さっそく「小竹」は地獄への道のりを「飯塚」に語り始めた。
小竹「飯塚には信じてはくれないだろうが、俺は生まれた時から大変だったんだぜぇ。」
飯塚「それはどうしてなんだい?」
小竹「それは両親がどっちも俺に対して虐待したからさ。」
飯塚「え?小竹は両親から虐待を受けていたのか!?」
小竹「本当に信じられないだろ飯塚?でもさ、俺の眉毛をよく見て欲しい。」
飯塚「ん?何か変だな、、、眉毛の中に隙間があるなぁ。」
小竹「これはなぁ、母親が俺に電源の入っているアイロンを当ててヤケドをさせたという証拠なのさ。」
飯塚「なんだと、、、本当に信じられないな。」
小竹「実はなぁ足にもヤケドの跡があるよ。これは父親からだが、母親と同様にアイロンを当てられた事で出来たヤケドの跡なんだよ。」
飯塚「、、、正直に言って両親といるのに苦労したんだろう?」
小竹「それはそうでもないさ。」
飯塚「え?どうしてだ?」
小竹「それは後で言うよ飯塚、、、あの両親、、、離婚すりゃ良いのにって言ってしまう位に夫婦関係が最悪だったのだがなぁ、それでその怒りが俺に向けられてしまったのよ。」
飯塚「その怒りをアイロンと小竹にぶつけるとはなぁ、、、中々腹が立つよその両親には。」
小竹「もう俺はな、泣くことしか出来なかった。泣く以外なかったよ。」
飯塚「そうだろうなぁ。」
小竹「どうも俺は、、、地獄へ行く道を生まれた時から選んだのかもな。」
飯塚「何故?それはないだろ、、、」
小竹「でもなぁ、そうするしかなかったんだよ。」
飯塚「おい、、、まさかお前は何かしたのか?」
小竹「あれは、、、幼稚園生でもうすぐ卒園って時かな、両親をナイフで刺して殺したのはなぁ、、、」
飯塚「おいおい嘘だろ!?」
小竹「残念ながら本当なのさ。」
「飯塚」は頭が真っ白になってしまった。どこからどう質問すればいいのか分からなくなってしまいそうになった。
飯塚「かつて前の警察官から聞いた話だと心中事件として解決していたがあれはどういう事だ?」
小竹「あれは完全に俺の嘘だ。料理を担当する日を決めてると嘘をついた。ぱっと書いた担当の日を見て疑わなかったよ。当然だが刃物には俺と両親の指紋しかついてない訳で、心中と決めつけてくれてラッキーだったよ。」
「飯塚」はものすごく心が痛くなった。なんて事を平気で出来るんだと。しかも驚いた事にその心中事件があったのは「小竹」がまだ5歳の時の話である。異常という言葉で収まらないような事を平気でしていたという事実を「飯塚」は受け入れられないのであった。
小竹「ちなみにだがその後、両親の代わりとして近所のおばさんが世話してくれたよ。そのおばさんが心筋梗塞で死ぬまでな。」
飯塚「そうか、、、」
小竹「おばさんのおかげで小学校には行けたのだが、その後に問題があってな、、、俺はいじめのターゲットにされたのさ。」
飯塚「その時、いじめられてたの何度か俺が助けてたな、、、」
小竹「そうだったな。でもお前がいないか確認しながらするようになってきた上に、ガキ大将もあらわれたからな。」
飯塚「もしかしてあの八幡先輩の事か?」
小竹「そうだ。」
八幡先輩の事は良く知ってる。俺達の一年年上で、それなのに4年年上の生徒と堂々と口喧嘩が出来る、超問題児だった。しかも先生でも手に負えず、親も口が出せないというオマケ付きだった。
小竹「八幡先輩は俺を手下という扱いで入れてくれた。ほかの人からのいじめはなくなったのだが、今度は八幡先輩からパシられたり、給食の毒味を任されたりするようになったんだ。」
飯塚「、、、本当に返す言葉が見つからないよ。」
小竹「そうだろうな。俺もそうだった。」
苦しみの中で、苦しみから逃れる為に苦しむ道を「小竹」は選んだ。それは本当に地獄行きの切符であった。そして、小竹は新たな苦しみを与えられようとしていたようだ。