※この作品はR-18です。

マブラヴ・オルタネイティヴ・OW   作:京勇樹

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殺人者

直哉達とマーク達が帰還した後

エウクレイデスのブリーフィングルーム

 

『確認した。モニター越しですまないな。俺が、スピリッツの実働部隊隊長のマーク・ギルダーだ』

 

『ワシが、総責任者のゼノン・ティーゲルだ』

 

その二人が映っているモニターの前には、近衛から来た五人の姿が会った

祐輔、結華、上総、和泉、つかさの五人だ

五人はマークとゼノンが自己紹介すると、揃って敬礼した

それを確認したマークは、視線をブリーフィングルーム後方で待機していた直哉、弾、一夏の三人に向けて

 

『彼等を、部屋に案内してやってくれ』

 

と指示した

それを受けた三人は、敬礼

その後、五人をそれぞれ二人部屋に案内

祐輔は指揮官ということで、一人部屋が与えられた

その夜、誰もが寝静まった時間

海面から静かに艦の壁面を登ってくる、黒い人影が複数あった

彼等はスルスルと音もなく壁面を登ると、艦と施設を繋ぐ橋の入り口に立っている歩兵に気付いた

すると、隊長らしい人物がハンドサインで何らかの指示を下した

その直後、二人が懐から小型の拳銃を取り出した

銃口に取り付けられているのは、減音器のようだ

それを構えた二人は、手早く発砲

当たった歩兵達は、力なく倒れた

歩兵達を無力化したことを確認すると、一人が艦のドアに取りついて、機械をパネルに取り付けた

そして数秒後、ドアが開くと中に入った

その直後

 

「おう、面会のアポは取ってるか、阿呆が」

 

と声が聞こえて、入った一人目が頭から血を吹き出して倒れた

それに驚き、入った全員の動きが止まった

そこに、一気に躍りかかる複数の人影

そこからは、あっという間だった

人数的には相手の方が上だったが、艦内という環境は彼等の独壇場だ

直哉、一夏、弾、楯無、簪の五人は、侵入者を殲滅させた

そして直哉は、歩兵の様子を確認しに行った楯無に

 

「歩兵の様子は?」

 

と問い掛けた

すると、楯無は

 

「大丈夫、二人供寝てるだけ」

 

と答えた

それを聞いた直哉は、安堵しつつ

 

「さて……こいつらの身分が分かるのは……無さそうだな」

 

と呟いた

相手の武装は、拳銃とナイフのみ

しかもそれらには、何の刻印も見当たらない

それを確認すると、簪は

 

「……顔立ちは、日系の人みたい……詳しくは、分からないけど……」

 

と呟いた

どうやら、相手の顔を確認したようだ

それを聞いた直哉は

 

「死体は、その辺の海に捨てとけ」

 

と指示を出した

それを聞いた弾と一夏は、死体を海に蹴り落とした

その後、適当に後処理を終わらせた

そして、戻りながら

 

「まあ、アメリカ軍だろうな」

 

「だな。近くに、アメリカ海軍の空母が居るしな」

 

「確か、要請が来てたしな……まあ、断ったがな……ああ、それか。俺達を誘拐でもしに来たか?」

 

と喋っていた

それを聞いた楯無と簪は、改めて直哉達に驚嘆した

楯無と簪は、裏の家系の出身

それ故に、侵入者達の予測等も出来る

だが、直哉達は相手の動きから予測してきた

相手の身分を示す物は、皆無だった

だが、状況証拠から相手の正体を看破

相手の目論見まで、看破した

やはり、プロなのだろう

見た映像からは、そう言った面は分からなかった

見た映像は、戦闘記録のみ

他に様々なことを経験してきたことが伺える

 

「ん……はい」

 

すると直哉は、右耳に手を当てた

それを見た一夏と弾も、素早く右耳に小型ヘッドセットを装着した

 

『そっちは、どうだった?』

 

「こちらにも、アメリカ海軍海兵隊と思われる者達が侵入してきました」

 

ニキの問い掛けに、直哉はそう答えた

どうやら、アークエンジェルにも侵入者が居たらしい

 

『侵入者は?』

 

「全て排除しました」

 

『了解……念のために、艦壁のセンサーは切らないように』

 

「承知」

 

その会話を最後に、通信は終わった

すると直哉は、振り向いて

 

「まあこれで、アメさんも誰に手出ししたか分かっただろ……これ以上は、人員を悪戯に消耗するだけだってな」

 

と暗い瞳で言った

今回侵入してきたのは、約二個分隊

二十人が、たった数人に全滅した

相手も精鋭を投入したのだろうが、相手が悪すぎた

スピリッツに居るのは、百戦錬磨の古強者達

その実力は、並大抵ではない

誘拐や殺したいのであれば、数を投入するしかない

それも、大量の死体が転がることを覚悟して

暫くして、弾の部屋

 

「……」

 

弾が静かに入ると

 

「……お帰りなさい、弾君」

 

と弾を、優しく誰かが出迎えた

それは、弾の恋人

虚である

 

「虚さん……寝ていて、良かったんですよ?」

 

と弾が言うと、虚は

 

「いえ……本来ああいう手合いは、私も対処しますから……」

 

と告げた

それを聞いて、弾は

 

「ああ……更識家の守護も引き受けてたんですよね……まさか、のほほんさんも?」

 

と思わず問い掛けた

すると、虚は

 

「あの子、意外と罠とか得意なんですよ」

 

と答えた

それを聞いた弾は、思わず

 

「ああ、納得」

 

と頷いた

確かに、本音は自ら戦うという人間ではないだろう

むしろ、道具を駆使するタイプに見える

 

「それに、大丈夫ですか……?」

 

「何がですか?」

 

虚の問い掛けに、弾は首を傾げた

すると、虚は

 

「いえ……直接、人を殺したのでしょう?」

 

と問い掛けた

確かに、本来はパイロットが本職である

 

「俺は、銃撃が専門ですから、まだマシですよ……問題なのは、多分……一夏か直哉だ……あいつら、肉弾戦でしたからね」

 

と弾は言った

そんな弾を、虚は優しく抱き締めたのだった

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