白鷺千聖
所属:花咲川三年 パステルパレットベース
薄い金髪にロングで三つくらい顔がありそうな女。
リアリストでパスパレに利用価値が無ければ、適当言って辞めようか考えていたほど、今では彩から夢を与えられ大事な場所になっている。
花音とは呼び捨てにするほど仲が良く、幼少期から因縁のある薫には辛辣。
こんな大人な雰囲気を醸し出しているくせに身長はメンバー内最小の152㎝、有咲と同じ背丈である。
その正体は、魔女ローズチサト。名前を馬鹿にすると殺しに来る。
「有咲、こっちこっち!」
二人を追ってビーチにまでやって来た有咲達を見つけた香澄は手を振って自分達の場所をアピールする。
「待っててよかったよ! こころんが有咲達が来るまで待とうって言うからさ!」
既に全身を余すことなく晒す香澄、こころに対し三人はバスタオルを巻いて体を隠していた。
だがこころはそんな事は気にせず疑問を当てる。
「三人共、顔が赤いわよ?」
「もしかして有咲、緊張してる?」
「し、してねー!」
「あらそうなの? もしかして風邪かしら?」
「どう考えても違うだろ! 恥ずかしいんだよ、こっちは!」
「でも、三人共その恰好じゃ楽しめないわ」
そう言いながらこころが花音と千聖に近づいていく。
「だから……」
「こ、こころちゃん……?」
二つの手で二人の身体を隠している布を掴むと思い切りはぎ取った。
「えいっ!」
「きゃあああああああああああ!」
二人同時に悲鳴を上げると香澄も有咲の方を向く。
「ほら、有咲も脱いで脱いで!」
香澄が有咲のタオルを掴んで引っ張ってくるものだからか叫ぶ。
「分かったから触るな!」
タオルを掴む手を引きはがし、改めてタオルを握る。
「……」
有咲は勢いよくそれを剥がし裸体を見せると、タオルを砂に思い切り叩きつけた。
「こ、これでいいか⁉」
「うんうん。有咲、似合ってるよ」
「裸に似合うも似合わないもねーだろ!」
顔を真っ赤にして香澄から目を逸らす。
逸らした先には、両手で身体を隠す先輩二人。
花音にいたっては涙目だ。
「えっと……花音先輩大丈夫ですか?」
「ふぇぇ……」
「……こころちゃん、これはちょっとやり過ぎじゃないかしら?」
こころの自由人ぶりに流石の千聖も笑顔で声のトーンも変わっていないが、妙に圧をかける。
「そ。そうだぞ。弦巻さん、花音先輩にそれ、返した方がいいんじゃねーか?」
それに一早く気づいた有咲がこころに忠告を流す。
「ち、千聖ちゃん、有咲ちゃん。大丈夫だから、私は大丈夫だから……」
二人の必死な姿に、花音は大丈夫だと作り笑いで両手を広げる。
「む、無理しなくてもいいのよ……」
「それならよかったわ!」
こころはそれを知ってか知らずか、元気よく返す。
「よし、有咲泳ごう! ていうか、教えて!」
「はぁ? 何でだよ?」
「だって私、泳ぐの得意じゃないし……」
香澄と話しつつ有咲は足元に捨てられた自分のバスタオルをチラリと見ると、香澄に視線を戻して話す。
「捨てたタオルとか誰が見るんだよ?」
「別にいいんじゃないかしら? 皆で遊んだほうが楽しいわ!」
酷くあがく有咲に香澄がしがみ付く。
「ねぇ~、有咲も一緒に行こうよ~」
「とにかく! 私はここから動かねーからな!」
有咲は心から叫んだ。