※この作品はR-18です。

艦これ ある惑星の宇宙人な英雄   作:セビンリア

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今章は作風が大分違います。
シリアルさんなんて居なかったんや・・・。(白目)


終わる者達
数日前 序章


 ここは洞窟・・・とは違うが、坑道のような道で団体が列をなしてその奥へと進んで行く。

『こっちだ。こっちに居る』

カンテラを持って先頭を歩む1名が声を掛け、更に奥へと進む。それに後続も続く。

 

『私達の祖先、・・・今も生きている者も居るが・・・先祖は遠い昔に艦娘を作った。怪獣が出現した時代だ。怪獣への最大限の対抗策として、それと戦える体を持った、人と同じ大きさの超人を創った。その当時は、彼女等を艦娘とは呼称していなかったがね』

 先頭を往く1名は喋りながら先を進む。

 

 

 当時は剣と弓の時代。怪獣を倒す為に、数多(あまた)の人間と同志が犠牲になった。

犠牲を少なくする為に、対話出来る対怪獣兵器を妖怪・・・妖精(?)の祖先は造った。

 それが、この星に於ける、艦娘の起源。

創造した彼女達はよく戦い、多くの戦没者を出しながらも怪獣は駆逐され、太平の世が訪れた。

 

 

『彼女を創った当初、食料まで生成材料として消費してしまった時は流石にヒヤッとされたがね。・・・おっとっと、この壁は・・・博士はこのボタンを押していたんだったかな?』

 行き止まりまで来ると、先導者は壁を見渡し、壁の一部を片腕で力任せに押した。・・・すると、行き止まりの壁が縦にスライドして開き、その奥に研究室らしき場所が見える。この為に来た全員がその中へ入って行く。

 研究所らしき部屋の中には画面とボタンが数個あり、中心部には人1人分が入れる、楕円形の球体が在った。

 

『彼女だ』

 先導者はそう言って楕円形の球体の中に眠っている彼女を指差す。

『名前は・・・なんだったかな? ・・・まあ、起きれば分かるさ』

 

 

『今は深海棲艦と呼ばれる生物と、我々妖怪が創り出し、妖精型艦娘として人とヒトへと供与した敵との戦争。劣勢に立たされた人間と人造人間の艦娘達を救うべく、今までに数多くの艦娘を造り上げた。実際、我々が造った艦娘はよくやってくれたよ』

 間を置いて『しかし、先程話したように、この星の艦娘達は昔に造られた事が在る』と語り部は告げ、遠い昔の事を語り始める。

 

 

 ・・・昔、艦娘の元祖と怪獣が戦いを繰り広げた。

 当時、人を含めた地上生物と深海棲艦(この当時、種族名無し)を含めた海生物は怪獣に対し、為す術無く命を散らして行く。怪獣は複数居(お)り、縄張り争いをしていた。人や妖怪、深海棲艦はその争いに巻き込まれる形で死んで行く。

 1名の怒った妖怪が、怪獣を根絶やしにする為、艦娘(この当時、種族名無し)を創り出した。初めて造り出した時のモノの消費量たるや、当時の一国の備蓄庫が空に近い状態になり傾国。国家存亡の危機に直面したその国は隣国へと属国と成る意思表示をする。しかし、妖怪に資源を吸い尽くされ、旨味の全く無い国家を吸収しようとする国は無かった。その国は交易品も消費された為に貿易も出来ず、飢饉・飢餓で間も無く消滅。その国民の生き残りは隣国へと逃げ延びた。

 この隣国の事態を重く見た諸外国は、妖怪の仕業として妖怪討伐令のお触れを国中で立てた程。

 このトンデモな資源消費をし、誕生した艦娘がたった数名で、人と同等の身長で怪獣を倒すという偉業を成し遂げた。

 艦娘の数を造り始めると共に、消費する資源を徐々に少なくすることに成功。最終的には、1つの一般家庭が使うような、倉庫1つを満タンにした状態が空になる位となった。

 艦娘と怪獣の戦いは多対1の戦争の様相だった。最終的には怪獣が生存競争に負けた。怪獣を相手に、艦娘は大量の損耗をしながらも怪獣を討ち倒す事に成功。怪獣が全く居なくなった時、艦娘の存在意義は無くなった。

 

 ・・・敵が居なくなれば・・・強大な存在は理知的な者達にとって、畏怖の象徴か、又はその艦娘を巡っての、新たな争いの火種となる。

 怪獣との争いに生き残った艦娘は悟る。

自分が怪獣との戦い以外で争いに駆り出される事を拒み、いつの間にか姿を消したのだった。

人間達は怪獣と戦った生存者を探すが、終(つい)ぞ、見つかる事は無かった。

 

 

・・・その怪獣との戦いを生き残った者(艦娘)が、今、彼等の前に居る。

 

『今日、長い刻を超え、復活の時を迎える』

『彼女が目覚めの時を迎える。私達は彼女の新たな出会いの始まりを見る』

『私達の先代が作った、最初・・・原点にして、今、頂点としての生き残り・・・』

『・・・永い、余りにも長かった夢への跳躍。家族となった者以外と共に歩む旅路の為、孤独となった彼女に数多の幸あれ』

『・・・だが、しかし・・・』

『奴が生きていた。・・・そして、敵に回った以上、悲劇は免(まぬが)れない』

『・・・運命とは・・・余りにも残酷』

『だが、止まる訳にはいかない。彼女を目覚めさせ闇を払ってもらわなければ、私達の守りたい者が死ぬ』

『・・・あの者達は、本当の終わりを迎える。運命が、そう告げている』

『終わりではない。味方として残っている。敵としても、また誕生する。死ぬ事によって生まれ、又死ぬ事によって生まれる。変化の繰り返し、輪廻の様だ。過ちを繰り返す愚か者に因って。我々と、人々の慢心に因って何度も生まれ変わる。終わったものが又始まる。喜び、怒り、哀しさ、楽しさ。その悪感情、それは、彼の者達の原動力である。だが、出来る限り、後顧の憂いは断たなければ!・・・』

 

 

 妖精達の議論中に周囲の機械が点灯していく。モニターが勝手に点く。その画面には年を取った老人男性が映って居る。

 画面の老人が口を開く。

 

{聞こえるだろうか?・・・これを聞いているという事は、何かしらの方法でこの部屋の事を知ったのだろうと思う。それとも、偶然なのかもしれないが・・・。

 これから貴方、又は貴方達に、・・・とある、託したい事を話す・・・。

 目の前に在るだろう、球体状の物を見て欲しい。・・・それは睡眠装置で、その中には女性が眠って居る筈だ。

 この睡眠装置に眠る彼女は、生まれてから何十年と言う月日が経ち、年を取らなかった。私達と彼女は親と子。言うなれば家族の様に接して来たが、私達が限界を迎えた。・・・寿命だ。もう直ぐ、私は肉体が朽ちるだろう。

 私は彼女に、ある選択を強いた。『1人孤独にいつ終わるか判らない生涯を迎えるか、自分と同種の存在が居る事を信じて未来へ跳ぶか』の2択を。・・・彼女は未来を選んだ。・・・見つけた貴方が彼女を幸せにしてくれる事を切に願う。

 彼女は超人、人外だ。彼女・彼女達は、我々では太刀打ち出来ない怪獣と戦ってくれ、辛くも勝利を掴んだ。彼女はその最後の生き残りだ。君達の世界が怪獣の跋扈する世界ならば、彼女は自らの安寧の為に精一杯戦ってくれるだろう。・・・しかし、見捨てないでやってくれ。私の時代では、圧倒的な力を持つ彼女は迫害され、私達家族以外とは切り離された生活を送らざるを得なかった。彼女が縁を全て捨ててまで未来を選んだという事を留意して欲しい。

どうか・・・彼女を、頼む・・・}

 

 老人が最後に『お願いの姿勢』をし、語り終えると画面が消え、老人の姿は映らなくなった。

 

 

『・・・博士・・・彼女を未来へ送ってくれて、ありがとう』

 先導者が涙を流しながら呟き、球体状の中に居る彼女に(聞こえてはいないが)語りかけ始めた。

『我々が創った者の真の力を見せる時が来た。巨大な敵に立ち向かい、気丈に立つ雄々しき姿を、その場に居た皆に見せて欲しい。その悲劇さに、あんまりだと泣いても良い。・・・すまない。目覚めた君は、嘆くだろう。あんまりだと、悲しみの涙を流すだろう 。本当にすまない。だがそれでも、人間達の生きる未来を頼む・・・』

 

 

『ねえ、感傷に浸っている所悪いんだけど・・・』

 すまないを連呼している者へ、別の者が声を掛ける。

『ん?、如何かしたか?』

『・・・どこを如何やって持って行くの?下手に弄(いじく)ると壊れちゃうんじゃ?・・・』

『・・・・・・・・・あっ』

『えっ?』

『・・・この部屋、丸ごと転移!』

『あっ!ずっけぇ(ズルい)!!』

 

・・・その声と共に、部屋に居た者達と、部屋に在った機材が一瞬にして消えた。

 

 

 

 この星では艦娘と深海棲艦の戦いが続いている。戦争続いて10年が経過。今だ終わりは見えない。

しかし、戦闘中に変化は起きている。

 とある艦娘と深海棲艦が戦っている戦場。

『コ、降参。降参シマス!!』

 

 艦娘側の圧倒的優勢。残るは深海棲艦1名のみとなった時にそれは起こった。

その深海棲艦(人型)が降参の意思を示し、『もうお手上げだ』というのをその体全体を使って表して、海上のその場に立ち止まって居る。

 

「・・・珍しいね。降参するなんて」

 警戒しながらも、艦娘達はその敵を捕らえに行く。

「取り敢えず・・・木曾、敷波、拘束しに行って頂戴。木曾、変な行動をしたら首を切って良いわ」

『了解』

 名指しされた2名の艦娘が深海棲艦を捕縛しに行く。

 

「武装を仕舞え」

 木曽がそう言うと、深海棲艦は大人しく従う。それを見た敷波が深海棲艦用の捕縛縄を取り出し、深海棲艦へと近付くと体へ縄を巻き付け始める。

「一体全体、如何言う風の吹き回しだ?」

「コノ星ニ顕現シテ9日目デ死ンダノダケド、今サッキ、生キテイルンダッテ気付イタノ。・・・ココハ何所?」

「・・・ここは戦場。長く留まっては居られない。先ずは俺達の拠点、鎮守府へ移動するぞ」

捕虜となった深海棲艦は「分カッタ」と言う。

 

・・・・・・

 

 その後、捕虜の抵抗や敵の発見等、何事も無く木曾達は自分達の鎮守府へと帰投。

「提督。木曾以下3名、帰ったぞ」

 提督と言われた男は『捕虜を連れ帰る』と言う報を聞き、浜辺にて、木曾達の帰りを待って居た。

「何はともあれ、皆が帰って来て、嬉しい」

 木曽達の中には、片脚を破壊され、肩を貸されて生還して来た者が居る。怪我をして来た者は居るが、やった事は拠点と戦場の往復、戦闘を行って欠員無く帰って来たのだ。

提督は木曽達全員の帰還に安堵している。

「それと、捕虜だ」

 木曾達が捕虜を見せると、木曽達の提督は険しい顔をして捕虜を見る。

「ヒィッ!!!」

 その顔を見て、捕虜が悲鳴を上げる。

 

「・・・何とも邪気の無い・・・」

その捕虜に提督は呆れた様な困惑顔をする。

 

「如何する? この場で斬り捨てるか?」

「ヒェッ!!!」

 木曾の発言が捕虜を更に震え上がらせる。その震え様はお漏らしに繋がった。その捕虜の震え様に敷波は苦笑し始める。

 

「取り敢えず、武装を剥ぎ取るか」

 提督は捕虜から艤装を剥ぎ取れるかどうかを確かめる為、捕虜の体を触る。

 

「ヒャッ///!!!」

「・・・・・・・・・えっ?」

 ・・・触った瞬間、捕虜が声を上げる。その捕虜の様子に男がピタリと動かなくなり、呆然と立ち尽くす。

「提督、如何した?」

「・・・この捕虜と同じ深海棲艦の、彼女達の部屋へ案内してやってくれ」

 木曽の問い掛けに、提督は捕虜から離れ、何故か『もう良い』とばかりに匙を投げた様子である。

 

「良いの? このまま彼女達の元へ連れて行って?」

「う~ん・・・大丈夫な筈だ。以前と同じ感覚がしたのでな・・・」

 敷波が問うと提督は、不特定要素を口にするが、肯定する。

「筈? 確定では無いのに良いのか?」

 木曽は不確定な事を心配する。そんな木曾へ、提督はとある艦娘を指差す。

「ほら、そこの撮影機持ちの艦娘の様な感じだ」

「ああ・・・、それなら大丈夫か・・・」

 提督の答えに、木曽と敷波は『まあ良いか』の表情をして納得。

 

「何か御用ですか?」

撮影機持ちの艦娘が指差された事に気付き、快活に提督へと話し掛けるが、

「いいや、何も」と提督はぶっきらぼうに返す。提督は彼女への印象が悪い。第1印象は大事。

 

 

 今日という日を無事に終えたその鎮守府の艦娘達は、今日も提督を生かせ、自身も生き延びたのだと安堵して居た。

 

 

 

 

 別の戦場。戦場に選っては、艦娘が負ける事だってある。

「鎮守府、鎮守府。応答願う!!!」

「駄目。一向に連絡が通じない。如何なっているの?!・・・ぐはぁっ!!」

 

 

 それは、巡洋艦級と駆逐艦級、2名の艦娘達が哨戒中の出来事。突然、敵が襲って来た。その艦娘達では対処出来ない敵が混じって居る。

 自分達の拠点、鎮守府へ連絡するも音信不通。拠点から距離が遠い場所に居る事も関係しているが、暁の陽から出発すれば、陽が天辺まで昇った位で哨戒を完了して自らの拠点へ戻って居る。その程度の距離に移動して居ただけ。艦が人となった身。鎮守府という名の我が家は恋しい。

 ・・・そんな距離でさえ、連絡が出来ないとは・・・

 

 敵が艦娘が持つ無線を妨害するという技術を身に付け、今まさに、その敵が艦娘達へ肉薄し攻撃している。

 

 

「連絡ナド、サセナイ。貴様ハ、ココデ死ヌノダ!!」

「がぁっ!!」

 その艦娘2名共に、敵の攻撃によって、完膚なきまでに大破。

 格闘攻撃に因って吹き飛ばされ、脳を揺さぶられ、しばらくそのまま転がって居た。

転がって居た2名は気力を振り絞って立ち上がり、

 

・・・周囲を見回し・・・先程まで居た敵が見当たらない。

 

「い、居ない。一体全体、何所に消えたっての?!・・・まさか、水中?!」

「・・・・・・い、いいえ。・・・水中に反応無し!!」

 ボロボロになった艦娘両名は、懸命になって敵を探す。空、海抜、海中・・・居ない。見つけられない。

先程迄、自分達を執拗に攻撃し、殴り掛かっても来たのに、だ・・・。

 

「・・・もう、如何なってるの? こんな事、初めてよ・・・」

「こんな技術を持った深海棲艦が居るの?」

「知らないわよ。・・・私、9日前に顕現したばかりなのよ・・・」

「私なんて、3日前ですよ。・・・早く鎮守府に帰りたい・・・」

 見えない敵に怯えた両者は躍起になって敵を探す。・・・見つからない。

「ただの哨戒活動で、敵の大部隊と遭遇するなんて思いもしなかったし・・・」

「貴女の方で敵反応は?!」

「無し。貴女の方は?!」

「無し!!」

 巡洋艦級の艦娘が偵察機を1機、カタパルトから飛ばす。

「如何(どう)?!」偵察機を飛ばした艦娘が、偵察機の搭乗員へ声を掛ける。

『敵影を確認出来ず。繰り返す。敵影無し!!』

 偵察機の言葉に、ホッとした2名は警戒を解く。

 

「取り敢えず、帰還しましょう。自分達の治療と、この事を報告しなくては、ね?」

「・・・そうですね」

 そう言いながら、両者は見えない敵を背にする。・・・背後から被弾。

「あっ・・・そんな・・・」

「・・・まだ・・・居た、なんて・・・」

 2名共に急所を撃ち抜かれ、もんどりうって海上へと倒れる。

 それを見た偵察機は急いで逃げようとするも、対空弾に因(よ)って遭(あ)えなく撃墜、操縦手は撃ち抜かれ絶命。

斃(たお)れた1名の艦娘は薄れ行く意識の中、チラリと敵が見えた。・・・迷彩。空と海の色に調和、見事に溶け込み、風でたなびいた箇所が幾何(いくばく)か見える程度。

(自然と一体になる迷彩服を着ていた、だなんて・・・。こんな、こんな事、信じられる訳・・・無い)

「・・・アア、当初ノ予定通リ、最終目標ニ向カイツツアル。・・・大丈夫、見ツカリハシタガ、無線封鎖装置ハ完全ニ機能シタ」

 一体何の事なのだろう? そう思いながら、艦娘達の意識と体は海の中へと沈んで行く。

 

 艦娘との戦闘が終わった深海棲艦達は『ボンッ!!』という音に驚き、周囲を見回す。

「・・・オイ、無線遮断機ガ壊レタミタイダゾ?」

 一名がモウモウと立ち上がる煙を見つけて、煙の出ている者に知らせる。

「モウ、壊レタノ?!熱イ(アチャ)! 熱暴走・・・急造品ハ駄目ネ」

 その者は手に持った機材を見て『アチャー』という顔をしながら、持っていたその機材を海へと、かなぐり捨てる。・・・辺り一面が海ではある。

「サア、急ギマショウ」と言う声に、皆が先へと進み始める。

「マダ、迷彩ガ機能シテイルワ。早ク行キマショウ」

 深海棲艦達は艦娘達を倒し、とある目的地へ向かう。

 

 

 ・・・これから始まるは、家族を殺された者達の最後の戦争。復讐は復讐を呼ぶが、その復讐対象が『一部は』全て居なくなる話である。 




『宇〇大せ・・・

・・・もとい

『〇獣大戦そ・・・

・・・でもない

『人外大戦争 最期の決戦』! ご期待ください!(大嘘)
ジャジャジャジャーン! ジャジャジャジャーン!(〇宙〇戦争メインタイトル)
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