※この作品はR-18です。

マブラヴ・オルタネイティヴ・OW   作:京勇樹

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少し遅くなりました
血を吐いたりして、遅れましたわ(え)

只今、活動報告にて新作アンケートを実施中です
良ければ、御協力ください


ミラ・ブリッジス

「ったく……俺は、情報収集を頼んだ筈だがな……」

 

「しゃあねぇだろ? 流石に、目の前で自殺なんかされたら目覚めが悪いっての」

 

マークの小言に、ラナロウはそう答えた

今スピリッツが居るのは、帝国海軍最後の大規模拠点たる大湊

その秘匿ドックだ

本州最大拠点だった横須賀を失った帝国海軍の、最後の拠点だ

そこの潜水艦隊用秘匿ドックに、スピリッツは寄港していた

 

「すまんな、スピリッツ……こちらの人員まで……ミラ!? なぜ、帝国(ここ)に!?」

 

「貴方は……エイジ!?」

 

そこに現れた巌谷中佐は、スピリッツと一緒に避難してきた技術研究厰の人員が全員無事なのかを確認しに来たのだが、予想外の人物が居たことに驚いていた

 

「巌谷中佐、ご存知なのですか?」

 

とマークが問い掛けると、巌谷は

 

「あ、ああ……彼女は、ミラ・ブリッジス……アメリカの戦術機開発企業の一つ。ボーニング社の技師だ。今アメリカ海兵隊で採用されているFー14の開発にも携わっている技師だ……」

 

と呆然としながらも、マークに教えた

それを聞いたマークは、京都戦で見た機体を思い出した

Fー14、機体名はトムキャット

フェニックスという大型ミサイルを使った攻撃を得意とした機体で、恐らくその総火力は現行戦術機の中でも随一だろう

しかも、大型機だったのに、高い機動性も有していた

その開発に携わったというのなら、優秀な技師なことは間違いない

 

「……実は、CIAが私を捕まえにきたのよ」

 

「CIAが!?」

 

CIA

正式名は、アメリカ中央情報局

アメリカが保有する諜報機関の一つだ

巌谷としては、なぜそのCIAがミラを捕まえようとしたのかが、分からなかった

 

「多分、私を捕まえて家族を言いなりにしようとしたんだと思うわ……ブリッジス家は、一応軍事の家門だしね……」

 

「……特に、子供か?」

 

巌谷の言葉に、ミラは驚きの表情を浮かべた

まさか、巌谷が知っているとは思っていなかったようだ

 

「……知ってたの?」

 

「なんとなく、だがな……」

 

そもそも、巌谷とミラの出会いはなんなのか

それは、揺光計画と呼ばれた計画

平たく言えば、アメリカが開発した戦術機の技術習得計画だった

アメリカ一国では、世界中からの発注に対応出来ず、生産出来る国には開発許諾(ライセンス)を与え、生産させることにした

その技術習得のために、開発出来る国々は、アメリカに優秀な技術者達を派遣し、技術を習得させた

そして、日本派遣技術者の一人が巌谷だったのだ

そしてミラは、アメリカ側の責任者チームの一人だった

なおその日本派遣チームの一人には、篁祐唯

そして、白銀影行も居た

白銀影行というのは、武の父親だ

今は、日本でも有数の戦術機開発企業

富嶽重工に所属していることが分かっている

 

「……複雑な事情のようだな」

 

「察してくれるなら、助かるわ……」

 

マークの言葉に、ミラはそう言った

ミラの子供、ユウヤ・ブリッジス

アメリカに残した一人息子だが、そのユウヤはミラと祐唯(・・)の息子なのだ

一夜の過ちというべきだろう

ある日二人は、酒に酔った勢いで肌を重ねた

その一夜で、ミラは妊娠

妊娠したことが分かったミラは、祐唯に迷惑は掛けられないと、故郷に姿を眩ませた

そして、家族の反対を押しきって出産した

 

「私は、どうなるんでしょうか……?」

 

「……帝国は、オススメ出来ん……今帝国内では、反米世論が高まってきている……最悪、殺されるだろう」

 

ミラがマークに問い掛けると、巌谷がそう言った

確かに、今や帝国内での反米世論は限界ギリギリまで高まってきている

具体的には、BETAから逃げた臆病者と

 

「……こちらで、引き取ることになるか」

 

「それがベストだろうな。彼女は非常に優秀な技術者だ。君達にも、必要になるはずだ」

 

ゼノンの呟きに、巌谷は同意するように頷いた

確かに、優秀な技術者は一人でも多く居たほうが良いだろう

特に今後は、戦術機の改修依頼がされる可能性が高い

それを考えると、戦術機開発に精通しているミラは得難い人材である

それに、ミラならばMSの技術を瞬く間に習得出来るとも思った

そこまで考えたゼノンは、一つ頷き

 

「分かった。我々で彼女の身元を引き受けよう。安全は保証する」

 

と言った

すると、ミラは

 

「それしか、ないでしょうね……アメリカでは、既に死んだことになっているでしょうし……」

 

と呟いた

その予想は当たっており、異例の早さで葬儀も済まされていた

今の御時世、身元不明の遺体など珍しくもない

アメリカは難民キャンプで死んだ人々の中で、ミラに身長や体格が近い遺体を見繕うと、その遺体の顔を整形

ミラの死体に仕立てあげて、埋葬した

ミラに自殺させてしまった(アメリカの不手際)を隠させるために

 

「承りました。貴女の所属を歓迎します、ミラ・ブリッジス女史」

 

「私に出来ることは、出来る限りやらせてもらうわ」

 

そう言って、ミラはマーク、ゼノンの二人と握手

正式に、スピリッツに所属することになったのだった

そして後に、ミラはアメリカの傲慢さを知ることになる

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