某国の荒野、周辺に人の気配は無い岩場の影。
サンジェルマンは隠れたような場所に位置する洞窟の入口で眉を顰めていた。
「さて……どうするか」
滑らかに加工された床と壁。
明らかに人為的な手の入った洞窟を前に、サンジェルマンは虚空へ向けて呟いた。
カリオストロもプレラーティもいない単独任務中に偶然発見した洞窟。
最奥になにが隠されているのか、ここを作った者の正体と目的は。
リスクとリターンを計算していると、サンジェルマンの耳が何かを捉えた。
「──声?」
洞窟の奥から微かに響く、人の声。
それを最後の一押しに、サンジェルマンは洞窟の中へと足を踏み入れた。
いつでもファウストローブを纏えるようスペルキャスターを構え、サンジェルマンは慎重に足を進めていく。
足元は石畳に代わり、光源が無いはずの洞窟内は薄暗くはあるものの何故か照らされている。
(妙に息苦しい、閉塞感のせいか……?)
慎重に進み、螺旋状の階段を下りる。
いずれ現れると予測している罠や敵対者を警戒するが故に、サンジェルマンは気付かない。
すでに攻撃は行われているということを。
無色無臭の媚薬ガスが洞窟内には充満しており、一呼吸ごとに彼女の肉体を鋭敏に作り替えている。
階段を降りた先には無数の分かれ道が存在し、迷路のように空間が入り組んでいる。
サンジェルマンは脳内で地図をイメージしながら歩を進め、調査を続けていく。
ガスによって朦朧とする意識と脳のリソースを空間把握に割かれ、注意力は散漫になっていき。
「なッ……!」
そこを狙いすましたかのように足元の石畳が沈み罠が起動した。
左右の壁からレーザー光線が射出され、サンジェルマンを襲う。
咄嗟にスペルキャスターを起動しファウストローブを纏おうとするものの光の速さには敵わない。
だが光線は物理的な攻撃ではなく、彼女の肉体には傷一つ付いてはいなかった。
「何……? く、ぅッ……!」
疑問は一瞬。
湧き上がる衝動の正体を察知すると同時、サンジェルマンの下腹部に淫紋が浮かび上がった。
呼吸が荒く乱れ、足に力が入らない。
頬は赤く染まり、秘部が疼いて仕方がない。
「これ、はッ……」
まずい、脱出しなくては。
そう決意するサンジェルマンだったが、その決断はあまりにも遅すぎた。
不用心に踏み込んだ一歩は新たな罠を起動し、足元の床が抜ける。
落とし穴に落ちたサンジェルマンは更に下の階層へと落ちていくのだった。
落下の衝撃に備えるという常識的な判断は無意味だった。
十メートルほど落ちたはずのサンジェルマンは柔らかな感触に迎えられる。
当然、それは落下し怪我をするよりも酷い未来を約束するものであるのだが。
床と壁が触手で埋まった空間がサンジェルマンを待ち受けていた。
瞬く間に両腕を触手によって縛り上げられ、ファウストローブを纏う暇すら与えられない。
スペルキャスターは奪い取られ、抵抗しようとしても発情した体には力が入らない。
目の前に迫りくる触手を睨みつけることしかできず、全力を込めても拘束は解けなかった。
触手が纏う体液がサンジェルマンの服を溶かしていく。
人体に影響はないが、下着まで溶け落ちて羞恥によって顔が紅潮する。
「んッ、く、ぅぁ……」
むき出しになった乳首に触手がまとわりついてくる。
細かな針のようなもので刺された感触に痛みを感じると同時、サンジェルマンは何かが体内に注入されていく感覚を味わった。
苦痛の声ではなく、甘い声が漏れる。
股から漏れる愛液を触手は餌のように吸収し、活動がより一層活発になっていった。
注入された何かの成分がサンジェルマンの肉体を作り替え、豊満であった胸がより一層大きく膨らんでいく。
触手に強く締め付けられると乳首からは甘い母乳が噴き出し、赤子が吸うように周囲の触手は母乳を吸収していった。
「お゙、お゙ぉッ……!」
喘ぎ声を漏らし、サンジェルマンは絶頂した。
噴水のように愛液をまき散らし、だらしなく涙と涎を垂れ流す。
愛液と母乳を餌に触手はより一層激しくサンジェルマンを凌辱する。
「や、止め、助け──!」
助けを求める声は届かない。
意識を失うまで絶頂を繰り返し、サンジェルマンは誰も居ない空間で嬲られ続けた。
「ん、んぅ……」
どれだけの時が立ったのかわからないころ。
意識を取り戻したサンジェルマンは、跳ね起きるように周囲を確認した。
触手の姿は無く、床は石畳に戻っている。
周囲には洞窟に似合わない近代的な機械が立ち並び、怪しい音を立てて稼働している。
ふぅ、と安堵したのは一瞬、すぐにサンジェルマンの表情がは凍った。
助かったのではなく、触手によってここに運ばれたのだと理解してしまったからだ。
四肢は完全に拘束され、身動きが取れない。
周辺の機械から伸びるケーブルは己の元、そして眼前へと伸びている。
眼前には二人の女性──カリオストロとプレラーティの姿があった。
二人はサンジェルマンと同じように拘束され、今も絶頂を繰り返していた。
こちらを認識できないほどにイキ狂い、吸収されたエネルギーでこの洞窟そのものが稼働している。
「あ、あぁ……」
己の身に、すぐ先に訪れる未来。
それを眼前に提示され、彼女の心は折れた。
機械音が響き、サンジェルマンの股下に無数のイボが付いたブラシが近づいてくる。
何が起こるのか理解すると同時に機械は稼働し、彼女の秘部を回転したブラシが磨き上げた。
「──ッ!」
声にならない悲鳴。
それを塞ぐように酸素マスクのようなもので顔を覆われ、媚薬ガスが呼吸器を満たしていく。
乳首には吸引機が装着、母乳を吸い上げると同時に豊胸作用のある薬品が注入される。
陰核には感度上昇の注射が打たれ、風が吹くだけでも絶頂するほどに鋭敏に仕立て上げられた。
拘束された肉体は絶頂で力が入らず、助けを求める声すら上げられない。
機械による責めは容赦も慈悲もなく続き、気が狂いかけると首筋に薬品を打たれ無理矢理正気を取り戻させられる。
死ぬことも狂うことも許されず、ただ無限に絶頂を繰り返す。
次の餌を捕らえるためのエネルギー源として、彼女は快楽に溺れ続けるのだった。