※この作品はR-18です。

戸倉ミサキ調教記~強気な彼女のもう一つの顔~   作:道程ケンヂ

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今回はエロ要素が薄いです。続きは急いで投稿します。


計画立案

 

「そういえば、そろそろ夏休みじゃないか? ミサキちゃんの予定はどうなってんの?」

 

 いつも通りに『E-ROSS』で過ごしていたミサキは、そんなキクオの一言に反応して顔を上げる。

 新弾のカードパックを開封し、その整理を終えて丁度暇になっていた彼女は、今現在わかっていることを彼に告げた。

 

「どこかに遠出するっていう予定はないよ。夏休み中は大体、店番をやる予定だからさ」

 

「おや、そうなのかい? てっきり友達と何処かに行くのかと……」

 

「……アタシ、友達少ないから。学校の同級生より、店に来てくれる奴らの方が仲がいいくらいだね」

 

 新しく入手したカードをしまった箱を手にしたミサキは、それをカウンターへと預けるために立ち上がる。

 彼女からカードボックスを受け取った江島は、小さく頷いた後でそれを店の奥へと運んで行った。

 

「ってことは、夏休みの予定は空いてるっちゃ空いてるんだな? 店番さえどうにか出来れば、俺たちと一緒にどっか遊びに行くことも可能って訳だ!?」

 

「まあ、そうなるけど……難しいと思うよ? 頑張って調節したとして、2,3日連休がもらえたら良い方じゃないかな」

 

 椅子に座り直したミサキは、少し難しそうな表情でそう口にする。その脳裏には、夏休み期間中の『カードキャピタル』の光景が浮かび上がっていた。

 夏休みは学校が休みになり、子供たちが自由に使える時間が増える。その期間中を狙い各カードゲーム業界も新パックを出して注目されることを狙い、更にそれに合わせてカードショップも店舗での大会を開いたりするのだ。

 そのため、カードショップは買い物客だけではなく、大会の参加者などでもごった返す。そうでなくとも暇つぶしにやって来る常連客も多く、各地のカードショップは大賑わいとなるはずだ。

 無論、それは『カードキャピタル』も例外ではない。特に今年は『アジアサーキット』なるヴァンガードの大会が強い注目を浴びているため、それを観戦しに来る客もいるだろう。

 人手の少ない『カードキャピタル』にて、ミサキの離脱はまさに死活問題だ。シン1人で仕事を回すのにも限界があるため、そう長い期間を店から離れる訳にはいかない。そう考えると、夏休み中に取れるであろうミサキの自由時間は本当に少なくなってしまう。

 幸いにも、宮地学園から出される課題などは休暇に入る前に終わらせていることが大半だ。夏休み後半にはピークも収まるだろうし、そこで数日間の休みを取れたらなとミサキは考えていたのだが――

 

「ああ、そのことだがな……10日間、連休が取れたぞ」

 

「えっ!?」

 

 自分の所属する事務所の社長からこともなげにそう告げられたミサキは、ぎょっとした表情を浮かべてゲンへと視線を向ける。

 やや疲れ気味の表情を浮かべている彼は、軽く肩を回した後で深呼吸をすると、もう一度同じ言葉を口にした。

 

「10日間、夏休み中のミサキのスケジュールを抑えた。その間に気晴らしにでも行こうじゃないか」

 

「ちょ、ちょっと待ってよ! 夏休み中に10日って、相当な期間じゃん! 嬉しいけど、店に迷惑かける訳には……」

 

「わかってる。親御さんや常連客にミサキの行動を勘繰られる訳にはいかないからな。その辺は上手くやったよ。それに、『カードキャピタル』さんにも迷惑はかけない。約束する」

 

「……本当?」

 

「俺がミサキを騙す訳ないだろう? 安心してくれ、そのために色々と手を回したんだからな」

 

 どうやらゲンが疲れているのは、ミサキの予定を確保するために動いていたからのようだ。

 改めて彼の持つ権力の強大さと財力に感嘆しつつ、ゲンの言っていることが嘘でも冗談でもないと理解したミサキは、多少の戸惑いを見せながらも納得した表情を見せた。

 未だにゲンの言うことが信じられないという訳ではなく、ただ純粋に例年とは全く違う夏休みの到来を予期するが故の戸惑いを胸にしたミサキであったが、周囲はそんな彼女の困惑など気にせずに好き勝手に騒ぎ、早くも10日間の日程をどうするかを話し合っている。

 

「よっしゃー! ミサキちゃんと夏休みだ! どこ行く? なにする?」

 

「まずは海が鉄板だろ! すっげぇスケベな水着着せて、セックスしまくってやろうぜ!」

 

「ちょ、ちょっと! そんなところを普通の人に見られたらヤバイじゃん! 少しは考えて物を言いなよ!」

 

「ああ、それなら俺のプライベートビーチに行こう。そこでなら何も心配しないで好きなことが出来るぞ」

 

「おおっ! ゲンさん流石っ!」

 

 男たちの都合の良い妄想に突っ込みを入れたミサキであったが、ゲンの財力をもってすればそれすらも簡単に現実のものとしてしまえるらしい。

 人の目を気にせずに存分に海を楽しめる方法を提案された男たちは、嬉々とした表情を浮かべたまま、ミサキへと了承の意を確認する。

 

「誰にも見られないっていうんなら、ミサキちゃんも断らないよな? な!?」

 

「う……っ、ま、まあ、それなら、別に……」

 

「イヤッホー! OKもらい~! どんなスケベ水着を着せてやろうかな~!?」

 

「ミサキちゃん、日焼け止めを塗るのは俺に任せてよ!」

 

「くぅ~! 夏の海でドスケベ水着を着たミサキちゃんといろエロ出来るなんて、生きてて良かった~っ!」

 

「も、もぅ……! 日焼け止めなんて、イメージを押し付ければ済む話じゃん。それに、今だって水着なんかよりもエロい格好してるってのに……♡」

 

 自分の反応と海への期待に狂喜乱舞する男たちを見たミサキは、そんな彼らに愛らしさを感じてしまう。

 ニプレスと前貼りだけの格好を常にしているミサキからすれば、今さら自分がどんな水着を着たところで普段と変わりはしないと思うものだ。しかして、そんな彼女の考えとは裏腹に、男たちは海でのミサキとの逢瀬を楽しみにしている。

 そんなにも自分の水着姿が楽しみなものなのかと男たちの反応を眺めていれば、その期待にも応えてやりたいと思うのが人情だ。特に、良くも悪くも自分のことを変えてくれた男たちに対してなら、その気持ちも十分に強まる。

 

(どんな水着を用意するんだろ……? やっぱマイクロビキニとか、スリングショットとかかな? 貝殻ビキニみたいなのも面白そうだと思うけど……♡)

 

 自分がどんな淫らな格好をさせられるのかを想像するミサキの心の中には、男たちの期待を裏切るという選択肢はない。用意された水着は全部着てやろうというサービス精神溢れる思いがあるだけだ。

 どうやら、初めて経験する刺激的な夏休みに浮かれているのは男たちだけではなさそうだ。じゅくじゅくと疼き始める体と心の昂ぶりを感じるミサキが、ほんのりと頬を赤く染めながら男たちの話し合いを聞いていると――

 

「お前ら、海も良いけど夏といえばやっぱり山だろ! キャンプ行こうぜ、キャンプ!」

 

「おお、良いねえ! 10日間全部を海で使っちまうのは勿体ないし、キャンプも良いんじゃねえの!」

 

「何人かキャンピングカーを持ってる奴いたよな? それ使って、ミサキちゃんとキャンプを楽しむのもアリだな!」

 

 海だけではなく、山でのキャンプという第2の案を出した男たちは、再び盛り上がるとそこでの楽しみ方を口々に言い合い始めた。

 

「昼は普通にキャンプを楽しんでさ、夜は誰に見られるかわからない野外セックスとしゃれこもうぜ!」

 

「ミサキちゃんは露出狂の気もあるからな。どんだけ乱れるか楽しみだ」

 

「全裸で野外徘徊してよ、誰かと出くわしたらそのままセックスに誘わせるってのはどうだ? 旅の恥は搔き捨てならぬ、コキ捨てってことでよ!」

 

「……ホント、馬鹿みたいな企画を考えるよね。でも、それを面白そうって思っちゃうアタシも十分に馬鹿か……♡」

 

「いやいや、ただのドスケベJKでしょ!」

 

「淫乱娘ともいうな!」

 

「そんな風に開発した張本人たちが開き直らないの! まったく、もう……っ♡」

 

 ミサキの突っ込みを受けた男たちは一堂に大笑いし始めた。そんな彼らの様子を眺めるミサキも、ついつい噴き出して笑みを浮かべてしまう。

 最初にこの『E-ROSS』に足を踏み入れた時には、こんな風になるとは欠片も想像もしていなかった。男たちに淫らに心と体を開発されたことを喜びとしか考えられない今の自分のことを過去のミサキが見たらどう思うだろうか?

 ……ミサキは、その考えを途中で打ち切った。考えたくなかったからではなく、意味がないことだからだ。

 自分の年齢より倍以上離れた男たちに処女を奪われ、連日のように体を重ね、屈辱を味合わされながら弄ばれ、快楽の虜となり、裏物のAV女優に仕立て上げられたとしても……それでも、今のミサキは幸せで、充実した人生を歩んでいると胸を張って言える。彼女にとっては、もうそれで十分だった。

 

「あ~……盛り上がってるところ悪いが、まだ夏休みまでは1ヵ月以上あるぞ? まだまだ気が早いんじゃないか?」

 

「そうだけどさ、楽しみに思うのはしょうがないだろう?」

 

「こんなに夏休みが待ち遠しいのは子供のころ以来だよ! 今年の夏は、楽しくなりそうだ!」

 

 小学生のカムイよりも夏休みの到来を楽しみにしていそうな男たちに対して苦笑を浮かべたミサキは、火照り始めた体の熱を感じながらゲンの真向かいの席に腰を下ろした。

 そして、騒ぎ続ける男たちを横目にしながら、自分の仕事についてゲンと話し始める。

 

「で、その10日間の連休は夏休みのどこで取れそうなの?」

 

「まあ、終盤だな。流石にお店の忙しさがピークの時にミサキを連れだす訳にはいかない。出来るだけ『カードキャピタル』に迷惑がかからない時期に遊びに行こう」

 

「当然、新作の撮影も兼ねてるんだよね? でも、8月の終盤に撮影したとしたら、どう頑張っても発売は9月にならない?」

 

「ああ、そうなる。撮って即出しでもいいんだが、それにしては惜しい内容だからな……。ここはじっくり編集と宣伝期間を取りたいところだ」

 

「なら、最低でも7月中には8月にリリースする作品を撮影しないと。それと今月は『学園の淫姫』があるからいいけど、7月発売の作品も用意しておかないとね」

 

 年間最低12本、1ヵ月に最低1本の作品発売を約束しているミサキは、それを守るためのスケジュール調整をゲンと真剣に話している。

 彼女が予想以上にAV女優という仕事に熱中していることを喜ぶゲンは、そんなミサキの様子に感じていた疲労感を吹き飛ばしながらこう答えた。

 

「そのことなんだがな……ミサキさえ良ければ、この夏休みに何本かの作品を発売したいと考えているんだ。具体的には、8月中に4週連続の作品リリース。それを目標としたい。勿論、その分撮影が大変になると思うし、ミサキがやりたくないと言えば無理強いはしないが……」

 

 順調に知名度を獲得し、ファンを得ているミサキの現状を知るゲンは、この夏を勝負の時と考えていた。

 そこで一気にミサキを裏AV界のスターダムにのし上がらせるための策を提案するが、正直彼女がこの企画に首を縦に振ってくれるかどうかは判断がついていない。

 普段の学生生活や店の手伝いの合間を縫って、過酷な撮影を行うというのはかなり負担がかかる。ミサキがこの提案を断ったとしても、彼女を責めることはゲンには出来なかった。

 

「どうだ、ミサキ? やってみないか?」

 

 あくまで強要はせず、ミサキの意思に任せる。押し付けがましい態度も圧もかけずに、優しい声で彼女の意思を問う。

 ややあって……考え込んでいたミサキは顔を上げると、大きく開いた手をゲンに見せつけながらこう言った。

 

「5(・)本(・)に(・)し(・)よ(・)う(・)」

 

「は……?」

 

 その動きをストップや拒否の意味合いだと考えたゲンは、口を開いたミサキの言葉に一瞬ポカンとした表情を浮かべる。

 そんな彼に対し、ミサキははっきりとした口調で改めて自分の意思を伝えた。

 

「4本ってきりが悪いじゃん。夏休みに入ったばっかりの7月最終週も含めて、5週連続のリリースにしようよ」

 

「ほ、本気か……? かなり過酷な毎日になるが、それで良いのか……?」

 

 自分の構想した企画を更に一段進化させた提案を返したミサキに対し、信じられないといった様子でゲンは彼女の意思を再確認する。

 そんな彼に向けて頷いたミサキは、静かな口調で自らの想いを語り始めた。

 

「大丈夫だよ、覚悟は出来てる。ゲンさんがやってみないかって言うのなら、そこに意味があるんでしょ? それに、出来なくもないってこともわかってる。アタシ、ゲンさんのことは信用してるんだよ? だから、大変なことでもチャレンジしてみたいんだ」

 

「ミサキ……! よし、わかった! 5週連続新作リリース、やってやろうじゃないか!!」

 

「うんっ♡♡♡」

 

 頷き合い、1つの目標に向けて団結したミサキとゲンは、お互いの間にある硬い絆を感じていた。

 最初は嫌われ、憎まれていた少女からここまでの信頼を得られたことと彼女の変わりように驚きながら、ゲンは詳しい予定をミサキに伝える。

 

「撮影は6月中に終わらせよう。企画は考えてあるし、準備もほぼほぼ完了してる。後は、ミサキのスケジュール次第だ」

 

「その辺はなんとかするよ。最悪、学校をサボっちゃえばなんとかなるでしょ? 土日も期末テストの合宿で泊まり込みだとか何とか言えば、シンさんも納得すると思うしさ」

 

「よし! 撮影を終えたら7月は徹底的に宣伝を行うぞ! Twitterやサイトでもガンガン広告を出すからな!」

 

「それじゃ、そのための素材も収録しないとね。宣伝映像はアタシが声を当てるんでしょ? 広告に関しては、どんなものにするかをこれから2人で考えようよ」

 

 積極的に意見を出すミサキに頼もしさを感じるゲンは、これから忙しくなるぞと考えながら頭の中でスケジュール調整を始める。

 容姿に反して意外なほどに聡明な彼の頭脳が一番最初の撮影日を決定し、そのために必要な物を浮かび上がらせる中、ミサキは体をくねらせながら可愛らしくゲンに問いかけてきた。

 

「で、撮影はどうする? なんだったら、今からでも大丈夫だけど……♡」

 

「ああ、そうしたいのはやまやまだが、色々と準備が必要だからな。1本目の撮影は今週の土曜日にしよう。場所は、少し離れた所にある市民プールだ」

 

「市民プール? ってことは、露出物?」

 

「まあ、そんなところだ。詳しくはその日に説明するとして、その前に……!」

 

 言葉を濁したゲンは、ミサキの顔の前に手を差し出し、パチンと指を鳴らす。その瞬間、ミサキは視界が軽く歪み、自分の体に何か異変が起きたことを感じた。

 

「……なにかイメージを押し付けたでしょ? なにをしたの?」

 

「それは秘密さ。でも、すぐに気が付くと思うぞ」

 

「ふふ……っ♡ じゃあ、気が付いてのお楽しみにしておくね……♡ これも撮影に必要なことだっていうのはわかってるから、さ……♡」

 

 発情した雌の表情になったミサキは、舌なめずりをしながらこれから待ち受ける肉欲に塗れた日々を思い、体をぶるりと震わせた。

 まずは来週、1本目の作品の撮影で自分はどんな目に遭うのか? ゲンはどんなイメージを自分に押し付けたのか? それらに期待が高まって、体が熱くなって仕方がない。

 

(ああ、早く土曜日にならないかな……♡ いっぱいスケベなこと、したいよ……♡)

 

 ゾクゾクと体に走る甘美な痺れに恍惚とした笑みを浮かべるミサキは、刺激的な夏の到来を心の底から悦ぶのであった。

 

 

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