※この作品はR-18です。

マブラヴ・オルタネイティヴ・OW   作:京勇樹

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計画始動

「では、これからアルゴス試験小隊の待機部屋に案内する」

 

プロミネンス計画代表者のクラウス・ハルトウィック大佐との顔合わせが終わると、ドーゥル中尉はそう告げて歩き出した。

タリサの他に、どのような衛士が居るのか。ユウヤは少し気になっていた。

そして、ドーゥル中尉の案内で、ある一室の前にたどり着いた。

 

「私が呼んだら入れ」

 

ドーゥル中尉はそう言って、中に入った。

すると

 

『総員、傾注! 本日着けで、アメリカ軍から衛士が二人と整備士が一人着任した。これから、貴様らに紹介する。入れ!』

 

と促されたので、三人は中に入った。

そうして三人が見たのは、先日有ったタリサの他に二人。

一人はラテン系らしく、リズム良く体を前後に揺らしている長い髪が特徴の男。

そしてもう一人は、短く切り揃えられた金髪が特徴の白人系の女性だった。

 

「マナンダル少尉のことは知っているな……まず、イタリア陸軍から出向してきている、ヴァレリア・ジアコーザ少尉だ」

 

とドーゥル中尉が紹介すると、男が軽く敬礼してきた。

所作は軽いが、その身のこなしから腕利きとユウヤには分かった。

 

「続いて、スウェーデン王国陸軍から出向してきている、ステラ・ブレーメル少尉だ」

 

「よろしくね」

 

続けてドーゥル中尉が紹介すると、女性が短く挨拶しながら敬礼してきた。

そして、最後に

 

「最後に、大東亜連合軍から出向してきている、タリサ・マナンダル少尉。私は、トルコ陸軍から出向してきている」

 

とドーゥルは、タリサと自分のことを紹介した。

全員に共通しているのは、祖国の地をBETAに蹂躙されて失っていることだ。

 

「さて、こちらの三人は右からユウヤ・ブリッジス少尉、マックス・カーツ少尉、ヴィンセント・ローウェル軍曹だ」

 

ドーゥル中尉の紹介に合わせて、ユウヤ、マックス、ヴィンセントの順番に敬礼。それを受けて、ドーゥル中尉は

 

「さて、これでアルゴス試験小隊はようやく四人編成が出来るな……私の代わりに、ブリッジス少尉が一番機とする」

 

と発表した。その発表を受けて、タリサが不満そうな表情を浮かべ、マックスがドーゥルを見ると

 

「カーツ少尉は、予備要員とする……と言っても、納得しないだろう……そこで、模擬戦を行う」

 

とドーゥル中尉は発表した。

その後、二対二による実機模擬戦が決まって、編成が発表された。

第一戦目は、ユウヤとステラVSタリサとヴァレリア戦。

この第一戦目、結果から言えばユウヤとステラの勝利であった。

ユウヤはドーゥルから引き継いだアクティブイーグルではなく、乗りなれているストライクイーグルに搭乗。そのストライクイーグルはアルゴス試験小隊の予備機として残っていた機体で、中には数人の操縦データが残されていた。

それをヴィンセントは、わざと数値をずらして調整。ユウヤに合わせたのだ。それもあってユウヤは、タリサが駆るアクティブイーグルとほぼ互角に機動戦を繰り広げた。

しかし、アクティブイーグルはストライクイーグルの改修機。ユウヤは追い詰められたが、ステラの狙撃により隊長機だったタリサ機が撃破され、ユウヤとステラチームの勝利となった。

しかし、第二戦目。マックスとヴァレリアVSステラとタリサの模擬戦。

条件は、先と同じ。マックスもストライクイーグルに搭乗した。やはり、乗りなれた機体のほうが良いと、ストライクイーグルに乗った。

だが、結果は散々だった。ヴァレリア機はタリサ機に撃破され、マックス機はステラ機に狙撃され、惨敗。

ユウヤがアルゴス1に決まったのだ。

そもそも、ユウヤとマックスでは腕に差があったのだ。

ユウヤはグルーム・レイク基地でもトップランクの腕だったが、マックスはその後塵を拝していた。

順位で言えば、マックスはユウヤの20近く下に位置する。

ならば、何故選ばれたのか。

ユウヤは、確かにその腕を買われてXFJ計画の試験衛士として選ばれた。しかしマックスは、半ば厄介払いという意味合いが強かったのだ。

マックスは生粋のアメリカ人で、更には白人主義者だった。だから、ユウヤを含めた有色人種の軍人と度々激突していた。

XFJ計画を含めたプロミネンス計画は、様々な国が参加しているために、その腕の差を突き付けて、認識が変わることを期待して、今回のXFJ計画の予備衛士として選ばれたのだ。

 

「さて、現時刻を以て、情報を開示する。我々アルゴス試験小隊は、日本帝国が発案した計画。XFJ計画を遂行する。これは極めて重要な計画である。対BETA極東絶対防衛線の要衝。日本帝国の新型機の開発である」

 

ドーゥル中尉がその情報を開示すると、ノック音が鳴った。すると、ドーゥル中尉は

 

「さて、紹介しよう。XFJ計画、日本帝国側からの責任者だ」

 

と言って、ノックした人物に入室するように促した。

そして入ってきたのは、長い黒髪が特徴の若い女性だった。

 

「帝国近衛軍から出向してきた、篁唯依中尉だ」

 

「彼女が、日本側からの責任者になる」

 

こうして、アラスカの地にてXFJ計画は始動した。

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