悠陽との会談が終わった後、スピリッツは一度母艦へと帰還した。武が挙げた最後の一人、香月夕呼との会談のためのアポイントメントは、帝国側が整えてくれるらしい。
それまでの間、スピリッツは出来ることをやることに決めた。機体の改修や、訓練を。
中には、休む者も居た。
この時祐輔は、部隊内の連携を向上させるためにシミュレーター訓練を行って、それをレポートに纏めた後にシャワーを浴びていた。
そこに
「祐輔さん」
「あ、結」
結華が入ってきた。
高い身長に、色白な肌と髪。そして何よりも際立ったスタイルが特徴的な祐輔の副官にして、恋人だ。
そして結華は、祐輔の右鎖骨辺りに細い傷痕を見つけた。
それは、二人が訓練生だった時のことだ。
その時から祐輔と結華は、非常に優秀な成績を叩き出していた。
祐輔のほうが一年先輩だったが、二人は正規任官確実と教官達から評価されていた。
しかしある日、結華が拐われてしまった。
これは後に、結華のアルビノと成績優秀さに嫉妬したことが原因と判明している。
結華を拐った連中は、結華を縛った後に何処からか調達したナイフで結華を刺そうとした。だがそこに、祐輔が現れた。
祐輔は現れてすぐに、一人を気絶させて無力化。そのまま、二人、三人をあっという間に無力化させた。
しかし、最後の一人が結華を刺そうとして、それを祐輔が庇ったのだ。
相手が突き出したナイフは、祐輔の右鎖骨辺りに深々と刺さった。
だがその時には、結華を縛っていた縄は解けていて、結華は即座にその相手を一発でノックダウンさせた。
その相手は後に退学となり、祐輔は入院のことになった。
教官達は、祐輔の入院に危惧した。優秀な衛士候補の卒業が遅れてしまうと。
しかし祐輔は、医者と教官が予想してなかった速度で負傷前の体力に戻し、無事に卒業した。
その傷痕が、まだ残っているのだ。
その傷痕を見ている間に、祐輔は頭を洗い終わり
「じゃあ、僕は部屋に戻るね」
と祐輔は、シャワールームから去っていった。
その後祐輔は、自室で和泉と上総が上げてきたレポートを読んでいた。
そこに
『祐輔さん、入っていいですか?』
と結華が、ノックしてきた。
それを聞いた祐輔は、ベッドから体を起こして
「いいよ」
と入室を促した。
すると自動ドアが開き、結華が入ってきた。
結華は何時もとは違い、長いスカートを履いていた。
「ん? そのスカートは?」
「それが、エターナさんに貰ったんです……普段着がズボンなんだから、たまには……と」
祐輔の問い掛けに、結華は少し恥ずかしそうにそう答えた。結華は普段、動きやすさ重視でズボンを好んで履いている。
それを見かねたのか、エターナがあげたようだ
珍しいスカート姿の結華を、じっくり見てから
「うん、よく似合ってるよ。まるで、深窓の令嬢って雰囲気だね」
と評価した。それを聞いた結華は、嬉しそうにしてから祐輔の隣に腰かけて、頭を祐輔の肩に乗せた。
そんな結華の頭を、祐輔は優しく撫でていた。すると結華は、祐輔に視線を向けて
「祐輔さん……」
「ん……」
二人は、唇を重ねた。
最初は、啄むようなキスだったが、徐々に激しくなっていく。
静かな部屋に、二人の口づけの音が響き渡る。
そして二人が唇を話すと、ツーっと銀色の橋が掛かる。
そして気付けば、結華が祐輔を押し倒していた。
「祐輔さん……」
「ん」
結華が名前を呼ぶと、祐輔は結華の頬を優しく撫でた。
「結に、任せるよ」
「はい……お任せください……」
祐輔の言葉を聞いて、結華は祐輔に再び口づけをした。
そして結華は、ゆっくりと祐輔の服を脱がし始めた。