深夜の繁華街。
眩く照らされる大通りから路地に入り裏通りに抜ければ、そこには露出の多い服を着た若い女性が立ち並ぶ空間が広がっている。
雪音クリスはその中に紛れ、調査対象の容疑者を待ち構えていた。
空間に紛れ込むため露出過多なアメスク衣装に身を包み、スマホを弄るふりをしながら周囲に目を配る。
そして目当ての男が近くを通った瞬間を見逃さず、クリスは焦る気持ちを抑えてゆっくりと自然に声を掛けた。
「アンタ暇か? よかったらどうだ、安くしとくぜ」
体を売り慣れ、暇を持て余した尻の軽い女をクリスは演じる。
男が渋るような仕草を見せるが、クリスも引き下がるわけにはいかず男の腕へ己の胸を押し付けアピールした。
「なあ、いいだろ……? 今日は客が来なくて体が火照って仕方ねえんだ……ホテルの前にそこで試していっていいからさ……!」
クリスは男の手を引き、人気の無い路地裏へと連れていった。
膨らんだ下半身を見逃さず、ズボン越しに数度撫でると挑発的な笑みを浮かべて男を誘惑していく。
「ほら、アンタのここも苦しそうだしさ……」
チャックを下ろし、肉棒を露出させる。
懐から取り出したコンドームを装着する。
ディルド相手に練習した動きは滑らかで、自然な動きだ。
「よっ、とッ」
クリスは己の胸を両手で持ち上げると、肉棒を谷間に包み込む。
唾液を垂らし潤滑油にするとそのまま胸を上下に揺らし始めた。
「どうだ? 九十センチバストのパイズリ奉仕ッ……我慢なんかいらねえからさっさと出していいからな……? ほら、出せ、出せ、出せッ……!」
マシュマロのように柔らかく、しかしずっしりと重い乳圧に包まれ耐えきれる雄など存在するのだろうか。
男は壁に手をつきながら力の抜ける脚を支え、そのまま射精した。
「っと……なんだ、随分溜まってたんじゃねえか──これじゃあ一発で足りるわけねえよなぁ……?」
身近なスカートを捲り、パンツをずらして秘部を見せつけながらクリスは出したばかりの肉棒を見つめる。
なおも渋る男をなんとか引き留め誘導するべく、クリスは己の目的が金ではなく性であるのだという変態女を演じる羽目になっていた。
「なあ、頼む……アンタの大きなちんぽ見てたら興奮収まらなくなって濡れてきちまってんだッ……ホテル代は出すし、か、金も要らないから……アンタとセックスさせてくれ……くださいッ……!」
腕を掴み、顔を赤くして懇願する様は変態と呼ばれても仕方ないものだ。
任務のために必死になる姿は、偶発的にではあるが一定の説得力を持たせることに成功していた。
ラブホテルへと入室したクリスだが、任務は半分程度しか成功していなかった。
近場のホテルへ男を誘いこみ、待機する別動隊と共に確保する予定だったのだが、男が指定したホテルは別のSM用ラブホテルであった。
性交目的の変態女を演じている以上ここで拒否して疑われるのもマズいと判断したクリスは男の誘いに乗り、後ろ手で別動隊へ確保場所変更の連絡を入れる。
シャワーを浴びることも無く服を脱ぎ、そのままベッドへと向かいクリスは男を押し倒した。
彼女の任務は別動隊が到着するまで、男をこの場に繋ぎとめることである。
お互いに全裸になったまま、クリスは身を寄せて唇を重ね合わせた。
乳房を直接胸板に押し付けながら舌を絡ませ、右手で男の肉棒をゆっくりと扱き始めた。
「んっ……ちゅっ、じゅるぅっ……」
演技力に自身の無いクリスはこのまま会話を重ねればボロが出かねないと自覚していた。
キスで己の口を塞ぎ、前戯に夢中な性欲旺盛な変態女を演じ続ける方が時間を稼げると判断したのだ。
だから、男に位置を入れ替えられベッドへ押し倒されてもクリスは抵抗しなかった。
股を大きく開き、指で秘部を広げ肉棒を待ちわびているのだと無言のまま媚びるだけだ。
「お、お゙ぉっ……!」
ずぶり、と肉棒がクリスの秘部に挿入される。
ゴムを付ける雰囲気を作り出せず生のまま入った肉棒は一般的な成人男性の平均値を遥かに上回る太さであり、クリスは獣のような声を漏らして演技も忘れ感じてしまう。
あえて抵抗しなかった今までとは違い、快楽によってクリスは完全にベッドへ押さえつけられながら抵抗の術無く犯されてしまっている。
激しく乱暴で、雄が気持ちよくなるためだけのピストン運動はクリスの膣を蹂躙し、演技や偽物ではない本物の愛液を彼女の膣内から溢れ出させていた。
「──ッ!」
両肩を押さえつけられ、最奥まで肉棒を突き入れたまま行われる射精。
結合部からあふれ出た精液が、交尾の激しさを如実に語っている。
「はぁっ、はぁっ……や、やるじゃねえか……ちょっと休憩ッ──!」
クリスは時間稼ぎも兼ねた休息を提案するが、目の前の男は一度で萎えるような雄ではなくそのままクリスをベッドに転がし、今度は寝バックの姿勢でピストン運動を再開した。
出したばかりのはずの肉棒は一切の衰えを見せず、硬く勃起したままクリスの膣内を犯している。
首を鷲掴みにされ玩具のように扱われながら、クリスは悲鳴にも似た喘ぎ声を出すことしか許されなかった。
「~~ッ!」
これはマズい。
そう感じたクリスは男から逃げるように四肢を動かし、ベッド下に脱ぎ捨てた衣装を求めて這い動く。
無論、今更服を着るためではない。
ギアペンダントを手にし力づくでの制圧を求めての行動である。
「──ぐ、ぅぅっ……!」
しかし、男はクリスの隙だらけになった背中を追い、手早い動きで懐から取り出した注射器を彼女の首筋に打ち込んだ。
男の勝ち誇った表情を最後に網膜が捉え、クリスの意識はゆっくりと闇に沈んでいった。
目を覚ましたクリスは未だホテルの中であった。
しかし肉体は抵抗できぬようしっかりと拘束されている。
両腕は手錠でベッドに縛り付けられ、足はM字に開かれた状態でガムテープを巻かれ固定されていた。
薬の影響だろうか。クリスの意識は朦朧とし、うまく力が入らない。
男が下卑た笑みを浮かべこちらに歩み寄ってこようとも、彼女は呂律の回らない舌を動かすのが精一杯だ。
「ぁ、ゃめぉ……」
男はローションをたっぷりと沁み込ませたガーゼをクリスの陰核へと添え、擦り上げた。
「ッ──!」
その衝撃はあまりにも大きく、一撃で絶頂させられ飛んだ意識が再び強制的に起こされるほどである。
ゾリ、ゾリと一定のリズムで丹念に擦り上げられる陰核への刺激は人生で味わったことのない威力であり、薬と拘束が無ければクリスはこの場で暴れ回っていたに違いないと確信できた。
口端からは涎を、目尻からは涙を流し、愛液は噴水のように噴き出している。
止めてくれと懇願することすらできず、獣のような喘ぎ声を部屋中に響かせ、クリスは絶頂を繰り返した。
しばらくして、男の手が止まる。
呼吸を荒げ、ようやく終わったと安心するクリスの目の前に男は見覚えのある通信機器を見せびらかした。
「ぁ、ぁ……え……?」
それはクリスが隠し持っていた通信機器だ。
別動隊への連絡は未送信状態になっており、画面にはエラーメッセージが表示されている。
事態を理解できないクリスに、男はもう一つの通信機器を見せつけた。
それは男が傍受していたカメラ映像であり、そこには待機中の別動隊が連絡の途絶えたクリスへの通信を試みている映像がリアルタイムで映っていた。
全て把握されていたのだ。
分かったうえで男はクリスを弄んでいたのである。
「ぁ、あぁっ……」
事態を理解し、クリスの顔が絶望に青く染まっていく。
助けはこない。
反撃も脱出も不可能なほどに拘束され、目の前の男はニヤニヤと笑い彼女で遊ぶための性具を取り出している。
馬のサイズを再現した極大ディルド。
尿道用のイボ付きバイブ。
乳首や陰核用の吸引機。
自分がどうなってしまうのか、その想像が頭を巡った瞬間、クリスの股から愛液が噴き出し彼女は絶頂した。
完全にイクという行為を学習させられた肉体が壊れる寸前まで彼女は遊ばれ、男が飽きるまでクリスは悲鳴を上げ絶頂を繰り返すのであった。