他愛ない日常に若干のエロを散りばめた内容ですが、姉に関する言及が次回作へのフラグとなっていたりします。
まぁハーメルンにその次回作を投稿するかは未定ですけど。色々と問題と欠陥を抱えた作品ですからね……
「ここか……」
休日の昼過ぎ。一人の男子が一軒の家の前に辿り着いていた。ドアの前に立つと備え付けのインターホンを押して、家の者を呼び出した。
『……はい。』
「あの……飯山です。えっと……未希先輩、ですよね。」
『あっ、慧くん。ちょっと待ってて、いま開けるから。』
呼び出しにスピーカーを通して出た声の主は、彼の声を聴くとすぐに玄関のほうへと向かってきて、ドアを開ける。
「いらっしゃい。ね、早く上がって。あんまり玄関でもたもたしてると、変な人って思われちゃうかもよ。」
「は、はい……!」
そう促す彼女の言葉に、彼は家の中へと足を踏み入れた。
「お、おじゃまします。」
「ふふっ……どうぞ。」
◇
きっかけは2日前。未希は朝の部活練習に向かうため、リビングで早めに朝食をとっていた。すると玄関のドアを開ける音がした後、リビングへ1人の女性が入ってきた。
「あ、お姉ちゃん。おかえり。」
「ただいま。未希、今日は朝練?」
「うん、ご飯を食べたら学校に行くよ。」
チーズを乗せたトーストを食べながら牛乳を片手に、姉への返事をする未希。
「ごめんね。なんかドタバタしちゃってて。お仕事から帰ってきて、お姉ちゃん疲れてたよね。」
「平気よ。終電に間に合わなくて、タクシー捕まえるのも面倒だったから、職場で寝ていただけなんだから。私こそ、朝帰りなんてダメって分かっていたのに……」
「仕事だから別にいいんだよ。遊んでたりして朝帰りとかだったら、私も、お父さんもお母さんも、怒ると思うよ。」
未希の言葉に対してかえって申し訳なそうにする姉。そんな彼女に対して気遣う言葉を掛けつつ、未希は話を続けた。
「そういえばさ、明日からお母さんたち2人で出掛けるとかって言ってたけど……」
「ええ、夫婦水入らずの旅行言ってたわね。あ、明日は私、休みで家にいるけど、明後日はほぼ1日家を空けることになるかもしれないわ。」
「え……じゃあ日曜は私、家に……」
「留守番をしていてもいいし、どこかへ出掛けてもいいわよ。あまりハメを外すことはしないようにね。」
「分かってるって。それじゃ、ごちそうさま。」
休日の予定を姉と確認した未希は、学校へ向かうべくリビングを後にしようした。その際、姉が彼女へもう1度声を掛ける
「未希……これ、渡しておくから。」
「えっ……い、いいよ。私まだ……」
姉が手渡そうしたのは、彼女が財布から取り出した1枚の万札。それを見た未希は受け取ることを躊躇っていた。
「夏休みにけっこう使ったんでしょ。それに、余っていたって困る事はないでしょ?私の気が変わる前にほら、早く。」
「う、うん……ありがと。」
渋々という感じに姉から万札を受け取る未希。ふと彼女は以前から気になっていたことを姉へ聞いてみる。
「あのさ……お姉ちゃんのお仕事って、一体どんなことをしているの……かな?」
未希の質問に対して姉は一瞬だが表情を曇らせ、僅かではあるが未希から顔を逸らす。しかし、すぐに彼女をほうへと向き直して言葉を返した。
「どうしても知りたいのなら、教えてあげようかな?未希、あなたがどうしても知りたいのなら……ね。」
「べ、別にどうしてもってわけじゃないよ……」
大人しい性格の姉の妖しい微笑みを見た未希は、それ以上のことを聞く気とはならなかった。
◇
「というわけだからさ。日曜日は部活もないんだけど、予定も無いってことになったんだ。慧くん、どこか行きたいところはあったりする?」
「い、いえ……急にそんなことを言われても。」
金曜日の放課後。未希は慧へ休日の過ごし方を聞く電話をしていた。彼女の急な話に、慧は焦り、戸惑っていた。
「私は別にどこかへ行きたいとか、そんなに思わないんだけど、慧くんが誘ってくれるなら……行っても、いいかな。」
「そうは言ったって、俺だってロクに思い浮かばな……あ。」
悩もうとしていた慧がふと何かを思いつく。そして、恐る恐る考えていることを口にした。
「あ、あの……先輩の家に、邪魔でないようだったら行ってみたいな……」
「私の家に……?」
「はい……。それなら未希先輩が出掛ける必要もありませんし。やっぱり……ダメ、ですか?」
「……いいよ。」
少しの間を置いた後に、未希が彼の言葉に許諾の返事をする。それを聞いた慧は声を明るして聞き返した。
「ほ、本当ですか!?」
「うん、一日中1人で過ごすのはつまらないし、外へ出たくもないからね。慧くんをウチに招待してあげる。」
「ありがとうございます!それじゃあ、細かい話は明日までにメールと、また電話を……」
◇
そのような経緯があり、慧は未希の家へと足を踏み入れていた。玄関へと入る彼に対して、未希は声を掛ける。
「女の子の家に入るのは……初めて?」
「い、いえ……そうでもなかったような気が……」
「むぅ……慧くんって、やっぱりいっぱい女の子と仲良くしたりするんだ。」
「別にそんなことは……それに、入ったのなんてずっと昔の話ですよ。」
慧の返答に不満そうな反応を示す未希。それを見た慧はフォローのするような言葉を口にしつつ、話題を切り替える。
「先輩って、家ではいつもそんな感じの格好なんですか?」
「えっ……?あ、うん、いつもと一緒だよ。大体こんな感じのを何着か持っているからね。」
白地に黒の柄が少々入ったタンクトップと、薄い茶色のホットパンツという姿の未希。2人は移動をしながら会話を続ける。
「あんまり服を買ったりしないんだよね。夏休みのデートで着てたのだって、家にあったのを適当に着てただけだし。お姉ちゃんからもらったお小遣いを、あまり無駄遣いしたくもないし……」
「お姉さんのお下がりとかは……?」
慧の言葉に未希は首を横に振りながら話す。
「私には似合わないよ。それに、サイズも合わなかったりするし……」
「サイズ……?」
彼の無頓着ともいえる返しに、未希が業を煮やす。
「ああもうっ!そんなに私の来ている服に文句があるんだったら、全部脱ぐわよっ!裸になれば何も文句はないでしょ!?」
「ちょ……!別に文句があるつもりで聞いたわけじゃ……」
乱暴に服を脱ぎ捨てようする未希に対して、慧が制止の言葉を放つ。すでにタンクトップが半分は脱げて、乳房の見えるほどにたくし上げていた。
「って……先輩、下着は!?」
「え……?着けてないよ。だって家の中だもん。」
「……ゴクッ!」
乱れた衣服と整えながら平然と答える未希。その言葉を聞いて慧は彼女の胸を凝視して生唾を飲む。確かに上着の白地部分で下着が浮かんだ部分は無く、そのかわり乳房の先端はうっすらと乳頭が透け浮かんでいた。
「そ、それじゃあ……下も……」
「パンツはちゃんとはいているよ。そうじゃないと、汚かったりするでしょ?」
「ま、まぁ……そうですよね。」
当たり前だという感じに答える未希に対して、慧は謎の安堵感に浸っていた。
「はい、どうぞ。」
「あ、どうも。」
リビングのソファーに座っている慧へ未希がお茶と茶菓子を差し出す。自らの分もテーブルに置くと、彼女は彼の隣へと座った。
「さっきはごめんね……。なんか私、熱くなっちゃって……」
「大丈夫ですよ。むしろ止めて失敗したと思ったり思わなかったり……」
「もう……慧くんのエッチ。」
慧の本音に対して笑みを浮かべながら呆れの言葉を放つ。その本音を漏らす彼が未希へと質問をする。
「あの……未希先輩のお姉さんって、どんな人だったりするんですか?」
茶と菓子に手を付けながら、慧は先程の会話で気になっていた彼女の姉に関することを率直に尋ねる。
「ん……?うん、私の憧れかな。大人って感じがして綺麗だし、頭だって私より全然良かったりするし……」
姉のことを話す未希は嬉しそうな一方で、どことなく劣等感を抱いたているような顔を見え隠れさせてもいた。
「すごく……女の子って感じがするかな。私の、自慢のお姉ちゃんだよ。」
「そ、そうなんですか。」
慧の聞いておきながら、いまいちという感じの反応に対して未希が不満の言葉を口にする。
「むぅ……何よそれ。せっかく話してあげたのに。あ……もしかして、私なんかよりお姉ちゃんと仲良くなりたいとか思っていたんでしょ?」
「なっ……そ、そんなこと考えてもいませんよ!」
必死に彼女の言葉を否定する慧。そんな彼に対して未希は顔をにやつかせながら返す。
「でも残念でしたー。お姉ちゃんにはちゃーんと、好きな人がいたりするみたいだからね。」
「え……、は、はぁ……恋人って、ことですか。」
「きっとそうだろうね。私は見たこともないけど、最近は仕事ばかりで、お姉ちゃんもあまり会っていないみたい。」
「お姉さんには、彼氏がいるんですね……」
少し暗くなった声でつぶやく慧。それを聞いていた未希が口を開く。
「慧くん。他に私へ聞きたいことか、言いたいことでもあったりするのかな?」
「そ、それは……」
彼女の言葉に焦りの色を見せる慧。そんな彼を見ながら、自らお茶に口をつける未希がさらに言う。
「食べ終わったらさ、私の部屋、行こっか。」
「み、未希先輩の……部屋……!?そ、そんなのって……」
彼女の誘いに体を強張らせる慧。その様子を見る未希が冗談を含めて声を掛ける。
「うん。あっ、何よ……お姉ちゃんの部屋のほうが良かったりしたのかな?」
「だ、誰もそんなこと思うわけないじゃないですか!?」
必死に彼女の言葉を否定する慧。同い年の女子の部屋へ誘われていたことで、彼の声は上ずっていた。
「ふふっ……私の部屋、入ってみたい?」
「ううぅ……はい。」
からかわれながらも慧は頷き、2人は残っていたお茶とお菓子に手を付けるのであった。