※この作品はR-18です。

異世界転生したら、長身グラマラス女軍人なヒロインに死ぬほど愛されている件について   作:KeI77777

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幼少期編最終話 ~ステータスと、プレゼントと~

「--では、水晶に手をかざして・・・・。そう。・・・ああよく頑張ったね。」

アンジュが教室内にて、自身の子供たちのステータスを測り見ていく。

この世界においては、ステータスがすべてであり、

高ければ高いほど強さを得ることができる。

 

2000年前。このアクライア大陸において、世界の命運をかけた戦いがあった。

世界を滅ぼさんとする"破壊神"アルバスと、それに従う十人の"魔人"。

それに対して、"十王"と呼ばれる超越者たちと、それを支えた創造神、"女神"アクライアとの闘い。

のちの歴史において、"神話大戦"と語り継がれる伝説である。

 

これらの戦いに身を投じた者たちは皆、高いレベルであり、

かつ、高位の"タレント"と呼ばれる能力を持っていた。

 

通常であればレベルは最高でも50程度までであり、

そこから先は伝説上の人物、生物でしか到達しえないレベルである。

 

例えば、一般人のレベルは大抵、3~5程度。

闘いに身を投じて10レベルといった人間たちばかりである。

その中のより選りすぐりのの者たちは、次の段階に進む。

 

この物語の主人公、エド・マークスも自身の能力を確かめるため、

水晶に手をかざす。

すると、エドのパラメータが空中に表示される。

 

エド・マークス

 

Lv 4

タレント 体術2 魔力操作2(無)

 

これと言って変哲もない、どこにでもいる少年のステータスが表示される。

はあ、と軽くため息をしつつも、エドは自身の席に戻り、

入れ替わるようにルビアがアンジュの近くまで歩み、

手をかざす。

先ほどのエドと同じように、パラメータが表示されるが、

それまでとは桁が違った。

 

ルビア・ファーガス

 

lv12

タレント 剣術3 魔術(炎)3

 

まだ10歳程度の少女だというのに、そこらへんの冒険者はもとより、

傭兵よりも強く、このまま戦いに出てもまず死にはしないであろう才能を彼女は持っていた。

ふふん、と胸を張りながら自身の実力に対して自信を持ち、

そしてエドの席まで近づくと、首元に抱き着きながらニコニコと笑う。

 

「エド!!私すごいだろ!!?すごいだろ!!?」

「ああ・・うん・・。ちょっとこっちが落ち込むくらいには・・・。」

「えへへ・・・。」

純粋な子供のじゃれつきに対して悪態をつくこともできずに、

ただただ、陰ながら努力していてもここまで差があるんだな・・・と背中を陰らせ

、エドは肩を落とす。

多少鍛えている自負があり、もう少し成長しているものかと思っていたが、

それはしょうがない。

自身はまだ子供の肉体であり、目の前の紅い少女が規格外すぎるだけなのだと

考え直し、気を取り直した。

 

彼らと同じクラスメイトである少年、少女たちもレベルは高くてせいぜい5。

持っているタレントレベルも2がいいところであった。

だが、これと言ってそこまで落ち込んだりもしておらず、

むしろ毎年確実に実力が伸びていることを喜んでいた。

 

「まあ、仕様がない。・・・ああ、そういえば、俺、村長のところに行かなきゃだから。」

「ええ?もっと一緒にいたいぞ・・・。」

「ごめん。・・・明日は一緒にいてあげるから。」

「本当か!!?わーい!!お父様に言っておかないとな!!」

うきうきと目に見えてはしゃぐルビーと対照的に、

エドは、あのおじさんルビーが俺になつくようになってから怖い顔を時々するんだよなぁ・・・と手で目元を抑えながらその原因について考察する。

 

オーガから辛くも生き残った二人。そして、ルビアを助けたエド。

それからルビアはいつもエドの後ろをくっついていくようになり、

気が付けばクラスでも付き合っている、と噂されるようになっていた。

 

ルビアの父、ブル・ファーガスは自身の娘が死にかけたと聞き、

顔を青くさせ、その後、エドによって助けられたことをしり、

エド、そしてエドの家族の家まで訪問し、謝罪と感謝の言葉を投げた。

ルビアはブルによって叱られ、正座で1時間説教をされた。

娘にはことのほか甘いブルも、さすがに命の危険とあっては黙りはせず、

自身の妻がにこやかに微笑む横で、家長としてあるべき姿を示した。

 

その結果、お転婆であるところは変わっていないが、

ルビアは他のクラスメイト達とも話すようになり、

孤立した状態から、知り合いが数人できるところまで変化した。

 

エドに取ってもそれは嬉しい変化だったが、

それでもこうも好意を示されたことがなかったため、

それをどう受け取るべきか判断できずにただただ、ルビアに押されるまま困惑の表情を浮かべ、あちこちへ連れていかれていた。

 

(・・・まあ、明るくなったんだし、きっといいことなんだよなぁ・・・。)

自身の横で、目に見えて笑顔を浮かべ、明日は一体どうしようと考えるルビアの横顔を見て、彼はそう思うことにするのだった。

 

 

 

「・・・・・村長?」

「・・・・・。」

 

エドが村長の住んでいる家を訪ね、扉を開く。

ぎぃ、と木の作りの扉が内側に開かれ、中には気の丸いテーブルがあり、

その横では安楽椅子で座りながら、こく、こく、と首を軽く揺らし

寝ているであろう村長の姿がエドに見えた。

 

「・・・おお。エドか・・・。少し・・・まどろんでいたよ・・・。ほっほっほ・・・。」

ふああ、と軽くあくびをしながらあごひげを右手でさすりながら、

懐かしそうに眼を細め、何かを思い浮かべる村長。

エドもいい夢をきっと彼が見たことを想像し、

そして自身が呼ばれた要件について切り出し始める。

 

「そういえば、俺が呼ばれた件って・・。」

「---エド・マークス。」

フルネームで呼ばれ、それまでとは違う鋭いまなざしを向けられたエドは、

直立の姿勢で気をつけをする。

真面目な話をする。それも、たぶんオーガと遭遇した時のことだろうと、

エドはあの時のことを思い浮かべる。

 

「----君は年齢の割に、どうも大人びているようじゃな。」

「・・・・・。」

ぎくり、と核心を突かれ、エドの心臓が軽く飛び跳ねる。

かすったところではない、大当たりの事実について、

自分以外誰も知らないはずのことを見抜かれて、

エドは額に汗を軽くにじませ、右手に握りこぶしを作る。

 

 

「ほっほっほ。大丈夫じゃよ。それについてどうのこうの言うつもりはない。

・・・さて、こっちが本題じゃが。・・・ちょっと待っておれ。」

「??」

そう言って、村長が家の奥に消えて、エドが待ちぼうけを食らうこと1分。

何かを手に抱えた村長が戻ってきて、それに気が付いたエドが首を傾げ、

不思議そうな表情で尋ねる。

 

「・・これ、何ですか??」

「・・・ほっほっほ。おぬしは剣よりもこういう装備のほうが合うようじゃからな。・・・これも天のめぐりあわせなのかもしれんな・・・・。」

「・・・籠手?」

「良く知っておるのう。」

それは、銀色の金属と、黒の革が融合した籠手であった。

まだ子供であるエドの手には合いそうもなかったが、

村長はそれをエドに差し出し、着けるように促す。

 

「・・・・えーと?」

「ほっほっほ。・・・・儂からのプレゼントじゃよ。・・よくぞ、少女を護り切った、エド・マークスよ。」

「あ・・・・。」

それまで眉間にしわを寄せ、鋭い目つきでにらむようにしていた視線を解き、

ほほを軽く動かし、ほがらかに笑いながら村長はエドの頭をなでながら褒める。

自分の孫にするように、彼は自然とそうしていた。

 

「・・・・ありがとうございます。・・・じゃあ、着けてみますね・・・。」

村長から受け取った籠手を両手に着ける。

エドの体にはやはり大きかったが、着け切った瞬間、籠手が軽く白の光をまとい、

彼の手足に合った大きさへと変わっていく。

普段あまり動揺しないエドも、そのギミックに目を輝かせ、感嘆の声をあげる。

 

「おおおお・・・!!」

「ほっほっほ。すごいじゃろ?・・・それをおぬしにやろう。使い続ければ慣れるはずじゃ。」

「ありがとうございます!!」

籠手を着けたまま軽くパンチを空中にうつと、明らかに先ほどまでよりも力が湧き上がってくるような感覚を感じ、何度も何度もシャドーボクシングをする。

 

「おおおお!?なんか、動きの切れが良くなった気が・・・。」

「ほっほっほ。・・・ちょいと、訳アリの品でのう。使用する際に魔力を消費して装備者の能力を引き上げているんじゃよ。・・・まあ、使いこなすには修行が必要じゃがな。」

「大切にしますね!!」

「・・・ああ、あともう一つ。」

「?」

籠手をもらってテンションがあがっていたエドは、村長がつぶやいた言葉を

聞きとる。

 

「--わしの名前は、"ザルドルフ"。・・・もし、将来この村を出て、都会に行くことになったらこの名前を出すとよい。伝手が聞くところなら、多少の優遇はしてくれるはずじゃからな。」

「・・・はあ。」

ぽり、ぽり、と右手で頭を掻きながらエドは村長の本名について頭の中に疑問符を浮かべた。

知り合いではないが、どこかで聞いたような名前だと。

 

「--さて。儂は自分の武器を研がねばならんのでな。今日はもう帰りなさい。」

先日、オーガを切り殺した時の青いナイフを懐からちらりと出して、

エドに見せると、それだけいって家の奥に戻っていってしまった。

 

(・・・ざるどるふ・・・。まあ、きっとまたどこかで思い出せるだろう。)

そう判断して、彼は村長、ザルドルフが消えていった方角に一礼をし、

帰宅するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




エド・マークス(幼少期)

Lv 4
タレント 体術2 魔力操作2



ルビア・ローズ(幼少期)

lv12
タレント 剣術3 魔術(炎)3
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