マリオネット達の見る夢は……
ピグマリオンの石。後にそう呼ばれる事となる謎の石が発見されたのは、新年を迎えてすぐの事。昔、戦場となって崩壊した錬金術師達のアジトから見つかったそれは、奇妙な処理を施されていたため、S.O.N.Gの調査チームとして了子達が向かい、その護衛にはクリスをリーダーとする装者五人が同行する事となる。その結果として、何事もなく調査及び輸送は終了。詳しい研究は本部で行われる事となり、それでこの件は終わるかに思われた。
「え? 無機物が動き出した?」
それから一週間程経過したある日の事、いつものように家族揃っての朝食時に了子が告げた言葉にシキは耳を疑った。
「そう。どうやら命のない物へ命を与える効果があるみたいなの。これまでは封印処理をされていたのか、何事も起きなかったのだけど、昨日保管していたケースが動き出して大変だったのよ」
「その性質上、密閉容器などによる封印処理も難しく困っているのです」
「それまでと同じような処理は出来ないの?」
「スライムのような物で包んでいたのだが、それは知っての通りクリス達へ襲い掛かって残滓さえない」
「うーん、ならいっそ完全に砕いちゃうとかは?」
「父さん、曲がりなりにも研究対象なの。余程の危険物となれば話は別かもしれないけど、現状では無理。許可が出ない」
「それでも輸送時は特に問題なかったので、おそらく能力が発動する原因があるとは思うんですが……」
「それが皆目見当もつかないってとこ?」
その言葉に研究者四人が揃って頷いた。すると、それまで黙って食べていた翼がクリスへ視線を向ける。
「クリス、何か輸送中に変わった事はなかったの?」
「ん? ん~……特にはなかったと思うぞ。それに、あったらとっくに報告してる」
「私達も一緒でしたけど、何も問題はありませんでした」
「そうだね。最初から最後まで平和な感じでしたよ?」
「そう……」
調と響の言葉に納得するように頷き、翼は最後の玉子焼きを口へ運ぶ。口の中に広がる出汁の味と玉子の甘味に表情を綻ばせ、彼女は笑みを浮かべた。
「と、なると後は研究中の何かって事か。でも、了子さん達に心当たりはないと……」
「マム、今はその石はどうなってるの?」
「どうやら一度生命を与えるとしばらく沈静化するらしく、今は再び保管容器の中です」
ただ、いつまでそうか分かりませんがと、そう続けてナスターシャは残りの味噌汁を啜った。
「ねー、それってシンフォギアだとどうなるの~?」
「どうなるの~?」
聞こえてきた声は、今年五歳になる和と希望のものだった。その明るい声に誰もが笑みを浮かべて視線を向ける。
「そうだねぇ。意外とギアならへいきへっちゃらかも」
「おーっ、ギアすごーい」
「すごーい」
「すごーいゾ」
「ミカまで真似しなくていいの」
和と希望の近くで給仕役となっていたミカに未来が苦笑する。総勢十人もの子供が暮らすシャトーでは、母親達以上にスコアの四人が子育てに従事していた。何せ彼女達は睡眠が必要ない。スープやドリンクさえあれば、二十四時間・年中無休・不眠不休で動けるのである。そんな彼女達を子供達も姉や友人のように思っており、かけがえのない家族であるという認識を持っていた。
「でも、たしかに興味深くはあるかも。シンフォギアは聖遺物から出来ている。あれならば石の力を受け付けないかもしれない」
「でもキャロル、万が一石の力が作用した場合、どんな事になるか分からないよ」
「そうですね。エルの言う通りです。リスクが高過ぎます」
「なら、我々ならばどうでしょう?」
その声に全員の視線が動く。声の主はファラだった。歌鈴の分のお代わりをよそっているため、茶碗には小山のように白米が盛られている。それを今か今かと待ちわびる歌鈴を神楽がやや冷めた眼差しで見つめていた。もう数分で学校へ向かわなければならないからだ。その目は「そんなによそってもらって食べられるの?」と問いかけるような眼差しである。それに気付く事無く、ナスターシャが箸を置いて問いかけた。
「ファラ達が、ですか?」
「はい。私達はオートスコアラー、つまりは作られた存在です。ですが、このように意思を与えられているので生命を宿しているとも言えます。ならば、その石の力の影響が出ても困った事にはならないかと」
歌鈴へ茶碗を差し出しながら話し続けるファラ。ちなみに歌鈴は受け取った際に「ありがとです」とお礼を述べていた。母と違って喋り方に妙な癖がない歌鈴である。
そのファラの提案にキャロルが腕を組んだ。一番現状で石の力を無効化出来そうで、失敗時のリスクも少ないと言えたためだ。
「母さん、グランマ、私はファラ達に頼むのが現状一番かと思う。エルはどう?」
「僕は……それでも反対だよ。何かあったら怖い」
「大丈夫よエル。私達はオートスコアラー。何か派手な事があってもマスターが地味に何とかしてくれる」
「そうね。ガリィちゃんもレイアに同意よ。それより、それがまた何か問題を起こす方が怖いわぁ」
「ミカ達はみんなのお役に立てるなら何でもやるゾ」
「みんな……」
あったかい言葉にエルが感じ入っている横で、食事を終えたであろうアリアが手を合わせた。
「ごちそうさま。ねぇ、エル姉さん。もし万が一の時は、研究中の事故って形で壊しちゃえばいいんじゃない?」
「おっ、あたしもそれ賛成。バアチャン達、後悔あと濁すって言うじゃん。アリアの言う通り、ここはいざって時は思い切ろうよ」
「麗美? それを言うなら後悔先に立たずと立つ鳥跡濁さず、よ? いい加減な覚え方は後で自分が後悔する事になるからね」
すかさず指摘する夢子に麗美が苦い顔でお茶へ口を付ける。その瞬間、誰もが笑った。こうして賑やかな朝食が終わり、子供達はそれぞれ動き出す。夢子を筆頭に小学生達は揃って登校するべく動き、二人の園児は互いの母親と手を繋いで出発する。
そしてセレナとクリスは食事の後片付けを始め、奏は翼やマリアと共に今の職場であるリディアン音楽院へと向かう。三人共に第一線からは妊娠を切っ掛けに退いており、産休明けからそこで教鞭を取りながら時々小さな会場でライブを行うのが今のライフスタイルなのだ。
切歌は調と共に了子達へ同行して本部へと向かう。切歌は栄養士の資格を活かして食堂勤務。調はナスターシャの助手として勤務と、彼女達もそれぞれの道を歩いていた。
「じゃ、悪いけど今日はファラ達を借りてくよ」
「はーい、こっちは任せておいて」
「四人がいなくても平気だっての。後で響と未来が帰ってくるしな」
「そうだったな。じゃあ、行ってきます」
「「「「行ってきます(だゾ)」」」」
「「行ってらっしゃい」」
こうしてシキもスコア達を連れて本部へ向かうのだった。この後起きる事を知らないままで……。
「これが例の石だよ」
キャロルとエルの共用研究室。そこにファラ達の姿があった。発見された場所や出自から錬金術師である二人の方が色々と対処などもし易いため、例の石はここに置かれていたのだ。
「今のところは何も問題なさそうですね」
「マスター、例の力を発現させた時と今に違いは?」
「特にない。強いて挙げるのならば、若干色がくすんだ程度」
答えながらキャロルはかけている眼鏡を指先で動かす。仕事用にエルと二人で作ったもので、度は入っていないがブルーライトや紫外線などをカットする加工が施されている物だ。ちなみにその始まりは了子の真似をしたがったエルという微笑ましいものである。
「これ、ミカ達が触っていいのか?」
「今は力を発揮出来ないと思うけど、やってみてくれる?」
「はいはい。じゃ、さっさと終わらせて家に帰るわよ。お風呂掃除は大仕事なんだから」
石へと手を伸ばすガリィに続いてミカ、レイア、ファラも手を伸ばす。そして同時に四つの手が石に触れた瞬間だった。
「なっ!?」
「これは……っ!?」
突然眩しい光が室内を包み、石は見事に砕けて崩れたのだ。光が消えた後には、砂になった石だったものと肌の色が血の通ったものへ変わった四人の姿があるだけだった。
「四人共、大丈夫?」
「ええ、問題ないわ」
「そうね。ただ……」
「なぁんか変な感じだわ」
「お腹空いたゾぉ」
自分の手をまじまじと見つめるファラとレイア。ガリィは頬を触って複雑な表情を浮かべ、ミカはその場で座り込む。エルはすぐにキャロルへ振り返り意見を求めようとして、彼女の様子で全てを悟る。キャロルは頭を抱えていたのだ。
「キャロル……これって」
「……ええ、どうやらそういう事らしい」
「じゃ、あの石はファラ達四人へ一斉に命を与えて、その負荷に耐え切れなくなったのかな?」
「おそらくね。一人ずつなら前回と同じでインターバルを置いて何とか出来たかもしれないけど、四人同時は限界値を超えていたんだと思う」
「人形だった存在を生身に変える、か。名付けるのなら、伝承に倣ってピグマリオンの石?」
「それでいいけど、問題はこの後かな」
そこで揃って姉妹は四人を見る。確認のために彼女達はそれぞれ服を脱いでおり、見事なまでの女性としての体を披露していたのだ。ただ、ミカはその手の趣味がなければ欲情しないようなものだったが。
「どうやら完全に生身の人間となったようね」
「質感、体温、触感、地味に同じ」
「こうなると、後は機能かしら。マスター、その辺りはどうします? 調べてみますかぁ?」
「そう、ね。グランマと調にお願いしておく。エル、私達は母さんとこの事について相談するよ」
「うん、分かった」
その後、四人はナスターシャと調によってメディカルチェックを受ける。その結果、不思議な状態である事が分かった。彼女達は見かけこそ生身の人間と同じになったが、その機能までは完全に人間と同じには至っておらず、性器や子宮などもあるが妊娠や出産は不可能である事。更に細胞分裂などもしない事から成長も老化もない事が判明し、言うなれば不完全な人体変化というものだったのだ。
シキはその報告を聞き、何とも言えない気持ちとなった。つまり、中途半端なのだ。女性として大事な部分は人形のままである事を哀しめと言うのか。あるいは、文字通り不老不死になった事を喜べと言うのか。どちらにせよ、けしてめでたい結果ではない。
「ん? おーっ、シキだゾ」
「ミカ……。それにガリィ達も」
シキが検査結果を聞いて休憩スペースでぼんやりしていると、そこへミカ達が姿を見せた。その顔色は、四人して白い肌と呼ばれる美白肌の色となっていた。以前までの白粉を塗ったような色ではなくなっている事にシキはどう反応していいか分からず、ただ微妙な表情を返すのみだった。
「な~に辛気臭い顔してんのよ?」
「大方、私達の変化の真実を聞いて対処法が分からないのでしょう」
「……うん、まぁその通り」
「気にする必要はないわ。これで色々と楽になった面もある。地味に助かるわ」
「楽になった?」
「ん。ミカ達はこれまでどーしても街中を歩くと目を惹いたからナ。これでそこまでジロジロ見られる事も減るゾ」
「あー、そういう事か」
夢子が幼い頃、幼稚園の送り迎えを了子に代わってファラやレイアが受け持った事があったのだが、その際に周囲から奇異の目を向けられたと聞いた事をシキは思い出していた。以来、彼女達は自分達だけでは子供達と出かけないようになり、出かける際は他の家族がいる時しかしないようになったのだ。子供達が自分達のせいで奇異な目を向けられないようにと。
「これで和や希望の送り迎えが出来ます」
「響や未来にも母親休みは必要だしね」
「地味だけど、これが大事」
「そうだね。マリアやセレナ、クリスなんかもみんなには助けられたって言ってたよ」
子育ては苦労の連続であり、家事をしながら育児をするのは本当に疲れる。そのため、要家では必ず週に一度は母親休みを設けているのだ。これは元々響が発案者であった。面倒を見れる人間が沢山いるのだから、みんなで母親代わりをしてみようと、そう言って夢子の時に始めた事が今も形を変えて続いているのだ。
なので、最初こそセレナや奏などがやっていたのだが、夜泣きなどはさすがに彼女達も色々と厳しいとなり、更に彼女達もぞくぞくと妊娠していき、気付けばスコアの四人が子供達の面倒を一日中見て母親達を休ませる制度となったのである。
「そう言ってもらえるとこちらとしてもやりがいがあります」
「夢子から和と希望まで、私達は地味に面倒を見てきた。今後も子供が増えても構わない」
「そうそう。みんなして、次こそ男の子って意気込んでるしねぇ」
「お~っ、それで思い出したゾ。な、今のミカ達ならスープをもっと効率よくもらえないか?」
そのミカの言葉にその場の誰もが揃って疑問符を浮かべる。が、ファラ達はすぐに思い当る事があったのだろう。一斉に妖艶な笑みを浮かべて頷いたのだ。一人理解出来ないままのシキへ向けて。
「えっと……?」
「シキさん、私達の事はもうお聞きになったんですよね?」
「う、うん。ほとんどは人間の女性と同じだって」
「そう。だからこんなところまで人間らしくなってるのよ」
「こんなところ?」
「論より証拠。触ってみて」
そう言ってレイアがシキの手を掴み自分の胸へと導いた。そこから感じる柔らかさと温もり。そして、微かな乳首の感触。それでシキは息を呑んだ。まさか四人の言っている事は、性交が可能になったという事ではないかと。
「も、もしかして……」
「そ。今のガリィちゃん達は生殖能力のない生身の女のようなものよ」
「だから、シキとエッチ出来るんだゾ」
「生命のスープは性交でもらうのが一番いいと聞いています」
「どう? 私達に派手なスープの飲ませ方、してみない?」
その誘いは、ある意味強烈な破壊力を有していた。そもそも性交とは、子を成すための行為である。にも関わらず、子が出来ないと分かっているのに求めるというのは快楽だけを欲する事を意味する。その事の、何と罪深く、浅ましい事か。今、シキの目の前にいる四人はこう言っているのだ。
快楽だけを貪りましょう、と。
「……みんな、お腹空いてる?」
その問いかけの意図は、ミカすら理解出来るものだった。なので四人は揃って舌なめずりをして頷いた。
「ああっ、いいよファラ、レイア。そのまま両側からおっぱいでチンポを扱いてくれ」
「はい、分かりました旦那様。奉仕を続けさせて頂きます」
「パイズリの継続、了解。旦那様の別命あるまで続行する」
シキの事を旦那様と呼ぶ彼女達。理由は一つ。彼からの要望である。所謂シチュエーションプレイと呼ばれるものであり、今回の設定は四人は彼に仕える使用人というものだ。そんな彼らは今、男性用の浴室にいた。湯船の縁に座り、ファラとレイアの豊かな乳房を使っての奉仕を受け、シキは満足そうな声を出す。そんな彼の両手は、やや未熟な感がある二つの蜜壺を刺激していた。
「どう、ガリィ、ミカ。オマンコクチュクチュは気に入った?」
「き、気に入ったから早くチンポ入れて旦那様ぁ! 何か疼いて仕方ないんですぅ!」
「ミカも、ミカもだんなさまのオチンポ欲しいゾぉ。オマンコにオチンポ入れて、い~っぱいスープ出して欲しいゾぉ!」
可愛い声で性交をねだるガリィとミカ。四人は、今まで感じた事の無い熱や経験した事のない行為に夢中になり始めていた。それは言わば肉欲の目覚め。互いの温もりを感じ合い、互いの肌を重ね合わせ、互いを求め合う事がもたらした、四人にとって初めての感覚だ。
これまでは口淫や手淫しかしてこなかった四人が、初めて体温を感じて行う性行為。その情報量に四人は絡め取られるようにのめり込んでいく。気付けば四人でシキの男性器を舐めていたのだ。これまで以上に美味と感じるカウパーに表情を淫らに歪めながら。
「四人共、気持ちいいよ。一度顔にかけてもいいかな?」
「「「「はい、旦那様(だんなさま)」」」」
「っ……本当に最高だよ、四人共。そのままフェラを続けて」
妖艶な笑みを浮かべ、四人は男性器への熱烈な奉仕を続けた。流れ出すカウパーを奪い合うように舐め合い、けれど奉仕という事を忘れず、時折睾丸の部分へも舌を這わせて。やがて噴火の様に精液が四人の顔へ降り注ぐ。それを浴びながら四人は歓喜と感動に身を震わせる。初めて感じる精液の熱と、その味や匂いに。
(これが、精の匂いと味……っ! 何て熱くて濃いのかしら!)
(これまでよりも派手な味と匂いっ! ああっ! 堪らないっ!)
(ヤバっ! これ、ヤバい! チンポミルク最高っ!)
(今までとぜんっぜん違うゾ! 熱くてウマくてサイコーだゾっ!)
その瞬間、四人は生まれて初めての経験を更に体験する。潮を吹いたのだ。即ち、これまで体験出来なかった絶頂を味わったのである。
「こ、これは……?」
「女性器からの分泌物を確認……」
「あー、イったんだね」
「「「「いった?」」」」
「うん、絶頂ってやつだよ。今のみんなはイク事が出来るんだね。ミカ、どうだった?」
「すごかったゾ。頭が真っ白になったゾ」
「ガリィは?」
「同じです。しかもぉ、ここが熱くて仕方なくてぇ……」
うっとりとした顔のミカと似た表情のガリィ。揃って下腹部を撫でている。ガリィは意図的だがミカは無意識だ。そう理解し、シキは男性器を硬くする。
「どうやら準備完了みたいだ。じゃあ、みんな、縁に座って股を広げてくれる?」
言われるままに動き出す四人。恥ずかしげもなく股を開いてその性器をシキへ見せる。そこは見事に濡れそぼっており、男性器の挿入を今か今かと待ちわびるようだった。
「……まずはミカ」
「んっ……シキの息が当たってくすぐったいゾ」
顔を性器へ近付け、シキは処女膜の有無を確認する。当然ではあるが処女膜はなかった。元々彼女達は人形である。それがそのまま中途半端に人間らしくなったため、元来なかった部分は再現されなかったのだろう。あるいは、必要ないと思われた箇所はかもしれないが。
「当たり前だけど綺麗なもんだ。どれ……」
「うひゃ!? だ、だんなさま? 今、何したんだ?」
「ミカのオマンコを舐めたんだよ。ちゃんと濡れてるし、これなら入れても平気そうだ。気持ち悪かった?」
「ん? ん~ん、そんな事ないゾ」
「良かった。じゃ、次はガリィ」
「もう、旦那様ったら酷いですぅ。ガリィちゃんを一番最初にしてくれないなんて」
拗ねるような声で言いつつ、しっかり性器を見えるよう広げるガリィにシキは苦笑する。なので謝罪代わりにとそこへ舌を這わせた。その未知の快感にガリィは喜びの声を上げ、軽く体験したミカと未体験のレイアとファラの下腹部へ熱を与える。
「ダメダメダメぇ! 旦那様の舌がガリィちゃんのオマンコ舐めつくすの凄すぎるのぉ! こ、こんなの知らないっ! 知らなかったぁぁぁぁっ!」
シキの頭を押さえ付けるようにしながら声を出すガリィ。その様に三人が喉を鳴らして股を濡らす。次は自分達がそうしてもらえるだろうかと期待に胸膨らませるレイアとファラ。一方、またしてくれるだろうかと不安に揺れるのはミカだった。
「う~っ、ズルいゾぉ。ミカは一回だったのに、ガリィばっかり沢山ズルいゾっ!」
「……それもそうだな。じゃ、ミカはファラ達の後でもう一回な?」
「ホントか? わーいっ! だんなさま大好きだゾ!」
感情のままにシキへ抱き着くミカだが、当然ガリィには面白くない。先程までの気持ちはどこへやら。今はミカに水を差された事への不満が募って表情を不機嫌そのものへと変えていた。
「ちょっとっ! 邪魔すんじゃないわよ!」
「ぶー、だんなさまはみんなのだんなさまだゾ。ガリィだけ独り占めはダメだゾ」
「はいはい、ガリィの気持ちもミカの気持ちも分かるから。今はケンカしないでくれ。な?」
そう言いながらシキは二人の顔近くへ自身の性器を近付ける。その意図を察し、二人は笑みを浮かべて舌を這わせ始めた。それに頷いて、シキは視線を別の相手へ動かす。
「レイア、ファラ、少し待ってて。すぐにクンニしてやるから」
「「くんに?」」
「えっと、さっき俺がガリィにしてたやつ。正確にはクンニリングス」
「成程。クンニリングス、覚えました」
「略称クンニ、記憶完了。それで旦那様、いつセックスをする?」
「そうだなぁ……さすがに風呂場じゃし辛いから、それは俺の部屋で」
「「了解しました。旦那様」」
妖艶な笑みを浮かべて答える二人にシキは嬉しそうに頷き、ガリィとミカの奉仕に浸る。その後、レイアとファラも初めてクンニリングスをされ、とても艶やかな嬌声を上げた事を記す。
入浴も終え、シキ達は彼の部屋で再び一糸まとわぬ姿となっていた。ただし、ベッドに寝転がるシキに対して彼女達四人はその反り返った男性器へ顔を寄せる形となってはいたが。蕩けた表情のまま、四人は男性器へ舌を這わせ、その蜜壺から涎の如き愛液を垂れ流していた。
「ああっ! 今までが嘘のように美味しさが増しています! 旦那様のチンポ、最高ですっ!」
「派手な味、派手な匂い、派手な熱。旦那様チンポ、最高よ」
「ガリィちゃん達を壊した凶悪チンポが余計凶悪になっちゃったんだものぉ。そんなのさいっ……っこうに決まってるじゃなぁい!」
「ミカ、も~っとオチンポ好きになったゾ! もっとナメナメゴクゴクしたいゾぉ!」
風呂場でのクンニですっかり出来上がった四人の声が、顔が、シキの興奮をより高めていく。それに従い、男性器は硬さを増し、熱を帯び、雄の匂いを放つ。それがまた四人を発情させていくのだ。ここに性の永久機関が完成しようとしていた。
「それもいいけど、四人共チンポが欲しい場所があるんじゃないか?」
その問いかけに彼女達は揃って下腹部へ手を動かした。今まで感じた事のない感覚と熱量を放つ場所を。そこは、子宮がある辺りだった。だが、彼女達は妊娠出来ない。しかし、出来ないからといって反応しない訳ではなかった。与えられた雌の疼きが雄を求めて叫びをあげていたのだ。
「はい、私のマンコへ入れて頂きたいです」
「旦那様の派手なチンポ、私の地味なマンコへ食べさせてください」
「ガリィちゃん、旦那様のオチンポでぇ、い~っぱい鳴かせて欲しいんですぅ」
「ごしゅじんさま、ミカを女にして欲しいゾ」
「うん、よく分かったよみんな。なら、ミカからしよう」
「ホントか? ごしゅじんさま、大好きだゾ~っ!」
「おっと……」
喜びの感情を爆発させるようにシキへ飛び込むミカ。その体を優しく受け止め、シキは愛しさを込めるようにキスをする。それと同時にミカの可愛らしい膨らみも刺激するのを忘れない。それは、正直調よりも小さなものだった。ほとんど乳首しかないと言ってもいい。だが、それだからこそ興奮するのだ。本来ならば触れる事のないはずの年齢の女子。それとこれから性交するのだと、そう思う事で。
「んっ……おおんっ! 来たゾぉ! オチンポ入ってきたぁ!」
「こ、これは想像以上にキツイ……っ!」
生身となったミカの肉体年齢は精々小学生の中学年辺り。まさしくギリギリ第二次性徴前と言える。そんな体が初めて成人男性の性器を受け入れる。いくら処女膜がなくとも本来であれば痛みや辛さを感じるはずだ。しかし、これまでの前戯やスープの摂取によって、ミカの体はしっかりと性交の準備を終えていたため、挿入からすぐに快感を得る事が出来たのだ。
「シキぃ、もっとミカにキモチイイ事教えて欲しいゾぉ……。ミカ、もっとシキに喜んで欲しいんだゾ」
「ミカ……」
「オマンコでのオチンポの喜ばせ方、ミカに教えて?」
「…………ああ、教えてやる。しっかり覚えるんだぞ?」
「うんっ! 分かったゾ!」
無邪気に頷くミカではあるが、その下半身には逞しい男根が刺さっている。それから与えられる快感にその無邪気な笑顔がゆっくりと淫欲に染まって行くのだ。それを見てシキの男性器が動き、よりミカの表情を淫らへと変えていく。その様子を見て、シキは彼女の耳元へある事を囁いた。
「……分かったゾ」
どこか妖艶な表情で頷き、ミカは足をシキの腰へ絡める。そして喜びを声に乗せるようにこう言ったのだ。
「ミカのお子様マンコ、シキの大人チンポでしっかりしつけてメスにして欲しいゾ」
「……よく言えました。これはご褒美だよ」
「んぅ……」
媚びるような言い方で淫らな誘いをしたミカへ、シキは優しくキスをしながら腰を動かし始める。これまで感じた事のない締め付けとミカの無垢な性格は、シキにとって本当にいけない事をしている気分にさせた。だからこそ余計に熱が入る。腰を打ち付ける強さも速度も激しくなっていく。しかも、ミカはそれを嫌がるどころか喜んでいたのだ。それだけシキが自分を求めてくれていると、そう感じるために。
「シキっ! スゴイ! スゴイゾっ! セックススゴイっ! 大人チンポスゴイゾぉぉぉぉっ!」
「もっとだ! もっと素直に叫べ! ミカの気持ちをガリィ達へ聞かせろっ!」
「ち、チンポぉ! チンポがミカの中をどんどん変えてくんだゾっ! 初めてスープ飲んだ時よりも強く、しっかりと分かるんだゾぉ! ミカ、シキのものになってるって! シキだけのメスにされてるんだってぇ!」
「ああっ! 可愛いよミカっ! 膣内に出すからな? 熱くて濃いスープを出すからなぁ!」
「出してぇ! ミカの中にシキのウマいスープをイッパイ出して欲しいゾぉぉぉぉぉぉっ!!」
「うおおおおおっ!」
幼い膣内へ放たれる大量の精液。それを子宮で受け止め、ミカは目を見開いた。が、それも一瞬で蕩けるように閉じていく。最後の最後に残る三人へこう言い残して。
「オマンコで飲むスープ、最高だゾ……」
その一言にガリィ達は唾を飲む。実は、彼女達はシキとミカが繋がった辺りからずっと自慰をしていた。教えられたのでも、言われたのでもない。自発的に行っていたのだ。それは下腹部の熱を冷まそうとする自然な動きであった。結果はむしろ逆効果となっていたが。
「ガリィ、おいで。自分で跨って入れるんだよ?」
「っ! はぁい旦那様ぁ! 今入れま~すっ!」
ベッドへ横たわってガリィを呼ぶシキ。その呼びかけにガリィは満面の笑みで応えるとそそくさと彼の言葉通りに動き出す。そそり立つ男性器を見て、喉を鳴らしながらガリィはゆっくりと女性器へとその肉杭を入れていく。
「んひぃ! だ、旦那様のオチンポ凄いですぅぅぅ! ガリィちゃんのオマンコ壊れそうなのぉぉぉっ!」
「大丈夫。壊れてもずっと傍にいてもらうから。だから安心して壊れるといいよ」
「はぁい、壊れちゃいま~す。旦那様専用のダメマンコにしてもらうのぉ」
「……ガリィ、可愛いよ。俺にたっぷり新しいガリィの魅力を見せてくれ」
「お任せあれ~。ガリィちゃんが孕んじゃうぐらい、旦那様に射精させちゃうんだからぁ」
言うなりガリィは腰を動かしてシキを射精させようと試みる。ミカが小学生ならガリィは中学生といったところだろう。その乳房は膨らみ始めてはいるが、まだまだ発展途上であると言える。それでも、乳首はしっかり勃起しており、彼女が発情している事をシキへ教えていた。
「旦那様ぁ、どうですか? ガリィちゃんのオマンコ、気持ちいいです?」
「うん、気持ちいいよ。だけど少し刺激が足りないかな。ガリィ、自分の胸を弄りながら腰を振るんだ」
「んふっ、分かりました旦那様。本当にスケベなんだからぁ……」
どこか呆れつつも、言われるまま両手で自分の乳首を弄り始めるガリィ。その刺激が彼女の性器の締め付けに変化を与え、シキはそれに喜ぶように笑みを浮かべるや両手でガリィの腰を掴んで腰を動かし出した。
「んほぉっ! だ、旦那様ダメぇぇぇっ! そんなに力強くされたらぁ! されたらぁ!」
「何だい?」
「ずっとこれして欲しくなっちゃいますぅぅぅぅぅっ!」
「そうか。そう言われたら……ふんっ!」
「はあああああんっ!」
「もっとしない訳にはいかないなぁ!」
ガリィを本気で壊す勢いで腰を動かすシキ。その荒々しさを嬉しく思って、ガリィの体は否応なく快楽を覚えていく。愛されながら乱暴にされる幸せと喜び。今、ガリィは初めて彼とした行為を思い出していた。あの時は愛が無かった。今と同じような扱い方だった。それでも、愛があるだけでここまで違うのかと、そう思って少女となったガリィは込み上げてくるものを感じていた。
「あっ! ああっ! ダメっ! ダメぇ! 何かきちゃうっ! きちゃうんですぅぅぅぅっ!」
「イキそうか? イキそうなんだな!」
「はいっ! イキますっ! ガリィ、イっちゃいますっ!」
「ならガリィ、舌を出すんだ!」
「ふぁい」
舌を絡め合いながら腰を動かし合う二人。そのままガリィはシキへ強く抱き着いたまま絶頂を迎える。目を見開き、涙さえ浮かべてのそれは、まさしく完堕ちと言えた。子宮へと叩きつけられる射精の感覚を記憶しながら、ガリィは幸せそうに腕と脚を絡め続ける。やがてゆっくりとシキがガリィから顔を離してそのイキ顔を見た。
「……どうだった?」
「最高です……愛されるって、求められるってヤバイ……」
「それが分かってもらえただけでも良かった。じゃ、ガリィも少し休むといいよ」
「はぁい……」
意識を手放すように目を閉じながらベッドへとそのまま倒れ込むガリィ。その姿にファラとレイアは悩ましい息を吐いた。
「レイア、ベッドの縁に手を付いて」
「……こう、ですか?」
「それでいいよ。レイアはもっと乱暴にするからな。愛情の欠片もない感じで」
「っ! はい、ありがとうございます、旦那様」
自分の中にある被虐体質をシキに見抜かれ、レイアは軽く達していた。彼女は生粋のMである。派手好きな彼女は、ミカよりもガリィの方が好みのプレイに近かったのだ。シキもレイアが可愛がられるより虐められる方が好きなのはこれまでの事で分かっている。故に、妻達には出来ない事をしようと彼も彼で楽しもうとしていたのだ。
「こんなに濡らして……そんなにチンポが欲しいのか? ああ?」
「は、はい。派手なチンポが欲しいです」
「そうかよ。まぁ、こんなにスケベ汁垂れ流してるもんなぁ。あ?」
硬い肉棒を性器へ擦り付けられ、レイアはこれまでにない感覚を感じていた。その脳裏には、ミカとガリィの乱れ狂う様が浮かんでいる。これから自分もこの硬くて熱いものでよがらされる。しかも、乱暴に、粗雑に、荒々しく抱かれるのだ。そう思ってレイアはその股を濡らす。
「はい、そうです。私はスケベです。なので、どうか旦那様の逞しいチンポをください」
「…………ケツを左右に振れ」
命令形で言われた指示内容にレイアは歓喜するように臀部を動かした。だが、その臀部へ鋭い痛みが走る。
「ひぎぃ!?」
「レイア、何をお高くとまってる? お前は雌だ。淫乱でスケベな雌なんだ。なら、もっと下品にケツを振るんだよっ!」
「ああっ! はい! 分かりました旦那様っ!」
ゾクゾクとした快感を感じながら、レイアは満面の笑みで臀部を大きく動かした。媚びへつらうかのようなそれに、シキもまた興奮していく。レイアが嫌がる素振りを見せないので、更に継続してスパンキングを始めたのだ。室内に響く破裂音にも似た音。レイアの白い臀部が赤くなる程にシキは叩いた。途中からは挿入してピストン運動をしながら叩いた。
「はあんっ! 旦那様ぁ! もっと、もっとぉ!」
「もっとなんだ! はっきり言えっ!」
「派手に、派手に叩いてくださいっ! 私をもっと派手に扱って壊してぇぇぇぇっ!」
「いいぜ! 壊してやるよレイア! 俺以外の男なんか知らないままでなぁっ!」
「ああっ! 嬉しいっ! 派手に壊してもらえるっ! 派手に抱かれるっ! こんな派手な事、知らなかったっ! シキのおかげで私は派手になれる! この世の何よりも派手な存在になれるのぉ!」
「おらおらおらっ! イケよ! イケイケ! イっちまえっ!」
射精しそうだと思った瞬間、シキはレイアの首を後ろから絞めた。その苦しさと与えられる快感。その相反する事にレイアは達した。その瞬間、放たれる精液がとどめとなる。レイアを悦ばせたい、感じさせたいとの想いが詰まったその熱に白目を剥いて意識を失ったのだ。
(ああ……派手な幸せ、知ってしまった……)
心臓の弱い人間であれば心停止してしまいそうな表情でベッドへと倒れ込むレイア。その音でシキの頭が冷える。
「……やり過ぎた、かな?」
力なくベッドへ頭を乗せて気を失うレイアを見たシキは気まずそうに呟いた。いくらレイアが被虐体質とはいえ、これはどうだろうと思いつつ、それでも喜んでいるような顔に彼は複雑そうに頬を掻いた。
「これ、癖にならないといいけど……」
「無理だと思います。旦那様、お忘れかもしれませんが私達は初めての性交です。それまでフェラでしかスープを味わった事のない私達にとって、膣内射精はおそらく相当な刺激かと」
淡々と事実と推測を述べるファラにシキは返す言葉がなかった。何せ、装者達も初めての性交はとても感じていたのだ。今まで味わった事のない場所で飲むスープはとても効くと、そう彼女達も言っていた事を思い出してシキは大きく息を吐く。
「そうだったね。久しぶりの複数エッチだったからどうも調子に乗ってたみたい。それに……」
「それに?」
「ファラ達がとても綺麗でエロかったし。というわけで、ファラとはラブラブエッチしようか」
「……反省なさっていませんね、旦那様」
「そう、だね。分かった。反省して今日はもう止めにする」
「え?」
両肩を落として告げられた言葉にファラが耳を疑う。そんな彼女の反応にシキは一人小さく笑みを浮かべた。そう、彼はファラをからかおうとしていたのだ。何しろ、彼女が抱かれたくなっているのは一目瞭然だったから。顔は上気し、息も荒く、股からは愛液がとめどなく落ちているのだ。これで彼女が何を望んでいるか分からぬシキではない。
「いえ、その……」
「ごめんなファラ。君の言う通りだ。俺、本当にダメな男だったよ」
「あの、シキさん?」
今まで見た事がない程動揺するファラに内心で悶えそうな程可愛いと叫びながら、シキは表面上は気落ちしたまま服を着ようと手に取った。すると、その手を止める白い手がある。
「ファラ、何かな?」
「……ごめんなさい。少しからかってみただけなのです」
「……あ~っ、可愛いな今のファラ!」
「え? んっ?!」
抱き締めるなりキスをするシキに驚きから目を見開くファラであったが、次第に流れを理解したのか仕方ないとばかりに苦笑するように目を細めて身を彼に委ねた。それからしばらくは、言葉ではなく吐息と舌を絡め合う音だけが室内に響いた。三人の性行為を見せられ、もう十二分に出来上がったファラだったが、それをシキはキスで臨界点まで引き上げていく。ファラもそれが分かっていながら、彼の優しいキスに心まで溶かされるようにされるがままとなっていた。
「……ファラ、もう我慢出来ない?」
「はい、旦那様。もう、我慢出来ません」
キスの終わりはファラの手による男性器への刺激。それが欲しいと、そう伝わるような優しく緩やかな手淫であった。
「仕方ないね。なら、レイアの時みたいにベッドへ手を付いて」
「はい」
それだけでどう抱かれるか分かったファラは、期待に胸膨らませてベッドへと手を付いた。更に、下品でない程度に臀部を振ったのだ。それがどういう意味かをシキが分かってくれると確信して。
「旦那様、たっぷり可愛がってください」
「……うん、分かってるよ。ファラはレイアと違って優しいエッチが好きそうだもんね」
「はい。旦那様のスープを初めて味わった時の事は忘れられません。あの時の温かさが、温もりが、今も私を捕らえて放さないのです」
「嬉しいな。じゃあ……」
「んっ……ああ、入ってきました。旦那様が私の中へ……あっ、奥に」
声に嬉しさを滲ませるファラ。その反応にシキも応えるように腰をゆっくりと動かし始める。それは、互いをしっかり感じ合いながらの交わり。ファラはシキを、シキはファラをそれぞれたしかに感じ取りながら、その熱や想いを嬉しく思っていた。
四人の中で一番大きな乳房を揉まれながら、子宮口を男性器で優しく刺激される。そんな甘い快楽にファラは思考が溶けていくのを覚えた。それが彼女達が永遠に体験出来ないはずの感覚だと気付き、ファラは嬉しそうに笑みを浮かべながらその快楽に酔いしれる。
「ああ……旦那様のモノをしっかり感じます。私の奥を何度も何度も突いてくれています……」
「そうか。もっと激しくがいい?」
「いえ、このままでお願いします。このまま、このままの優しさでイキたいので」
「……分かったよ。ならこういうのはどう?」
「んっ、ああっ! それ、それ好きです! 奥を優しくグリグリとされるのぉ」
与えられる甘い刺激にファラは堪らず蕩けた声を出す。それに気を良くしたシキは、ならばと彼女の上体を起こさせた。そして彼女の唇を奪ったのだ。それにファラは歓喜に震えて達してしまう。強引にだが優しくされたキスと、そこに込められた想いに気付いて。
(そうか……これが、愛されるという事。繋がる事の重要性を、今しっかり理解しました……)
そして、彼女もレイアと同じく達した後に放たれた射精で意識を失う。さすがに白目を剥く事はなかったものの、とても幸せそうに微笑んでベッドへと倒れ込んだ。こうして人形だった四人は生身での愛し合いを知った。それを以って彼女達は心の底からこう思うのだ。シキをこれからも仕えるべき相手と思って支えていこうと。それぞれに幸せに包まれながら心に誓うのだった……。
「「わぁ、ホントにあったかーい」」
子供達の中で一番最初に帰宅した和と希望は、揃って変貌を遂げたファラ達と顔を合わせて驚きを見せていた。
「ええ。これで響や未来が送り迎え出来ない時も幼稚園へ行けます」
「ホント?」
「ホント?」
「ええ。今の私達はこれまで以上に人らしい容姿となりましたから」
「やったね、のぞみ。ファラお姉ちゃん達とお出かけできるよ」
「うんっ!」
両手を合わせて喜ぶ二人にファラ達が笑みを浮かべる。やはり気を遣わせていたのだと、そう思って内心はやや複雑ではあったが、それでも純粋に喜んでくれている様は嬉しいものだった。そこから続々と子供達が帰宅してくる。皆、口々に四人の変化に驚き、喜んだ。それはやはり彼女達からも温もりが返ってくるからだった。それまでは、どこかひんやりとした感触だったのだから。
「ひゃー、レイア姉もファラ姉も見事な巨乳になってる。柔らかいな、これ」
「くすぐったい。けれど、それもまた地味に新鮮ね」
「レイア姉さんらしいわね。というか麗美? まず言うのがそこ? あと、そろそろ止めなさいよ」
「でもさ、アリアだって思うだろ? 前と違って揺れてるし。あと、レイア姉は嫌がってないからいいじゃん」
「それはそうかもしれないけど……」
「あの、麗美姉さま。レイアお姉さまは嫌がっていませんが困ってはいます」
レイアの胸に顔を埋めながら笑う麗美を呆れ顔で見つめるアリア。ファラはそれを楽しげに見つめていた。空は、麗美をどうしようかと思案するレイアを見て、それとなく行動を改めるよう告げる。そんな光景を冷蔵庫前から見つめる者がいた。その人物は、おやつとして用意されていたチョコチップクッキーを手にしながら、もう片方の手で牛乳の入ったグラスを持っている。
「空ねーちゃんも真面目だな。あたしならほっとくのに」
「それが空のいいところだもん。ところでソフィー? おやつ食べてるみたいだけど手は洗った?」
クッキーを齧った瞬間聞こえた言葉にソフィーの体がビクンと震える。そこからまるで錆びたロボットのような動きで彼女は首を動かした。そこにはにっこりと微笑むカペラが立っている。反論したら怒らせる。そう瞬時に判断したソフィーは、口に入っていたクッキーを出来るだけ素早く咀嚼して牛乳で流し込んだ。
「……洗ってきます」
「ソフィーはイイ子で私は嬉しいな。だから、今度から言われる前に洗おうね?」
「うん……」
ソフィーの頭を優しく撫でてカペラは頷く。そして流しへ向かう背を見送り、彼女は残っているクッキーを持って動き出した。他の妹達へも渡すためである。
「歌鈴と神楽は手、洗った? おやつあるよ~」
「もうあらったです!」
「おやつ食べる!」
バタバタと動き出す二人を見送り、ガリィは大きく息を吐いた。今まで二人から揉みくちゃにされていたのだ。
「……予想以上にオモチャにされたわ。ったく、これだから子供は」
「あはは、お疲れ様。はい、お茶どーぞ」
差し出されたグラスを見て、ガリィは視線を上げる。そこには笑みを浮かべる響がいた。
「ありがと。で、何か聞きたい事があるんでしょ?」
「あー、やっぱり分かる?」
「まあね。大方シキ絡みでしょ」
「……正直どうだった?」
その問いかけの意味が分からぬガリィではない。響がシキとのセックスの感想を尋ねていると悟ったのだ。なので少しだけ顔を赤らめて告げた。
「悪くなかったわよ」
「それだけ?」
「……気持ち良かったわ。意識、失う事もあるって本当なのね」
「おおっ、ガリィも意識飛ばされたんだ。ね、ね、結構いいもんでしょ?」
「…………繋がるって、凄いってしっかり理解させられた。あんた達がハマるのも分かる気がしたわ」
子供達から離れた場所へ移動しながらこそこそと話す二人。それを見つけ、不思議そうに首を傾げる者がいた。夢子である。
「あんなとこで何話してるんだろ? 響母さんもガリィも」
「おー、夢子もおかえりだゾ」
「ミカ、ただいま……って」
「おかえり、夢子おねえちゃん!」
「おかえりなさいっ!」
振り返った夢子が見たのは、和と希望を背負って歩くミカの姿だった。だが、いつもならば平然としているミカが疲れた顔をしているように見え、夢子はその理由をおぼろげに察した。そう、体が変化したせいではないかと。しかし、普段平気でやっていたため、和と希望はそれに気付かず、しかもミカも楽しげな二人に言い出す事が出来ないのではと考えた。そこで夢子はやんわりと二人をミカから引きはがす事に決めた。
「うん、ただいま。和、希望、とりあえずミカから下りなさい」
「「なんで?」」
「まだ手を洗ってないでしょ? そのままじゃおやつ食べられないよ?」
「「おやつ!?」」
「分かったらお手洗いしよっか」
「「する~っ!」」
「走らないの。転んだら危ないから」
「「はーい」」
ミカから飛び降りるように二人は動き出すも、すかさずその動きを抑制する夢子。それに返事を返し、和と希望は手を繋いでキッチンへと歩き出す。その背を見つめて夢子は満足そうに頷いた。
「うーん、意外と疲れたゾ。夢子、ありがとだゾ~」
「ふふっ、どういたしまして。ミカ、これからは和と希望に言ってあげて。二人が大きくなってきたから、揃っておんぶしてあげられなくなってきたって」
「そう、だナ。分かったゾ」
夢子から告げられたのは、二人の心を傷付けずにミカの負担を減らす方法だった。それに一瞬だけミカが悲しそうな顔をするも、最後には笑みを浮かべて頷く。オートスコアラーだった時のような凄まじい力はもう既にない。それが何を意味するのか。それは、彼女達四人がキャロルと同様の立ち位置になった事だ。先を歩く妹達を追う様に夢子もその場から歩き出す。その背を見つめてミカはどこか悲しげに表情を変えた。
「……もう、ミカ達はいざって時にみんなを守ってあげられないんだナ」
その呟きには、とても重い響きがあった。勿論彼女達固有のエレメント能力は健在であり、使用も可能ではある。だが、以前と違い、今の彼女達は以前までの身体能力もなければ体の修復も出来ないのだ。今腕や足を失えば、義足などを用意するしかない。そうなれば、みんなが悲しむ。そうミカは理解してしまったのだ。
「どうしたの?」
「……セレナぁ」
「え? ちょ、ちょっとミカ?」
涙を瞳一杯に浮かべながら抱き着いてきたミカにセレナは慌てる。だが、そこは一児の母となった彼女である。すぐに気持ちを切り替えると、みんなの母親役をしてきた部分を如何なく発揮したのだ。
「どうしたの? 何かあった?」
「グスッ、ミカ、もうみんなを守ってあげられないゾぉ」
「みんなを? 何で?」
「……今のミカ、前みたいな無茶出来ないゾ。だから……」
そこでセレナは理解する。ミカが感じている気持ちとその理由を。だから彼女は微笑んだ。初めて出会った時、この二人は戦っている。故にミカの変化を誰よりも感じ取っていたのだ。その純粋無垢な在り方と気持ち。それを嬉しく思って。
「そんな事ないよ、ミカ。今だってミカは、ううんミカ達は私達を守ってくれてる」
「ふぇ?」
「ミカ達が一緒にいて、みんなと笑ってくれてる事。子供達と遊んでくれたり、家事を手伝ってくれたり、そういう事だって立派に私達を守ってくれてるんだから」
「……ホントか?」
「うん、本当に。今までだって、これからだって、ミカ達は私達にとってなくてはならない家族なんだもん。今までと同じように、私達の笑顔を守り続けて欲しいな」
「みんなの笑顔……」
セレナの言葉でミカは思い出す。目覚めてから今までの思い出を。そう、彼女達は思い出が残っているのだ。スープをもらう事で思い出を必要としなくなり、更に改良を経て食事で稼働分を賄う事も併用した結果、彼女達はその日々の事を一切失わず生きてきた。
「……うん、覚えてるゾみんなの笑顔。旅行の事やゲームの事、お正月や大晦日の事も! ミカ、ぜーんぶ覚えてるゾっ! 守り方もカンペキに覚えてるゾ!」
「そっか。なら、もう大丈夫?」
「うん! ミカは大丈夫だゾ! セレナ、ありがとだゾ」
にっこりと笑顔で答えるミカにセレナも笑顔を返して頷いた。その様はまるで母娘のようであった。
一方その頃、キャロルとエルはある悲しい事実に気付きつつあった。
「キャロル、これは……」
「……そうだね。ファラ達には、辛い事になるかもしれない……」
二人の視線の先には、変化した後の四人の検査結果から推測された予測が表示されていた。そこには、こう記述された場所がある。
―――ゆるやかに元の状態へ戻りつつある、と……。