※この作品はR-18です。

マブラヴ・オルタネイティヴ・OW   作:京勇樹

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未知の機体

「三人共、着いてきてくれ」

 

と直哉に呼ばれたのは、艦に入って十数分後だった

そして三人が案内されたのは、格納庫の奥

巨大な扉の前だった

そして直哉は、一夏に顔を向けて

 

「一夏、準備は?」

 

と問い掛けた

すると一夏は

 

「何時でも」

 

と答えながら、カードキーを構えた

そして二人は、それぞれ持ったカードキーをスラッシャーに近付けて

 

「1、2の!」

 

「3!」

 

と息を合わせて、同時に通した

すると、巨大な扉が重い音を立てながらゆっくりと開いていく

そうして三人の前に現れたのは、彼女達からしたら異形とも言える三機の機動兵器だった

すると、上総が

 

「この戦術機は、一体……」

 

と呟いた

すると、それを聞いた一夏が

 

「戦術機? ……あぁ! 君達が乗ってた機体の総称か」

 

と何やら納得していた

そこに、カードキーを懐に仕舞った直哉が近付き

 

「この機動兵器は、MS(モビルスーツ)さ」

 

と言った

それを聞いた和泉が

 

「MS……」

 

と呟いた

そんな二人を端目に、唯依は機体

トルネードガンダムを見上げていた

そして、察した

 

(この機体……私達の瑞鶴よりも遥かに高い性能だ……)

 

と

トルネードガンダムの見た目は、最早人のそれだ

戦術機にはあった跳躍ユニットが無いが、背中の大型のや機体各所にある小さい穴

それらで、高い機動性を獲得していると分かった

そこに、直哉が

 

「君達に、この機体を貸す。暫く、行動を共にしてもらうよ」

 

と言った

その後三人の整備士(本音、虚、薫子)と共に、機体の微調整を行った

そこで、様々なことに驚いた

リニアシート、広いレーダー範囲

そして何よりも、機体に内蔵出きる小型大出力核融合炉

 

『まさか、機体に内蔵出きる原子炉とは……思いもしませんでしたわ……』

 

『こんな機体、どうやって開発したんだろ……』

 

上総と和泉の二人はそう言うが、唯依は

 

(明らかに、今の私達の技術とは違うし、オーバーテクノロジー過ぎる……)

 

と思っていた

それは、彼女の家系

篁家が、武器拵えを生業とした家系だから気付けたことだった

篁家は、古くから武器造りを生業とした家である

昔は、刀や甲冑を

今は、戦術機開発に深く携わっている

彼女達が乗っていた瑞鶴は、唯依の父親

篁祐唯(たかむらまさただ)

現篁家の当主であり、近衛軍に所属している衛士であり、優秀な開発者だ

今も、瑞鶴に継ぐ近衛軍専用機の開発をしている尊敬している父親だ

だが、その父親が開発した機体よりも、今搭乗している機体の方が遥かに性能が高いことを、唯依は直感で理解した

トルネード

英語で、嵐の名前を冠する機体

そうこうしている間に、どうやら微調整が終了

推進材の補給も終えたようだ

 

『これから、機体をカタパルトに移動させます。あ、何もしなくて大丈夫ですからね』

 

と言ったのは、オペレーターらしい一人の女性

エレン・タチバナだった

 

「は、はい。わかりました……」

 

唯依がそう言った直後、ゆっくりと機体が巨大なアームでカタパルトの方に運ばれていく

先に、先ほどまで一緒に居てくれた直哉達の部隊がカタパルトに接続された

そして

 

『進路オールグリーン! カタパルトシステム、全て正常! トライアド中隊、出撃どうぞ!!』

 

と別のオペレーター

セツコが言った直後

 

『トライアド中隊、出るぞ!!』

 

と直哉を先頭に、次々と出撃していった

計二基のカタパルトを使って、次々と出撃していくトライアド隊

それを見た和泉が

 

『カタパルトも、違うみたい……私達のよりも、断然早い……』

 

と驚いていた

確かに、今一般的に使われているカタパルトは、蒸気式カタパルトだ

その欠点は、蒸気が溜まるまで多少の時間が掛かることだ

だが、先に出撃していったトライアド隊は、そんなに時間を掛けずに出撃していった

その所要時間は、約一分足らず

圧倒的な早さだった

そこから導き出された答えは、一つだけ

 

「リニアカタパルト……しかも、アメリカの物よりも上の物なんだ……でないと、説明がつかない……」

 

機体だけでなく、艦全てがオーバーテクノロジーの塊

それは、艦が飛行していたことから分かっていたが

 

「……傭兵部隊……」

 

唯依がそう言った時だった

HUDに、セツコの顔が映し出され

 

『これより、貴女達の出撃を行いますが……』

 

「こちらは、何時でも大丈夫です」

 

セツコの言葉に被せるように、唯依はそう言った

しかし、セツコは首を振って

 

『そうじゃなくってね、コールサインはどうするのかな? こちらで、仮のコールサインを割り振ってもいいけど……』

 

と言った

それを聞いた唯依は、固まってしまった

考えてみれば、当たり前のことだった

今の自分達は、保護されて機体を貸し出された外部者だ

近衛でのコールサインを、知ってるわけがない

それを考えなかった唯依は、自身を恥じた

そして、少しして

 

「では……サンドでお願いします」

 

と言った

それを聞いたセツコは

 

『わかりました。では、サンド小隊として仮登録します。今から、設定しますので、少々お待ちください』

 

と言って、何やら操作を始めた

どうやら、IFFの設定を始めたらしい

そして、十数秒後

 

『設定完了しました。では、サンド小隊のカタパルト接続を開始します』

 

とセツコが言った

その直後、機体がアームで持ち上げられた

そして、カタパルトに接続された

すると

 

『カタパルト接続確認。武装を接続します』

 

とセツコが言って、頭上と機体両側のハッチが開放され、アームが小型の楯とライフル

それと、何やら大砲

バズーカを、背中のマウントラッチに填めた

すると、HUDに武装が表示された

左腕 小型楯及び腕部内蔵式ガトリングガン

右腕 ビームライフル及び腕部内蔵式ガトリングガン

腰部 ビームサーベル×2

腹部 拡散メガ粒子砲

背部 400mm無反動砲

 

と表示された

唯依が驚いたのは、その火力の高さだった

まし本当ならば、一機でどれ程の敵を葬れるのか、予想出来なかった

 

『規格外にも、程がありますわ……』

 

と上総が言った

その時

 

『サンド小隊、出撃!』

 

とセツコの声が聞こえて、凄まじいGが唯依の体をシートに押し付けた

それを理解した時には既に、機体は空中にあった

だと言うのに、光線種からの照射が無い

そうしている間に、地面が近くなる

 

「つっ!!」

 

それを見た唯依は、操縦捍を握り締めた

すると、HUDに《オートパイロット起動》と文章が表示された

どうやら、一定高度までに着陸態勢ならなければ、自動で発動するように設定されていたようだ

そのオートパイロットにより、唯依達の機体はトライアド隊の近くに着地した

すると、直哉機から通信が繋がり

 

『よし、来たな……これより、まだ残っているらしい帝国軍、近衛軍、国連軍の救援に向かう……さあ、不躾な化物共に目にもの見せてやれ!!』

 

と部隊を鼓舞した

その直後、オープンチャンネルで

 

『了解!!』

 

と斉唱が成された

後に、京都攻防戦の奇跡と呼ばれる戦いの幕開けになり、人類がBETAに反撃の狼煙を上げる切っ掛けとなる戦いの始まりだった

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