戸倉ミサキ調教記~強気な彼女のもう一つの顔~ 作:道程ケンヂ
「それじゃあシンさん、行ってくるね」
「おや、今日は随分と早いですね。何かあるんですか?」
「たまには早く学校に行ってみようと思っただけだよ。それじゃ、行ってきます」
いってらっしゃい、と見送ってくれるシンに対して振り向かずに手を振りつつ、ミサキは玄関を出た。時刻は朝7時過ぎ、普段よりも30分以上も早い時間帯に家を出たミサキは、まだ人影のない家の前の道で一度立ち止まると鞄からとある物を取り出す。
それは、目盛りのついたリモコンであった。何度か荒い呼吸を繰り返した後、意を決したような表情を浮かべた彼女は、その目盛りを右に回して矢印を『弱』と書かれた位置に合わせると、その瞬間に始まった振動に甘い吐息を漏らす。
「あんっ……♡♡♡ はぁっ♡ んんっ……♡♡♡」
ぶるぶると、膣の中に感じる優しい痺れ。その内部に挿入されたバイブをコントローラーで操作するミサキは、一番弱い振動でも十分に官能を感じられることに恍惚とした笑みを浮かべる。
バイブのコントローラーを再び鞄へとしまったミサキは、股間で震えるそれの振動を快感として味わい、自慰行為を行いながら……見慣れた通学路をゆっくりとした足取りで歩き始めた。
ミサキがこんな変態的な行動を取ったのには理由がある。しかし、これはゲンや『E-ROSS』の男たちに命じられたわけではなく、彼女が自発的に行っている行為であった。
つい先日、ミサキは自身の最大のパーソナルスペースである『カードキャピタル』と自宅にて、ゲンをはじめとした『E-ROSS』の男たちと心ゆくまで性交を楽しんだ。以前にAVの撮影を行った宮地学園も含めれば、彼女の主な生活の場は、全て男たちとのセックスを行ったことになる。
ミサキはそのことを大いに喜んだ。目が覚めてから寝るまでの間、何処にいてもゲンたちとのセックスを思い返すことが出来る何かがあることに幸せを感じる彼女は、冗談抜きで常に彼らとセックスのことを思い、股間を疼かせられる生活に悦びを得ていたのである。
目を覚ましたその瞬間から、朝食を取り、勉強をし、店番をして、夜眠る時まで、ずっと彼らとの性交を思い返しながら過ごす生活……それは調教されたミサキにとっては至上の幸福ともいえるものであった。しかし、そんな生活にもたった一点だけ穴があったのである。
それこそがこの通学路……ミサキが登校、及び下校する際の時間帯だ。家から宮地学園を繋ぐこの道には、まだゲンたちと過ごした淫らな思い出が存在していなかった。故にミサキがついつい冷静になってしまう時間帯でもあり、折角の発情した体の旨味が消えてしまう時間帯となってしまっていたのだ。
このことを解決すべき問題だと考えたミサキであったが、正直な話をすると通学路で行うセックスはかなり危険が伴う。当然の話だが宮地学園の通学路はミサキの同級生たちも使う訳であり、万が一にも不備があった場合は学園中にミサキの秘密が知られると共に彼女の人生が破滅することを意味しているのだ。
かといって、安全に安全を期すならば相当大掛かりな準備が必要になるだろう。夏休みの企画のために既にフル活動してくれているゲンにそんな我儘を言いたくはないミサキは、この問題を自力で解決出来る方法としてこのリモコンバイブで自慰を行いながらの登校を思い付いたのだ。
バイブの快感を味わいながら、普段と同じ道を同級生たちと歩む……一見すると通常通りのミサキが、ショーツを愛液で濡らしながら登校しているだなんて誰が想像するだろうか? 誰にも気付かれぬようにバイブでオナニーをしながらの登下校というシチュエーションには、とても魅力的な響きがある。
そうと決まれば善は急げだ。ミサキは早速準備に取り掛かり、ゲンたちおススメの静音バイブを朝方に膣内に挿入すると、三段階まで振動の調整が出来るリモコンを鞄に詰め込んで家を出た。全てはオナニーしながらの登校をつつがなく達成するためであり、この作戦を成功させることでミサキの生活スペースは真に淫らな思い出で塗り潰されることを目的とした彼女は、その充実感に身を震わせながらゆったりとした足取りで通学路を歩み続けていた。
「んっ♡ ふっ……♡ ふぅぅ……っ♡」
周囲に人がいないので、時折喘ぎ声を漏らすことが出来る。弱の振動とは思えない強さで震えるバイブによって快感を味わうミサキは、悩ましい吐息を吐き出しながら人気の無い早朝の通学路を進み続けた。
自慰を行いながら歩いているというだけで、いつもの見慣れた景色が非常に刺激的で美しいものに見える。持ち前の記憶力でその時感じた興奮、快感、高揚感を忘れぬように心に刻み込みながら宮地学園を目指す彼女は、最初のチェックポイントとして予定していた公園に入ると、その中の公衆トイレへと入り、ぐっしょりと濡れた自身の股間の写真を撮るとTwitterへと投稿した。
「『オナニーしながら登校中♡ すっごく興奮しちゃう……♡』っと、こんな感じで良いかな……?」
自分の変態行為を多くの人に晒し、見せつけることで興奮を感じ、その上で平静を装って通学路を歩くという反目した行動を取ることに得も知れぬ快感を味わいながら、ミサキは再びショーツを履くとバイブの振動を『中』まで引き上げた。途端に強まった快感が膣と子宮に響き、その甘さに頬を緩めるミサキの口から嬌声が飛び出す。
「あっ♡♡♡ はぁ……っ♡ んっ♡ つよぉ……っ♡♡♡」
公衆トイレに響くミサキの甘い声。数分の間、バイブの振動に慣れるために嬌声を上げ続けたミサキは、ようやく自分の体が快感に順応し始めた頃に腰を上げた。
先ほどよりも強い快感を感じながら通学路に戻り、そのまま歩き出す。その動きはややぎこちなくもあるが、傍から見ても特には異変は見受けられない程度のもので、徐々にミサキの周囲には同じように学園へと登校する生徒たちの姿が現れ始めたものの、特には彼女の様子を変には思っていないようであった。
(や、ば……っ♡♡♡ こんな、人が沢山居る中で、まんこにバイブ突っ込みながら歩いてるだなんて……♡ アタシ、とんでもないことしちゃってるよ……♡♡♡)
同じ学校に通う仲間たちがすぐ近くにいる。普段と変わらない朝を過ごし、友達と駄弁りながら登校する彼らは、すぐ近くにいるミサキが自慰行為を行っているだなんて想像すらしていないだろう。
大多数の生徒たちが日常を過ごす中、ミサキだけが淫靡な非日常を愉しんでいる……絶対に露見してはいけない秘密。甘美で蠱惑的な快楽に溺れる日々。仲間たちのすぐ近くにいながらもただ1人だけ隔絶した別の世界にいるミサキが、自分の心の中の炎が大きく燃え上がったことを感じた時だった。
「あれ、ミサキじゃん! おっはよ~っ!!」
「あ……アカリ……お、おはよ……」
突然に自分の名を呼ばれたミサキは、ビクリと小動物のようにその声に反応した後で振り返り、数少ない友人への挨拶を口にした。自分では普段通りのぶっきらぼうな口調で話せたと思うのだが、なかなかに目聡い所があるアカリを誤魔化せただろうか?
ミサキがそんな不安を感じたのも束の間、朝からややテンションが高いアカリは、ミサキの異変などまるで気が付いていないように彼女の横に並び、普段通りに彼女へと話を投げかけ始めた。
「いや~、こうして朝会うなんて久々じゃない? 今日、ちょっと遅く家を出たの?」
「う、うん……ちょっと、ね……」
「ふ~ん……ねえ、ミサキ。もしかして何だけどさ、具合悪いの?」
「えっ……!?」
「だって何か顔が赤いし、普段の覇気がないっていうか、熱っぽい感じだよ? もしかしてそれでいつもより遅くなったんじゃないの?」
「そ、それは、その……」
普段通りの反応を返していたはずだが、やはりアカリはミサキの変化に気が付いていた。真剣に心配してくれる友人に感謝と申し訳なさの入り混じった感情を抱くミサキは、彼女に対して何と返事をしようか暫し悩み――
(……あれ? これってもしかして、チャンスじゃない?)
――ニタリと、心の中で笑みを浮かべる。
そうして、思い付いた悪だくみを実行に移したミサキは、わざとらしく自身の額に手を添えると、やや気だるげな口調で堂々とアカリに対して嘘をつき始める。
「うん、実はちょっと具合が悪くってさ……アンタの言う通り、熱っぽいんだよね……」
「やっぱりそうだった! 大丈夫? 体調悪いなら、保健室行った方が良いんじゃない?」
「大丈夫だよ……念のために風邪薬を持って来たから、それを飲めば――♡♡♡」
自分のことを心配してくれるアカリから目を背け、やや俯いた状態で鞄の中を探る。無論、その中に薬など入っているはずがない。この嘘は、ミサキが更なる快感を味わうための舞台装置に過ぎないのだ。
ごそごそと時間をかけて鞄の中をまさぐったミサキの手が、彼女が探し求めていたもの……バイブのコントローラーを掴む。そして、その目盛りを指で摘まんだミサキは、慎重にゆっくりとした動きで、それを回して振動の強さを最大にまで高めていった。
「~~~~~~~~~~っっ♡♡♡」
グオン、とそんな音が自分の膣内で響いたような気がした。それ程までに強い快感がミサキを襲い、彼女の雌の部分を追い立てているのだ。
機械的で感情のないバイブによる快感は、ミサキの状況など考慮せずに彼女の膣内で暴れ回っている。セックスには及ばないが、彼女を絶頂させるには十分な快感が永続的に与えられるも、ミサキにはそれを声に出したり、分かり易く反応することは許されていない。ここでもし、バイブを挿入しながら登校しているなんてことがバレたら、彼女の人生は終焉を迎えるからである。
「~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~っっ♡♡♡♡♡」
目の前には親友のアカリがいる。周囲には宮地学園の生徒たちがいる。ここは通学路で、衆目の監視に晒される場所で、ミサキのパーソナルスペースだなんてことは一切ない。
そんな状況の中で、ミサキは……本気の絶頂を迎えていた。腰を震わせ、膣を痙攣させ、子宮を悦ばせ、それでも懸命に声を殺して嬌声を上げぬようにしながら、周囲に数十人の人間がいる状況下で、彼女はバイブによる快感でイっているのだ。そして、この背徳的な行為を心の底から楽しんでいる。
自分を心配してくれている友人の目の前で、自分を女番長と怖れる生徒たちのすぐ近くで、玩具で自慰を行ってイク。なんて素敵で無様で淫猥な行いだろう。甘美な背徳感は蜜のように甘く感じられ、完全にその虜となったミサキは、全身を駆け巡った絶頂の余韻が消え失せたと同時にその場にガクリと膝を付いた。
「み、ミサキっ!? 大丈夫なのっ!?」
往来の真ん中で崩れ落ちたミサキを心配するアカリの声に反応し、周囲の生徒たちがチラリと彼女たちを横目で見やった。しかし、すぐに彼らの興味は2人から離れ、ただ真っすぐに目的地である宮地学園を目指して歩み去ってしまう。
誰も、ミサキがここでエクスタシーを迎えたとは気が付かない。自分たちが怖れる少女が、本当は淫らな本性を有していることを知る由もない。
そして、膣内で震えるバイブの快感に酔い痴れ、甘く痺れるその快楽に微笑みを浮かべるミサキは、緩んだ表情のまま顔を上げ、アカリへとゆったりとした口調でこう述べた。
「ごめん、ちょっと立ち眩み……アカリの言う通り、保健室に行った方がいいかもしれないね……」
「そうだよ! 先生には私が言っておくからさ、ミサキは少し休みなって! 何だったら、叔父さんに迎えに来てもらった方がいいんじゃ――?」
「開店準備に追われてるシンさんにそこまでしてもらうのは悪いよ。それに、シンさんは心配性だから、ちょっとの風邪でも大慌てして仕事に手がつかなくなっちゃいそうだしね。保健室で少し休んで、落ち着いたら自分で歩いて家に帰るよ」
「うん、わかった……でも、無理はしないでね?」
きっと、アカリの目には今のミサキが自分に心配をさせまいと弱々しい笑みを無理に浮かべているように見えるのだろう。実際は全くそんなことはなく、ただ心の底から湧き上がっている悦びの感情が快感と入り混じった雌としての表情を浮かべているだけなのだが、そう勘違いしてくれるとありがたいミサキからすれば、それを訂正する必要性はまるでないのでそのまま黙っていることにした。
そうして、心配してくれるアカリと共に宮地学園の敷地内に入り、その間にも数度の絶頂を彼女の横で迎え、その背徳感に酔いながら……彼女と別れ、1人になったミサキは即座に一番近くのトイレに入ると、その中に人がいないことを確認してから個室トイレの鍵を閉め、スカートと下着を脱ぎ捨てながら鞄の中から仕事用のスマートフォンを取り出して、Lineアプリを起動する。
そして、その中に登録されている数少ない連絡先の中から『E-ROSS常連客』のグループトークを選択した彼女は、全身の火照りを感じながら彼らへとメッセージを送った。
『今日、お店に開店から行くって人、誰かいる?』
『お? ミサキちゃん、どうかしたの? もしかして学校サボりたい?』
『Twitter見たよ! 随分と刺激的なことしてるじゃん!』
『俺も見た! こりゃ、オナってたらちんぽ欲しくなって我慢が利かなくなったってパターンだな!?』
返事はすぐに返ってきた。あれだけ大々的に宣伝していたらそりゃあバレるだろうなと苦笑したミサキは、取り繕う事なく本心を彼らへと告げる。
『正解。お店のオープンに合わせてそっち行くからさ、良ければちんぽ恵んでほしいんだけど』
『おっほ~! OKOK! ミサキちゃんの頼みなら、もう何でも聞いてあげちゃう!』
『俺も暇だからお店に行くよ。今日は丸一日セックスのパターンだと思うから、たっぷりハメまくろうぜ!』
『うわ、俺仕事だわ……自営の奴らってこういう時、自由が利くからいいよな……』
『夕方くらいまではいる予定だからさ、暇が出来たら遊びに来てよ。楽しみにしてるね』
ポチポチとスマホを操作し、男たちとトークを繰り広げたミサキは、1枚の画像を送信した。自分の下半身を写した写真、膣だけでなくアナルにまでもバイブを挿入した状態で尻を突き出した自身の姿を見せつけた彼女は、それに続いて男たちへの殺し文句を口にする。
『アタシもちゃんと準備してから行くよ。会ったら即ハメするつもりでよろしくね』
しっかりと自分が下準備をしていることを証明し、店でのパーティーを楽しみにしていることを伝えたミサキは、微弱に振動を続ける二穴のバイブによる快感に腰を震わせて恍惚とした笑みを浮かべた。そして、通学途中で既に愛液によってぐしょぐしょに濡れてしまった自身のショーツを見つめた後、不敵に笑ってそれを鞄の中へと突っ込む。
そうして、ノーパンの状態で立ち上がった彼女は、今度は前だけではなく後ろの穴でも快感を貪りながら学校を出て、より刺激的な状態で帰り道を歩み始めた。
もしも風が吹いたり、何らかの要因で自分のスカートが捲れてしまったら、公衆の面前で両方の穴にバイブを挿入し、自慰を行っていることがバレてしまう。そのスリルが堪らない。興奮を、快感を、官能を、煽ってくれる。
(目的、達成出来たよね……♡ これで毎日、みんなとのド変態プレイの思い出に浸りながら生活……
そんな下らない、されど彼女にとっては幸せこの上ないといった感じの想像を繰り広げたミサキは、股間から溢れる愛液と腸液でアスファルトの地面に染みを作りつつ、自分を待ってくれている男たちに会いに『E-ROSS』へと向かい、今日もそこで楽しい一日を過ごすのであった。