---マッキー---
冴子の職場に出向き、今までに集めた情報を渡した。最近、忙しいらしい冴子。
「ごめんね。全然、通えなくて」
「冴子の健康が一番だよ」
「ありがとう♪」
部下達の前なのに、俺にキスをした冴子。固まる部下達…
「麗香の追っていたヤマは、リョウのおかげで、解決しそうなの。ちょっと相手がアレなんで、特捜の出番って感じなのよ」
リョウはちゃんと仕事をしているようだ。あの朝帰り先生は…まぁ、夜行性だからな、あの人は。
「こっちは、謎だらけだよ。どうすれば、大人が子供に逆行できるんだ?」
「科捜研でもお手上げよ。そっちは?」
「教授かな?ダメらしい。手がかりが無さ過ぎるらしい」
あんまりいると、冴子の仕事のジャマ、いや、冴子の部下達のジャマになるので、切り上げて退散した。
帰り道、あの女刑事に見付かってしまった。サングラスに付け髭つけている意味有るのか?
「工藤君…じゃ無くて槇村さんって言えば良いのか?」
俺の正体はバレている。やはり、胸の傷跡が原因のようだった。工藤新一に傷は無いので、美和子が捜査をしたようだ。俺なんかに会いたいが為に…
「載って…」
美和子がそう俺に言った。俺は美和子の上に載った。ここは、いつもの車庫付きラブホである。
「安心したよ。工藤君でなくて…」
蘭の彼氏は工藤新一だと思っている美和子。まぁ、いいか。
「なんで、俺なんだ?美和子はクールビューティーで可愛いのに、もてないのか?」
男が群がっているイメージである。
「いや、言い寄る男はいるけど、なんかタイプじゃ無いのよね~。ねぇ、立位で後からお願いします」
色々な体位をリクエストする美和子。どんなイメージなんだ?壁に手を突き、お尻を突き出している。俺は後から襲い掛かる。
「胸を…もみくしゃにして…」
「良い形なのに?」
「うん♪やって…」
美和子の乳房をもみくしゃにて、乳首を弄ぶ。
「いい…もっと、激しく突いて…」
腰に手を当てて、少し持ち上げ気味で、突いていく。
「あぁぁぁぁ~」
口からヨダレが流れ落ちてる美和子。髪を振り乱して、自らも腰を動かしている。
「あぁぁぁぁ~あっ!」
突然美和子の身体から力が抜けていった。前のめりで床に落ちていく。では、俺のターンだな。美和子を床に並行になるようにつりさげていく。足は膝で曲がり、腕は肩から落ち、美和子の顔は壁と並行にある。
「どうするの?」
震える声の美和子。美和子から見えない位置に座り、美和子の身体を見て居る俺。
「ねぇ、いるんだよね?」
不安そうな声になった。
「ねぇ…こんな姿で置いて帰らないで…」
乳首が立っていく。不安であるが、身体は興奮しているようだ。女体の神秘である。テッサ達の目を盗んで買った液体を下腹部のポッチに垂らしてみた。シュワシュワ泡立つ液体…
「いっ~い…何、これ…病み付きになりそうな刺激…あぁぁぁぁ~ダメかな…液体に負けるのはくや…あっ!」
液体1滴により、意識が飛んだ美和子。すげぇ威力だな、これ…テッサに使うかな。
美和子の上下の口から液体が滴り落ちて、床に水たまりを形成していく。
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美和子と4時間もプレイしてしまった。その結果、彼女は腰が抜けたそうで、動けないでいた。
「お泊まりにする?」
「帰る…ねぇ、送って♪」
甘える声の美和子。彼女をシャワーできれいに洗い流し、衣服を着せて、お姫様だっこをして、彼女の車の助手席に座らせた。
「免許は有るの?」
無免許は美和子的にはNGだよな。
「一応…国際免許だけどね」
傭兵だけが取れる免許…基本紛争地域だけだが、世界のどこでも乗れる優れ物だ。問題は、名前が『ナナシの権兵衛(マッキー)』になっていることかな。入隊した時、戸籍が無かった俺。『ジョンスミス』とか『エマノン』とか呼ばれていた。
で、美和子の道案内で、無事に美和子の車庫に車を置けた。ここから、美和子の部屋まで美和子を運ぶ。
「ねぇ、お姫様抱っこ♪」
甘える声で、リクエストした美和子姫様。要望通りに彼女を運ぶ。
「えっ!美和子さん…どうしたんですか?」
知らない男が走り寄ってきた。
「あれ?高木君、どうしたの?」
「連絡が取れないから心配しました。で、この男は?」
「彼氏…今日は一杯甘えちゃった♪」
「えぇっぇぇえ~!」
驚いている男性。俺はサングラスに付け髭の怪しい顔…
「お前は誰だ!」
この状態で職質か?美和子を部屋に入れたいんだけど…
「高木君!なんで、職質なの?私の彼だから?」
「いえ、怪しいじゃないですか、夜なのにサングラスなんて、これは付け髭か?!」
付け髭が取られた。これて、窃盗じゃないのか?
「この顔…まさか…工藤君…」
「違うのよ、高木君!」
男はどこかへ連絡を取り始めた。面倒になりそうだ。
「美和子、ごめん!」
「置いて!早く、行って!」
美和子を通路に置き、その場から逃げる俺。
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どこをどう逃げたのか…しまった…迷子だよ~美和子の家って、どこにあったんだ?ここは何区?
全く現在位置が分からない俺。困ったなぁ。大きな通りに出た。あぁ、この道は知っている。たしか、冴子の家の傍の道。しょうがないので、冴子の家へ向かう。で、合い鍵で中に入り、ベッドで眠りに付いた。
朝、隣には冴子がいた。
「ごめん…迷子になって…」
「いいよ。いつでも泊まりに来ていいんだよ。その為に合い鍵を渡してあるんだから」
俺に目覚めのキスをする冴子。そのまま、1ラウンドして、二人でシャワー浴びた。
「で、どうして迷子?」
昨晩のことを話した。
「職質を受けた?女刑事が一緒なのに?」
「うん」
「その刑事の名前は覚えている?」
「高木っていう男の刑事だよ」
手帳に名前を書き込んだ冴子。
「私のマッキーに職質?許せない!」
おいおい、私情はダメでないのか?
---佐藤美和子----
「おかしいしょ?非番の時に彼氏と会っていたら、職質って!」
上司の目暮警部へ直談判である。
「プライベートの侵害です。それとも、私は彼氏をこの中から選ばないといけないんですか?」
「いや、そんなことは無い。高木刑事、なんで、職質なんかしたんだ?」
「美和子さんを抱っこしていたんですよ。おかしいでしょ?薬でも盛られたと、直感しました!」
薬?彼はそんな物…使っていたなぁ…あれ、どこで買ったんだ?それよりも、コイツが問題だ。なんで、部屋の前にいたんだ?
「警部!高木君をストーカーとして告発します」
「えっ!なんでですか?美和子さん…」
私は非番なのに、独身の女性である私の家の前で待ち続けて、私の彼氏に職質って、立派な越権行為で有り、尚且つ立派なストーカー行為である。
コンコン
ドアがノックされて、見慣れない女性が入って来た。
「野上警視正…どうされましたか?」
え…警視正?キャリアーなのか。この人…
「私の部署の協力者が昨晩、高木刑事って男に、付け髭を奪われたそうです。どういうことですか?目暮警部」
え?彼は、彼女の協力者なのか…
「高木君、昨晩、彼の付け髭を奪ったでしょ?返しなさいよ!」
「え?あぁ、あれは鑑識に持ち込んでいます」
「「なんで!」」
私と警視正が同時に驚きの声を上げた。通常有り得ない。明確な容疑が掛かっていない人物から、持ち物を取り上げて、鑑識に回すって…
「彼は怪しいからです。現に職質から逃げた」
怪しいだけでは罪にはならない。おかしいって!
「逃げるでしょ?彼女を送ったら、元カレみたいな刑事に職質だなんて。これは目暮班の方針ですか?」
「いや、違います」
「後、彼の許可無く奪い取った物を鑑識に持ち込むって、これは目暮班の方針ですか?」
「違います」
スゴい…目暮警部を追い込んでいく女警視正。
「ちょっと、あんた、失礼でしょ?」
高木君が警視正に文句を…どこから、その度胸が湧いているんだ?気弱な彼らしくない。私の彼になったつもりか?
「目暮警部、上の階級の者に、こう言う口の利き方をさせているのは、目暮班の仕来りですか?」
「違います」
「おい!どこの署のやつか知らないが、警視庁の捜一を舐めるなよ」
ガチャ!
え?警視正へ手錠を打った高木君。彼女を取り調べ室へ白鳥刑事、千葉君と共に連れて行く。何の容疑だ?
「おい!やめろ~!警察庁の特捜部の警視正だ!」
一瞬、唖然としていた目暮警部。我に返って、高木君達に叫んだ。え?物凄く上の人…だけど、取り調べ有りきの高木君達には、届かなかったようだ。
---野上冴子---
えん罪ってこうやって作られるのね。職質を振り切った彼の共犯ってことで、取り調べを受けている私。目暮警部は助けに来ない。ふふふ♪覚えておけよ、メタボ警部め♪
「おい!何がおかしいんだ!」
「どこの署の者だ?答えろよ!」
完黙でスルーする私。どこの署?署務めで無いので答えられない。
コンコン!ガチャ!
やっと、刑事部長が入って来た。私に敬礼をしてから、
「お前ら!何をしているんだ?彼女は警察庁の警視正だ。その上、父上は警視総監だぞ!」
3人の顔から血の気が失せていく。彼らの会社の社長の娘を監禁したようなものだし。
「刑事部長…来るのが遅いわね」
「すみません」
刑事部長の顔面は蒼白である。
「目暮はどうしたの?アイツの目の前で、わっぱを打たれたんだけど…」
手錠を見せた私♪
「なんですって?おい!すぐに外せ!なんてことをしたんだ?」
「刑事部長、これ、警視庁の失点だからね。後、私の協力者から奪い取った物を返して貰えるかな?」
「奪い取ったんですか?おい!すぐに返せ!」
しばらく待つと、バラバラに切断された付け髭が出された。DNA検査にまわされたようだ。
「なんで。バラバラに壊されているの?そうやって、えん罪を量産しているの?捜一は…そもそも彼は殺人事件の容疑者なの?」
「違います…」
「越権行為よね?どうなの!」
「しかし、職質を」
「一般人はいきなり付け髭取られた上に、職質なんかされたら、えん罪って思うでしょ?ただでさえ彼は…えん罪被害者なんだから!」
しまった。くやしくて涙が…捜一のせいで、彼は全てを失ったのだ。
---佐藤美和子---
彼…えん罪被害者なんだ。だから、サングラスに付け髭…工藤君に似ているからで無くて、えん罪被害にあった経験があるから…警察は嫌いなのかな…彼からは何もしないのは、警戒しているのか…私でさえも…ピンクトラップの警戒か…
「大丈夫か…佐藤刑事…」
目暮警部の声で我に返った。何時の間には号泣していた。人目もはばからずに、野上警視正が私を優しく抱き締めてくれた。
「彼を頼むね。私が傍いられればいいんだけど、職務的に中々そうもいかないから」
私の背中を撫でて、興奮した私を、あやしてくれていた。
「で、その彼は何者ですか?」
目暮警部が、訊いた。
「えん罪被害者です」
「警察は謝罪したんですか?」
「していません。だって、えん罪って認めないでしょ?既に、被疑者死亡で送検して、捜査は打ち切った案件だし」
えっ?!
「どの事件のことを言っていますか?」
「毛利元刑事に訊いてくださいよ。名探偵なんでしょ?」
目暮警部の顔から血の気が失せていく。毛利さんがいた頃、私はまだ刑事では無かったからなぁ。
「まさか、あの10年前の…」
「覚えているようですね。捜一の目暮班が担当でしたよね」
「被疑者死亡でケリが付いたはず。えん罪の要素は無いでしょ?」
「彼は訴えたはずです。戸籍を奪われて、犯人に使われたって…取り合わなかったそうですね。中学生である彼の声を…」
「いや、あの中学生の証言は、突飛も無い話でしたから」
「その結果、彼は家族を失った。住む場所も、戸籍も、そして未来までも…そんな目に遭っていたら、警察は恐いと思うでしょ?例え職質であっても…彼は戸籍が無いんだから…戸籍無しで10年も生きてきたんですよ。彼は…彼の最終学歴は中卒です。ただ、戸籍が無いので、それすら証明はできません。そんな状況で、まっとうな仕事につけると思いますか?目暮警部!」
「あの時の中学生か…」
「あなたと毛利元刑事のした罪は重い。だけど、証拠は無い。戸籍に救われましたね♪今後は彼に関わらないでください。少しずつ、心のリハビリをしているんですから」
私を連れて、部屋を出て行った野上警視正。
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「そういうことだから…彼を頼むね♪」
って…自信が無い。
「恨みを晴らすことだけは、止めてやって。私情での殺しは犯罪だから」
犯罪被害者が犯罪者に…仇を討つ…有りがちで有る。
「特捜でも、あぶり出しをしている。アイツより早く見つけて、真犯人を確保はする。まだ、時効になっていないからね。ただ問題は、相手の事件時の年齢だけ」
「どうして、彼の事を…」
私と同じ立場なのか?
「そうね、あなたと同じ立場だからかな♪」
うっ!予想通り…
「後、私の元カレが関わったことだから。あのバカは今でも、元カレを恩人だって言っているわ。私の元カレの名前は槇村秀幸」
え?それって…
「戸籍の無いアイツに、名前を継いでもらったの。私はその名前の人と結婚を夢見て居た。だけど彼は、犯罪組織に殺されたの…その叶わぬ夢をアイツに託した。もう少し夢が見たいからね♪」
だから、彼の為に…
「私は…」
言葉が続かない。「あきらめた方がいいですね」って、ことが言えない。
「うん?ライバルでいてね。だって、ライバルが多い方が、あのバカは自暴自棄にならないから。誰かしらが、構えば、あのバカは消えないよ」
消える…相手と差し違えるのか…それは、止めないと…