな明日奈さんの声。

 

「では♪」

 

え!股間に感じたことの無い刺激が…うっ!痛っ!まさか、私の初めてを…身体の中で蠢く何か…気持ちが良い…もっと、刺激を下さい…

 

-------

 

何時の間にか意識が飛んだようだ。彼の上に私がいる。私の乳房が彼の胸に密着している。乳首は乳房に押し込まれ、それはそれで気持ちが良い。刺さっているだけで、幸せな気分になれる。明日奈さんが、彼を求めるのはそういうことなのか?明日奈さんは彼の横にいて、彼の腕に抱きつき、幸せそうな顔で眠っているようだ。

 

「お目覚めかね?」

 

彼に訊かれた。

 

「はい…」

 

「どう?初体験は?」

 

「悪くないです。もっと欲しいです」

 

「今日はここまでだ。こういうのって、体力を使う。きっと、明日は人に言えない箇所が筋肉痛になるぞ」

 

そうなんだ…って、私の身体の心配をしてくれている彼。明日奈さんがお兄ちゃんから離れた理由…その辺りが欠如していたのだろう。押し付けでは無い、相手を思いやる気持ち…

 

「優しいんですね」

 

「優しかったら、傭兵なんて仕事は出来ないよ。俺の手は血で汚れているんだから」

 

寂しそうに遠くを見つめる彼。

 

「本当に大切な女を護れなかった。いや、大切だと気づくのが遅かったんだ」

 

大切な女?誰の事だ?

 

「たぶん、リアルではもう抱け無いかもしれない。でも、一生寄り添っていこうとは思う」

 

その彼女に一途なら良い話だと思う。だけど…愛人が沢山って…

 

「私達は、その彼女の代わりですか?」

 

「アイツの代わりなんか、いない。明日奈の代わりだっていない。直葉の代わりだっていないよ。個々は個々だ。代わりなんかいないよ」

 

抱ける女って分類では無く、個人個人として認識しているようだ。それぞれの良い処を見抜く能力があるのかな?

 

「来る者は拒む場合はあるが、去る者は追わない」

 

そういえば、ピトさんはリアルでもアウトだと言っていたっけ。誰でも良い訳では無いのか。

 

「私の良い処は?」

 

「うん?直葉か?童顔にマシュマロオッパイかな…欲を言えば、ウエストを鍛えろ」

 

うっ!気にしていることを…でも、正直なんだなぁ。

 

「そういうお前は、俺の良い処は?」

 

「う~ん…兄に無い物を持っている処かな。思ったことをズケズケと言う辺り。後、悪者になってでも、護りたい者を護る辺りかな~。また、私の身体をお願いします」

 

「俺なんかでいいのか?」

 

「はい!で、私の身体の不具合を教えてください」

 

「そうだな。太股の内側の筋肉を鍛えておけ。締まりが良くなるぞ」

 

って、締まりが悪いってことか…

 

 

 

---マッキー---

 

冴子の送迎用に車を購入した。ビートルもカウンタックも、車椅子を想定していないから。今度のは助手席に車椅子ごと収納出来るように、改造してある。車種はベンツC111である。改造箇所はミッドシップエンジンだったのフロントに載せ替え、後部に車椅子収納の為のギミックを組み込んでみた。エンジンはロータリーエンジンなので、小型でかつパワフルなので、フロントにも収まった。

 

「私の為に車を新調って…」

 

「冴子には世話になっているし。ロータリーエンジンも欲しかったから」

 

「ベンツかぁ…って、こんなスタイリングのがあったのね」

 

冴子を横に乗せ、試運転中である。足回りを強化しているので、ブレは少ないと思う。アウトバーンが無いこの国では200も出れば御の字だろう。最高速は300だったが、速度を抑え、トルク重視のセッティングにしているので、発進時もスムーズである。

 

今日は冴子の検診日なので、小淵沢に向かっている。

 

「もし4台目を買うとしたら、オープンカーもいいなぁ。狙撃される危険性はあるけど」

 

「狙撃?まだ、狙われているの?」

 

「殺し過ぎているからね。どこで、恨みを買っているかわからない」

 

実際問題、そうである。どこで、恨みを買っているやら。

 

「完全復活したら、護ってあげるから」

 

「ありがとう」

 

お礼は言った。だけど、完全復活が難しい。筋力が低下しすぎていた。いや、下半身の筋肉組織がやられていた冴子。今、対処法で現状維持をさせている。押収した資料から、原因を割り出している。将来的にはわからないが、現状では完全復活は難しい。だけど、そんなことを冴子には伝えられない。

 

医療センターに着くと、ナミが乳母車を押してやって来た。

 

「お父さぁ~ん♪」

 

乳母車を横に置き、俺に抱きつくナミ。う~ん、姉ちゃんの面影が出始めている気がする。

 

「ねぇ、見てみて、ラムもレナもすくすくだよ~」

 

「そうだな。じゃ、冴子、後でな」

 

「はい」

 

冴子と別れて、蘭の待つ部屋に…蘭の待つ部屋には深雪がベッドにいた。出産間近の深雪の世話を蘭がしていてくれた。

 

「蘭、深雪、ただいま」

 

「「おかえりなさい」」

 

二人の声…元気そうだ。

 

「どう?」

 

「順調ですよ」

 

って、蘭。

 

「蘭さんにはお世話になりっぱなしです」

 

って、深雪。

 

「まぁ、二人共、無理はするなよ」

 

「ナミちゃんが手伝ってくれるから、大丈夫ですよ」

 

って、蘭。褒められたかのごとく、ドヤ顔のナミ。二人の元気な姿を見たので、テッサに逢いに行く。テッサのいる部屋には、メディキュボイドが数台並んでいる。テッサの他、ユウキ、メリッサ、英里、有希子、柚子、美和子、由美が横たわっている。

 

「凪先生…」

 

俺に気づいた芽衣が近寄って来た。将来の夢を持っていなかったのだが、看護師になる道を選んだそうだ。ここで柚子を看る為に。

 

「どうだ、柚子は?」

 

「身体的には問題は無いらしいんですが、精神がまだ…」

 

ヴァーチャルサロンでも、柚子、美和子、由美は、体育館座り状態で、殻から出て来ない。まだ、時間が掛かりそうだ。何か手は無いかなぁ…

 

「テッサさんは、握力が戻って来ていますよ」

 

テッサの問題…脳の損傷である。こればかりは、修復医療でも治せないそうだ。

 

「テッサ…」

 

両手でテッサの左手を包みこんだ。すると空かさず、指で信号を送ってきた。

 

『ミステナイデ』

 

「当たり前だろ。お前は俺の肉便器1号だ」

 

芽衣が隣で苦笑いしている。

 

『ウン』

 

耳で聞いて、相手の言葉を理解し、返事を返せる。治ってきてはいるが、手先以外、まだ動かないのは難点である。顔は修復が進んでテッサの顔に近づいて来ているが、手術痕が痛々しく残っている。これが消えれば、顔の修復は完了らしい。

 

「また、来るよ」

 

次の部屋へ向かう。かずえと志保に会う為だ。

 

「木綿季はどう?」

 

「順調です。再発もしていないし。問題は体力の回復ですね」

 

全身の筋力が落ちてしまい、ガリガリな姿の木綿季。

 

「栄養失調気味で、栄養が行き渡れば、意識は戻ると思います」

 

母さんが開発した修復術…かずえと志保が、それをマスターし、膣の再建、修復術を編み出していた。ただ、子宮の再建、修復は無理だったようだ。卵巣が再建出来ないというか…卵巣を除けば再建は出来るが、卵巣の無い子宮は無意味であるから…

 

「このまま、研究を頼めるか?」

 

「もちろんです」

 

「まかせなさい」

 

二人の研究者はヤル気満々のようだ。

 

 

 

---工藤新一---

 

ここはどこだ…白い部屋…病室か…身体が動かねぇ。口には酸素マスクか。記憶が曖昧だ。どうして俺は病室にいるんだ?

 

脳波計でも付いていたのか、俺が目覚めたことで、医者や看護師が俺を取り囲み、検査装置で何かを調べている。

 

「脳波は正常だな。一般病棟へ移そう」

 

ここは一般病棟では無いのか?横目で隣を見ると、父さんがベッドの上にいた。俺と同じ様に酸素マスクを装着している。

 

そうだ…想い出した。何者かに銃撃されたんだ。俺と父さんは…確か…小松原総理の手の者達に…誰かが助けてくれて、俺は入院をしているのか。誰が助けてくれたんだ?

 

 

 

 

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