風鳴翼は単独で遺跡の調査を続行していた。
手製の地図を片手に、新たな道をゆっくりと歩いていく。
遺跡内は複雑に入り組んでおり、慎重に進まねば迷ってしまいそうだと翼は思考する。
事実、今現在翼は道に迷っていた。
自作の地図に絶対の自信を持つ本人は自覚していないが。
鼠の抜け道まで記載された地図は複雑怪奇で、もはやそれを地図と認識するのも難しい。
間の悪いことに、自信十分に歩く翼を止める者がこの場には誰もいなかった。
「……む?」
翼は、ある扉を発見して足を止める。
手元の地図を見ると、そこは壁であるはずなのに。
「どこかで仕掛けが作動したのか……」
実際は見当外れの方向に翼が歩いているだけなのだが。
翼は慎重に扉を開き、中へと入った。
扉の奥は小部屋になっており、入ってきた扉以外には何も見当たらない。
風化した何かが風で舞うだけの、簡素な空間だ。
一応隠し部屋のような物が無いか確かめようと、翼が部屋の中央まで足を踏み入れた瞬間。
「――なッ?!」
バタンという大きな音と共に入って来た扉が閉まる。
罠かと後悔する間もなく、ガスのような白い気体が部屋に充満し始めた。
「くッ……!」
多少の毒であればギアを纏っている翼には通用しない。
しかし詳細不明のガスは不気味に部屋を満たしている。
翼は口元を手で覆い、姿勢を低くしてガスが止まるのを静かに待った。
数分後ガスは霧散し、部屋には翼だけが残った。
身を起そうとした瞬間、翼は異変に気付く。
「う、あぁッ……!」
体が熱い。
熱に浮かされたような頭は思考が鈍り、全身からは汗がにじみ出ている。
そしてなにより、沸き上がる劣情が止まらない。
考えるまでもない、あのガスの効果だ。
なにもしていないというのに、秘部が濡れて疼く。
最低限の吸気ですらこの有様。
もしあのガスを真正面から吸い込んでいたらと考えるだけで恐ろしい。
「ふ……くぅッ」
翼はなんとか立ち上がり、部屋から出るために扉の方向へと歩いていく。
恐る恐る触れた扉は、あっさりと開いた。
時間が経てばこの体も正常に戻るだろう。
そう思考し、病人のような足取りで翼は探索を再開する。
甘かった。
翼の奥底から沸き上がる劣情は時を重ねるごとに悪化していた。
もはや真っすぐ歩くことも儘ならず、壁に体重を預けながら進んでいる。
「……ん?」
通路の先に、翼は人影を発見した。
遺跡の宝を目当てにやってきた盗掘者だ。
遺跡の罠にやられたのだろう。
盗掘者は意識を失い仰向けに倒れている。
ゴクリ、と。
翼が生唾を呑む音が静かに響く。
通常であれば、拘束して放置するのが正常な判断だろう。
しかし翼の視線は盗掘者の、男の下腹部を凝視していた。
翼は周囲を見渡し、人影が無いことを確認すると躊躇いがちに盗掘者の衣服を脱がせ、肉棒を露出させる。
まるで数日ぶりに水を飲む遭難者のように、翼はがっつきながらその肉棒を咥えた。
「ん、じゅっ、んぐっ……!」
意識はなくとも、肉棒は刺激に反応して翼の口内で固くそそり立っていく。
汗や汚れに塗れたそれは耐え難い悪臭を放っているはずだが、翼の表情は愛おし気と言ってもいい様子だ。
雄の臭いとでも表現すべきそれを翼は堪能し、味わっている。
それだけで股は濡れ、快楽を感じるほどに。
「ぷ、はぁッ」
名残惜しそうに、翼は肉棒から口を離す。
そして自分の秘部を露出させ、仰向けで倒れる盗掘者に跨る。
そそり立った肉棒へ己の秘部を近づけ、一息に挿入させた。
「――ッ!」
挿れただけで、翼は絶頂に達した。
だらしなく顔を歪め、全身を震わせている。
「ふッ、くぅ、あぁッ……!」
そして、今の翼は一度の絶頂程度では満足できない。
腰を上下させ、肉棒が膣内を擦る感覚に翼は虜となっていた。
意識の無い男の肉棒で、翼は性欲を発散する。
「――ッ!」
肉棒から精液が注がれ、翼は再び絶頂に震えた。
膣内を満たす熱い液体を求めて、翼はさらに激しく腰を振る。
「ふッ、くぅッ……」
男から精魂尽き果てるまで搾り取って、それでも翼の情欲は収まらない。
ギアの形状はいつの間にか変化しており、翼の秘部や乳首が丸出しになっていた。
全裸に探索用の道具だけを身に着けたような格好は、いっそ全裸より淫靡と言える。
膣内を白濁液で満たしたまま、翼は次の獲物を求めて探索を再開した。
息を荒げ、鋭い瞳で周囲を見渡す姿は、まるで魔物のようだった。