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『突撃ぃ!』
千葉が号令を下した直後、第3班は光線級集団目掛けて突撃した
その光線級集団の前には、兵士級と闘士級の集団が居た
その集団に、第3班の第3分隊の支援砲撃が命中する
だが、その程度で止まるBETAではない
数体のBETAが、大口を開けて突撃してきた
『機銃斉射! 撃ちまくれ!!』
千葉に指示されると同時に、12.7mm弾が接近してきたBETA群を挽き肉にしていく
それを確認した一人の部下が、更に残存BETAを飛び越えようと跳躍ユニットを噴かせた
その直後、その部下が光線級の集中照射を受けて蒸発した
それを皮切りに、部隊の怒号と悲鳴の連鎖と銃声が協奏曲を奏でる
止めきれなくなったBETAが近寄り、銃弾で蜂の巣にされながらも噛み付いてきた
その闘士級を戦斧で輪切りにし、千葉は怒号を上げながら光線級に肉薄し……
銃声が、止んだ
『千葉! 応答しろ! 千葉ぁ!!』
『曹長!!』
新田大尉と神那が呼び掛けるが、誰も答えない
『S9、S10!』
『了!』
『承知!』
新田大尉が呼び掛けると、隠れていた二機が動いた
特殊作戦軍に回された、貴重な改修機
撃震・改と不知火一型甲である
そして新田大尉は、通信周波数を変えて
『SS5よりSHQ! 作戦開始! 繰り返す、作戦開始!』
と言った
すると
『作戦開始了解。SHQより各SSに通達! 作戦C1開始する! 繰り返す、C1作戦を開始! 各SSは、適宜行動開始!!』
と特殊作戦軍のHQから、通達された
その直後、二機が動いた
二機は隠れていたビルの間から出て、河を渡った
そしてある程度進むと、視線を千葉達が戦った場所に向けた
そこでは、十数体のBETAが蠢いている
しかし、光線級は居ない
千葉達は、その任務をやりきったのだ
後は、自分達が重光線級を仕留めるのみ
千葉が示したポイントに、確かに重光線級が二体居た
その手前に、要撃級と突撃級が二体ずつ居る
それを見た撃震・改が、両肩の120mm砲のHESHを発射
放たれた粘着留弾は、一体の突撃級に付着
その衝撃で、突撃級を撃破した
その間に、二機は着地
それを察知したのか、二体の要撃級と残りの突撃級が動いた
その要撃級一体に、36mmを斉射し撃破
その時、突撃級が向かってきた
上昇したら、重光線級の照射を受けてしまう
だから二機は、先に要撃級に36mmで撃破した
そして、両側のビルに120mmを連射した
そして、僅かに空いたビルの隙間に機体を滑り込ませた
その直後、突撃級が二機の前を通り過ぎた
それを見た二機は、残った36mmを突撃級の後ろ部分に叩き込んだ
強固な前面装甲を持つ突撃級だが、後ろ部分は柔らかく、36mmで十分に撃破出来るのだ
そして二機は、それぞれ二体の重光線級に狙いを定め
『死……』
『ねぇ!!』
最後の120mmHESHを、目に叩き込んだ
『……こちらS10……重光線級、撃破……』
S10からの報告を聞いた新田は、空を見上げて
『勝ったぞ、千葉……』
と呟いた
その空には、特殊作戦軍の作戦結果
現首相が、特殊作戦軍に命じた作戦だった
第1連隊を囮にして、降下軌道兵団を光線種の背後から下ろして駆逐する
それが、首相の立てた作戦だった
これに、第1連隊指揮官達が反発した
第1連隊の被害が大きくなる、と
しかし、他に手が無いのも事実だった
だから、条件を引き出した
せめて、特殊作戦軍の戦力を出せと
その要請に従い、特殊作戦軍が展開したのだ
そして、特殊作戦軍の作戦は成功
108機の戦術機が、戦域に降下
次々と、BETA群を駆逐していった
その時
『そうか、勝ったか』
と千葉の声が聞こえた
『千葉! ははっ! お前、生きてたか!』
千葉の声を聞いて、新田大尉は思わず笑った
すると千葉は
『ああ……辛うじてな……生き残った部下二名と、下水道に居る……ただ、部下の一人が負傷していて、このままじゃあ脱出は難しい』
と言った
『了解した。安心しろ、必ず助ける』
『こちらS10。二分後にマンホールを開けろ。それまでに、周囲のBETAを掃討する』
『分かった……』
S10との通信が終わると、千葉は少ししてから
『……神那は、どうした?』
と新田大尉に問い掛けた
すると、新田大尉は
『福田少尉からの報告では、千葉からの通信が途切れた直後に気絶したらしい……未だに、意識は戻っていないようだ』
と報告した
『そうか……』
『お互いに、依存していたようだな……』
それを聞いた千葉は、しばらく黙った
そして二分後、千葉、楠本、田中の三人は特殊作戦軍により救助された
そして三人は、暫くの間は特殊作戦軍預りになることが決定
そして佐渡島は、BETAによって占拠された
脱出出来た島民は、約八割
これほどの数が救えたのは、佐渡島に展開した陸軍とスピリッツの奮闘があったからこそだった
陸軍は多大な犠牲を出しながらも、逃げる民衆を救い続けた
これには、民衆の支持率が上がった
だがこの直後、突如としてアメリカが一方的に日米同盟を破棄
日本から、全軍撤退した
これにより、日本国内にて反米感情が激化した
撤退した理由だが、表向きは自軍の損耗を避けるため
しかし事実は、日本がアメリカのやり方に対して異議を唱え続けたためだった
アメリカ軍は、再上陸してきたBETA群に対して、核を使って撃滅しようと提案していた
しかし、日本は拒否
通常戦力によるBETAの迎撃を続けた
それが、気に入らなかったようだ
この時、スピリッツにある動きがあったが
それに、アメリカが気付くことは無かった