皆は何かに対して恐怖を感じることはあるか?あぁいや、持っている人は思い出さなくていいんだ。少なくとも俺はない。
さて、恐怖症というものが世の中にはある、その中に男性恐怖症というものがあるんだ…俺は男性恐怖症について調べてみた。
男性恐怖症(だんせいきょうふしょう)とは、恐怖症のひとつ。個人差はあるが、男性に触れられると強い不安感に駆られたり、男性と話すとひどく赤面したり、男性と一緒にいることに耐えられないといった病的な心理。中には男性が近づいてきただけで不安を感じる人もいる。(Wikipediaより)
と、書いてある。つまり何が言いたいのかというとだな…執灯が男に対して恐怖を抱くようになった、しかも俺以外の男に対して…
事の発端は恐らく前の強姦の件だろう。その次の日の登校時に執灯が言ってきたのだ。
「男が怖い、また襲われるかもしれない」
…とだが同時に俺は思った。
「ならなんで俺は大丈夫なんだ?」
「わからん…だが遊斗以外の男を見ると体が震えて…私の好きだった淫夢も見れねぇよ…」
「別に見なくてもいいだろ」
「うう…唯一の趣味が…」
「はぁ…お前は何も変わってないな」
(……でもな遊斗、私、お前に助けられた時のお前の顔を思い出すと…心が落ち着くんだ」ボソッ
「ん?なんか言ったか?」
「いや?なーにも?」
(遊斗の顔見るとドキドキする…これってもしかして…いやでも私男なのに…あ、今は女か…)ドキドキ
(いやいやいや!そんなわけない!)ブンブン!
「…?おい、大丈夫か?」ズイッ
「ふぇっ!?う、うん!」ビクゥ
(ち、ちちち近い!遊斗の顔がすぐそこに!)カァ///
「そうか、なら早く行くぞ」テクテク
「あっ、ちょ、ちょっと待ってよ!」
学校に着くと俺はクラス全員に執灯が男性恐怖症になったことを伝え、執灯の席を男子が少ない場所へと変えてもらった、執灯は申し訳なさそうにしていたが元の席の女子は快く変わってくれた。
クラスの奴らが優しくて良かった。
~昼休み~
「おい執灯、飯行くぞ」
「おう、あー…先行っててくれ」
「わかった」テクテク
~廊下~
「あっ、ゆ、遊斗くん」
「ん?早川さん?」クルッ
「こ、今度の日曜日のことだけど」
「あぁ、うん場所はどこにするの?」
「じゃあ駅前のAcceedでいい?」
※Acceedとは前に執灯の服を買いに行った大型の複合型ショッピングセンターである決して後付けではない…後付けではない。
「うん!じゃあ日曜日にAcceedで!」
「うん、じゃあ俺は飯食べてくるから」
~少し離れたところ~
(あれ、遊斗だ、…早川さんと何話してんだろ…?)ジッ
「…早川さん、やっぱり遊斗のこと好きなんだよな…」モヤッ
「…話に入れないし、なら先に屋上行っとこう…」
~屋上~
ガチャンコン
「……ん?あれは…」
「…」ボー
「なんだ、先に来てたのか」
「んぁ?あぁ、うん」
(なんだろうこの、遊斗が早川さんと喋った所を思い出すとこの、心の中にあるモヤモヤは…前は早川さんを応援してただろ?)
「そうか、なら早く飯食うぞ、時間があんま無い」
「…おう」
そう言って俺たちはいつものベンチに座って弁当を食べたが、執灯は終始静かに飯を食っていた。偶にはこういうのもいいかと思い、その新鮮さを感じながら飯を食った。
~放課後~
「ねえ遊斗、私さ…」
「……ん?今お前自分のことなんて言った?」
「え?私って、あれ!?なんの違和感も無く普通に私って言ってた…!?」
「まさかだとは思うが…体が女に慣れるにつれて、言葉遣いや考え方も女になっていくのか…?」
「な、なにそれ…怖いよ…わた、俺が俺じゃなくなるなんて…」
「それでも、中身は緋墨 執灯なんだろ?それは変わらないじゃないか、だから何も怖がることはないって、な?」
「うん…」
(やっぱり遊斗は優しいよ…こんな私を信じてくれる…穢れた私を受け入れてくれる…遊斗だけが…)キュン
「おっと、もう着いたか、じゃあまた明日な」
「うん、また明日ね」フリフリ
~夜中~執灯side
(遊斗のことを考えると落ち着く…遊斗の事を思い出すと、顔が、胸が熱くなる…)
(これってやっぱり…恋…だよな?)
(でも、親友だぞ?好きになるなんて…そんなこと…)ポワンポワン
『ほら、落ち着いたら帰るぞ』ニコッ
『てめえらなんかに負ける気がしねぇ!』
『もう…もう大丈夫だ、安心しろ…俺はお前の味方だ』
(〜〜~〜っ!!!)カァ/////
「もっ、もう寝る!」バサッ!
「……おやすみ…遊斗…」
夜中にいきなり月獅子です。
さぁて今回は執灯が恋という感情が芽生えました。
ここで終わったらTDN純愛なお話になるんですがねぇ…
病ませますよ?(マジキチスマイル)