多くの英霊が訪れる旅館、閻魔亭。
今はサーヴァントだけでなく、休暇を貰ったカルデア職員たちも日々の疲れを癒すためにここを利用している。
時折仕事を手伝い、そして時には客として。
「いらっしゃいまちぇ、お客様。どうぞごゆるりとお寛ぎを……」
客としてやってきた男性職員を出迎えたのは閻魔亭の女将である、サーヴァント紅閻魔。
小柄で愛らしいながらも凛とした振る舞いは、しかし明らかな異常を纏っている。
なぜなら、彼女は全裸であったのだから。
衣服を身に着けず、起伏の乏しい女体を晒し、しかし本人はそのことを一切気に留めていない。
そしてそれは客である職員たちも同様だった。
それが当たり前であるかのように、職員たちは紅閻魔に手荷物を預けると旅館の中へと足を踏み入れていく。
「カルデアから来た子たち……? ええ、とっても真面目に働いてくれているでち。おかげでより多くのお客を迎えることが出来て……皆さまには感謝してもしきれまちぇん」
甘ったるい香りに包まれた旅館を歩くと、カルデアのサーヴァントたちがあちこちで働いているのが目に入った。
軽微な懲罰や社会奉仕の一環としての派遣であったが、彼女たちも一様に一糸纏わぬ姿であり、そしてそのことを疑問に思った様子は無い。
中には秘部にバイブやローターが挿入されている者までおり、快楽に悶えて周囲から叱責を受けていた。
「ああ、丁度いい所に。新人さんたち、お客様の案内をお願いするでち」
紅閻魔が声をかけた先にいたのはBBとコヤンスカヤの二名。
多数の前科持ちであり最大級警戒対象であり──当然のことながら、この異常な閻魔亭を作り上げた元凶である。
「は~い、了解です! 無様にも股間にテントを張った惨めなカルデア職員さまご来店ですねっ。わざわざ返り討ちに遭いに来たこっちの駄狐と一緒に嘲笑してあげようじゃぁないですか!」
「あらあらまぁまぁ……ちょうど玩具で遊んでいたところでしたが、これは好都合。姦しい雌犬の口を塞ぐ肉棒が欲しかったところなんですよ」
ニヤニヤとした嘲笑を職員に向ける二騎のサーヴァント。
両者の口調はまるでどちらもが加害者であるようなものである。
しかし現実の光景は両者共に加害者ではなく、被害者にしか見えない。
BBは全裸に首輪のみを装着し、四つん這いで歩行していた。
尻穴には尻尾替わりのバイブが挿入され、振動による快楽をBBに伝えている。
コヤンスカヤはBBの首輪に繋がるリードを手に持っているが、とても飼い主とは呼べないだろう。
彼女も変わらず痴態を晒しておりあり、乳首や首輪など全身の各所に括りつけられた使用済みコンドームが己の衣服だとでもいいたげな恰好である。
結論から言えば、この両者は共に加害者であり、被害者でもあった。
同時に攻撃を受けて相打ちになったようなものだ。
己こそがこの空間を支配していると思い込み、両者共に裸体を晒し性をアピールする始末。
「ではお部屋に案内……の前に」
「まずはお疲れを癒して差し上げますねっ」
そういうと、BBとコヤンスカヤの両名は同時に指を鳴らした。
なにかの合図を相手に送ったのだろうか、二人は職員たちの股間に顔を埋めると、大きく深呼吸をしだす。
「すぅーっ……ふぅっ……! すっごい雄の臭い……」
「これは随分と遊べそうで……」
手を使わず、口だけを使ってチャックを下ろし、反り立った肉棒の臭いを嗅ぐ二人。
それだけでBBもコヤンスカヤも、発情した雌犬のように秘部を濡らし息を荒げている。
「「ん、ちゅっ……れろっ……」」
二人は服従を誓うように左右から肉棒へキスをすると、根元から先端を舐め上げる。
艶めかしく動く二つの舌は時に睾丸へ、時に鈴口へと目まぐるしく移動していた。
性格を除けば非の付け所の無い絶世の美女二名による熱烈な口淫奉仕。
日々の激務で溜まっている職員が耐えきれるはずもなく、あっという間に彼は白濁液を二人の顔面へと解き放つ。
「熱っ──!」
「この強烈な臭い……これは期待できそうなお客様ですこと……」
己が何をしたかの自覚も無いまま、BBとコヤンスカヤは一匹の雄を閻魔亭へと招き入れる。
職員が案内された部屋は、閻魔亭で最も狭い一人用の客室だ。
狭いといっても比較した場合であり、一人で利用することを考えるとその広さはかなりのものだが。
「こちら、BBちゃんからのサービスとなっておりますっ」
BBはおどけた様子で職員の下腹部に触れる。
刻まれたルーンに見覚えは無いが、その効果はすぐさま目に現れた。
先ほど性を放ち大人しくなったはずの肉棒が、再び雄々しくそそり立ち始めたのだ。
「お食事の時間はもうしばらく後ですし……よろしければ先にお風呂を楽しむのはどうです?」
コヤンスカヤの提案に、職員は同意する。
言葉だけを聞けば旅館の一般的な光景かもしれないが、コヤンスカヤの視線は肉棒にしか注がれておらず、漏れ出た先走り汁の臭いを嗅いで陶酔している。
職員もコヤンスカヤも、もはや我慢できる状態でないことは誰の目から見ても明らかだ。
「ぐむっ……!」
職員はコヤンスカヤの後頭部を掴むと、彼女の喉奥に己の肉棒を乱雑に突き入れた。
彼女の喉をオナホールとして扱うかのような所業に、コヤンスカヤの目尻からは涙が溢れだしている。
一突きごとにくぐもった悲鳴のような音が漏れ、それが次第に大きくなり、彼女が窒息するのではないかと思ったころにビクリと職員の肉体が痙攣する。
「──ッ!」
喉奥にまで一際大きく肉棒が押し込まれ、精液が胃の底へ直接送られる。
ルーンの効果で量まで増えたそれを出し切り、ようやくの口から肉棒が抜き取られた。
げほげほと咳を繰り返し、吐かないように堪えながら待望の酸素を取り入れているコヤンスカヤを尻目に、職員の視線はその様子を観察していたBBに向けられていた。
一度の射精で足りるはずがないと言わんばかりな様子の肉棒を、BBは誰に何を言われる訳でもなく咥える。
舌を使って付着した精液を舐め取り、綺麗になるよう掃除するBBを、しかし職員は肉棒から引きはがす。
「あら、BBちゃんのお掃除はお気に召しませんでした……きゃっ!」
BBは、普段の様からは似合わない悲鳴を上げて押し倒される。
目の前にある肉棒の照準が己の秘部に向けられていることを察したBBは、これから己がどんな目に合うのかを一瞬で理解した。
「や、優しくしてくださいね……ぅぐぅっ!」
期待半分、恐怖半分の懇願は受け入れられるはずもなく。
BBは己の強化した肉棒で職員が満足するまで犯され続けるのだった。
「お食事のご用意ができまちた……おや、お取込み中でちたか」
紅閻魔は襖を開けたとたんに飛び込んできた後継に、一瞬眉をしかめた。
むせ返るような雄と雌の交尾の臭い。
精液塗れになりビクビクと痙攣を繰り返すBBとコヤンスカヤ。
「お客様をお風呂にご案内するように言いつけておいたはずでちたが……それに布団も敷かずにだらしのない……」
BBとコヤンスカヤ両名からの認識の改変を受けた紅閻魔は、そんなどこかズレた怒りを感じながら食事の用意を進めるのだった。