「疲れた……」
「お疲れさん」
要家の大浴場。そこでクリスは湯船の縁にもたれるように湯に浸かっていた。要クリスはそんな彼女の隣で苦笑している。いつかの翼もそうだったが、クリスもソフィーを始めとする子供達に遊び相手として引っ張りだことなっていたのだ。
しかも、翼と違い面倒見がいい彼女は最初から最後まで全力で付き合ってしまったため、完全に体力を使い果たしていたという訳だった。
「……子供のパワーってやつを舐めてた。あんなのを毎日か?」
「まあな。ただ、普段はミカ達が相手してくれてる。あたしらは基本的に自分の子を重点的にだし、全員を相手にするとしても長時間は滅多にねーぞ」
「ま、あれを経験したから分かる。んなの体がもたねー」
「でも、楽しいだろ?」
その問いかけにクリスは迷う事なく疲れた笑みを見せながら頷いた。上は夢子から下は和に希望まで、全員がパワフルに遊ぶのだ。さすがに末っ子二人はまだ乳飲み子なので動き回る事はないが、その分泣き声などが凄い。それはクリスの手に余るため母となった要クリスが受け持っていたが、寝かしつける際の子守歌は二人で歌い、夢子達まで寝かしてしまったという思い出を作った。
「さて、んじゃ子供の世話も終わった事だし、この後はお待ちかねだ」
「……大人の時間ってか?」
「いや、大人じゃねーよ」
そう返して要クリスは湯船から上がる。その肢体はクリスよりも幾分成熟していて、同性の彼女から見ても綺麗と思うものだ。
「女の時間、だ」
妖艶な流し目と共に放たれた発言にクリスが唾を飲む。女の時間。それが意味する事こそ彼女がここへ来ている理由なのだ。
「入念に体も洗ってたし、もう準備は万端だろ。シキも期待してくれてるし、行くぞ」
「……おう」
顔を赤めてクリスも湯船から上がった。その乳房は以前よりも少しだけ大きくなっており、より一層背丈とのギャップが大きくなっている。それを以前であれば嫌がったクリスであるが、今はむしろ喜んでいた。何故なら……
(またでかくなりやがったな。……あの野郎が揉んだり吸ったりするからだ)
意中の男性が愛してくれた証拠だからである。最早クリスはシキからの求めを喜び、悶えるようになっていた。あったかい味、あったかい場所、あったかい時間。それらを与えるシキは、クリスにとってもあったかい人となっていたのだ。
揃って寝間着へ着替えシキの部屋を目指す。既にクリスの乳首はこれからを期待して勃起していた。その主張する部分が歩く度に布地で擦れ、余計彼女の雌としての熱を高めていく。
ママにしてやる。そのシキの言葉を思い出すだけでクリスは熱に浮かされたような気分になる。学院も卒業が目前に迫り、その後は装者としてS.O.N.G職員として働くつもりでいる彼女にとって、今一番望むのは妊娠だった。
(今日こそ出来てくれねーかな。やっぱ、あ、あっちでスープもらわねーとダメなのか? ……ちょっと嫌だけど、それでソフィーみたいな可愛い子が産めるなら……)
幼い頃の自分と瓜二つな愛らしい天使。クリスを姉と呼んで慕う少女は、彼女にとって一番失いたくない存在となっていた。かつての自分を重ねてしまうからなのだが、それだけではない理由もある。ソフィーが楽しそうに嬉しそうに話す両親や家族の話。それを聞く度にクリスは思ったのだ。
絶対にこの笑顔を曇らせてはならない。絶対にこの幸せを壊させてはいけないと。そして、いつも楽しそうに歌う少女に癒され、装者としての活力をもらっていた。
「よっ、連れてきたぜ」
「お、お邪魔します」
「やぁ、クリスちゃんいらっしゃい。今日も勉強に歌にと先生お疲れ様」
「べ、別にそんなんじゃねーよ。ただ、聞かれた事を答えてやってただけだ」
先生扱いが照れくさいのか、クリスはそう返すと顔を背けた。実際ソフィー達からも尊敬混じりに先生と呼ばれてしまったのだ。それを思い出して笑顔になってしまいそうになったため、慌てて顔を背けたという訳である。
が、そんな反応をすれば何かあった事ぐらい分かってしまうもの。それでも何も言わず苦笑するだけに留めるシキは優しいのかもしれない。
「さてと、もう日記は書き終わったか?」
「ああ。後は寝るだけだよ」
「ん。だってよ。どうする?」
そこでクリスへ向けられる二対の視線。それに対して彼女は赤い顔で少しだけ俯いた。既に何度も肌を重ねたクリスであるが、まだそれを自分から切り出すのは苦手としている。そんな彼女をシキは微笑ましく眺めていた。彼の妻も似たような顔で夫へ体を寄せている。
やがて限界が来たのか、クリスは小さく深呼吸するとシキ達へ顔を向けた。
「こ、子作りしてくれ。あたしも、可愛い子供産みたい」
「ん。ようやく本音を最初から言えるようになったか」
「クリス? 大きな顔してるけど、君だって」
「そこまでだ。あたし様の過去をあまりばらすんじゃねー」
「別に今更だろ。あたしと似た道歩いてきたんなら、何となく分かるって。その、奥さんになってから素直になれたんだろ、どうせ」
その一言で要クリスが沈黙。それを受けて雪音クリスが沈黙。一人シキだけが苦笑していた。見事な自爆を見たからだろう。もしくは連鎖爆発だろうか。二人のクリスは綺麗なまでの表情の一致を見せていた。
「くくっ、とりあえずクリスちゃんのご希望に応えるとしようか。クリス、アレを見せてあげて」
「ったく、響と翼から聞いたぞ。あの二人にもアレを使えるようにしたとか、相変わらず腹括るととんでもねーな、お前は」
クリスには理解不能な会話だった。ただ分かったのは、響と翼が何かを見て使えるようになったと言う事と、それがどうも子作りに役立つらしい事だ。その時点でそれが碌な事じゃないと思いつつ、クリスは夫婦の会話を聞いていた。
「そ、それに関しては本当に返す言葉がない。でも、クリスも知ってるけどさ、アレって簡単に出来ないものだろ? それを見て簡単に説明されただけで使える辺り、もうそうするしかないって思うんだ」
「……それであっちにも子供を、か。道理で最近了子さんやキャロル達が何かやり始めてると思ったら」
「いつになるか分からないけど、俺は子供を設ける以上無責任にはなれないから。最低でも、顔を見せるぐらいは父親したいんだ」
はっきりと言い切った内容にクリスの胸が高鳴る。そして悟ったのだ。きっと同じ事を響と翼にも言ったのだろうと。だからこそ二人も自分と同じ事を望んでしまったはずだ。そう思ってクリスは胸元にある待機状態のギアを握り締める。
「な、なあ、それってギアを使うんだろ?」
推測だった。それぐらいしか思いつかなかったというのもある。だけど、何より見せる事と簡単に出来ないという点から確信に近いものを感じていた。実際、クリスの指摘に二人は一瞬黙ったかと思うと同時に苦笑したのだ。そして答え合わせのように要クリスが待機状態のギアを胸元から取り出した。
「どうやら説明するまでもねーみたいだな。じゃ、よく見てろ。これが出来れば子作りが上手くいくからな」
「……ああ」
知らず胸を高鳴らせるクリス。分かっているのだ。これから見るギアは、決して人前でなれるものではない事を。それと、きっと本来ならば見る事も知る事もないギアだろう事も。
聖詠を唱える声が響き、クリスの目の前で要クリスがイチイバルを纏う。ただ、武装はない。ギアらしさは残っているが、その一点で既におかしいとクリスは気付いていた。
そんな視線に気付き、ギアを纏った要クリスは小さく笑みを見せるとその乳房を指さした。そこには、本来見えるはずのない突起がしっかりと見えていた。
「……そういう事かよ」
「ああ、そういうこった。これが、シキお気に入りのスケベギアだ」
「スケベギア……まんまか」
呆れたような声を出すクリスだったが、その心情は寝間着に浮き出る突起が物語っている。あのギアを纏える。それは身も心もシキへ差し出すと同義であると理解しているのだ。そして、それを今更躊躇うクリスではない。ギアを握り締めると、最早唱え慣れた聖詠を口ずさんだ。
(ソフィー、待ってろ。あたしが、お前の妹産んでやる)
ギアを纏ったクリスだったが、そこで違和感に気付く。
「これは……」
見慣れた配色ではなく黒と赤が主体のイグナイトの配色。それだけではない。体を軽く締めつけるような感覚と、はっきりと感じる高揚感。更に布地を突き破ろうとするぐらい勃起している乳首は、その刺激を普段以上に体へと伝えているのだ。
「やっぱりクリスちゃんもその配色になるんだ」
「もって事は、あのバカと先輩もかよ」
「シキが言うには、お前らはまだどこかでシキとスケベするのを悪い事って思ってるからの変色じゃねーかってよ。まぁ、あたしもそっちならここまで開き直れないしな」
言いながら彼女はギアに切れ目を作り、その豊かな乳房を露出させる。一気に痴女のような格好となり、クリスは息を呑んだ。だが、負けじと自分の胸元へ切れ目を入れて乳房を露出させる。その光景にシキは唾を飲むと同時に服を脱ぎ始めた。
それを見つめる二人の戦姫の眼差しは妖艶であった。スケベギアによって普段以上にスープを欲するためであるが、それだけではなく心から想う男に早く抱かれたいと思っていたからである。
「じゃあクリス、クリスちゃん、始めようか」
「ああ」
「お、おう……」
見事に反り返るペニスを見て微笑む者と息を呑む者。同じクリスであっても、やはりそこに違いが出る。それでも体の反応は同じであった。両者共に乳首を勃起させ、ヴァギナを濡らし、瞳を潤ませていたのだから。
そして室内に流れる淫らな音。濁りさえ感じさせるそれは、二人のクリスによるパイズリフェラの音だ。これまでも何度かやってきた事ではある。故にクリスはスケベギアの異質さをより感じていた。
(あ、熱い……チンポに触れてる部分が火傷しちまいそうだ。それに、いつも以上にあの匂いを感じる……体の奥底から熱くなってきやがる……)
乳房で挟んでいるだけで、カウパーの匂いを嗅ぐだけで、体が雄を求める叫び声を上げ始めるのだ。クリスの脳へガンガン響く子作りを求める声。いや、唸り。その熱に浮かされるように、体の飢えを、乾きを癒すように彼女はペニスへ舌を伸ばしてカウパーを舐め取り続ける。その目は既に力なく、トロトロに蕩けていて、股間部分はとうに大量の愛液でぐっしょりと濡れていた。
それは、何もギアだけが原因ではない。シキの手で何度も優しく撫でられている事も関係している。父性を感じさせる手つきと温もり。それがクリスのコンプレックスを刺激するのだ。彼女は幼少期の経験からファザコンとマザコンを抱えている。なので、シキに父を、その妻に母をそれぞれ重ねている部分があった。
「クリス、あたしだけで挟むからお前がしっかりしゃぶっていいぞ」
「……うん」
今のやり取りさえも蕩けたクリスには、優しさとしか思えないのだ。実際は彼女をとことん感じさせてやろうとする要クリスの考えなのだが、クリスはそんな事も気付かず嬉しそうにペニスをしゃぶり始める。その瞬間、その目は一度だけ大きく見開かれ、ゆっくりと閉じられていく。
(うめぇ……やっぱこの人のチンポうめぇ……。あたし、この味忘れられねーよぉ……)
ダメだと思う常識部分と、ずっとこうしていたいと思う感情部分。だけど、もうその比率は言うまでもなく後者が高い。要クリスとなった自分のあったかい人であるシキは、雪音クリスにとってもそうなっていたのだ。
「クリスちゃん、気持ちいいよ。もっと音を立ててしゃぶってくれる?」
「グッポグッポっ! ジュブジュブジュブっ!」
「ああ、最高にエロくて可愛いよ。その調子でお願い」
顔をひょっとこのようにしてペニスへしゃぶりつくクリス。下品に音を立てながらペニスへ吸い付くように口をすぼめ、顔を前後させるそれは滑稽極まりないと言える。それを彼女も分かっていた。だが、それを目の前の男は嘲笑うでもなく嬉しそうに微笑み、その親愛を伝えるような手つきで頭を撫でるのだ。
それだけでクリスは何も気にならなくなる。ただこの相手さえ喜んでくれれば、微笑んでくれればそれでいいと。その舌で味わうカウパーの味が良くなっていく事もそう思う理由だろう。
「ほら、そろそろ出るぞ。美味いスープをねだるようにスケベな言葉を言いな」
「っぷは、あ、あたしの口ん中にうめぇスープ、一杯くれ。ううん、ください」
「っ! ああっ! クリスちゃん、吸い付いてっ!」
「はむっ……チュ~~~~ッ!」
「出すよ……飲んで……っ!」
口内に流し込まれる大量の精液。それをクリスは体を震わせながら飲み下していく。味わうように、ゆっくりと。飲み込む度に体を震わせ、軽く絶頂を迎えていくクリス。既に彼女の足元には水たまりのように愛液が流れていた。
(チンポミルクきたぁ……この世で一番うめえ味……あたしが、一番大好きなあったかい味……っ!)
全て飲み干した時、クリスの顔は発情し切ったように上気しており、ギアによる影響もあって乳首から与えられる刺激が思考を交尾一色に染め上げられていた。
「クリスちゃん、どうしたの?」
「……チンポぉ、チンポ欲しい。なぁ、お願いだよシキ。あたしもママにして」
「それはいいけど、その前にクリスちゃんも呼び方、変えようか」
そこでクリスが思い出すのはいつかの切歌と調の言っていた事。シキが喜んだという扱い方である。
「……あ、アニキ?」
「ああ、いいねそれ。翼ちゃんも兄扱いだったし、いっそそれもいいかもしれないな。今度響ちゃんにも提案しよう」
そうあっさりと言ってシキはクリスの体を優しく抱き寄せる。逞しい胸板の感触と温もりに彼女は胸をときめかせた。これが今から本当に自分のものにもなると、そう感じ取って。
「クリスちゃん、もう一度おねだりしてくれるか? さっきの呼び方を使って、ね」
「アニキ、あたしにチンポ入れて。いっぱい射精してあたしをママにして欲しい」
「良かったな。シキの奴、気に入ったみたいだぞ。チンポがピクンって動いたからな」
「ホント? アニキ、ホントに? あたし、ママにしてくれるんだよな?」
「っ! ああ、もうっ! やっぱ素直になったクリスちゃん可愛いって!」
「んむっ!?」
強引にキスされるも、それはクリスを求める行為と分かってか彼女もすぐに受け入れる。舌を絡め合い、体を寄せ合って。その間、シキのペニスは妻の口内で扱かれていた。それは、自分にも意識を向けろという彼女なりのアピール。それに内心で微笑みを浮かべ、彼は片手を愛する妻の頭へ置いて優しく撫で始める。
すると、今度はクリスの舌が熱烈に絡み付いてくるのだ。更により密着するように体を押し付けて。今、二人のクリスはシキを取り合っていた。自分の方へ意識を向けてと懇願するように。そんな事をされて男が黙っているはずもなく、彼はならばと頭を撫でていた手を掴む動きへ変え、抱き寄せていた手を乳房へと動かし、二人の女へ攻撃し始めたのだ。
イラマチオをさせられる要クリスと、ディープキスをしながら乳房を愛撫されるクリス。共にその思考を交尾一色に染めて、夢中になって雄の体液を啜る。だが、食べているのは実際には雄の方だ。可憐で可愛らしい二匹の雌を蹂躙し、貪り、従わせているのだから。
「……さあて、そろそろオマンコタイムといこうか」
二度目の射精を行い、乳首を強く引っ張り、二人のクリスを同時に絶頂させるとシキは満足そうに笑って告げる。淫欲の宴の開始を。二匹の雌は待ち切れないとばかりにベッドへと移動を開始、争うように雄を誘う体勢を取った。
「シキぃ、あたしのとろふわマンコにチンポぉ」
四つん這いになり、臀部を左右に振って両手でヴァギナの奥まで見せようとする要クリス。
「あたしだぁ。アニキ、あたしのロリキツマンコにチンポくれよぉ」
大きく股を開き、両手でヴァギナを見せつけるように開くクリス。
「……いいの? シンフォギアが泣くよ?」
今にも襲い掛かりそうな本能を抑え付け、シキはプレイの始まりを告げる言葉を放つ。それを瞬時に察したのは、当然彼女の方だった。
「構わねーから! ずっとマンコが疼いて仕方ねーんだよぉ。そのぶっ……とぉいチンポ入れてくれぇ!」
「ふ~ん、そっちの方は? 君の先輩は快楽に屈してしまったけど」
「あ、あたしは……」
シンフォギア装者としてのプライド。それがクリスの人らしさを呼び戻す。父と母の夢。それを守るために彼女はイチイバルを纏っている。それなのに、今の自分はそれで何をしている。
根が真面目で素直なクリスは急速に雌としての熱が冷めていくのを感じていた。ただ抱かれるのなら今の状態でも構わないが、シンフォギア装者として自分を抱くと言うのなら抗わねばならない。そう思い、彼女は顔を伏せる。
「……もし、そっちの希望がこういう事だって言うなら、あたしは悪いけど付き合い切れねー。あたしは、雪音クリスとして抱かれる事が望みだ。イチイバルの装者としてじゃねー」
心が痛む。ここにきて何故そんな事を言ってくるのか。今までのように自分を自分として抱いて欲しい。そう思いながらクリスは顔を上げた。
「だからっ!?」
「何?」
意を決して顔を上げたクリスの目の前には、カウパーをダラダラと垂れ流す雄々しいペニスがあった。鼻先につきそうなぐらいの距離。押し寄せてくる抗えない雄の匂い。更には、視線の先では初めて強く意識した男の笑顔があった。
「だ、だから……」
「だから?」
それでも、それでも何とか歯を食いしばる。決して折れるものかと。自分は個人として愛されたいのであって、装者という立場では抱かれたくないと。しかし、先程までと違い、心はともかく体が言う事を聞かないのだ。至近距離で嗅ぐカウパーの匂いは、クリスへの想いが溶け込んで極上のスープの上澄みとなっている。
「あ、あたしはぁ……ギア装者って扱いなら」
「俺はね、クリスちゃん。ギア装者としての君も愛したいんだ。雪音クリスが持つ全ての顔を、求めたいんだよ。それじゃ、ダメかな?」
クリスの心を貫く魔槍の一撃だった。何故なら、言葉だけではなくペニスまでも彼女の鼻先へ押し付けたのだから。物心両面への同時攻撃は、クリスの人らしさを粉々に粉砕し集め別のものへと固め直した。
「あたしの、全て……」
「ああ。クリスちゃんの学生としての顔も、人としての顔も、装者としての顔も、全部俺のものにしたい。全て見せて欲しい。求めたいんだ」
「あ……ああ……」
新たに形成された人らしさだったもの。それを人はこう呼ぶ。淫奔、と。その最後のピースをはめるように、鈴口からカウパーが垂れてクリスの唇へ落ちる。その瞬間、彼女は誰に言われるでもなく、ゆっくりと舌を動かしてそれを舐め取った。
「……うめぇ」
とても、妖艶な表情で。
「もう一度聞くよ、クリスちゃん。君は、装者としての君はどうされたい?」
堕落の問いかけ。そう分かっているにも関わらず、クリスはその言葉に胸を膨らませて頬を緩ませる。
「あたしは……」
言ってはいけないと、彼女の中の何かが告げる。だけど、それよりも大きな声で早く言うんだと何かが叫ぶ。
「アニキの……」
「俺の?」
「赤ちゃんが産みたい」
言い切った。だが、彼はそれではダメだとばかりに首を横に振る。
「違うだろ、クリスちゃん。それは欲しいものだ。されたい事は、して欲しい事は違うだろ?」
ゾクッとクリスの中に電流が走る。何を躊躇う事がある。自分は雌だ。この雄に子を作ってもらうんだ。そう叫ぶ本能が彼女の言語中枢へ働きかけるのだ。言うべき言葉を、内容を。
「アニキのデカチンポでっ! あたしのマンコをギアごと貫いて種付けしてぇぇぇぇぇっ!」
「……最高だよ、クリスちゃん。なら、お望み通りにしてあげるね」
クリスの叫びにシキにも痺れのような快感が走る。響や翼の時にも感じた背徳感にも似た快楽だ。堕ちてはいけない存在が、欲に、快楽に負けて堕落する。その何とも言えない状況に快感を覚えてきている証拠であった。
それを裏付けるようにペニスを一番奥まで挿入された瞬間、クリスは思わず白目を剥いて仰け反った。クリスへの想いともっと感じさせたいとの気持ち、それらが溶けたカウパーをスケベギアが影響して一気に吸収したからである。脳内を白く塗り潰す快楽。心の中をシキへの想いで満たして固めるあったかさ。それにクリスは獣のような声で絶頂する。
「おおおおおおっ!?」
「す、凄い……っ! チンポがねじ切られそう……っ!」
「白目向いてんぞ、クリス。あー、さては子宮で我慢汁啜ってんな、これ。シキ、今射精してやったら完堕ちするぞ」
だらしなく涎を流す幸せそうな表情で意識を手放しているクリスを見て、要クリスはその理由を察していた。そして夫へ与えるアドバイスはまさしく容赦のない正解である。となれば、シキがどうするかは言うまでもないだろう。彼はその締め付けに抗う事なく従い、こみ上げてきたものを吐き出したのだ。
「ああっ、出る……っ!」
「んひぃぃぃぃぃっ!!」
子宮へ流し込まれる愛の溶け込んだ極上スープ。それをギアの力も借りていつも以上の速度で吸収していくクリス。白目を剥いたまま再度絶頂させられ、彼女のヴァギナが潮を吹いた。全身から力が抜け、小さく痙攣し始めるクリス。それを見て要クリスはニヤリと笑って耳へ顔を寄せた。
「良かったな。上手くするとそれで出来るかもしれねーぞ。あたしは、そうだった」
「…………ホントか?」
「おう、本当だ。だからスケベな言葉いっぱい言ってシキからスープもらうんだ」
「分かったぁ。へへっ、アニキぃ、もっとあたしにスープちょ~だい? ソフィーみたいな可愛い子、産みたいんだぁ」
「……クリス、横にきてくれ。おっぱい吸いたい」
「はいはい。ったく、でけぇ赤ちゃんだぜ」
言いながらも嬉しそうにシキの横へ移動する辺り、やはり彼女は彼を愛しているのだろう。こうして二人のクリスを同時に味わう事となったシキは、その口で乳首へ吸い付き、ペニスを子宮口へ吸い付かせと快楽を貪り出す。
一方でクリス達も快楽を貪っていた。一方は乳首へ与えられる快感で、もう一方は子宮へ与えられる快感で。片方は両腕で彼を抱き締め、もう片方は膣壁で抱き締める。
室内には会話がほとんどなくなっていた。あるのは、肉をぶつけ合う音や舌を絡ませる音に荒い息遣い、あるいは粘液が起こす濁った水音などだ。
「ふんんっ! ふんんんっ!」
そこへ聞こえてくるくぐもった声。それは、シキに覆いかぶされながらペニスを削岩機のような動かし方で抱かれるクリスのもの。種付けプレスと呼ばれる体勢だ。口をキスで塞がれ、軽く窒息しそうになっているからか、その快楽は今までにない程強く激しい。
「チロチロ……そろそろか」
シキの後ろで奉仕をしていた要クリスは陰嚢の中にある睾丸の動きを察して呟いた。射精しそうだと気付いたのである。なので普段ならしないが、今はそういうプレイの最中である事を思い出して、彼女は彼のアナルへ指を入れると同時に前立腺を刺激したのだ。
「っ!? く、クリスっ!?」
「たっぷり出してやれって。ア・ニ・キ」
「ぐっ……うおっ!」
「いきゅぅぅぅぅぅっ!!」
まるで初めて中出しされたかのような感覚に陥りながら、クリスはありったけの声で叫んだ。呂律が回らなくなっていたため、どこか気の抜けたものではあったが。その時、笑って二人を見ていた要クリスにも異変が起きた。急激な快楽が彼女の子宮を直撃したのである。
「ふぁあああああっ!! にゃ、にゃんだよ、こりぇ……」
腰砕けになったかのような様子を見て、シキはニヤリと笑ってゆっくりとペニスをクリスから抜いた。悟ったのだ。同調が起こった事を。今までと違い若干ラグがあったが、それはやはり過去二回と違い、二人のクリスが交互に抱かれていなかったからである。
それでも、クリスと同じ呼び方を使った事と、彼女自身もシキにそうして欲しいと思っていた事もあり、遅まきながら同調したと言う訳だ。
「クリス、さっきはどうもありがとう。お礼にとっても気持ちいい事してやるから」
「し、シキ? にゃ、にゃんかこわい……」
「大丈夫だよ。優しくするから」
若干怯える妻を夫はそっと抱き抱え、クリスと向き合うようにベッドへ寝かせる。何をされるか分からないまま、シキへ視線を向ける彼女へ彼はその後ろから一気にペニスを挿入した。
「ふにゃあっ!?」
「おっ……クリスの中、凄いうねってるぞ。そんなに待ち切れなかったのか」
「だ、だみぇ! 動かすにゃあ……」
「ん。ならこうしてるな」
涙目で訴える妻の姿に苦笑しつつシキは答える。すると、クリスが意識を取り戻したのかぼんやりとした眼差しを彼女へ向けた。
「な、なんだぁ? 何かチンポが入ってる感じがする……」
「クリスちゃん、間違ってないよ。今、君とクリスは感覚を共有してるんだ。だから……」
「「ふぁっ!」」
シキがペニスを子宮口へ押し付けた瞬間、二人のクリスが揃って声を上げる。見事なシンクロであった。
「……て訳。だからここからは二人同時に抱いてあげる。しかも、これだと両方に中出ししてあげられるんだ。クリスに出してもクリスちゃんに出しても、俺の精子は二人の中に出たように感じる。だからクリスちゃん、クリスを感じさせる事は君自身も感じる事だ。三人で一緒に気持ち良くなろう」
「三人で、一緒に……」
「そう、何も難しい事は抜きで、ただ気持ち良くなって子作りしよう」
「……うん、アニキの言う通りにする」
もうまともな思考能力はクリスに残っていなかった。あるのは、快楽を求める本能のみ。それに促されるまま、彼女は目の前の乳房へ手を伸ばした。更に片方の乳首へは吸い付いてもみせる。
「ああっ、これダメぇ。あたしとクリスの感覚が一緒に流れてくるからぁ」
「うん、凄い感じてるな。ずっとチンポを締め付けてるぞ、クリスの中」
「チュパチュパ……レロレロ、はむっ」
「はあんっ! な、舐められてるのに舐めてるみたいな感じもするぅぅぅっ!」
「んんっ!」
「「はああああああんっ!!」
片方が絶頂すればもう片方も絶頂する。それが最後に合わさって同時に二人を襲う。そして、そうなれば当然挿入している彼もただではすまない。
「うあっ! で、出る……っ!」
「はぁぁぁぁぁ……あ、熱い……」
「腹の中に、アニキのチンポミルク感じるぅ」
シキが射精した瞬間、二人揃って蕩けた顔へ変わり、うっとりするような声を漏らす。出されたはずはないのにクリスは子宮へ流れる熱を感じていた。あったかいそれは、クリスに淫らな微笑みを浮かばせる。そんな彼女へシキはちょっとした思い付きを頼んだ。それを聞いたクリスは、ふわふわした頭のまま頷いて締りのない顔を向かいの女性へ向ける。
「いいかい、クリス、クリスちゃん。いくよ? あたしは」
「「あたしは」」
「チンポに負けたロリエロ装者です」
「「チンポに負けたロリエロ装者です」」
「これからはスケベギアを纏って」
「「これからはスケベギアを纏ってぇ」」
「一生チンポに降伏アクメする事を誓います」
「「一生チンポに降伏アクメする事を誓います」」
「よく出来まし……たぁっ!」
「「ああっ! 奥にチンポ来たぁぁぁぁぁっ!!」
情けなく屈辱的な宣言。それすら快楽に変えるように笑みを浮かべ、二人の淫姫は堕ちていく。あったかいものに飢えていた二人の女は、あったかい人の望むままに変わり、抱かれ、求める。
今、この時のクリスには居場所も、友人も、仲間さえもどうでもよかった。ただ、快楽だけが、シキだけが全て。子宮で感じるあったかさだけが全てだったのだ。
最後には二人でペニスへ舌を這わせ、シキの事を見上げる。その向けられる微笑みに胸を高鳴らせ、ヴァギナから精液を垂れ流しながらクリスは呟くのだ。
―――このあったかさがあれば、あたしはもう何もいらねー……。
その呟きに褒美とばかりにペニスが跳ね、鈴口からカウパーが流れ出す。それを舐め取って啜るクリスは、とても綺麗で、そして妖艶だった……。
雪音クリスがスケベギアを使えるようになりました。堕ちる事に抵抗がなくなりました。依存体質が強まりました。