---マッキー---
ダークシティーなるエリアがあるらしい。高級湯屋で仕入れた情報である。そこは表の世界では違法とされる品々があるらしい。早速潜入してみた。
ごく普通の住宅街にそれはあった。なんの変哲も無いビルの地下にある会員制のバーが入口で、その住宅街の地下に、ダークシティーと呼ばれる地下街が存在していた。
空気は悪い。空調が上手く機能していないようだ。ビルの屋上から排気して、どこかで吸気しているらしい。入口となるビルには、ダークシティーを運営している、どこかの組織のフロント企業が入居しているそうだ。
「どうです?イイ女いますが…」
この街で使える通貨は、仮想コインだけである。会員制のバーで換金をして、専用の端末にチャージしてから、街へと降りていくのである。
街に入るとすぐ、客引きが寄って来て、
「イイ女がたくさんいますよ。お兄さん、遊んで行かないか?」
って…
「どんな女だ?潜入捜査員とかいるか?」
潜入捜査員への陵辱プレイ…憧れです。安室サイドにいるので、表では出来ないし。
「お客さん、いい趣味していますね。えぇ、おりますよ。まだ、調教前ですが…」
写真と名前が載った価格入りのリストを見せてもらう
「おぉ、イリナって子、いいなぁ…コイツにするか」
イリナとは、公安の潜入捜査員である細身の女である。そうか、捕らえられていたのか。
専用端末で決済をして、イリナのいる部屋に通された。
「お客さんの好きにして良いですよ。ふふふ」
「持ち出しは出来るのか?」
「地上で飼うのですか?別料金になりますよ」
値段表を見せてくれた。う~ん、結構いい値段だな。
「まぁ、遊びながら考えるよ。見た目と実際は違うからな」
「お客さん、通ですねぇ~」
俺とイリナだけを残し、部屋から出て行った店員。
---------
先ず、入れずに身体を愉しむ。
「やめろ…ケダモノめ!」
鍛えられた身体でありながら、女らしい柔らかさもあるのか。だけど、記憶が曖昧な感じだ。俺を見て、何も感じ無いのか?あの公安経営のモーテルで何度か、顔を合わせていたはずだが。
「あぅ!」
クリを捏ねると、大人しくなったイリナ。穴から液体が流れ出した。クリに細工されていたのか?
彼女の下唇を口に吸い込み、唇の裏の感触を愉しむ。イリナの腰が微妙に動いている。感じているようだ。公安で調教されていないのか?この程度で腰を振るとは…それとも、何らかの薬物を投与されたのか?
「なぁ、どうされたい?」
「ケダモノに責められたい…」
イリナは何かのスイッチが入ったのか、視線が朧気である。どこを見ているのか?何が見えているのか?
イリナの中に侵入してみた。吸い付くように気持ちが良い。高級湯屋と同じ仕様か?だとすると、消費期限は1週間くらいか?いや、もしかして、クリに薬剤が仕込まれていて、刺激すると注入されるのか?どうにかして持ち帰って、調べないとなぁ。
「いい…もっと…私をバラバラにして…」
乳首が黒いことを除けばイイ女である。うん?達したようだ。耐久力無さ過ぎだろ?って、白目を剥き、口から泡が…なんだ?
「おい!これ、不良品か?」
俺の苦情により、店員がすぐに来て、彼女の容体をチェックしているようだ。
「無料で持ち帰っていいです。後、先程の代金は全額返金します。申し訳ないです。薬剤が強すぎたようです」
「その薬剤は、俺にも影響あるのか?」
「あぁ、問題は無いですよ。当店は安全安心がモットーですから…男性には効果の無い薬剤でございます」
イリナは水をぶっかけられ、全身の汚れを落とし、袋に詰められた。それを台車で地上まで運び、車のトランクへ積み込んだ俺。そして、いつものホテルへ向かった。
-------
「確かに、イリナだ」
安室が確認をした。俺の指示で科捜研と鑑識のメンバー達が待機していてくれた。早速、検死を始める科捜研のメンバー達。ここには検死官はいないから。
「クリをまさぐった後、状態が変化した」
俺の証言により、イリナのクリトリスを綿密に検査していく科捜研のメンバー。
「イリナの最期はどうだったんだ?」
安室に訊かれた。
「ショック症状だな。白目を剥き、泡を吹いていた」
「ありました。マイクロカプセルの破片が、入っていました」
イリナのクリトリスを切開して、組織を顕微鏡で見ていた捜査員が声を上げた。
「マイクロカプセルかぁ…注入ってことだな」
「あぁ…」
注射器を使って注入されたのだろう。たぶん、俺の指名した後に。
「死体を法医学教室に運びます」
科捜研、鑑識が、イリナの死体を引き取っていった。
-------
「彼女はどこに潜入していたんだ?」
囚われた場所を特定しないと。
「ダークシティーだよ。男装していたんだが…」
女性は入れない世界である。女性は商品って位置付けであるから。
「フロント企業を別件で調べても、蜥蜴の尻尾切りだしなぁ」
安室が頭を抱えていた。
まぁ、どうにかしないと。あんな住宅街に、あんな物って不釣り合いだし。
「なんで、あんな場所に作られたんだ?」
「あの住宅街を作り上げたデベロッパーが、組織のフロントだったらしい」
なるほど…
「街を作る時に出た土はどうしたんだ?」
膨大な量の土と、膨大の量のコンクリが、行き来したはずである。行政は見抜けなかったのか?グルか?
「あそこの公立の公園の造成に使われた…あっ!」
何かに気づいた安室。
「何に気づいたんだ?」
「いや、何でも無い」
俺に知られるとマズいことか?
-------
地図と睨めっこしている。安室は何に気が付いたのだろうか。公園の近くに『文』って文字が…学校だっけ?学校名は藍原学院女子高等学校とある。どこかで訊いたことがある…って、芽衣の祖父が理事長をして、俺が教師だった学校じゃないか。
目の前では、谷間に挟んで先端を舐めている直葉がいる。気になって、推理が出来ない…直葉の乳房から得られる適度な刺激に俺の部位は、元気いっぱいになっている。出ちゃいそうだよ。俺の挙動で、直葉が気づき、股間に吸い込んでいく。根元まで入り、椅子に座っている俺に全身を預けてきた。胸板には直葉の乳房の感触…蕩けそうだ。あっ!
「いいっ」
トローンとした目付きの直葉。コイツ、中出し好きだな。まったく…って、何を考えて居たんだっけ。そうそう、藍原女学院だ。そうなると、あの誘拐劇は、俺に精神ダメージを与える為では無い可能性がある。
そもそも、精神ダメージを与えるなら、蘭か香さんにすべきだ。あの誘拐って裏があるのか…そうか、町名が違うから、分からなかったけど、ダークシティーに近いなぁ、ここって…
-------
安室の元へ向かった。喫茶ポアロではなく、公安調査室のチームアムロの部屋である。そこには、冴子、目暮がいた。
「そろそろ来る頃だと思ったよ」
「で、あの誘拐の裏には何があるんだ?」
「お前に金を要求したが、藍原理事長にも要求を出していたそうだ」
「なんだって?」
「要求は、あの学院の土地の譲渡だそうだ。理事長は応じたそうだ。お前、おかしいと思わなかったか?金を要求したのに、受け取る気がなかったことに」
確かに、俺が着いた時、あの二人は既に回されていた。誘拐犯とレイプ犯は別ってことか。
「土地かぁ…まさか、ダークシティーへの搬送経路の確保か」
「そういうことだ。法務省に問い合わせをしたが、所有者は変わっていない。何かあった場合、藍原家に罪を譲渡なんだろうな」
そうか…あのビルは公安が監視している。そうなると、商品である女性の搬入経路が不明ってことで。女子校に見知らぬ女がいても、新しい所有者の関係者と思わせれば、問題は少ないか。
「経路はわかったのか?」
「凪の出番だ。お前、まだ教師の籍があるだろ?頼むぞ」
あ?ただ働きの予感…香さんを通さない仕事って、ただ働きとかナポリタン食い放題が多いんだけど…新一の代わりに医療費払わないとダメなのに…
--------
翌日、学校へ…暫く来ない間に、教頭が代わっていた。
「あなたが、料理の講師ですか」
「まぁ」
俺を値踏みするような目。
「契約期間がまだありますので、雇いますが、契約更新はしませんからね」
って…
「理事長の方針ですか?」
「そうです。理事長代理の方針です」
代理?
「代理って?」
「理事長のお孫さんの旦那様ですよ」
旦那?芽衣は独身なんだが…
「そうなんだ…」
教頭との挨拶が終わり、俺のテリトリーである料理教室に行くと…倉庫になっていた。なんで?どこかの部屋の物をつっこんだようだ。どこのだ?そこに入口があるのか?
授業が出来る様に教室を片付けるが、水道、ガス、電気が通っていない。授業が出来ないじゃないか。あれ?設置してあった大型の冷蔵庫が無くなっている。どこかに持っていったのか?何を保存しているんだ?
放課後、生徒会室へ向かうと、副会長の桃木野 姫子が俺に走り寄って来た。
「先生、どういうことですか?」
って…この部屋…監視カメラと盗聴器があるし。
「ちょっと来い!」
姫子を連れていく。
「どうしたんですか?先生の顔…恐いです」
「そうか…」
俺の教室に連れ込んだ。ここは倉庫扱いなのか、監視カメラなどの機材は無い。
「何コレ…」
「出勤したら、倉庫になっている上、水もガスも電気も通っていないんだよ」
「う~ん…最近、おかしいことが多いんですよ」
って、姫子。
「メイメイが結婚したって言うんですよ」
メイメイとは芽衣のことだ。
「アイツは結婚なんかしていない」
「なんで、先生は断言出来るんですか?」
「俺と暮らしているからだ」
正確には、俺の娘達と暮らしているだけど。
「先生と暮らしている?じゃ、結婚って?」
「していないよ。誰がそんなデマを言ったんだ?」
「新しい理事長先生です。メイメイと結婚をして、理事長になったって」
書類上は芽衣の祖父が理事長のままだ。問題が起きたら、藍原家に丸投げか。
「柚子はどうなっている?」
「メイメイが結婚したから、登校拒否になったそうですよ」
登校拒否?登校したくても出来ない状態なんだが…
「ちょっと、ゴメンよ」
姫子の意識を狩り取り、車に常備してあるスーツケースに詰め込んで、お持ち帰りにした。
---桃木野 姫子---
目が覚めると、目の前にメイメイがいた。
「メイメイ…」
「目覚めたようね」
何故か、メイメイはナース姿である。先生の趣味か?
「どうして、ナース姿?」
「あぁ、今、看護師の学校へ通いながら、看護師見習いの仕事をしているの」
先生の変態趣味では無さそうで、一安心だが、
「なんで?看護師の学校なの?」
意味がわからない。すると、メイメイがある病室に連れて行ってくれた。そこには見たことの無いベッドに横たわる数名の患者さん…え?なんで柚子が…
「あれは、メディキュボイドって言う、意識が戻らない患者さんや、先が長くない患者さんの為の終末期の医療器具なの」
メイメイが淡々と説明している。それは、柚子が終末期であると言うことだ。
「どうして…あんなに元気だったのに…」
「柚子は私を護る為に…私が受ける筈だった責めを代わりに…」
最後の方は聞き取れなかった。メイメイの声が震えて掠れていたからだ。
「なんで?誰に責められたの?虐め?」
「藍原家を乗っ取り為…現に、私の旦那って言う人が理事長になったそうだし」
落ち着きを取り戻したメイメイが説明をしてくれた。乗っ取り?責めって、調教ってこと?
「今も柚子の精神は心を閉ざしたまま…そんな柚子を介護したいから、看護師になろうと思うの」
メイメイの視線の先には、柚子が横たわっていた。
---マッキー---
安室に姫子の家族のガードを頼んだ。で、姫子の両親から学校へ『旅行へ行った』ってことにしてもらった。冴子の部下が彼らに、安全が確保出来るまでの処置と説明してくれたようだ。
芽衣の祖父、柚子の母親も保護してもらった。今度の敵は、躊躇無く殺すような相手の気がしたから。
翌日、学校へ戻ると、医療関係者らしき者達が、校内にいた。掲示板を見ると、全校生徒一斉健康診断だとある。健康診断?医療用と思われる車両が何台もいる。だけど、なんか胡散臭い。安室へ連絡してナンバー照会をしてもらった。
「あぁ、槇村先生。あなたも受けて貰いますよ」
って、教頭。
「受けないよ。俺の実家は病院で、毎月定期検診を受けているし」
「え?実家が病院?」
妙に驚いている教頭。
「で、何の検診だ?レントゲン車とか移動用MRT車とか、物々しいんだが」
「問診やレントゲン診断で異常と判断された生徒の為ですよ」
「病院ですれば良いだろ?緊急性は無いんだし」
MRT画像診断なんか病院でやった方が、確実である。専門医の診断が受けられるし。
「どこの医療機関に頼んだんだ?」
「藍原女学院の系列の医療機関ですよ」
はぁ?無いだろ?医学部が無いのに?何をやらかすんだ?まさか…安室にエマージェンシーコールを飛ばした。
------
「確かに怪しいなぁ」
暫くして、合流した安室と共に、校内を監視している。が、女子校故、男子である俺達は生徒が見えない場所にいる。下着姿で校内を歩かせるなよ。全裸にガウンを着せられ、レントゲン車に載せられ、検査を受ける生徒達。中にで何をされているんだ?レントゲン検査を終えた者のうち、MRT画像診断車に行く生徒が多少いるし。
「どう思う?」
「怪しいよな。凪の言う通り、医療機関で診断を受けるべきだよ」
例のビルに動きは無いようだ。いや、ビル内でクッキーに仕事してもらっているけどね。