魔犬の贄~淫獄に堕ちる肢体~ 作:背徳文庫
朝が来た、結局その晩、忠は妻に指一本触れる事無く眠りに落ちた、その横で薫子はまんじりともせず一夜を過ごした。
朝食を食べる事も無く家を出る夫の背中を彼女は寂しげに見つめる、夫の態度に悲しみと寂しさ、そして怒りと疑念が入り混じった複雑な感情が彼女の胸中に満ちていく。
彼の・・・・・・夫の態度は明らかにおかしかった、ここ数ヶ月まともな帰宅も無く夫婦の会話もめっきり減ってしまったが10数年連れ添った夫婦である、疲れたと言っていたがそれだけでは無いのでは?と感じていた。
まともに目を見て話をしてくれない、話をすぐ切り上げようとする・・・・・・他にも不審な点は幾つかあった。
何か隠し事があるのでは?薫子の胸中に不安が広がる、何か良からぬ事に巻き込まれているのでは?事業の業績が思わしく無いのでは?次々と悪い想像がこみ上げてくる。
・・・・・・妻である自分にも言えない程の状況に追い込まれているのなら・・・・・・そこまで考え彼女は腰を上げた、受話器を手に取りどこかへと電話する、その瞳には強い決意が浮かんでいた、彼が・・・夫が何も語らないのなら仕方が無い、自分自身で情報を集める必要がある、これは最早夫一人の問題では無い、清礼院の家を、何よりも大事なの娘の未来を守らねばならないのだ。
電話をかけた後、30分程すると屋敷に男女二人組がやって来た、彼らは薫子と何事かを打ち合わせると速やかに屋敷から立ち去った。
・・・1ヶ月後
この1ヶ月、忠は3回程帰宅したが様子は変わらなかった、薫子が何とか話を聞き出そうとしても「大丈夫だ」「君には関係無い」の一点張りで話にならない、結局何も状況が分からないまま今日この日を、興信所の報告を受け取る日を迎えたのである。
応接室には薫子と興信所から派遣された人員が椅子に座っていた、今日は屋敷には使用人達は来ていない、スキャンダル等の不祥事が有った際の情報流出を防ぐ為、臨時の休みとしたのだ。
興信所の人間は言い辛そうに、しかしはっきりとこう言った。
「ご主人は浮気をされています」とショックで呆然とする薫子に次々と残酷な事実が告げられる「10年以上関係が続いている」「小学生の隠し子がいてその子の認知を求められている」「忠が入り婿だと知らないらしく薫子と離婚してもらい自分が清礼院家に入りたがっている」・・・・・・数々の証拠写真やボイスレコーダーが提示され疑い様の無い事実と思い知らされる。
1時間程で報告は終了し興信所の人間は引き上げた、応接室には只一人、薫子の姿だけがあった。
報告を聞いている間、気丈にも動揺する姿を見せまいと毅然と振る舞っていた薫子だが一人きりになって堪えてきた感情が一気に溢れ出す。
テーブルに突っ伏して子供の様に泣きじゃくる、何が悪かったのか、誰が悪いのか、どうすれば良かったのか・・・・10年以上騙されてきた悔しさ、悲しみ、後悔、怒り・・・・
自分でも整理しきれない感情の奔流が薫子の心を揺さぶる
家政婦さん達を休みにして良かった、こんな姿は誰にも見せられない、混濁する意識の片隅でふとそう思った。
・・・・・・泣き疲れて眠ってしまったのかふと窓を見ると外は真っ黒だった、そして悲しそうな表情で座り込むレオンの姿。
時計を見るとレオンに晩ご飯をあげる時間はとっくに過ぎている、今日は家政婦はいないのだ慌ててレオンを屋敷の中に入れるのだった。
「・・・ごめんね・・・本当にごめんね」リビングルームでは余程腹が減ったのか一心不乱に餌に食らいついているレオンの姿、その頭を、背中を薫子は優しく撫でる。
(ふふっ食いしん坊さんなんだから)美味そうに餌を口にするレオンに重く沈んでいた薫子の心は少しは楽になった、何時までも泣いてなんて居られない、明日にでも弁護士に相談をして今後の対応を・・・そこで薫子の思考が乱れる、餌を食べ終わったレオンが薫子に飛びつき顔を舐めたのだ。
突然の事に驚いた薫子、そしてその瞳に涙が浮かんだ、その涙を拭うかの様にレオンの舌が這う、そしてレオンの眼には獲物を見据えるぬらりとした絡みつく様な視線「えっ・・・・・・」(まさか・・・・・・)レオンの眼に浮かぶ好色な光に薫子の脳裏に1ヶ月前の凌辱の記憶が蘇る、体が竦み思うように動かない、そんな目の前の雌の様子をお構いなしに舌の動きが一層激しくなる。
「んっうん・・・う・・・・・・はぁ」体から力が抜ける、体の奥深く、秘めやかな処から雄を受け入れる為の蜜が染み出る、薫子から匂い立つ発情した雌の匂い、レオンの舌は彼女の秘処へと狙いを変え・・・・・・
「・・・きゃん!」薫子の唇から可愛らしい悲鳴が上がる
レオンはスカートの中に頭を突っ込み彼女の性器をもてあそぶ、生温かい舌がショーツ越しにクリトリスを刺激する、溢れ出す唾液が愛液と混じり合いショーツをストッキングを濡らす。
「あ・・・あぁ・・・・・・」太ももを濡らす生温かくべたついた粘液、自分と雄犬の体液の混合液、本来なら気持ち悪く感じる筈のそれが気持ち良い、もっとそれで自分を染め上げて欲しい。
一家団欒の場で犬に性器を舐めさせる、余りに異常な、余りにも背徳的行為に彼女の身体は震え・・・・・・愛液が更に溢れ出す、全身はほんのり桜色に染まりうっすらと汗ばみ来客の応対の為綺麗にセットした髪型はすっかり崩れてしまい数本の後れ毛が首筋に張り付いている、豊麗なる双丘の頂きはしこり立ち甘く疼いた。
全身を貫く甘い甘い刺激、1ヶ月振りに味わう雌の喜び、薫子の身体は既に全身が性感帯と言える程刺激に対し過敏になっていた、彼女は知ってしまったこの後に起こるであろう『素晴らしい事』を、今まで誰も与えてくれなかった至上の幸福を、原初の快楽を。
「あ・・・うぅ・・・」故に今の刺激は、レオンがショーツ越しに彼女は秘処を弄る事で得られる刺激はまだ足りないのだ、彼の方でも物足りなさを感じるらしく切なげな声を上げながら頭を前後に揺らす、冷たい鼻先が薫子のクレヴァスに突き刺さる、ショーツを下ろして直接彼女の性器を責めようと前脚をショーツに引っ掛けようとするが上手く行かない、漆黒の艶やかなストッキングは既に所々が伝線し白く艶めかしい太ももが露わになっている。
「んぁ・・・爪立てちゃ駄目・・・・・・」生温かい舌、冷たい鼻先、チクリと痛む爪、三者三様の異なる刺激を与えられ彼女の思考回路はショート寸前になっていた、彼女の下半身は力が入らないふわふわとした浮遊感が腰から下を覆っていた。
しかし下半身と反比例するかの様に上半身は込み上げる疼きに翻弄されていた、先程まで口の中を蹂躙していたレオンの細長い舌が引き抜かれ口寂しい、ブラジャーの下に隠された小さな桜色の蕾は先程から痛い位にしこりたっている、この疼きを抑えたい、薫子は何とかレオンの頭を引き抜くとレオンの体にしなだれかかり唇をあてがう、そして雄犬の口先にその舌を這わせた。
粘液が絡み合い混じり合う淫靡な音色がリビングルームに響く、一家団欒の空間は、平和な家庭を象徴する一室は雄犬と人妻の背徳的情事の舞台となっていた。
レオンと舌を絡ませながらぼんやりと思う、今まで恋愛映画などで蕩けそうな表情でキスをしているヒロインを見たことがあった、正直今一つピンと来なかった、唇を重ねるだけでそんな表情になるものかと。
結婚後、夫と何度もキスをした事はあるが心が震える様な事も映画のヒロインの様な表情になった事もなかった。
所詮フィクションでの出来事だと思っていた、感情表現をオーバーに演出した結果だと、でも違った。
雄犬との・・・レオンとのキスはこんなにも心が震え、こんなにも体が熱くなる、コレが本当のキス・・・・・・この後はレオンに・・・・・・
(・・・・・・だ、駄目っ!)ぼんやり思考が突然正気を取り戻す(私は何を考えていたの、夫が・・・忠さんが浮気しているからって犬相手に体を許そうなんて・・・)快楽に流されそうになる自分に活をいれる(しっかりしなさい薫子!こんな事に・・・・・・あぁっ!)
レオンの赤黒い陰茎がショーツ越しに薫子のクレヴァスを弄ったのだ、体重をかけ薫子にのしかかり犯そうとする黒き雄犬。
「嫌っ!」あれを受け入れたらもう戻れ無い、必死の思いでレオンの体の下から逃げ出した薫子、よろよろとふらつく足取りで寝室へと逃げる彼女の後ろ姿を黒い魔犬はじっと見つめていた。
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ありがたや・・・・・・ありがたや・・・