鈴鹿御前・清少納言
鈴鹿御前、清少納言、そしてそのマスターは、微小特異点解決のためレイシフトを開始。
調査の結果危険は少ないと判断されたため、未熟なマスターへ経験を積ませる目的が大きいものだ。
鈴鹿御前と清少納言を担当するマスターはまだ若い。
青年というよりは少年と表現する方が適切なほどだ。
レイシフトの適正こそ高いものの、魔力量、戦闘及び指揮の経験共に未だ未熟。
故に素直で明るく、扱いやすいサーヴァント二名の担当になったわけだが。
サーヴァント両名が“魔力供給”にやたらと積極的になっていることだけが、カルデアの誤算だった。
とはいえ、性知識に乏しく身も心も幼い少年相手に英霊が欲情する可能性を考えろというのも酷ではあるが。
レイシフト先である夜の森林で野営準備を手早く終えた鈴鹿御前は、狩ったばかりの獣を解体し焚火で焼いていた。
非効率ではあるが、食事は魔力補給の手段でもある。
手早く三人で食事を済ませ、明日に備えて眠ろうとするマスターを、しかし鈴鹿御前と清少納言は逃さない。
横になったマスターを左右から挟むように、鈴鹿御前と清少納言はマスターへと抱き着いたのだ。
「距離が近い方がパスが強くなるし、ちゃんマスの安全も約束されて一石二鳥じゃん?」
とは清少納言の意見であるが、涎を垂らし息を荒げながら説いても説得力は皆無である。
しかし元々押しが弱い性格のマスターは二対一の状況、おまけに全身を包む乳と柔肌の感触や甘い香りに逆らうことも出来ず、ただ高ぶった気持ちを残したまま眠ることとなった。
翌日。
寝ぼけ眼を擦りながら起床したマスターの視界に映ったのは、己のズボンを脱がそうとしている鈴鹿御前の姿であった。
「あ、やっば……えっと、この先戦闘になるかもだし、マスターからこう、魔力をね……?」
十割が言い訳の弁明を行う間も、鈴鹿御前の手は止まらない。
ズボンとパンツを脱がせ肉棒を露出させると、餌に食いつく魚のような素早さで彼女は肉棒を咥えだした。
「んっ、じゅぶっ……」
根元まで一息に咥え、竿全体を舌で舐め回す。
未だ状況を理解できないまま、性的な快楽に包まれたマスターの肉棒はみるみるうちに固く大きくなっていく。
「――ッ!」
ビクン、とマスターの体が跳ねた。
鈴鹿御前は喉奥へと放たれた精液を一滴も逃さぬように、ゴクゴクと大きな音を鳴らして嚥下していく。
「ぷはっ……寝起きだってのにすっごい濃くてドロッとしてるし、ああもう、最っ高……」
陶酔したような表情で、鈴鹿御前はマスターの精液を味わっていた。
それは確実に魔力補給以外の目的をもって行われる行為だと確信できるほどに、鈴鹿御前は表情を崩している。
清少納言が付近の偵察から帰ってくると、サーヴァント二名はタガが完全に外れたようにマスターへと性的な眼差しを向け始めた。
「ちゃんマス、あーんっ」
「これから大変なんだし、しっかり食べて元気つけとかないとねー」
女学生の制服を着た二人の女が、やや年下の少年を挟み込んで座っている光景。
傍から見ればラブコメマンガのようではあるが、その実態はもっと粘ついたものだ。
あーんと口を開けるよう催促する清少納言だが、その手には何もない。
困惑した表情を浮かべるマスターの両頬を掴み、彼女はいきなり唇を重ね合わせた。
舌を強引に口内へとねじ込み、咀嚼していた食事を口移しで流し込む。
最低限の大義名分だけを用意し、彼女は唇を奪っているのだ。
その証拠に、マスターが食物を嚥下し終えても清少納言は唇を放そうとはせず、お互いの舌を絡め合わせてキスを続行している。
五分近く続いた口移しは、しびれを切らした鈴鹿御前が無理矢理引きはがすまで続いた。
そしてその後、鈴鹿御前も同様の行為を行ったのは言うまでもない。
「マスターの栄養補給も終わったし、次は私たちの魔力補給ってことで!」
まだ唇に残る感触にぼぅっとするマスターを、鈴鹿御前は背後から羽交い締めにする。
突然の行動にマスターが対処できるはずもなく、いとも容易くマスターは上半身の自由を完全に奪われた。
背中に当たる柔らかな乳房の感触に戸惑ったのもつかの間、清少納言が正面からマスターのズボンを脱がすと、既に雄々しくそそり立った肉棒が露出される。
「すっご……ちゃんマス、もうビンビンじゃん……」
「今から何されるか想像して興奮しちゃった系……? 可愛いなぁホントっ」
我慢できないというように、清少納言は眼前の肉棒を咥えた。
抵抗するようにマスターが身をよじるが、サーヴァントの拘束が相手では可愛い抵抗にすらなってはいない。
快楽に苦悶の声を漏らしても、彼女たちの嗜虐心と興奮を煽るだけだった。
「ふっ――!」
鈴鹿御前の一刀が、襲い来る魔獣を切り捨てる。
色に狂ったとはいえ、戦闘能力という意味で彼女らは非常に優秀だ。
戦闘向きでない逸話持ちの清少納言でさえ、この程度の微小特異点であれば片手で解決できる程度には。
唯一の懸念事項はマスターが未熟故の魔力不足であるが、サーヴァントの近くに指揮官であるマスターを配置しパスを強化。
そして外付けの魔力補給を用意することで問題は解決されている。
絵面が最悪なことを除けば、だが。
「危ないから、ちゃんマスは動かないようにね~」
戦闘中の鈴鹿御前から離れること数メートル。
魔力パスの強化という大義名分を盾に、清少納言はマスターを抱きしめて警護兼待機の状態だ。
「しゅーりょーっと。この調子ならあと数日で特異点は解決できそうね」
戦闘を終えこちらに駆け寄る鈴鹿御前だが、マスターはつい彼女から目を逸らしてしまう。
なぜなら、これから何が起こるのかを理解してしまっているから。
「さて、マスター。私たちは戦闘で魔力を消費しました。危険が少ないとはいえ、常に魔力は補給し万全の状態を保つべきです」
「あ、あたしも魔力減ってきてるなー、すぐに補給しないとなー」
鈴鹿御前も清少納言も、捕食者の目をマスターへと向けている。
命の危険はないだろう。だがどうしてか、恐怖に近い感情が拭い去れない。
抵抗という選択肢を思考する間もなく、マスターは組み伏せられる。
サーヴァントの膂力にマスターが叶うはずもなく、また与えられるのが苦痛ではなく快楽である以上、令呪による抵抗も間に合わない。
「――ッ!」
声にならない、悲鳴に似た音が響く。
一時間後。精の一滴も残らぬほどに絞りつくされ、息も絶え絶えのマスターを優しく抱きしめる鈴鹿御前と清少納言が、記録媒体には録画されていた。
手段や過程はどうあれ、結果的にはサーヴァント二騎を使役し微小特異点を解決したマスター。
何よりも結果を重視するカルデアは、新たに召喚されたサーヴァントを三騎目として彼の指揮下に置くことにした。
の、だが。
「おはよ~! あたし、フォーリナーのユゥユゥ!」
何故だろうか、マスターは捕食者に狩られる兎の気持ちがありありと理解できてしまった。