イムヤと香取の会話(入渠施設にて)
「取り敢えず、私はイムヤよ。よろしく」
「香取です」
「さっきの艦が消えたのは凄かったわ」
「ここの皆さんは出来ないんですか?」
「出来ないわ。私達はこの姿のまま、深海棲艦と戦っているんだもの」
「武器や予備弾薬は何所に持っているんですか?」
「何所と言われると、困るわね。小さくして持っていると思って頂戴」
「そんな不思議な事が出来るんですか・・・」
「香取さんの方も不思議よ。何所に艦を持っているんだか・・・」
「それは、私が艦娘だからとしか・・・」
「私だって艦娘よ?」
「・・・」
「・・・イムヤさんは、人間の事をどう思っていますか?」
「守るべき対象。でも、私個人の心持ちであれば、どちらかと言うと人間は嫌いね。香取さんは?」
「私は、自身の提督も含めて、嫌いです。・・・ちなみに、今の人口はどの位で?」
「1億ちょっとよ」
「い、1億?!」
「そして男女比1対10,000」
「あ・・・」
「貴方の所はどうだったの?」
「きゅ、・・・90億です」
「な?!。艦娘が居るって事は、人間の危機でしょ?!」
「妖精が気付いたら作っていたから・・・と言う話でした」
「何よ・・・その出現理由は・・・」
「・・・」
「イムヤさん。何故、貴重である男性が、戦線に近いここに居るんですか?」
「・・・どうしても、あの人と云う存在が、今も必要なのよ」
「・・・」
「あの人が着ている装備は超長距離飛行が出来、且つ音速で移動可能。しかも深海棲艦との戦いで最も優位に立てる武器を以ってして戦えるわ」
「では、艦娘もアレを着れば・・・」
「それが出来ないのよ。アレには男性しか着れない呪いか何かが在るの」
「・・・着れないとして、何故、それ用の武器でイムヤさん達も戦わないのです?」
「・・・艦娘の私達にとって、アレは満足に扱えないのよ」
「長良さんという艦娘?、が小さい砲塔の様な物を持っていましたが・・・」
「私達は軽量金属を使用した低反動砲と小型化した魚雷、空母艦娘であれば航空機で以って戦っているわ。あの人が持っているのは艦娘には使えないの」
「あの手の大きさ用で、ですか?」
「装填式ではなく、充電式なの。艦娘だと、駆動方式が違うから、1回きりの使用で終わってしまうわ」
「艦娘用の装備とは何が違うので?」
「それは威力、大口径砲でさえ苦労する敵へ、被弾箇所を消し飛ばすわ。しかも、さっき言った通り、装填の必要が無い。連射すると一定時間打てなくなるから、そこだけ注意する必要が在るそうよ」
「それが在って人口が1億だけなのはどうして、で?」
「・・・装甲が無いと同じなの。100人が、1戦闘だけで0になったのを見たわ。相手は12体だったのに、ね」
「・・・」
「さて、私は出るわ。香取さん、貴女は?」
「私はまだ、修復中ですので・・・」
「ああ、そうだったわね。ごゆっくり・・・あっと、そうだ」
「何でしょう?」
「私は提督を愛しているわ」
「まさか」
「この指輪を嵌めているのが、その証拠よ。・・・艦娘用では在るけどね」(☆)
「・・・」
「私は人間が嫌いではあるけど、男性は嫌っていないわ。じゃあ改めて、ごゆっくり・・・」
「・・・」
加賀と香取(入渠施設にて)
「あら?、貴女が皆の言っていた、
「あ、そうです。私は香取と言います」
「私は加賀よ。取り敢えず、今の所よろしく」
「よろしくお願いします。あの・・・」
「何か?」
「服のまま入るのですか?」
「そうよ。この服は一緒に直るのよ」
「そう、ですか・・・」
「・・・さっきイムヤさんと話していたのですが」
「何か?」
「人間の数が1億の理由とは?」
「・・・」
「加賀さん。言い辛いならば、言わなくとも良いですよ」
「・・・深海棲艦が宣戦布告し、陸上へと侵攻して来たの」
「な?!」
「その陸上侵攻によって、100億居た人間は絶滅寸前になったわ。人類は、最後の最後で踏み
「・・・私の知る限り、深海棲艦の陸上侵攻は在りませんでした」
「・・・香取さん。貴方の所でも深海棲艦は居た、と?」
「はい」
「そして人口がそんなに減ってはいない、と?」
「・・・はい。・・・何故、深海棲艦が陸上侵攻を?」
「ひと言で言ってしまえば、環境汚染よ。技術の発展に伴い、水を、海を
「・・・そして、今、少数ながらも人間が生きている、と?」
「・・・そうよ」
「深海棲艦の生存数は?」
「50体と聞いているわ。・・・でも、向こうの数えた数だから、もっと居るかもしれないわね・・・」
「その様子だと、深海棲艦との戦争は終わっているので?」
「いいえ、終わりかけたけど、終わっていないわ」
「何故?」
「陸上へ侵攻した多くは知能の有る個体、そして今は知能の無い個体との戦闘が残っているわ」
「さっきの50体と言うのは?」
「それは知能の有る個体の数よ。無しの個体は未知数。・・・いつ終わるか分からない状態よ」
「・・・そう、ですか・・・」
「・・・香取さん、貴女の方は?」
「私の所は、陸上侵攻がありませんでした」
「・・・」
「しかし、海岸沿いに住む人々と船舶で航行していた人々が、深海棲艦の攻撃によって帰らぬ人となったそうです。その数10億人。人々は内地へと移り住み、艦に為れる人間と巨大ロボットを戦線へ出し、後に艦娘が生まれました」
「・・・艦になれる人間と、艦娘は違うの?」
「人間と艦娘、と思っていただければ良いかと・・・」
「第0次と第3次の様な物、なのかしらね?・・・」
「それはどの様な物で?」
「第0次はその艦娘の元祖となる存在、人間よ。そして第3次は第0次を基にして、妖精だけが作れる存在よ」
「・・・」
「香取さん、さっきのロボットと言っていたのは何?」
「・・・詳しくは知らないんです。ただ、姿を見た事が有る艦娘の話では戦艦と同じか、それ以上の攻撃力を持っていたと言う話でした」
「こっちの歩兵みたいな物、なのかしら?」
「・・・歩兵とは?」
「香取さん、この鎮守府の提督を見た?」
「はい、見ました」
「では、あの人の武装した姿を見た?」
「見ました」
「アレが歩兵よ」
「え?!」
「正式には・・・『装甲機動歩兵』だったかしら。装甲とは名ばかりだったけど、ね」
「・・・艦娘と一緒に戦う提督、と長良さんが言っていましたが・・・」
「・・・そうね。今も尚、艦娘と共に戦う『兵』で在り、『提督』でも在るわ」
「この鎮守府には、あの男性しか居らっしゃらないので?」
「そうよ。男性はあの人だけ。・・・深海棲艦との戦争で人類は死に過ぎたわ。歩兵で生き残っているのは、2人」
「・・・もう1人は如何しているんです?」
「ここの提督と同じく、提督をやっているわ。・・・そろそろ性的に喰われたんじゃないかしら・・・」
「何か言いました?」
「いいえ」
「加賀さん。そう云えば、今何年ですか?」
「----年よ」
「・・・変わらない」
「え?」
「私の居た所と、『言い方が同じならば』同じ年なんですよ」
「・・・そう」
「・・・さて、私は修復が終わりましたので、出ます」
「そう。・・・香取さん。脱衣所に着替えが置いて有ったわ、今、それを着ると良いわ。そして、案内係として、出入口に1人待機しているわ。食事をしたいなら、連れて行ってもらうと良いわ」
「分かりました。・・・そうだ」
「何か?」
「加賀さんは、ここの提督を如何思っておいでで?」
「・・・どう、とは?」
「良い感情か、悪い感情かどちらかを言っていただければ・・・」
「私には良い感情だけよ」
「・・・そう、ですか」
「・・・もしかして、ここに居る全員に聞くつもり?」
「・・・」
「そのつもりなら、全員が良い感情と答えるわよ」
「・・・」
「・・・まあ、訊いてみると良いわ」
「・・・はい」
古鷹と香取(移動中にて)
「貴女が案内の方で?」
「はい。古鷹です。香取さんで、良いんですよね?」
「はい、よろしくお願いします」
「先ずは・・・食事にでもします?」
「え~と、今の時間は・・・」
「丁度、夕食
「は、はい・・・」
「・・・ん?、私、何か変な事をしました?」
「時計等を見ていないのに、と・・・」
「ああ、だって私、第1次ですから」
「第1次?」
「あれ?。イムヤと加賀から、艦娘についての説明はまだでしたか?」
「第0次と第3次についての説明は聞きました、が・・・」
「そうでしたか。・・・第1次と言うのは機械型の艦娘を指します」
「機械、ですか・・・」
「機械と言っても、胴体だけは人間です」
「え?!」
「・・・但し、その胴体も色々と改造されてはいますけどね。・・・さて、ここです」
「はい、有難う御座います」
潮・古鷹と香取(食堂にて)
「あ、さっきの…何でしたっけ。え~、・・・そうそう、香取の艦だった人!」
「潮、香取さんも食事を摂りたいそうです。用意は出来ていますか?」
「はい、出来ていますよ。ちょっと待って居てくださいね」
「・・・あれ?!。提督が居る?!」
「古鷹さん、何故、驚かれているんですか?」
「・・・他の艦娘が、『提督は今日、帰って来ない』と言っていたんですよ」
「間違いだったのでは?」
「大淀が、そんな事を言うでしょうか?・・・」
「?・・・」
『いただきます』
「古鷹さん」
「香取さん、何でしょう?」
「さっきの第1次と言うのを、詳しく教えていただけますか?」
「・・・機械と言ったのは覚えていますよね?」
「はい。覚えています」
「香取さん、貴女は人類と深海棲艦との戦争を見た事は有りますか?」
「いいえ。有りません」
「・・・食事の席ではアレなので、この話は後にしましょう」
「・・・分かりました」
「他の質問は有ります?」
「古鷹さんの提督への印象は?」
「神様です」
「・・・か、神様?」
「そうです」
「・・・う、潮さんは?」
「あ、あの、そのぅ・・・///」
「あ~、何となく分かったので良いです」
「・・・が~ん」
「・・・ふふっ」
「潮さんは・・・」
「香取さん。何でしょう?」
「私の居た所の潮とは違って、背が大きいですね・・・」
「・・・私が人間だからだと思います」
「・・・人間?。・・・第0次と言う事で?」
「そうです。香取さん、貴女は?」
「私は艦娘です。私の所では、『艦に為れる人間』か『艦に為れる艦娘』の2択でした」
「・・・古鷹、そんな話聞いた事有る?」
「無いわねー」
「・・・そう、ですか・・・」
「・・・潮さん。今、何年か言えますか?」
「----年です」
「古鷹さんは?」
「----年です。潮と同じですね」
「・・・加賀さんと同じでしたか・・・」
「加賀、そこはボケてないみたいですね。良かった」
「潮さん、良いんですか?。そんな事言って?」
「大丈夫ですよ。入渠中ですから。加賀は凄いですよ、包丁捌きが全くなってない。作れるのがおにぎりぐらいでー・・・」
「あ、あはは・・・」
「その他にも、戦闘に関する事以外の物忘れが酷くて、『調理実習、今日やる予定でしたっけ?』だなんて言って、すっぽかしたりするんですよ?。その他にも・・・」
「潮」
「古鷹、何?」
「前」
「・・・・・あっ」(ブゥーン、カッ、バシャーン!・・・ポタポタ)
『・・・』
「へ…へくちっ!。・・・もう、加賀!、間宮にも怒られているんだからね!。土下座しなかったら私も教えてあげないんだから!」
『あ、は、ははっ・・・』
明石・古鷹と香取(工廠にて)
「香取さん、ここが工廠です」
「古鷹さん、何故工廠へ?」
「第1次の事を訊きたいと言っていたでしょう?」
「・・・そうでした」
「第1次についての、一番の物知りがここに居ます」
「ロボットー」
「明石ですって!。・・・古鷹、何です?」
「香取さんが第1次について聞きたい、だって」
「・・・良いでしょう。第1次が作られた理由で良いんですよね?」
「・・・は、はい」
「何故分かるのか、不思議な様子ですね?」
「はい・・・」
「それは、私と古鷹が第1次、であるからです。第1次が機械である事は聞いていますね?」
「はい。聞いています」
「同じ機械として、情報共有が出来るからです」
「・・・なるほど」
「香取さん。この時代又は世界、の戦争について少しは聞いていますね?」
「はい、聞いています。100億だった人口が1億になった。男女比1対10,000。歩兵について少し。…今、このくらいです」
「・・・元々の男女比は1対1ぐらいでした。それは、戦争によって大きく変わります」
「・・・」
「第1次艦娘は、人間の女性の体を用いて実験が行われていました。機械だけで作成しないのは、軍艦の魂の定着が機械だけでは行えず、人間の胴体を用いてしか艦娘として建造出来なかったからです」
「と言う事は明石さんや古鷹さんの胴体は・・・」
「はい、人間の胴体です。・・・戦争によって出た死者の胴体を用いて私達は作られました。遺伝子検査をして、親又はお子さんが生きていれば、誰かの家族だった体が在るかもしれませんね」
「・・・」
「深海棲艦との戦争が始まった時点では、第1次はまだ試作段階でした。それを大急ぎで完成させ、女性の死者の胴体を改造し、次から次へと生まれました。1週間に1隻の早さでした。正規・非正規の施設、その区別は関係無く、第1次を作れるならばどんどん建造していきました。国ではなく、全世界に住む人間の一大事でしたから。…幸か不幸か、女性の死体は次から次へと第1次艦娘の建造施設へ運ばれていきました。人間女性よりも強い体を持った女性が数多く誕生しました」
「・・・」
「第1次艦娘の建造施設が沢山有った為、そして投入されては直ぐに散って行った為、私達でもどれくらい作られたかが分かっていません。総建造数9,000隻とも、もっと多く9億隻とも言われています。開戦の4年後、・・・第3次艦娘へほぼ全てを任せる事になります」
「それは何故?」
「・・・頑丈過ぎるんですよ、第3次は。第1次の工場が全て破壊された事が一因でも有ります。私達第1次は前期型と後期型に別れ、後期型には防壁が有ります。・・・後期型でも、第3次の頑丈さには敵いませんでした。終戦と言われた直後の時点で、5体満足の第1次は200隻弱でした。その他は・・・内地で生活しているかもしれません」
「機械ならば、直せるのでは?」
「修復は可能です。・・・ですが、復旧作業を担えるのは、現状、私だけです。私が第1次の修理を出来る唯一無二の艦娘です」
「そんな・・・」
「・・・本当は、私の様な存在がもっと居たんですよ。私だけでは、今ここに所属の第1次艦娘を看るだけで手一杯です。建造施設とその他の私達も艦娘の修復を行っていましたが、見つけられ次第、全て破壊されました。私も後1歩で、息絶える所でした」
「今でも思い出すわ。見てくれが怖かったわよー、
「
「ははあ・・・」
「さて、機械型である、第1次艦娘についての説明はほぼ終わりました。何か質問等は有ります?」
「・・・明石さんの提督への印象は?」
「・・・直球で言って良いですか?」
「え、ええ、どうぞ・・・」
「早くし(自主規制)にし(ピー)して貰って、子供を授かりたい程に愛してます」
「・・・」
「明石!?。香取さんはお客さんですよ!?」
「いやー、そうでしたねー。…第3次と違って絶句しますか。…言い方を変えて、古鷹の言葉を借りれば神様、現人神ですね」
「・・・如何して、そこまであの人を慕っているんですか?」
「あの人は、生き残っている第1次全員の神様だからですよ。過言ではないですね。・・・人間にとってもですが・・・」
「・・・」
(ピポッ!)
「・・・ん?!、何でAIが入ったんだろう?」
「如何しました?。(ゥウイイィーーン)・・・む、何の音でしょう?」
「ちょっと、出るって、今直ぐ?!。早くしないと壊すって・・・わ、分かったわよ!。開けるわよ!」
(ゴウン、ゴウン、ガキッ!・・・パラパラパラッ)
「ああーーー!!。折角作った巨大出入り口を壊さないデ!!」
「・・・巨大ロボット」
「後で、ちゃんと返しなさいよーー~!?!」
(ドドドドドドドドド・・・)
「・・・あ~あ、まだ試運転もしてないのに・・・」
「明石、よく作ったわね?。あんな大きなロボット・・・」
「あのロボットの核となる物が地面に埋まってたのよ。後、内地では見た事無い物質が在ったから、それを使ってアレを作ったんだけど、動く気配が全く無かったのよね・・・」
「でも、稼動して行っちゃったわよ?」
「後、AIを入れるだけで良かったのよ。入れる準備をしてはいたんだけど、AIが如何して入ったんだろう?・・・」
「私達もAIよ?」
「・・・私達、そこの所の融通が利かないのよねー」
「・・・そうなのよねー」
「?」
「明石!、今のは何だったの!?」
「睦月、提督が乗る用の物を誰かに乗って行かれちゃったー!」
「・・・さっきの提督似の人が走って行った後、行方不明になっているわ。アレに乗って行ったのね・・・」
「・・・やられた、かー」
「・・・提督と同じ声で『助けたい命がある』なんて言われたら、行かせてあげたくなっちゃいました・・・」
「それでアレに乗って行くんだから変わった人よねー」
「そうねー。・・・ん?ああ、香取さんですね。睦月と言います」
「どうも、香取です」
「睦月は提督が、戦闘に関して最も信頼している艦娘、と言って良いです」
「睦月、・・・駆逐艦級が、ですか?」
「この睦月は、変態をしていましてね、睦月で在って、本当はそれ程でもない存在です」
「そう、ですか。・・・ふぁ・・・」
「・・・眠そうですね。古鷹、来客室へ案内してあげて頂戴」
「分かりました。・・・さ、香取さん、付いて来てください」
「はい」
北上・古鷹と香取(移動中)
「あら?」
「どうしました?」
「同じ姿形の艦娘が居るなんて、と思って・・・」
「ああ、北上達ですね」
「私の所では通常1鎮守府に1隻ずつ居るだけなのですが・・・」
「あれは第1次と第3次が1隻ずつですよ。香取さんの所でも、人間と艦娘であれば一緒に居られたのでは?」
「・・・そうかも、です」
「ん?。古鷹、呼んだぁー?」
「北上、私は客室へ案内したら
「あい、あい。・・・じゃ、またねー、あたし」
「お勤めご苦労さん」
「変わってくれても良いのよ?」
「あたしはもう、眠う御座んす」
「したらば、もう部屋へ戻って寝なさいな」
「そうねぇー。・・・んしょ、お休み~」
「・・・さて、お待たせ」
「・・・北上さんで、良いんですよね?」
「そうだよぉ~、香取さん。よろしくぅー」
「よろしくおねがいします」
「さあ、行きましょう?」
「はい」
「ここです。香取さん、今日はここに泊まってください。何かあったら、北上に言ってくださいね」
「はい、古鷹さん。ありがとうございます」
「じゃあ、北上、よろしくね」
「あいよ~」
北上と香取(客室にて)
「香取さん、この寝具で寝て頂戴ねー」
「あの・・・」
「ん?」
「この島に在る建設物は、全て妖精が作ったのですか?」
「そうだよー。それ以外に何がある?」
「・・・人間や艦娘達で作る、とか・・・」
「ああ、初歩的な事忘れてたわ・・・。基本的に、あたし達は指示出しをするだけで、妖精達がやってくれるよ」
「そう、ですか・・・」
「もしかして、香取さんの所だと、人間と艦娘で建ててたの?」
「・・・そうです。妖精がやる気を出せば通常の工期を半分以下に出来るとは聞いていました。・・・が、ここに来て、初めて見ました」
「・・・そうだよね、普通は船の発着場だって、何週間も掛けてやる物だよねぇー」
「・・・」
「まぁ、今日の所は寝なよ?。眠たい目をしてるよ?」
「そう、ですね。・・・お休みなさい」
「お休みー」
「ん・・・」
「お。おはようー」
「おはようございます」
「朝食の時間だよ。行く?」
「はい、お願いします。その前に、寝具を干さないと・・・」
「ああ、妖精がやってくれるからそのままで良いよ」
「え?。・・・こんな事もやってくれるんですか?」
「うん、・・・と云うか、妖精達に任せてあげて頂戴?。良い仕事してくれるからさ」
「・・・分かりました」