戸山香澄
所属:花咲川二年 ポッピンパーティボーカルギター
頭に角を生やした女子高生(本人曰く星を模した髪型との事)
高校デビューの際にたまたま迷い込んだ流星堂で推定五十万はいくであろうギターを数百円で買い占め、仲間を集めてバンドを作った。
元気いっぱいで人懐っこいバカだが、一時期、歌えなくなるなどナーバスな所もある。
それでもピンチにはリーダーシップを発して活躍するのはリーダーか。
めい探偵になって助手のはぐみと大悪党を捕まえた事もある。
車に乗った一行はそのまま船着場に来た。目的の船に乗る最中に花音が迷子になるアクシデントが発生したが何とか時間通りの船に乗る事が出来た。
「何とか間に合いましたね……」
「皆、ごめんね……」
息を切らしながら呟く有咲に花音は申し訳なさそうに皆に謝る。
「いいのよ花音、こうやって間に合ったのだから」
「香澄ちゃんも、案内してくれてありがとうね」
「いいですよ! はぐが花音先輩の事を色々教えてくれていたから、私も協力出来ましたし!」
「ふふ、それじゃあ今日と明日は香澄ちゃんに頼っちゃおうかな?」
「はい! 任せて下さい!」
得意げな顔で自信満々になっている香澄に花音は微笑むのだった。
数時間後、船はついに目的地に着き五人は船から降りて船着場を出る。
そこで四人はその島の日常、普段では非日常じみた光景を見た。
「んんー……はぁ……!」
有咲は腕を上に伸ばし体をパキパキと鳴らす。
「有咲! 有咲!」
「何だよ?」
「あの人を見て! 裸だよ!」
「はぁ? そんな訳……」
香澄がまたふざけているのかと思いつつ彼女が指を指す方向を見た。
「なっ……⁉」
道行く女性の姿に有咲の台詞が途切れる。千聖も花音も両手で口をふさいでいる。
その姿にこころ以外は圧倒され言葉を失う。
「こ、こころちゃん。ここって一体……?」
「そういえば、ここって裸で過ごすのがルールだったわね」
「ふえぇ⁉」
「だ、誰よ……そんな規則を作ったのは……」
「確か、島を作った人だったわ。名前はカ……」
「き、聞いてねーぞ!」
変わらず笑顔のこころに対し花音、千聖、有咲がそれぞれ思った事を吐き出す。
「こころちゃん、前にも来た事あるの?」
「ええ、今回で二回目ね! 去年は美咲と一緒に来たわ!」
「あっ……」
「花音?」
思い当たる節があったのか花音が一言漏らす。
「そういえば、美咲ちゃんを誘った時、妙によそよそしかったような……?」
「ああ……」
何かを察した千聖も言葉を漏らしつつ、周囲を見渡す。
その時、向こうは気づいていない様だが千聖は一組の男女が全裸で道路を歩く姿を見つけた。
「あれは……!」
「千聖ちゃん、どうしたの?」
「い、いえ何でもないわ」
千聖は花音に問題なしと返しつつ先程の女性の事を考えていた。
(あの人、確か話題の若手アイドルの人だったわよね……。驚いたわ、まさかここで見かける事なんて……)
「それでこころん、これからどうするの?」
「まずはホテルに行きましょう! それから皆で海に行くの!」
「いいね! 早く行こう!」
「お、おい! 香澄!」
早くもこの環境になれた香澄は既にノリノリでこころとホテルの方へ向かい二人もそれを追っていくのだった。