MOD盛り盛りのスカイリムでドヴァキンの従者プレイ~雇い主が万年発情期なんだが~ 作:Ingwelsh
~イスハーク邸~
ソリチュードのイスハーク邸に戻ってきて、BeatriceとRa'yeniaが揃って出産して、ポテマと一緒に泥のように眠って、翌朝。
地球基準で考えても随分豪勢な朝食を取った後、Ra'yeniaがポテマの肩をポンと叩いた。
「さて、それじゃあポテマ、私と一緒にブルー・パレスに行くわよ」
「む、何故私も行くのだ? 報告なら魔術師だけでもよいだろう」
子供用のチュニックを身に着けたポテマが、ムスッとしながら耳を倒す。
不満げな様子のポテマの額を、Ra'yeniaが指先でトンと叩きながら言った。
「駄目なのよ、貴女という存在がソリチュードにとってどれほどの重みを持っているか、考えたことがある? 貴女が本当に私のものになったことを王宮の方々に納得させるには、貴女についてきてもらう他ないの」
幼い子供に言い聞かせるように、彼女はポテマへと言葉をかけた。
確かに、そうだろう。今は生まれて間もない、幼い子供の姿とは言え、スカイリムの歴史に残るほどの女王で、死霊術士だった存在だ。ソリチュードにとっては爆弾のような存在である。
それが、無力化され、安全なものになったかどうか、王宮の人間が気にするのは当然だろう。
「むぅ……」
「諦めろよポテマ、お前、昔のこととは言えスカイリムの女王だったんだろ」
むくれるポテマの頭を俺が軽く撫でてやると、彼女はしばらく俺の顔を見上げてから、こくりと頷いた。
「母上殿がそこまで言うなら仕方があるまい。魔術師、供をしよう」
「いいわ。それじゃあベアトリーチェ、トージ、私は出かけてくるわ。私が戻るまでは、邸宅の中を適当にぶらついていてちょうだい」
そう言い残して、Ra'yeniaはポテマを伴いイスハーク邸の食堂を後にした。
後に残された俺とBeatriceは、ほったらかされた状態になって顔を見合わせるものの、だからと言ってやることが全くないわけではない。
すぐに生まれたての子供が隔離されている部屋に行って、先日俺が産んだサーベルキャット獣人の双子と、昨日Beatriceが産み落とした狼やLykaiosの赤ちゃんたちの世話を始めた。
赤ちゃんの世話をするLykaiosやFennec、Khajiitの女性たちと一緒に子供たちに授乳をしながら、俺はふと、隣に座るBeatriceに声をかけた。
「なあ、Beatrice」
「どうしたの、トージ?」
自分の複乳の全てを駆使して赤ん坊のLykaiosや狼に乳を与えるBeatriceが、不思議そうな表情をしてこちらを見てくる。
その表情から目を逸らし、胸元で俺のおっぱいを吸う子供たちを見つつ、俺は僅かに目を伏せた。
「確か、ポテマを産み落としたら、産まれた子供は厳重に封印して、邸宅で飼育する……って、Ra'yeniaは言っていたよな」
「そうね」
俺の言葉に、隣のBeatriceは淡々と返してくる。
そのシンプルな受け答えに少しだけ気が楽になった俺は、吐き出すように言った。
「ってことは、Ra'yeniaがブルー・パレスにポテマを連れて行ったのは……」
最後の方は、どうしても言葉に出来なくて、ぼんやりとした言い方になってしまう。
ポテマは封印されると言っていた。そのポテマを連れてRa'yeniaはブルー・パレスに向かった。
ならば、連れて行った理由は一つしか思い当たらない。
Beatriceも俺の言わんとすることは分かっているようで、ふっと鼻から息を吐いた。
「まぁ、大方貴方の予想通りよ。ポテマの封印は、女王エリシフ、執政のファルク、王宮魔術師のシビル……その他、女王の周囲に居並ぶ人たちの前で行われるの。
彼らも今回のポテマ復活については、やっぱり懐疑的だったみたいだからね。直接連れてこられて、目の前で封印される様子を見ないと、確信が持てないってわけ」
そう話して、Beatriceは小さくかぶりを振った。
思い返せば、ポテマの復活を阻止するサブクエストでは、ポテマの亡骸を持ち帰って浄化する必要があった。
今回はその浄化をした上でも僅かに残った魂がウルフスカル遺跡に集まってあんなことになったわけで、王宮の人間が気を揉むのも当然というところだろう。念の入れようも納得だ。
しかし、二言三言言葉を交わした相手だし、何より俺自身が産み落とした娘だ。「母上殿」と呼んで慕ってくれている様子でもあるし、気にはかかる。
「ただ、あれだよな。当初は狼の子供が生まれるはずだったのに、Lykaiosとして生まれて……ポテマが大人しく、封印されるだろうか?」
「あら、トージはラエニヤ女史が心配?」
不安をにじませた俺の言葉に、Beatriceは朗らかに返してきた。
その存外に明るい声色に俺が顔を上げると、彼女はにっこりと笑いながら俺を見てくる。子供たちへの授乳を続けながら、小さく肩をすくめた。
「大丈夫よ、ラエニヤ女史は破壊魔法だけじゃない、あらゆる魔法のエキスパートだもの。今の状態のポテマくらい、指先一つで黙らせられるわ」
「まぁ、うん、Ra'yeniaの魔法の腕前を、疑うわけじゃないんだが……」
全く何も心配していない様子のBeatriceに、苦笑を返す俺だ。
Ra'yeniaは強力な破壊魔法の使い手として名高いが、他のカテゴリの魔法にも精通している。回復魔法も、幻惑魔法も、変性魔法も、いずれも結構な使い手だ。彼女の言葉通り、万一ポテマが何かしたとしても、すぐさま事態を収められるだろう。
だが、事態を収める力を持っているからと、安心していいのか俺は疑問だった。
何しろ相手はかつてのスカイリムの女王、ポテマ。そのポテマをかつて自身が支配したブルー・パレスの中で封印するなど、黙ってそうされるとはとても思えない。
しかしBeatriceは小さく首を傾げながら、未だ疑問の色の濃い俺に語り掛けてきた。
「それに、ソリチュードにとって、ラエニヤ女史がどれほど重要な人物か、貴方分かってて言ってる? もし女史にポテマが歯向かうようなことがあれば、女王もファルクも黙ってはいないわ」
さも当然のことを言い聞かせるかのような彼女の言葉に、俺も首を傾げた。
「重要な……って、ソリチュードの従士なら、重要なのは当然のことじゃないのか?」
「ただの従士ならね」
俺の問いかけに、Beatriceがくいと顎を持ち上げる。そうして彼女は部屋の天井をおもむろに見上げた。
「ラエニヤ女史は、このイスハーク邸の託児院を経営することで、多大な利益をハーフィンガルに齎しているの。
スタッフの雇用、食料品や衣服の調達、ハーフィンガルへの税金。ソリチュードから女史に渡るお金も勿論結構な額があるけれど、女史からハーフィンガルに渡るお金は、それを易々と上回る。
だから、王宮もラエニヤ女史を大事にするし、ラエニヤ女史の発言や意向はソリチュード内に反映されるわけ」
天井を見上げながら、Beatriceは立ち上がった。子供たちの授乳が済んだようで、彼らをベッドへと戻しに向かう。
そうして手が空いた彼女は、今俺と彼女がいて、他のスタッフも働いている部屋の中を見せるように手を広げた。
「その証拠に……ほら、トージ、気付いたかしら? このイスハーク邸で働く兵士にもメイドにも、カジートが結構いるでしょう」
「あ……そう言えば」
彼女の言葉に、ようやく俺もその事実に気が付いた。
俺のスカイリムは種族追加系のMODをたくさんいれているから、Khajiitのような猫獣人のフォロワーが要塞や町の中にいることは、あるにはある。しかし本来、スカイリムはKhajiitには差別的で排他的な地域だ。
ドヴァキンで従士で、名士でもあるRa'yeniaはともかくとして、他の一般のKhajiitがこうして城塞の中に在るイスハーク邸で仕事に就いていることは、本来ならば考えられないことだ。
「あれも、女史がカジートの権利拡大を、王宮に訴えたから出来たことなの。
とはいえまだまだ、城壁の中に住居を持つことは許されていないし、彼らにとって日常品のムーンシュガーも禁じられているけれど、それでも城壁の中に出入りして、働くことを許されているわけ。スカイリム全体で迫害されるカジートにとっては、とても大きなことよ」
授乳を追えても尚、子供たちを抱いたままの俺の手から双子を預かり、Khajiitのメイドに渡したBeatriceがにこりと笑った。
確かにそうだ、このイスハーク邸にはKhajiitが何人も働いている。その働き口を提供しているのが彼女であれば、働いているKhajiitたちも下手な行動はしないだろう。
そうして慎ましく暮らしていれば、町の人たちにもKhajiitが受け入れられていくかもしれない。その橋渡しをしていると考えれば、このハーフィンガル地域におけるRa'yeniaの存在は、間違いなく大きい。
俺が、俺の作り出したドヴァキンの存在の大きさに呆気に取られていると、ちょうどブルー・パレスから戻って来たらしいRa'yeniaが部屋に入ってきた。
「ただいま。今戻ったわ」
「あら、女史。おかえりなさいませ」
ちょうど部屋を出ようと入り口に身体を向けていたBeatriceが、Ra'yeniaへと頭を下げた。
俺も釣られて頭を下げながら、おずおずと彼女に問いかける。
「Ra'yenia、その、ポテマは……?」
「庭にいるわ。見に来る?」
くい、と親指を自身の後方に向ける彼女だ。
促されるままについていき、邸宅の庭までやってくると、そこには犬や猫、狼たちが何匹も走り回って転がり回っていた。
その中で。
「あんっ、あぁんっ、あんんっ!!」
「フッ、フゥッ、ウルル……!!」
誰あろうポテマは、狼に後ろから跨られ、いきり立った逸物を秘所に突き込まれていた。
服は身に着けておらず、全裸だ。首には革製の首輪がはめられている。まるで奴隷か、犬のようだ。
そしてそのポテマの頭部には、なにやら戦化粧のような紋様が描かれているのが見て取れる。Ra'yenia曰く、あれがポテマの人格を封印している術式らしい。
「封印は無事に構築完了、もうポテマの人格が表に出てくることはないわ。あそこにいるのはポテマの身体をした、ただの一匹の犬。後で搾乳搾精装置にも繋ぐから、そうなったらもう人間としての尊厳は失われる。
目の前で封印して見せたから、ファルクも納得してくれたわ。報奨金も問題なく受領済み……ただまぁ、トージに分配されるはずの分はそっくり私の手元に入るけれどね」
苦笑しながら、Ra'yeniaは俺に説明して見せた。
確かに、もうこれでスカイリムはポテマの脅威にさらされることはない。ポテマだった犬はRa'yeniaの元で飼われ、母乳と精液を吐き出すだけの存在になるのだろう。
ぽかんと口を開く俺の肩を、Beatriceが軽く叩く。
「ね? 大丈夫だって言ったでしょう」
「あぁ……まぁ……」
そんな生返事を返しながら、俺が産み落とした娘の哀れな末路から、目を離せないでいる俺だった。