※この作品はR-18です。

マブラヴ・オルタネイティヴ・OW   作:京勇樹

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通達

 

 

 

帝国近衛軍第十六大隊は、全員が武御雷で横浜基地に到着。機体は無事だった地上のハンガーに駐機した。

そして、斑鳩大佐と副官の月詠真那中尉と真壁少佐が、夕呼とラダビノット准将と会談する事になった、

 

「それで、協力というのは……」

 

「まず、先のBETA襲撃により、稼働出来る機体は如何ほど残っているかな?」

 

ラダビノット准将の言葉に被せる形で、斑鳩大佐が問い掛けてきた。

はっきり言って、横浜基地に残っている機体で稼働出来る機体は、ギリギリ2個中隊あるかないかで、しかも残っているのは、撃震かFー15型の機体のみ。

Aー01に配備されていた不知火も、激戦でメーカー送りにして重整備が必要なレベルであり、そうなったら蒼穹作戦には間に合わないのは明白だ。

その事を、夕呼はつつみ隠さず話した。

すると、真壁少佐が

 

「やはり、予想通りでしたね。斑鳩大佐」

 

「うむ……」

 

斑鳩大佐は、真壁少佐の言葉に頷いた。

そして、月詠真那中尉から2枚の書類を受け取り

 

「我々、第十六近衛大隊が有していた武御雷の予備機、締めて36機と、この横浜基地に配備していた紫の武御雷……次の作戦用に、そちらに供与する」

 

と言って、机の上に置いた。

その2枚の書類には、悠陽のサインと斑鳩大佐のサインが記されていた。

そして、夕呼とラダビノット准将は斑鳩大佐の話に驚愕していた。

 

「よ、よろしいのですか? 武御雷は、近衛軍専用機……」

 

「構わん……確かに、我々は武御雷の性能を発揮出来るようにと訓練は欠かさん……しかし、ハイヴ内のシミュレーションはあまりしていない……そんな我々が突入して、イタズラに戦力を損耗するより、Aー01に供与した方が確実に作戦を成功させられると、私と殿下は判断した」

 

夕呼の背後に立っていたピアティフ中尉からの問い掛けに、斑鳩大佐は毅然と返答した。

元々、帝国近衛軍は帝都城と政威大将軍。そして何より、天皇の守護専任部隊。

ハイヴ内のシミュレーションをしていないのは、仕方ない事である。

 

「そちらもですが、確か武御雷は年間生産数は少ないと聞いた覚えが……」

 

「それに関してだが、スピリッツのある計画を帝国軍全体で導入し、その欠点は大幅に改善された」

 

帝国軍全体に導入された、スピリッツのある計画。

それは、スピリッツに技術研修も兼ねて来た全技術者達が、何故スピリッツのガンダムが整備性が高いのかを調べてから、知った計画。

その名は、総合整備計画。

スピリッツのガンダムは、極一部の機体を除いて約5割近くの部品の共有化に成功しており、それにより非常に高い整備性を獲得している事に気付いたのだ。

それを知った企業、技術研究廠、帝国陸・海軍、そして近衛軍の技術者達は、一緒に考え、発案書を提出したのだ。

しかし当初、国防省と宮内省は難色を示した。

だが、技術者達は諦めなかった。

何度も、こうすれば戦術機の整備性が大幅に上がる。

しかも、一部戦術機は性能が上がると上官や上役に力説した。

ある日、その話を斑鳩大佐や巌谷中佐が聞き付け、他にも無いかと調査し、その計画に気付き、そこから悠陽が知った。

そこからは、悠陽は早かった。

総合整備計画を立案した技術者達の代表と国防省、財務省等の代表を集めて会議の場を設けた。

そこで、技術者達はスピリッツは総合整備計画により高い整備性と一部ガンダムの性能向上を力説。

特に技術研究廠の技術者達と近衛軍の技術者達が、共同で出したあるシミュレーションの結果が、悠陽を動かした。

それは、第三世代戦術機の生産性の大幅な向上という点にあった。

第三世代戦術機の生産性は、第一世代の最低4倍のコストが掛かっている点にある。

確かに、一部の部品は性能を発揮・維持する為に高い部品が必要だ。

しかしよく調べてみたら、一部の部品は第一世代の部品の流用が可能と判明。それだけでなく、第一世代も第三世代の部品を使う事で性能の向上に繋がり、更には帝国軍で配備が始まった隼鷹の部品が第一世代だけでなく、第三世代戦術機への流用が可能と判明した。

それらから導き出したのは、態々別々の部品を使うのではなく、同じ部品を使う事で性能だけでなく、生産性の大幅な向上が可能という事が判明した。

そしてそれを、武御雷に流用したらどうなるか。

結果は劇的だった。

当初は年間30機辺りが限界と見られた武御雷の生産数が、年間60機にまで大幅な向上に繋がる事が判明した。

しかし宮内省の役人達は、未だに慣習と近衛軍は一般部隊と同じに見られる事に反感を示したが、話を聞いていた天皇と悠陽の鶴の一声で変わった。

役人達は除籍され、新たに別の役人に変わり、総合整備計画は制式に認可された。

それにより、武御雷は配備が始まって約2ヶ月後から生産数と配備数が増え、優先的に配備された第16近衛大隊は全員分の予備機が配備されたのだ。

今回斑鳩大佐は、その予備機を供与する事を決めたという。

 

「更に言えば、我々の機体はそちらの新OS、XM3を搭載している。少し訓練すれば、慣れるであろう?」

 

「つっ!」

 

斑鳩大佐の話を聞いた夕呼は、唯一帝国軍で新OSを即決で搭載する、と決めた部隊が有る事を思い出した。

それが、第16近衛大隊だった。

 

「そちらの人数分の0式強化装備も用意してある……どうか、役立ててくれ」

 

こうして、武御雷が供与される事が決まった。




スピリッツの影響ガッツリ
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