※この作品はR-18です。

艦これ ある惑星の宇宙人な英雄   作:セビンリア

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深海棲艦との数日4(終)

「・・・・う、・・ちょう、隊長」

「んぅ?」

気が付くと美賀の膝枕で寝ていた。

 

「起きたわね。到着して居るわ。皆降りてるわよ?」

「・・・そう、か」

「今、陸と艦を繋いでいるから、降りられるわ」

「ああ、ありがとう」

 

 

 降りると、遠征に行っているであろう者達以外、鎮守府の皆が待って居た。

片腕を失っている事に驚いている。が、第1次と大淀だけは別だ。

大淀(BY)を通して周知されていたのだろう。ただ、皆がこれからを思う顔になっていた。

 こんな事は今回きり、・・・だと思いたい。

 

 ・・・ふと、睦月を探す。・・・居た。睦月へと歩いて行く。

 

「提督、大淀から、BYを通して事の顛末は聞いています。・・・お疲れ様でした」

睦月が労(ねぎら)いの言葉を掛けて来た。

 

 ・・・意識せず、睦月を抱き締めていた。

 

「あ、・・・如何しました?」

「・・・ちょっと、な」

 

 彼が誰かの名を呼んだ事が頭に残っていたのだろう。何故か、他人事とは思えなかった。

自分と激似の顔だったからかもしれない。

 睦月が背中を優しく叩いてきた。

 

「大丈夫ですよ。ちゃんと居ますよ?」

「・・・ああ」

 

 ややあって、睦月と離れ、皆を見回す。

 

『むぅー・・・』

『むぅー・・・』

鎮守府の皆と今回連れて来た深海棲艦達で睨み合って居た。殺気は無いが・・・はて?

 

「どうした?」

『・・・ずるい』

連れて来た美賀以外の深海棲艦達が涙目で言った。

 

「え?」

『私{(あたし)(俺)}がすでに居るなんてずるいー!!』

「君達は、深海棲艦だろう?」

『そうなんだけどぉ!・・・もうぉーーー!!』

地団駄を踏み始めた。その様子に第1次の皆が苦笑していた。

 

 

『提督(隊長)』

声にの方へ振り向くと、加賀と美賀が近寄って来て居た。

 

「居たんですね。第3次型として私が・・・」

「生きていたんですね。変異体として私が・・・」

「・・・ああ」

 

「・・・にしても、その体になって何年なの?」

美賀が加賀に話し掛けた。

 

「1年少々よ。・・・貴女は?」

「生き返ってから、3年位よ」

「・・・やりました」

「・・・自分自身に対して良い度胸ね。・・・で、隊長とはど(・)こ(・)まで行ったの?」

「・・・」

「・・・何か言いなさいよ。ハッ!?・・・まさか貴女、そこまで居ながらにして・・・」

「しょ、仕様が無いでしょ!?。ててて提督の前で言う事?!」

「あ!?!」

2人共こちらを向いて、

 

『聞かなかった事にして!!』

と言って来た。

 

「え?!、な、何がだ?」

『・・・何でも無いわ』

2人共安心半分、呆れ半分の様子だった。

 

 

 香取がこちらへ寄って来た。

 

「ここは別世界、・・・なのですね」

「君にとっては、そうなのだろうな」

「深海棲艦が居る鎮守府なんて、本当に驚きです。・・・そして」

前回会った時には在った腕の方を見ていた。

 

「・・・そうまでして、今まで貴方は戦って来たんですね?」

「これが、この世界で深海棲艦と戦う、男性の性(さが)だ。・・・もう、私だけだがな」

「・・・この鎮守府の皆が言っていた事は、本当だったんですね」

「・・・ところで」

「何でしょうか?」

「先日、この鎮守府から出て行った巨大ロボットについて、何か知っているかな?」

「あのロボットかは判りませんが、私の居た世界で噂だけは聞いた事が有りました。艦娘以外に深海棲艦と戦っているロボットが居る、と云うのを・・・。ただ、そのロボットと共闘しても、その戦場に残るのはロボットだけ。艦娘は1隻でも浮いているなら良い方だ・・・との話でした。でも私が知っているのは今言った事位ですよ?。建造された後で比較的直ぐに戦場に出て、この世界に居たので・・・」

「・・・そう、か。後は、この後君はどうする?。ここから出たロボットは元の世界?に帰ってしまって、君は居ると云う状況なのだが・・・」

「提督の貴方が良しとするならば、私もここで働かせてください」

「・・・歓迎しよう」

「有難う御座います。・・・練習巡洋艦、香取、これより貴方の指揮下に入ります」

香取が姿勢を正し敬礼をして来たので、答礼する。

 

「指導、教導ならお任せください。・・・艦と為れる艦娘限定ですけれど・・・」

「今の所、今回連れて来た深海棲艦1名だけだな」

「・・・空母の指導、出来るかしら・・・」

「他の事でも構わないよ。ここの生活に関係する事でも良いぞ?」

「・・・そうですね。見つけます」

 

 

「ええっと、提督で良いのかな?」

声に顔を向けると、見知らぬ艦娘?が目の前に来た。

 

『提督、建造を頼まれていて、それが完了して出てきた艦娘です』

妖精が耳打ちして来た。

 

「・・・ああ!。そうだったな」

「秋雲、着任!。提督よろしくね!」

手を差し出してきた。握手で良いのだろう。

 

「秋雲、よろしく」

互いに手を握り握手を交わす。

 

 ・・・握手した手をなかなか放してくれない。

握った手の感触を確かめるように手を揉んいる。

 

「提督ぅ、絵の研究の為にさ、この後2人っきりにならない?」

「絵?」

『何(ぬぁにぃ)!!』(ヤッチマッタナァ!)

『秋雲、あんたも敵(かたき)か!?』

『ぶー!ぶー!』

「あ~・・・やっぱり、何でも無い、です。はい・・・」

秋雲が苦い顔をしていた。汗がダラダラと噴き出していた。

 

「皆、如何したんだ?」

「・・・提督はそのままで居てください」

「・・・そう、まだそのままで・・・」

「隊長は変わってない。これは好機・・・そう、好機(チャンス)だ・・・」

連れて来た深海棲艦達がなにやら呟いている。

 

『だが、私は指輪を貰っていたりするのだった~』

『え?!。あ、あ、あああぁぁぁーー~・・・』orz

「もう、北上達ったら!。・・・大丈夫だよ、艦娘用だから」

『え?、か、艦娘用?』

連れて来た者達がまじまじと指輪を見ていた。

 

「・・・まさか貴女も?」

「ええ、そうよ」

「・・・それで、アレだなんて・・・流石私ね」

「・・・もう頭に来ました!」

加賀が美賀に殴り掛かった。ブンと空振りの音が鳴った。

 

「ちょっと!?。もっと心を広く持ちなさいよ!」

「何よ!?。私の癖に!!」

・・・何やらいざこざが始まったが、放って置いた方が良さそうだ。

 

「ね。秋雲、言った通りだったでしょ?」

いつの間にか、秋雲の近くへ青葉と衣笠が来ていた。

 

「うん、男性だなんてやったね!」

「青葉~、変な事教えないでよ?」

「大丈夫よ、ガサ。ゆくゆくは娯楽本や薄い本を書いて貰うだけよ~」

「本・・・う、薄い本?・・・良いわね・・・」

「でしょ?」

『うっふっふ・・・』

青葉と衣笠が涎(ヨダレ)を出していた。

 

「その為には先ずこの秋雲が、男性の研究を・・・」

『駄目よ!。私が先よ!!』

「・・・ええぇー~・・・」

秋雲が残念顔に(が鬼に)なっていた。

 

「秋雲に質問だが・・・」

「何々?。提督の為だったらなんだってしちゃうよ?」

私の問いに対する対応がやけに良い。

 

「ふ(・)ね(・)に為(な)れるか?」

「・・・何言ってるのさ?」

質問に対して呆れている様だ。

 

「そうか、為れないか。・・・そうだよなぁ・・・」

「為れるよ?」

「・・・え、為れる?」

「じゃ、ちょっと行って来るから、ちゃんと見ててね~」

 

 秋雲が艦の係留する場所の近くまで行くと、香取よりも小さい艦が突如現れた。

 

「じゃ、1発行く(いっく)よぉーー~!」

秋雲がそう言うと、砲塔が海へと動き、

 

 ・・・砲撃音

 

 砲口から火を噴いて飛び出した弾が飛んで行く。放物線を描き、海へと落ちて行った。

着水箇所で水柱が上がっていた。

 

 

「撃つだなんて・・・これは、指導が必要ですね」

香取が顔を引き攣(つ)らせて言った。・・・嬉しそうだ。

 

「香取、この鎮守府に限るかもだが、今回の秋雲と同じ様に、君と同じ様な艦娘が建造される様だ。その時は習熟だけでも良いから、訓練を頼んだぞ?」

 

「はい、お任せを」

良い笑顔だ。

 

「痛!?。ちょっと、香取、痛い、痛いって!。何するのさぁー!?!」

香取が、秋雲に近寄ると、秋雲の耳を掴んで屋内へと連れて行った。

 

「私も、これからここでよろしく」

美賀が片手を出してきた。握手だ。

 

「・・・ああ、よろしく」

 

 出してきた手を取り、握手をした。

 

 ・・・どこかで腹の音が鳴った。

 美賀が頬を染めた。

 

「早速だけど、食事をしたいわ。胃に穴が開きそうなの」

苦笑しながら言っていた。

 

「今日の当番は・・・」

{間宮です}

「間宮!。今から、今日来た人数分の食事の用意を頼むよ!」

「はい!やって置きます!。潮、榛名、手伝ってくれる?」

「はい」

「はい、手伝いますよ」

「・・・では、用意が出来次第放送で呼びますので、待っていてくださいね?」

「分かりました」

美賀の応答に3人が厨房へと向かって行った。

 

「隊長、さっきの3人、人間なの?」

「間宮と潮は第0次。榛名は第3次だ」

「・・・隊長って何語を喋っているの?」

「自分自身の標準語で、意思の疎通・伝達が出来るだけだ。文字は要学習だな」

「・・・やっぱり隊長は宇宙人だったのね」

「え、知っていたのか?」

「隊員だった艦娘で、知らない娘は居ないわよ?」

「そう、だったか」

「隣人が人外なのは戦前まあまあ有る話だったから、今のは確認しただけよ」

・・・バレていたとは知らなかった。

 

「ところで、あの香取と言う娘も艦に為れるの?」

美賀に訊かれた。

 

「ああ、為れるぞ」

「・・・私も、艦の姿に慣れる為に、香取に教えを乞うわ」

「ああ、方位盤の見方を教えて貰うと良い」

「むぅ・・・」

拗(す)ねた様子で体を抓(つね)られてしまった。

 

「痛た!!。悪かったよ、スマン!」

「もう・・・」

美賀が苦笑していた。

 

 その後、美賀は香取の後を追って行った。

 

 

 

 ・・・思い出した事が有った。

 

「大淀ー!」

「はい、何でしょう?」

大淀が近くに来て言った。

 

「私がここを出発して何日経過した?」

「3日です」

「・・・返事を聞きに行かないとな」

「・・・ああ、そうでした」

 

 

 大淀と2人で牢へと来た。

 

「・・・」

捕らえた深海棲艦が無言で居た。タ級が近くに居る。

 

「返事を聞きに来たぞ」

「・・・貴方は、良いの?」

「何がだ?」

「私がここに居る事よ」

「・・・良く無ければ、ここに来る前に、君は心と体が分離していた」

「・・・」

「ねえ・・・提督、この3日間、素行に問題無しよ。私としては、居て欲しいわ」

「・・・どうする?」

「・・・やるわ」

決意の色を見せた。

 

「そう、か。・・・では、決まりだ。・・・名は?」

「・・・ハチ、と呼んでください」

「はち・・・潜水、ハチ、イ、8」

大淀が何かを呟き始めた。

 

「・・・私の名前であり、親友の艦娘名です」

大淀の呟きにハチと名乗った深海棲艦が答えた。

 

「・・・何故、その艦娘を知っているんです?」

「共に将来を語り合い、戦争で死んだ友人です」

「そう、でしたか・・・」

「私の力の限り、やります」

「・・・無理はするなよ?」

「・・・はい」

「・・・タ級、枷(かせ)を」

「分かったわ」

 

 タ級に言い、ハチに付いている枷を全て外した。

 

「よろしく、ハチ」

「よろしく、です」

 

 互いに握手を交わした。

 

「さて、部屋はどうするか・・・」

「私の部屋で一緒に過ごすわ。ほとんど、交代でどちらかは居ない、と思うけどね」

「今日、数名連れて来たから、もう少し楽が出来ると思うぞ?」

「連れて来た?!」

タ級が驚いた。

 

「ああ。・・・と、言っても変異体だ。純種は君達2名だけだ」

「・・・そう、よね。・・・分かったわ、日程をその者達とも話して調整するわ」

「そうしてくれ。あっと、顔合わせを・・・」

「美賀さん以外はここに来るように言ってありますよ」

「何時の間に?」

大淀の対応がやけに早い。

 

「え、気付いてなかったんですか?」

「何を?」

「今日鎮守府に来た深海棲艦は、美賀さん以外、第1次艦娘の変異体だったんですよ?」

「・・・・・えっ?、第1次?」

「・・・提督は、その時戦闘中でほとんど考える余裕が有りませんでしたね」

「あ、そ、そうだったのかー・・・」

大淀が呆れている。

 

「提督、段々と気が緩んできてませんか?」

「・・・そりゃあ、皆が居ると云うのは・・・良い事だからな」

「・・・失言でした。ごめんなさい」

「良いさ。10年以上の付き合いじゃないか」

「・・・有難う御座います」

「思わぬ強敵が!。10年だなんていつの間に?!・・・」

「ふふん!」

タ級の言葉に、大淀が自慢気に鼻を鳴らした。

 

「あー、・・・でも艦娘の君は苦手だ」

「・・・がびーん」

「・・・ああ、・・・艦娘の・・・ねぇ」

タ級が目を細めて大淀を見ていた。

 

「長い付き合いでは居ますけど、提督?」

大淀が訊いて来た。

 

「何かな?」

「・・・貴方の体、貴方だけでは無かったのですね」

「え、気付いていたのでは?」

「私は提督が火の妖怪に近い何かだと思っていたんです」

「火を体に取り込んだ時は見ていたんじゃ?」

「それをしている最中は、服の裏等に隠される事をされていたので、見えてませんでした」

「後は、前に体から出した時は・・・」

「AIとして消滅していた時ですか?」

「・・・そうか、大淀が見たのは今回初めてだったか」

 

「タ級は見た事が?」

大淀の問いに、

 

「私は無いわ。でも、響から聞いていたわよ。提督の体から火の鳥が出た、ってね」

タ級が答えた。

 

「そう、でしたか・・・」

「響から聞いてはいたけど、眉唾(まゆつば)な話だと思って信じて無かったわ。でも、今回もそんな事を起こしたのなら、事実の様ね」

「さて!、・・・後は、ロボットの所に行く必要が有るぞ」

話を遮って次の所へ向かう様に促した。

 

「そうでしたね。行きましょう」

「では、タ級、後は頼んだぞ」

「分かったわ」

 

 去り際、タ級とハチの談笑が聞こえた。

 

 

 工廠に着くと床にのの字を描いていた明石が、こちらを見ると涙を流して抱き付いて来た。

 

「おっと、ロボット、どうした?」

明石を抱き留めて訊いた。

 

「・・・巨大ロボット、取られちゃいました。・・・折角、提督用に作ったのに・・・」

「良いじゃないか、私ではない他人が乗っていたからこそ、私がここに帰って来れたんだぞ?」

「・・・」

「それに、良い物も見れたしな」

「・・・何をですか?」

明石が私から離れて言った。

 

「救いが無かった男性に、唯一の救いが舞い降りて来た。そして、それを護りきったのが今回君が作った物の成果だ。作った物がその者達に笑顔を届けた。私も含め、本当に助けられたんだぞ?」

「・・・そう、ですか」

「ああ」

「・・・で、戦闘終了後に、突然居なくなっちゃたんですよねー・・・」

「そうだなー・・・」

「空間転移だなんて代物(しろもの)、私には逆立ちしても作れないです。回収は無理かー・・・」

「もう1回作れば良いじゃないか」

「もう、あれ用の金属が採(と)れず、不足して作れないんですよ。他の金属では自重に負け、壊れてお終いです」

「・・・そう、か」

「・・・作った物、良い事、したんですよね?」

「ああ。誇って良いぞ」

「・・・はい!」

 

 明石が元気を取り戻した様子だ。良い顔をしている。

 

「・・・で、話し変わって、提督」

「何かな?」

「今度の盾の色はどの様にします?」

「・・・戦時中の通常色で・・・」

「え、ちょっと聞こえなかったなー?」

「通常色・・・」

「ああ!!『隊長時の通常色』ですね分かりました!やっときます!」

「・・・あの・・・」

「皆まで言わずとも、いつもの色ですよねー!!。じゃ、塗装しておきますねー」

「・・・あ、ああ。・・・頼んだ」

明石に押し負けてしまった。

 

「ぷ・・・、くくく・・・」

そして、大淀が口を押さえて笑っているのが見て取れた。

 

「・・・」

・・・やはり、何となくではあるが、艦娘の大淀は苦手だ。

 

 

「・・・あ、ロボット」

思い当たった事が有り、明石を呼び止めた。

 

「おっと、まだ何かあります?」

「あの巨大ロボットの中は、彼1人だけだったのか?」

「そうです」

「・・・誰かと話していたような雰囲気だったが・・・」

「AIだと思います」

「AIか・・・」

「何かAIを入れる基板が在ったんです。・・・でも・・・」

「でも?」

「・・・提督似の男性が来た途端にAIが入り込んでいたんです。そして取り付く島も無い位、あっ、という間に出発してしまったので、それが『AIだった』としか判りません」

 

 

 

 

 ・・・その日の夜。寝ている時、夢を見た。

 

 男性と女性1人ずつ、そして大きなロボットが1体佇(たたず)んでいた。

 

『誰も居ないな』

『居ないですね』

『・・・ここで、暮らそう。誰も居ない、この島で』

『はい』

『・・・君は、2人だけの生活だが、それで良いか?』

『・・・私は、私だけでは在りません。貴方の守ろうとした皆が私です』

『・・・君と、君達と出会えて・・・良かった』

『私もです。--さん』

『・・・○○、行こう!』

『・・・はい!』

『ありがとう。・・・さようなら、ロボット』

『さようなら』

『さようなら』

 

 男性と女性が手を繋ぎ、ロボットから遠退いて行く。

 

 見えなくなるまで2人を見続けたロボットは大地を割り、割った箇所へ入り込む。

 ロボットが全身まで見えなくなると割れた大地が塞がっていく。

ロボットは埋まり、見えなくなった。

 

 

 

 

 ・・・・・・ん?!

 

 

『私(提督)と同じ名前ー!?!』

ガバッと上半身を起こして突っ込みを入れていた。

 

「・・・ん?」

「え?」

大淀が隣で寝ていた。部屋を見回す。・・・自室だ。

 

「・・・大淀、何で隣に寝て居るんだ?」

「・・・AI」

「え?」

「あの巨大ロボットのAI、平行世界の私だったようです。夢で何度か見てたんですよ。提督にそっくりな方と巨大ロボットのAIとして話している自分を・・・」

「・・・」

「今回、初めて男性に救いの有る夢を見ました。・・・良かった」

大淀が深く安堵の息を吐いた。

 

「・・・そう、か」

「はい」

「・・・ところで・・・」

「はい?」

「何故、ここで、寝て、居るんだ?」

今度は細かく区切って大淀に問い掛けてみた。

 

「・・・ナンデデショウ?」

大淀が目を点にして言った。

 

「・・・ロボットの仕業か」

「・・・そうみたいです」

『・・・』

 

 

 

 今回、明石に振り回された。あの巨大ロボットもだが、・・・居てこそだった。

皆を守れて良かったと、この鎮守府での生活を守れて良かったと・・・本当にそう思えた。

 

 

 

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