※この作品はR-18です。

マブラヴ・オルタネイティヴ・OW   作:京勇樹

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Aー01部隊

仲間達と一旦別れ、武はまた移動した。

地上のハンガーから、また地下に来ていた。それも、入れるのは一握りの人員のみの区画だ。

そして武は、ある部屋の前で止まるとIDカードを使ってドアを開けた。するとその部屋の中には、おおよそ20数人の男女が居て、突如として部屋に入ってきた武に全員が視線を向けていた。

その大半を武は知っているが、何人かは知らなかった。

 

(……俺が入るまでに、死んだか入院した人かな)

 

武がそう考えていると、前に立っていた三人の内の一人。通信将校の涼宮遥(すずみやはるか)中尉が近づき

 

「君。ここは今、Aー01部隊が使用しています。部外者の方は……」

 

と武に立ち去るように、促そうとした。

しかし、そんな遥の肩に少佐の階級章を着けた女性が、手を置いて

 

「待て、涼宮中尉……今居るこの区画に入れるのは、高いセキュリティを持つIDだけだ……それも、第四計画に関わる人員……つまり、そこの少年は副司令の知り合いの可能性が高い」

 

と遥を止めた。

そして、武に近づき

 

「私は、極東国連軍横浜基地Aー01連隊所属の碓氷佳代子少佐だ……君の名前は?」

 

「……傭兵部隊スピリッツ預かり、白銀武です」

 

佳代子が敬礼しながら名乗ると、武も同じように敬礼しながら名乗った。その敬礼の仕方は、国連軍のものであった。

そして他のAー01の人員達は、それだけで武が非常に鍛えられた兵士だと気付いた。

 

「白銀武……確か、副司令が言っていたな……あの新OS、XM3の発案者だと……」

 

佳代子のその言葉に、隊員達はざわめいた。

戦術機の機動性を大幅に引き上げ、更には新しくコンボとキャンセルを入れた事により、戦闘の幅を大きく広げた画期的なOS。XM3の発案者、それがまさか、武のような若者だとは思っていなかったようだ。

 

「……その通りです……第四計画を完遂させる為に、発案しました」

 

「……君が、あの白銀の不知火の衛士か」

 

佳代子のその発言に、武は僅かに眉を動かし、隊員達はどよめいた。あれ程の強さの不知火の衛士が、まさか武とは予想外だったらしい。

 

「……そう思った理由は、なんですか?」

 

「あれは、発案したからとていきなり出来る動きじゃない……ならば考えられるのは、衛士だった……もしくは現役の衛士で、本当はあの動きがしたいが、既存のOSでは出来なかった……そう考えれば、発案したのも頷ける」

 

佳代子の指摘に、武は両手を挙げて

 

「お見事です、碓氷少佐……全くその通りです」

 

「あれが、貴様のやりたかった動きだと……?」

 

「こいつの頭の中、どうなってやがるんだ……」

 

伊隅みちる大尉と鳴海孝之少尉が呟くが、恐らく隊員達は同じ気持ちだろう。

 

「……あの新OSのおかげで、少し前にあった佐渡島からのBETA迎撃戦で負傷も戦死者も無しだった……感謝する」

 

「助かったのなら、何よりです。BETA共に食われるのを、少しでも減らす為に発案したので……」

 

佳代子が感謝の言葉を述べると、武は首を左右に振りながら返答した。

そして佳代子とみちるは、武の目に力強い決意を感じた。

 

「……なるほど……白銀は、第四計画を完遂する為に我々に協力している……ならば、スピリッツもか?」

 

「ええ……その通りです……その為に技術を公開し、帝国軍を……極東国連軍を強くしてくれて、更には自ら戦っている……今は恐らく……」

 

武はそう言って、天井。正確には遥か先の宇宙を見上げた。殆どが首を傾げるが、その視線を追った佳代子は

 

「……なるほど、宇宙でか……」

 

「ええ……俺は、連絡役も兼ねて地上に残っています」

 

そう、実はスピリッツは宇宙でアメリカ軍の活動の妨害をする為に上がっているのだ。

今は詳細は省かせていただく。

しかし武は、夕呼や悠陽達との連絡事項があった為に残されたのだ。

 

「今回は、夕呼先生からIDカードを貰ったので、少し基地内を見ていました……もし会議中に入ってしまったのでしたら、申し訳ありません」

 

「いや、構わない……大した内容ではなかったからな……改めて、感謝を……そして今後も、共に第四計画完遂の為に歩んでいこう」

 

佳代子はそう言って、右手を差し出した。

それに対して、武も握手に応じて

 

「ええ……まずは、佐渡島をBETAから奪還しましょう」

 

と告げたのだった。

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