「……会ってほしい人物が居る?」
「はい……それも、複数」
ある日、マークとゼノンに武がある話を持ち込んでいた
「その人物達の名前は?」
とマークが問い掛けると、武は
「一人目は、篁佑唯……日本における、戦術機開発の重要人物です」
とその名前を挙げた
その名前を聞いて、マークとゼノンは
「彼か」
「……巖谷中佐に頼めば、なんとかなりそうか」
と話し合った
二人が覚えているのは、あの会談会場で会った佑唯だった
そして、二人が顔を向けると
「二人目は、次期政威大将軍……煌武院悠陽」
と二人目の名前を挙げた
その名前を聞いて、二人は
「彼女が次期将軍か……」
「厄介事の押し付け……もあるが、彼女の先見性と得た情報から、確かに彼女が相応しい……か」
年齢は、今の武と同い年
そんな少女に大将軍という大任を、この時期に任せる
それは、厄介事を背負いたくないという他の家の思惑と、相応しいのが悠陽しか居なかったのが理由に挙げられる
他に大将軍になりそうだったのは、斑鳩崇継だろう
しかし、その斑鳩ですら悠陽を推薦している
その最たる理由は、マーク達が悠陽から感じた圧倒的カリスマ性だろう
そのカリスマ性で、彼女はその名前の通りに日本という国を照らす太陽になるはずだ
「そして三人目が、一番重要です……その名前は、香月夕呼……第四計画を主導する人物です」
武の出した名前に、マークとゼノンは顔を見合わせた
その名前は、初めて聞いたからだ
「日本トップ……いえ、世界でもトップクラスの天才です……夕呼先生が居なければ、第四計画は成り立たない」
「それほどに、重要人物か……」
武の話を聞いて、ゼノンは腕組みした
そうして、少ししてから
「ではまず、会うのが簡単な人物からいこう」
と言った
その後、巖谷中佐を介して佑唯との面談をセッティングした
数日後
「久方ぶり……になるか」
「そうなりますな。篁少佐」
と佑唯と、マーク、ゼノン、武は面談していた
その四人の他に、巖谷中佐も同席している
その巖谷中佐と佑唯は、武を見て
「して、そこの少年は?」
「一般人……では、ないな?」
と首を傾げた
どうやら、武の纏う空気で、武が一般人ではないと気付いたようだ
すると武は、頭を下げながら
「初めまして……巖谷中佐、篁少佐……俺の名前は、白銀武……今は、スピリッツに身を寄せています」
と名乗った
すると、巖谷中佐が
(……この顔は……まさか……)
と記憶の中の、ある人物を思い出した
そして
「武君だったね……君の父親の名前は?」
と武に問い掛けた
すると、武は
「親父の名前は、白銀影行ですが……」
と答えた
その直後
「なに? 影行の息子だったのか……」
と佑唯が驚いていた
すると、武は
「親父を知ってるんですか?」
と二人に問い掛けた
その問い掛けに、巖谷中佐と佑唯は
「ああ」
「影行とは、曙計画で同じチームとして、アメリカに行った仲間だ」
と語った
曙計画
それは、アメリカが開発した戦術機の技術を得るために行われた計画で、開発者と衞士で四人一組のチームを作り、アメリカに派遣したのだ
そして、巖谷中佐と佑唯は武の父親ともう一人でチームを作って、アメリカに渡ったのだ
その時のアメリカ側の代表が、開発者のミラだったのだ
「話を戻そう……確か、話したいことがある、と言っていたが……」
と巖谷中佐は、武を見た
すると、武は
「はい……まず、佑唯少佐の今後のことについて……そして、アメリカが開発している機体と兵器についてです」
と告げた