※この作品はR-18です。

艦これ ある惑星の宇宙人な英雄   作:セビンリア

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幕間3 終戦後、とある場所にて

 夕暮れの空。1人、墓の前に佇んでいる者が居る。

 

「・・・」

 

 ここに在る墓標全て、名を刻まれているのは、彼が戦争中に知り合った人々。

その全員が、戦争の死神に命を刈り取られ、散って逝った。

 

「・・・もう一度、あ(・)いたいなぁ」

 

 呟く彼の声は震えて掠れていた。

 

「・・・うぅ・・・」

 

 涙を流し始め、嗚咽を漏らす。

顔をぐしゃぐしゃにする程の泣き様だった。

 

 

 暫くして、彼は立ち上がり、墓標全てが見渡せる所へ行く。

墓標から見て沈む夕陽を背にした。

 

 彼は息を大きく吸い込み、

 

 

「皆、愛して、いたぞぉー!、・・・愛しているぞぉー、今もぉーーー!!」

 

 

 涙を流しながら、言葉を詰まらせながらも、大声で叫んだ。

 

 ・・・今、彼以外に、この場に生物は居ない。

彼以外に、温もりは、無い。

 

 

 

{隊長、・・・今日で戻らないといけません。

暗殺者の手が迫っている、と本部から連絡が来ています。

それを跳ね除ける事が出来るのは、現状、貴方だけです}

 

 彼の掛けているサングラスから、音声が聞こえる。

 

「・・・いっその事、殺してしまった方が良いのだろうか?」

{それはいけません。あの者達は、ゆくゆくは、知能の無い個体達を統率する一助

となってもらう必要があります。・・・貴方の気持ちは解りますが、絶対に抑えてください}

「赦せと、殺すなと・・・言うか・・・」

{そうです、・・・私も、貴方と同じ気持ちです}

「っ、ならば!・・・」

{私は、頭に血が上る事がありませんから・・・}

「・・・」

{私に体が有れば、私がやっていたかも知れません。

でも、あの者達を生かす必要があるんです!。・・・どうか・・・}

「・・・解った」

 

 悔しさを滲ませて言い、ガクリとうなだれる。

その背中はかな(・・)しみに溢れていた。

 

 

「イムヤ、木曽、敷波、北上、加賀、五十鈴。

そして、長良、睦月、鳳翔・・・愛していたぞ・・・」

{・・・}

 

 彼は小さく呟いた。

 サングラスに聞こえていたのかもしれない。何か小さく声を漏らしていた。

 

「・・・皆、この手が届かなかった、なぁ・・・」

 

 彼はそう言うと、立ち上がりサングラスに手を掛ける。

瞬時に、夕陽に照らされて輝く、金属が彼を覆い隠す。

 

 

{隊長。本部から、何か欲しい物は有るか、と連絡が来ています}

「・・・何処か人が来ない場所を探させてくれ。そこに私も住んで、奴等を監視する」

{・・・了解しました、良い所を探して貰いましょう。・・・お疲れ様でした}

「BYには、まだ働いて貰うぞ?」

{元より、そのつもりです}

「・・・そうか」

 

 金属の塊は飛び上がり、夕焼け空へ消え去って行く。

去り際、持っていた盾が、キラキラと輝いていた。

 

 

 

 

 ここに在る数多の墓標には、骨も無ければ、魂も無い。

ここに居ない魂達は、来るべき時を、彼(・)に呼ばれる時を、待っている。

 

 

 

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