口調などが全然違いますが小猫です。
幼少期くらいは無邪気な小猫が書きたいんです。原作に入る頃には無口キャラになりますから。
あの後、風呂場にて俺の精液で真っ白になったシグナムをきれいに洗い部屋へと運んだのだが……よく考えてみればシグナムは鍛練で疲れていたはずなのだ。そこに俺が無理矢理……ちょっと自己嫌悪なんだが。
よし、ここはお詫びをしよう。シグナムは意外にも甘いものが大好きだったりする。それだけじゃなく可愛いものも大好きだったりと乙女さんなのだ。だからうちの嫁さんたちに娘のように可愛がられている黒歌と白音を一番可愛がってるからな。文字通り猫可愛がりってな。
閑話休題。
甘いもの、といってもたくさんあるが、やはりスイーツの代表はケーキだろう。ケーキならば俺でも作れるがこの間シグナムが最近の人間界のケーキに興味があると言っていた。
ならば散歩がてらにケーキを買いに行くのも悪くない。人間界の散歩は俺の趣味なのだ。
そうと決まれば準備を……そうだ、せっかくだから白音も連れていこう。今のうちに人間界に慣れるということは良い経験になるだろう。
俺の方針として、黒歌は人間界の学校に通わせている。人間に紛れることは力を制御する修行にもなるし、何より見解が広がると思ったからだ。現在黒歌は十歳で小学四年生。まだ五歳の白音は来年あたりから小学校に通わせようと思っている。それまで人間界及び人間とはどんなモノかをあらかた知っててもらいたいからな。
白音は確か……部屋にいるかな?
白音の部屋はここから近いからすぐに到着した。ちなみに黒歌の隣室だ。
「白音ー? 俺だけど入っていいかー?」
ノックをしてそう呼び掛ける。
するとすぐにガチャリと音とともにドアが開く。それと同時に腰辺りに軽い衝撃が。
「兄さま!」
どうやら衝撃の正体は白音のタックルだったようだ。俺の腰に抱き付く白音の頭を撫でてやる。すると白音はえへへ、と何とも可愛い笑みを浮かべて抱き締める腕を一層強くした。
何この子すげー可愛い。
この俺を兄と慕ってくれる子が白音。うちの可愛い子猫だ。
「それでどうしたの兄さま? 何か白音に用事があったんでしょう?」
おっと白音が可愛い過ぎて目的を忘れるとこだった。
「そうそう、白音。今からお兄ちゃんと人間の街にお菓子買いに行かないか?」
お菓子、その単語が聞こえた瞬間白音の猫耳がピクッと動いた。白音も甘いもの大好きだからなぁ。よくシグナムと食べてるし。
反応を見るからに行く気満々みたいだな。
「行きたい! 兄さまと二人でお買い物! それって姉さまが言ってた『デート』だよね!」
男女が二人で出掛けることがデートだから、その定義に乗っ取れば確かに立派なデートになる……よな?
しかし五歳の幼女とデートって、響きだけで犯罪臭がヤバいな。
「おう、デートだ、デート。だから早く着替えてこい」
今の白音はダボダボの白のパーカーだけという格好だ。おそらく下はパンツだけで何も着てないのだろう。というよりそのパーカー、この間失くしたと思ってたやつだ。
まさか白音が寝巻きに使ってたとは。
「じゃあ兄さまは玄関で待っててね! 白音もすぐ着替えて行くから!」
「ん? 別に白音が着替えるのを待ってるぞ?」
「もう、兄さまはわかってないなぁ。デートは自分の持ってる一番おしゃれな服と勝負パンツを着て、待ち合わせてから始まるんだよ!」
「…………白音? 勝負パンツ云々(うんぬん)は誰に教えてもらった?」
まさか黒歌か? あのおませさんが純真無垢な白音に中途半端な知識を……
「エヴァお姉ちゃんだよ?」
お前かよエヴァンジェリン……。後でよーくお話しとこう。
「じゃあ今から十分後に玄関で待ち合わせだからね! それと兄さまもおしゃれしてよ!」
そう言って白音は勢いよくドアを閉めた。
なにやらガサゴソとせわしない音が聞こえてくるが、先ほどの白音の話によるところのおしゃれをしているのだろう。
白音の勝負パンツってお気に入りの猫さんプリントパンツだろうなぁ。
しかしおしゃれと来たか。今の俺の格好は藍色の着流しに白の羽織。確かにデートに出かける格好ではないな。
俺は変身(トランス)能力を持ってるからぶっちゃけ服はいらないのだが、それだと能力に頼り過ぎてしまうと考えているから普段着くらいは普通の服を着ている……が、洒落た服なんて持ってない。部屋のクローゼットにあるのは着物、正装用のスーツに寝巻きに使うパーカーくらいだ。
前世からファッションに興味なかったからなぁ。服なんて着れればいいとか思ってたし、だから楽なパーカーとかを好んで着ていたわけだが……だいたいファッションは難しい。
自分自身に似合っているというのも大事だが、TPOも大切だ。流行なんてものも敏感に感じ取らなければならないし……あぁ、面倒くさい。
よし、適当に当たり障りのないないものにしよう。変身(トランス)を駆使し、着替える。
ファッションセンスに自信がないので詳しくは説明しないが、清潔感のあるカジュアルと言った所だ。それで想像してくれ。
じゃあ、さっさと玄関に行って白音を待ってましょうかね。
――十分後。
白音は時間通りに玄関に来た。
彼女の一番のおしゃれは白いワンピースだった。少女らしくあり、少し背伸びした感じが微笑ましい。
「兄さま、待った?」
そう聞く白音の瞳はこちらを試すような色があった。
しかし俺もそこまで鈍感ではない。デートの待ち合わせでそう聞かれたのなら返事(答え)は一つだ。
「いいや、俺も今着いたばっかりだよ」
どうだ? と言わんばかりに笑みを浮かべながら俺は白音にそう言った。
「じゃあ、行こう!」
白音も釣られるように笑ったことから、正解だったようだ。
俺たちは手を繋ぎ転移魔法を使い、人間界へと移動した。
俺たちが転移したのは日本のとある街。転移する際に認識阻害の結界を張っているので騒ぎになることはない。
知らない街なのでどこに何があるのかは分からない。それを探しながらぶらぶらするのが散歩の醍醐味だ。
「さてさて、まずはそこらへんを歩くか。白音、はぐれたら大変だからしっかり手握ってろよ?」
しかし日曜日だから人が多いな。というよりさっきからこっちを見る奴が多い。
まぁ、人の視線なんて慣れたものだ。こうやって散歩するたびに注目を浴びてるからな。
自分で言うのもなんだか俺の顔はかなり整っている。ナルシストじゃないぞ? グレイフィアをはじめとする嫁さんたちの全員一致の意見だ。
その証拠に、ほら。
「ねぇ、あの人カッコ良すぎじゃない?」
「あのレベルのイケメン、見たことないよ〜!」
「隣の小さい子も可愛い〜」
耳をすませばこんな会話が聞こえてくる。
俺の外見年齢は二十代前半あたりでストップしている。もちろん変身(トランス)を使えば自由に弄ることが出来るが。
などと考えていると、三人組の女の子がこっちに近付いてきていた。
「あ、あのー……写真撮らせてもらっていいですか?」
この手のお誘いにも慣れたもの。よくお願いされるし。だから二つ返事でオーケーした。
「いいですよ。この子も一緒でいいですか?」
「はい! というよりこちらからお願いします!」
テンション高めに頷く女の子。この辺りの高校に通っているのだろうか? 校則違反にならない程度に崩した制服がおしゃれな女の子たちだ。
「じ、じゃあ、撮りますね! 視線こちらに下さい!」
スマートフォンをこちらに構えながらそう言う女の子に微笑む。白音はちゃっかりピースしていた。
そして音もなく撮影は終わった。しかし最近のスマホの無音カメラとかは怖いね。盗撮されまくりじゃん。
「ありがとうございました!」
「はは、どういたしまして。あっ、そうだ。ちょっと聞きたいんだけどここら辺で美味しいケーキ屋さんとか無いかな?」
実を言うとその情報が聞きたかったんだけどな。
「あっ、それなら、商店街を真っ直ぐ行って、道路を出たところの左にある『翠屋』って喫茶店がいいですよ! あそこのケーキがここら辺で一番美味しいです!」
へぇ、ならそこに行ってみようかな。ちょうど昼時でお腹も空いてきたし。
「ありがとう。じゃあそこに行ってみるよ。では今日出会えた幸運に……」
俺はそう言って女の子の手を取るとその手の甲にチュッ、とキスをした。別にキザったらしく振る舞いたいわけではない。先ほど撮られた写真を悪用されないように暗示を掛けただけだ。他意はない。だから白音、俺の手に爪を立てないでくれ、痛いっす。
手にキスをされて真っ赤になった女の子たちに別れをつげ、俺たちはその喫茶店、『翠屋』に足を進めた。
出しちまった。翠屋出しちまったよ。
まぁ、パクりとか言われるのは嫌なので先に設定をバラしておきます。
・喫茶『翠屋』は高町桃子が個人(・・)で経営する喫茶店。
・高町桃子には夫がいたが事故で先立たれている。未亡人。
・子どもはいない。
・喫茶『翠屋』があるが、レンたちが転移した街は海鳴市ではない。
・高町桃子をハーレム要員にするかはまだ未定。でもヤることはヤる。
こんなかんじですね。桃子さんとはしばらくヤらない予定です。作者としては姫島家の救済と朱璃さんと不倫エッチしたいんです。