聖遺物回収の命を受けた六人の装者は、踊り子に扮装しての潜入任務を開始した。
六者六様のアラビア衣装に身を包み、某国有数の資産家が開く裏世界のパーティーへと足を運んだ先で、皆は息を飲む。
案内されたお立ち台でベリーダンスを披露しながら周囲へと目を回すと、そこは現代の酒池肉林であった。
高級ソファに腰を下ろす男たちに跪いた女性が露出された肉棒を奉仕している。
手で、口で、秘部で肉棒を扱き、ある者は物のように扱われ、ある者は家具のように扱われ。
この場の空気を真っ先に理解したマリアは、ダンスの内容を変える。
流れるようなベリーダンスから、性を煽る独自のダンスに。
腰を突き出し見えない誰かにピストン運動をされているかのように上下揺れ動く度に豊満な胸が揺れ、雌としての魅力を振りまいていた。
すると、一人の男がスタッフに耳打ちをし、マリアを己の近くへと招いた。
情報を得るためにはより近くで。
任務成功に一歩近づいたマリアを見て、他の装者はほぅ、と感心したように息を吐く。
負けてはいられない。
そう思ったのか残った五人もダンスを種類を変え、己の助平さを周囲にアピールしはじめた。
響は中央に配置されたポールに上り、見事なポールダンスを披露する。
腰に巻かれた布地が舞い踊り、見事な光景に拍手が注がれるが、男の劣情を煽るよりも技術への称賛という意味合いが強い。
失敗したかなぁ。と下を見れば、翼が見事な演武を披露していた。
こちらも同じく雄々しい美しさに満ちたものであり、完成度こそ高いが雌としてのアピールには程遠かった。
調と切歌は、お互いの四肢を艶めかしく絡めあっている。
時にはフェイスベールで相手の顔を隠し、時にはスカート部分の布を捲り上げ。
そういった趣味が無くとも見ているだけで股間を膨らまさせるほど、二人の絡みは淫靡で雄の本能を刺激する者だった。
六人の中で、クリスは最も幸運であった。
小柄な体躯に不釣り合いな、豊満な肉付きと、羞恥に染まった表情。
たどたどしい初心な仕草とダンスは男の劣情を煽り、ほとんど何もしていなくても“指名”を受けた。
装者たちが潜入を開始して数時間後。
マリアは椅子に座る男の前で土下座の姿勢を取り、その後頭部に足を乗せられている。
男はマリア達装者が潜入してきたことも、その理由も理解しており、目論見がバレていることをマリアも理解していた。
故に、情報を得るために誠意ある態度を示せという無言の取引をマリアは承諾し、その結果としてマリアは頭を垂れて服従の意思を見せている。
「ッ……く、ふぅっ……!」
背後から犬に犯され、マリアは甘い吐息を漏らしながらも必死に耐えている。
動かず、己の頭をフットレストとして差し出している以上はほんの僅かな振動も許されない。
獣相手に快楽を感じているという羞恥。
声を上げることも身動きを取ることも許されない屈辱。
それら全てを噛み殺しながら、マリアはひたすら我慢を続けている。
マリアが言葉を交わさずに交渉を続ける傍らで、クリスが受けた要求は単純明快なものだった。
跪き、目の前の男へと行う肉棒への奉仕である。
上乳も下乳も露出された衣装のまま、その豊満な乳房で差し出された肉棒を挟み込む。
両手で己の乳を圧迫し上下に揺らせば、それだけで極上のパイズリ奉仕が完成する。
男は恍惚の表情を浮かべたまま、クリスの頭を鷲掴みにして肉棒を咥えさせた。
一気に奥まで肉棒を挿入すると同時に射精し、クリスの口内は生臭い精液で満たされる。
「んぐっ、んぅっ……!」
湧き上がる吐き気と息苦しさを抑え、クリスは注がれた精液を一心不乱に飲み干していく。
一滴たりとも零すことを許されず、クリスは目尻に涙を浮かべながら喉を鳴らし嚥下する。
「けほっ、あー……」
大口を開けて全て飲み干したことを証明し、目尻の涙を拭い再びクリスは奉仕に戻る。
お立ち台に残った切歌と調は、未だ二人で絡み合い周囲の見世物としての性交を行っている。
双頭ディルドで繋がれたお互いの秘部からは愛液がとめどなく流れ落ち、既に二人が複数回の絶頂を迎えているのだということを示していた。
「い、嫌……それはもういらな……ッ!」
動きが少しでも鈍れば、容赦なく二人には薬が投与される。
“この国では現状合法”なだけのそれは投与された調を快楽に狂う獣に変貌させる代物であった。
見られているという羞恥心は意識の外に消え、調は目の前で息も絶え絶えになっている親友の両腕を掴んで犯している。
切歌による正気に戻って欲しいという悲鳴交じりの懇願は、ディープキスによって口を塞がれ届かない。
「切ちゃん……切ちゃん……!」
親友の名前をうわ言のように繰り返しながら、猿のように調は腰を前後に動かしていた。
性のアピールを満足に行えなかった女。
つまり響と翼は、この場で最も悲惨な状況に陥っていた。
「ぐっ、うぅっ……!」
「ぐぅ、ぁ……くぅっ……!」
二人は並んで、悲鳴を上げながらスクワットを繰り返している。
両腕は頭の後ろに拘束され、だらしなくガニ股を開いた姿勢。
股下にはディルドが配置され、スクワットのたびに二人の膣がディルドによって犯されていく。
ディルドは普段女が自慰のために使うような男根を模した形状ではなく、あまりにも凶悪な外観をしていた。
先端部分はまだしも根元は人の腕ほどの太さがあり、無数のイボやトゲは快楽ではなく性器の破壊を目的としているかのようだ。
響も翼も、拘束されているだけで動きを強制されているわけではない。
自分の意志で、二人は腰を沈め己の性器を虐めぬいている。
その表情が恐怖で歪んでいる理由を証明するかのように、ピー、という電子音が鳴った。
「──ぎぃぁぁッ!」
バチッ、という音と一瞬の閃光。
首を絞められたような絶叫が、翼の喉から発せられた。
一定時間ごとにスクワットの回数が少ない方に、罰として電流が流される。
悪魔のようなルールのせいで、響と翼はスクワットを止めることができないのだ。
痛み、恐怖、そして相手が苦しんでいるのに罰を受けず安堵してしまっているという罪悪感。
響と翼は大粒の涙を流しながら、無様にスクワットを繰り返す。
多種多様な見世物と化した六人の装者。
その嬌声と悲鳴は止むことなく、BGMのように鳴り響き続けていた。