※この作品はR-18です。

そっくりなアイツ   作:もっち~!

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作られた男

---工藤新一---

 

身元引き受け人が現れたので、仮保釈だそう。室内着から私服に着替え、塀の外へ…父さんの自白待ちで、未だに拘留中の俺。妃弁護士への強姦教唆の容疑があることから、弁護士達からも敬遠され…未成年だから出してやれって声は上がらないらしい。まぁ、強姦の容疑である。シロかクロか確定しない限り、灰色のケダモノを警察として野に放てないのであろう。まして、蘭への強姦容疑はほぼ確定しているし…

 

真っ白なスポーツカーをバックに、俺ソックリなアイツが待っていた。

 

「よぉ、元気そうだな」

 

「まさか、お前が身元を引き受けるとはなぁ」

 

警戒心マックスである。コイツ、何かをやらかす為に、俺を呼び出した気がする。

 

「まぁ、乗れよ」

 

助手席に滑り込んだ俺。乗り込んだではなく、滑り込んだ感覚である。なんだ、このシートは…

 

「悪いなぁ。乗り心地が最悪なんだよ、これ」

 

車高の低い車。ほぼ寝そべったような姿勢である。エンジンが耳元で吠えているし。

 

「ミッドシップなんだよ。この狭い室内なのに。走り出すと、ジェットコースター感覚だしなぁ」

 

う~ん、阿笠博士のビートルに慣れたせいか、これは酔いそうな感じだ。鋭い加速、地べたを這うような走行、機敏なコーナリング…これって、レースカーではないのか?

 

「一応、君が好きな英国のメーカーなんだよ、これ」

 

そうなのか…

 

------

 

久しぶりの車酔いの果てに着いたのは、俺の家だった。治療費の代わりに差し押さえられた家である。

 

「ここに今住んでいるんだけど…ちょっと問題があってね。で、相談なんだが、お前の双子の弟の工藤新二として生きていいよな?」

 

はぁ?俺の弟だと!

 

「ここまで似ているんだ。いいだろ?」

 

「俺のメリットは?」

 

そこが問題である。

 

「俺が生きている限り、毎月100万をお前にやる。但し、50万は蘭への慰謝料、50万は医療費で消える」

 

う~ん…俺の手に残らないのか…

 

「手付けとして、今回の仮保釈2日間をもぎ取ったんだぞ」

 

この仮保釈はそんな意味があるのか…

 

「断ったら?」

 

「その選択はして欲しく無いが、どうしてもって言うなら、逃亡をしたので、射殺したと報告する」

 

そうだ…コイツ、警察の関係者だったなぁ。銃を携帯しているのだろう。

 

「わかった、手を打つ。但し、蘭と子供に会わせろよ」

 

意外って感じの表情のアイツ。

 

「蘭と子供なのか?お前、父親と母親とは会わないでいいのか?」

 

あぁ、そうだった。父さんと母さんはどうなったんだ?

 

「まぁ、いいや。5人共、同じ医療センターにいるから、連れていってやる。但し、蘭が会うかどうかは、蘭に決めて貰う。いいな」

 

まぁ、それが妥当な線だろうな。俺は頷いた。

 

------

 

医療センターへは、先程の車では無く、ビートルで行くようだ。乗り慣れた車もあるんじゃん。って…なんだ、このビートルは…エンジン音がまるで違う。足回りも換装したのか?全然違うぞ。結局、再度、車酔いになった俺…

 

着いたのは、小淵沢だった。俺が入院していた病院じゃないか。四葉総合病院って言うのか、ここは。

 

「ここの特別病棟にいる」

 

アイツを先頭に付いていく俺。ロビーを抜けて、奥にある受付で面会手続きをしている。厳重な警戒をしている印象である。この奥に何があるんだ?その奥へ進むと、

 

「先ず、エアシャワーを浴びて、雑菌を洗い流してもらう。その際、X線で身体検査もする。持ち込み禁止の物が多いからな」

 

アイツが手本として、先に廊下状のシャワー室に入った。入口で、手荷物をトレーに載せて、それも洗浄させるようだ。銃が1丁に、ナイフが二降り…それにキーケースに財布か。

 

エアシャワー室での検査を終え、特別病棟へ入った。先ず、父さんの病室。俺もいた部屋だ。呼吸器を付け、身体中にチューブを付けた父さんが横たわっていた。続いて、母さんの処…特殊なベッドに横たわれっている母さん。

 

『新ちゃん♪来てくれたのね~』

 

スピーカーから、母さんらしき合成音声が聞こえた。

 

「母さん、大丈夫か?」

 

『うん、身体が動けるようになるまで、電脳世界で英里と過ごしているのよ~』

 

なんか脳天気そうで、安心である。

 

そして、面会室で蘭と面会…子供はいない…俺と蘭の間には防弾ガラスの窓がある。面会中に何かされないように、医療機関としての配慮だそうだ。DV被害者も入院しているそうだから。

 

「新一…私はあなたを許さない!あなたの父親も許さない!」

 

蘭の目は怒りで満ちているようだ。

 

「なぁ、俺達の子供に会わせてくれ」

 

「私は…凪さんの子供が欲しかったのに…お前達親子のせいで…」

 

「アイツとは別に作ればいいだろ?」

 

「ふざけたことを言わないで…作れないよ。作れば、私は差別しちゃうから…だから…そんな姿を彼に見せたく無い。絶対に…」

 

俺との子供は…ジャマなのか…

 

「じゃ、俺達の子供は俺が引き取る」

 

「本当に、新一は母親似で、脳天気だよね?塀の中で子供をどうやって育てるの?無一文でどうやって育てるの?無職でどうやって育てるのよ~!ここの三人分の医療費の支払がローンなんでしょ?」

 

蘭の目から、ポロポロと涙が零れている。

 

「くやしいよ…凪さんとの子供が持てないんだから…こんなにも傍にいてくれるのに…なんでよ~!」

 

「蘭、俺達、やり直せないか?」

 

「無理よ。私はここで働いている。子供は凪さんの娘さんが、面倒をみてくれているの。彼女は妹と弟が出来たって喜んでくれているし」

 

アイツの娘?子持ちだったのか…

 

「彼女が私を『蘭母さん』って呼んで、慕ってくれている。だから、ここを離れたくない。私は凪さんの帰りをここで待っているんだよ。だから、新一とは…もう過去の事よ」

 

決意が固そうだ…蘭は昔から頑固だからな。

 

「お前の気が変わるまで、待つよ♪」

 

俺は面会室から出た。

 

 

「どうだった?久しぶりの再会は?」

 

アイツは、後から来た。子供達と逢っていたのだろう。

 

「俺の子供を返せ!」

 

「あぁ、そのうちな」

 

うん?返す気があるのか…

 

「俺がいなくなったら、蘭と子供達を頼むよ。まぁ、そんなに遠くない未来の話だが」

 

いなくなる?コイツ…死ぬ気なのか。コイツ、何と戦おうとしているんだ?

 

 

 

---冴羽リョウ----

 

凪の母親と睨んだ女性と、漸く面会が出来た。

 

「凪はお前の子供だよな?」

 

いきなり、ストレートな質問を投げ込んでみた。

 

「凪はそうよ」

 

彼女の言い方に違和感が…アイツは違うのか?

 

「アイツは、凪じゃないのか?」

 

「出産したかって意味でだと、違うわ」

 

何?前提から崩れているのか?

 

「彼は…はぁ~…」

 

何かを懺悔するような表情の彼女。

 

「アイツは誰の子なんだ?」

 

「交配的に言うと、誰の子でも無いわ」

 

おい…何を言うんだ…それって…

 

「彼は凪のクローンよ」

 

四葉総合病院の院長で、四葉財閥の総帥である四葉真夜の口から、とんでも無い言葉が飛び出した。

 

「完全体なのか?」

 

完全体とは、部分的なクローンでは無く、完全な人間としての身体を有するクローンのことである。倫理的な問題が有る為、製造実験すら禁止にされているのだが。

 

「えぇ、この国では、既にクローン人間の製作は始まっているの」

 

さすがの俺も絶句状態である。既にだと…倫理的な問題はどうしたんだ?

 

「ただ、彼は普通のクローンでは無いの。本来の凪の母親は、私とある方の細胞を、卵子と精子に変えて受精させた無交配で出来たのよ」

 

iPS細胞か…卵子と精子に作り替えての受精だと?すでに神の領域に入っているってことか…

 

「そんな娘に、頭脳明晰な工藤優作の細胞を精子化させて、受精させたのよ」

 

ここまでくると悪魔の領域か…

 

「そんな凪で、クローンを作った。万が一の際の予備として。それが彼よ。だけど、手違いが発生して、本物とクローンが入れ替わってしまった。気づいた時には、手遅れだったわ。あの戸籍喪失事件の時に、判明したの」

 

じゃ、あの自殺死体が、本物の凪か?

 

「自殺した死体のDNAを検査した結果、本物の凪と一致したのよ。生きている凪のDNAは、クローンの物と一致して…」

 

うん?

 

「なぁ、クローンと本物でDNAが違うのか?」

 

「違ったのよ。原因は疑似精子か疑似卵子に、本来は入らないDNAが、残っていたのかもしれない。完全体クローンの製作成功で、舞い上がっていて、その辺りの検証が疎かだったのは事実よ」

 

「本物が消された理由は?」

 

「当初、クローンだと思っていた凪は、特殊な施設でバックアップとして、養育していたのだけど、脱走して、本来彼が手にするはずだった戸籍を奪ったのよ。それとは別に、小松崎の三男が凶悪事件を起こし、小松崎がクローンの処分を兼ねて、罪を彼になすりつけ、殺してしまったのが、真実なの。後でわかったことは、凪の脱走を手助けし、本来の戸籍を与えて、凪を犯罪者にして葬る計画を立てたのが三男だったそうよ」

 

「じゃ、今いる凪は?」

 

「クローン体の方よ。戦場でエンジェルダストを投与されたことで、細胞が活性化しているかもしれない。完全体とは言え、不安定の細胞で出来ている身体…それが活性化しているのよ」

 

マズい状態のようだ。

 

「アイツ…あとどのくらい保つんだ?」

 

「わからない。だから、残りの時間…彼に協力してあげたいの。本物の凪より、まっすぐで、優しい子に育ったから。今も仲間の為に、可能性を探している。冴羽さん、彼を助けてあげて」

 

助けるって…どうすればいいんだ?

 

「で、アイツを消したい勢力の情報は?」

 

「クローン技術を研究している組織よ。成功体である彼がジャマなの。世界初の完全体のクローンを目指していたから」

 

「アイツの育ての両親は?」

 

「私の娘はもういないわ。亭主だった男は、彼の敵対組織にいる」

 

「母親の死因は?」

 

「三男が殺したそうよ。彼を護ろうとして、三男の逆鱗に触れたらしいわ」

 

あのヤロー!

 

「そうだ…深雪って女がアイツの子供を産んだが…今までの話を理解すると、アイツは人間との間に子供は作れないはずだが、その辺りはどうなんだ?」

 

ナミの母親も普通の人間では無いので、アイツの子供は出来るが…

 

「深雪は…彼の子供を身籠もる為に生まれた調整体なの」

 

はぁ?調整体?

 

「調整体ってなんだ?」

 

「彼の精子と受精出来る卵子を作れるように、卵巣を調整してあるの…種を繋ぐための処置と思ってください。だけど、問題は…女性しか産まれ無いのよ」

 

まだ、実験をしているのか…

 

「もう、アイツを冒涜する行為は止めろよ」

 

「彼が或る結論に達すれば、卵巣を無くした彼女達に、プレゼントはしたいわ」

 

iPSでの卵巣製造をするのか…調整をした上で…まぁ、アイツが喜ぶならいいか…

 

「もう1つ…アイツと交わった女が、他の男と交われなくなるのは、どうしてだ?」

 

「それは、あの子の魅力…も有るわ。後、考えられるのは、不安定な細胞が、相手の子の細胞とシンクロし易いのかな。よりスムーズに絶頂に達しやすいのかもね。その件は、何も仕込んではいないの。後、空気の振動を感じる能力も仕込んでません。神は人間に二物を与えないけど、彼…人間では無いのかもしれない」

 

真夜は哀しそうな表情を浮かべ、顔を伏せた。アイツが愛おしいのだろう。だけど、アイツは存在しちゃいけない存在であるのも事実だ。俺はどうすればいいんだ?俺もアイツが愛おしい。弟のような存在である。手癖に問題があるが、修羅場にならないのは、アイツの能力の為せる業か?羨ましいやら…ズルいやら…

 

 

 

 

 

---マッキー---

 

久しぶりのドンキーへ買い物に行ったら、中学の時の同級生に会ってしまった。

 

「凪君、元気だった?」

 

十倉 栄依子…中学時代からすでに大人の女性の香りを放っていた。さらに、イイ女になっているし。

 

「あぁ、どうにかな」

 

「うん?どうしたの?その胸の傷は?」

 

「ちょっとドジを踏んで…」

 

「ふ~ん…」

 

う~ん…俺の胸の傷を興味深そうに見ている。

 

「栄依子は何をしに、ここに?」

 

「ウィンドウショッピングよ。凪君は?」

 

「同じだ」

 

「そう」

 

こんな場所で立ち話も何なので、どこかで昔話をすることに…ここだと、俺の部屋が近いが、張られているだろうし…駐車場へ栄依子と向かった。今日の愛車は、荷物が一杯詰めるカウンタックもどきである。ドンキーでアレコレ買おうと思っていたから。

 

「スゴ~い、カウンタックだぁぁぁ~」

 

もどきなんだけど、テンションが高くなる栄依子。助手席に座らせて、いつものアソコへ…

 

-------

 

「何故、ラブホ?それも、エスエム系の部屋だし…」

 

受付で普通の部屋って、言ったのに、凪さん専用ですよって、ここの鍵を渡した女性捜査官見習い。くそっ!趣味はモロバレである。

 

「ふ~ん、色々な道具があるのねぇ。って、私はそんな安い女じゃないわよ!」

 

「昔話をするのに、お前の価値が関係するのか?」

 

コイツ、その手の商売しているのか?

 

「え?!話をするのに、なんでこんな場所に連れこんだよ!」

 

「ここなら、安全で、声が漏れないからだ。お前の身体に興味は…無いことにしておく」

 

栄依子が、ベッドに座っている俺の隣に腰を下ろした。

 

「興味無いの?」

 

「ガールフレンドは、間に合っている」

 

蘭だけで手一杯で、明日奈を入れるとオーバーフロー状態である。

 

「意外…凪君って、奥手だと思ったのになぁ~」

 

いや、ナンパはしたことが無い。そういう意味では奥手だと思う。開襟シャツを脱いだ俺。

 

「お前の興味は、この傷跡なんだろ?」

 

「うん♪」

 

傷跡を指でなぞっている栄依子。

 

「ねぇ、これって、何の傷?」

 

「銃弾の痕だ」

 

「銃弾?だって、ここ撃たれたら、死んじゃうよ~」

 

驚いた顔で俺を見上げた栄依子。

 

「おかげで、生死の境を彷徨ったよ」

 

「何で…撃たれたの?」

 

「無抵抗な少女を護る為だ」

 

「それって、刑事さんってこと?」

 

「俺は傭兵だよ」

 

「…」

 

目を見開いて俺を見つめている栄依子。

 

「なんで…傭兵なの?」

 

俺の仕事が意外だったのかな?まぁ、将来の夢に傭兵って上げる奴はいないな。

 

「それしか仕事が無かった。俺は中卒だし」

 

「なんで、中卒?クラスで一番だったのに…」

 

なんか、俺に興味を抱いていないか?俺は栄依子の服の下に興味が有るんだが…

 

「色々有ったんだね、凪君も…」

 

俺の傷跡を舌で舐める栄依子。栄依子から漂う香りが、性欲をそそる。ここは耐え無いと、後腐れが恐い…

 

「ねぇ、私のこと、興味無い?」

 

服を脱ぎ始めた。魅惑のボディーが…そうでも無いか…ナイスボディ系を見慣れた俺には、普通にしか見えない。蘭とか深雪とか不二子とかと比べてはいけないと思うが。今までが、贅沢すぎたと実感した俺。

 

「どうしたの?」

 

俺のズボンを脱がせ始めた栄依子。されるのはイヤだな。主導権は持ちたい方である。なので、栄依子の意識を狩った。

 

 

 

 

 




マッキーの同級生に成りそうなキャラを投入する為、『スロウスタート』をクロスします。年齢設定は原作よりも上で、マッキーと同い年なので、25歳前後を想定しています。
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