アクセル街に帰ってくる。
時間が時間なので、人通りも少なくなってきていた。外で元気に遊んでいる子供達の姿も見えない。まあ春や夏ならこの時間でもまだ人通りは多いだろうが、冬ということでどうしても昼を過ぎると外を歩く人は減る。
めぐみんも歩けるようになるまで回復したので、めぐみんとゆんゆんは俺の隣を今歩いていた。今日の仕事はひとまず終わりだ。めぐみんは軽いとはいえ、流石にあの距離を運んでくると俺の腕には痺れがあるし、疲れた。もう夕方だが、家に帰ってゆっくり休もう。
築十八年。二階建て。一軒家に!
台所。暖炉。応接間。リビング。もちろんトイレと大きめの風呂もあって、そして部屋が四つもある家! そこの一国一城の主! いや実際には三人で買った家なんだが。
ほんと、三百万でこんな良い家を買えるとは思わなかった。王都に移り住んだ冒険者が元々使っていた家らしいが、長らく買い手がつかなかったらしい。本来なら四百五十万エリスでもおかしくないぐらいの優良物件だ。
今日は俺の上級職祝いに帰ってゆっくり風呂に入って、シュワシュワでも飲んでパーとやろうかなと思って歩いていたら、俺だけが呼び止められた。
「もしかして――君はミシマじゃなかろうか?」
誰だ? ここでは基本下の名前で呼び合うことが多いし、俺の上の名前を知っている人間なんて限られているんだが。
「僕だよ僕!」
そう自分を指さすのは、茶色の髪に青目の男だった。顔は男前。やたらゴテゴテした青色の鎧を着こなし、腰には立派な剣をつけている。ゲームの勇者といった格好である。
んん? こんな知り合いいたっけ?
頭の記憶を探ってみても、少なくともこの世界に来てからは見覚えがないんだけどな。でも引っかかるものがある。これだけ特徴的な顔だ。どこかで会った気がする。鎧のせいでわかりにくいだけで。
そうだ。こっち来てからは会ってないだけで、もしかしてこっち来る前に会ってる?
俺の記憶の中で、彼の鎧が剣道着にすり替わる。
「もしかしてなんだけど……ドクラゲ君!?」
「違うよどこのどいつだよ!」
キレの良い突っ込みをする俺の記憶ではドクラゲ。ミホトケだっけ? いやそんな徳高そうな名前ではなかったよな。
しかし、一度出会っただけの相手の名前をしっかり覚えている方が稀だと思う。でも向こうは覚えているみたいか。
「違かったか。とにかく格好いい名前とは覚えていたんだが」
「それが君にとっての格好いい名前なんだね……。トゲトゲしすぎる名前だと思うけど。……まあ、こうして自己紹介するのは初めてか。僕の名前はミツルギキョウヤ。なんにしろ微かにでも覚えていてくれて嬉しいよ」
そう言うとキラーンと歯を出しながら爽やかに笑う。
うーん、俺もめぐみんのネーミングセンスに幾らか毒されてきているのかもしれない。
目の前の剣士。明らかに日本離れした容姿の彼は、俺と同じ日本からの転生者だ。
俺も茶髪がかった黒髪だが、青い瞳ってなんなんだよと思う。外人の血でも入っているのかな。
気安げに話しかけてくる相手に警戒しているゆんゆんは、小声で俺に聞いてくる。
「あの……ユウスケさん。あの人知り合いですか」
知り合い。まあろくに会話したことないが、一応そうなるのかな。
俺は昔、彼と対峙した時のことを思い出していた。
「まあ少しだけな。昔この人と剣の大会みたいなので当たったことがあってな」
「――その試合は当然キョウヤが勝ったのよね!」
唐突に知らない人の女の声が加わる。
彼は一人と思ったが、よく見れば彼にくっつくように少女が二人いた。
どっちもやたら服を着てない。
ほぼ丸出しじゃねという格好である。
緑髪のポニーテールの子は剣を腰にさしていることからも剣士か戦士辺りだろうが、胸はタオルみたいな面積の布で隠してるだけ、下にいたっては前垂れみたいなのオンリー。痴女だよなこれ? 俺の世界だと一発補導もありえる。
もう一人の赤髪の方は巨乳で、おへそは大胆に露出しているが上は少しマシで、下も一応ミニスカートをはいている。ミニというかミリといっていいほど短いが。どんな緩やかな階段でも先に昇られたら確実に下着が見える短さだ。
痴女度は緑髪に比べて三割減といったところか。
この世界、エロい格好の人は多いが、いくらなんでも戦士っぽい子があまりにも変態的な格好すぎない? ……もしかしてこの男、パーティーに露出を強要している変態なのだろうか。
見かけは格好いいのに、俺クラスのクズ野郎の出現に汗が出てくる。
なんだか心配になって後ろにいてるめぐみんとゆんゆんを見ると、めぐみんは少し顔色が悪かった。……まだ体力は戻ってないか。
「ゆんゆんはめぐみんを連れて家に帰っていてくれないか? めぐみんはまだ疲れているみたいだから」
「えー。私としてはユウスケの知り合いということに興味はあるのですが」
「私も……あまりユウスケさんって自分のこと喋りませんし。ちょっと……興味が」
もじもじとするゆんゆんはエロい。露出度では負けているが、エロさでは勝っているといえよう。
「知り合いといってもあまり喋ったこともない仲だよ。疲れてるだろうから帰った帰った。ゆんゆん頼むわ」
まあ本当に一度試合しただけの相手だ。彼とかわした言葉は試合でのみ。構えの気合いの声と打ち込む瞬間の声だけだ。
俺の事はろくに知っていないだろう。
素直に頼めばろくに断れないゆんゆんは、自分も気になっていたが俺の言葉に従ってくれた。めぐみんの腕を掴んで引っ張る。
「……わかりました。めぐみんが疲れてるなら……。今日は記念すべき日なのでご飯作って待ってますね。ユウスケさんのために私腕によりをかけて作っちゃいますから! えっと……カツラギさん? 失礼しますね。さあめぐみん帰るわよ。そんなだだをこねず足を動かして」
「うーむ……仕方ありません。今日のところはこれぐらいにしておいてあげます。しかし! 次会った時はそうはいきませんからね! 震えて待ってなさい」
どんな捨て台詞だよ。
ちなみにゆんゆん苗字間違えてるからね。ミツルギだ。俺も人のこと言えないが。
ゆんゆんはキョウヤ達に行儀よくぺこりとお辞儀をしてから、めぐみんを引っ張って帰ってくれた。
別に積もる話はないから長話にはならないだろうけど、めぐみんは早く帰して休ませてあげたい。
――それに転生者同士。あまり誰かに聞かれたくない話だからな。
「え、キョウヤが負けたって!?」
「キョウヤがか!」
向こうはなにやら盛り上がっている。
キョウヤはその二人に人受けの良い笑顔を見せながら、肯定する。
「僕だって負けることはあるさ。でもその試合は惨敗だったからね。あの時に背負った負けは、僕の記憶に色濃く残っているよ」
なんで嘘を少女達に吹き込んでいるんだと、俺は慌ててそれを否定する。
「いやいやいや。それは記憶違いじゃないか。紙一重って感じだっただろう。だから俺の記憶にも残っていたんだぞ」
この男と出会ったのは去年。俺がまだ死ぬ前。日本にいた頃、インターハイでだ。
全国大会に出場した初戦で俺とキョウヤはぶつかった。
まあ俺が優勝したんだから当然俺の勝ちで終わったわけだが、剣の才でいうならそれほど差はないと感じた。
彼は間違いなく強敵だった。
自分が勝てるという自信が、彼の剣をいっそう鋭くしていたと感じたのを俺は覚えている。
体を怒りに震わせながら、赤色の巨乳の人が俺に強く指をさしてくる。
「こんなブサイク――ってわけではないけど……うん。そこそこ! そこそこ程度の顔の男がわたしのキョウヤに勝ったって言うの! 信じられない!」
「どうせ卑怯な手を使ったに決まっている。卑怯者に違いない」
「そうね!この角度で見たらこいつは卑怯者の顔しているわ! 卑怯! 卑怯!」
「この卑怯者よ! 恥を知れ」
あ、当たっている!
いつもは真面目そうな顔していると言われる俺だが、ドンピシャに当てられた。ぐうの音も出ない正論である。いやもちろん剣道の戦いで卑怯なことをしたわけではなく、この世界に来てからの俺の行いが卑怯と罵られて当然のものだった。
痴女な服をきた少女二人から罵られてタジタジになる。
それをキョウヤは苦笑しながら、彼女二人の頭の上にポンと手を当てて抑える。
「……過去は紛れもない事実だよ。僕はあの時彼に正々堂々と勝負して負けた。でも過去は過去。今やったら僕の方が強いのは確かだろうね。だから君達もおさえてくれ」
そこからの撫で撫で。
両手が彼女たちの頭の上を移動する。
「ふにゃー。……キョウヤがそう言うなら」
「……うん、今だったらキョウヤが勝つのよね」
腰砕けになっている少女たち。
……どんな頭撫でだ。
もしかしてあいつ。
頭を触るだけで性的快感をもたらす能力を授かったのだろうか。そういえば、アクア様のチート一覧でもそれっぽいのが載ってたような気がする。
ナデポ。起きている相手の頭を撫でることで相手の好感度を上げる能力。ただ撫でるという行為自体、相手が嫌なら普通に好感度が下がるので、ぶっちゃけ気軽に頭を撫でさせてくれる気心の知れた相手にしか意味がないというそれ必要? という能力。
彼はどこぞを見つめて瞳孔開いてそうな少女達を放っておいて、俺に顔を向ける。本当にイケメンだ。
「僕の今の職業はソードマスターなんだけど、ユウスケでいいかな。君の職業はなになんだい」
「いいぞ。俺もキョウヤと言わせてもらうから。奇遇だな。俺もソードマスターだ」
「さすがだね。それでこそチャンピオンだ」
ソードマスター同士がアクセル街に対峙している。片方は今日なったばかりの初心者マスターだが。
かなり珍しい光景だろう。アークウィザードはあの二人のせいでよく見る光景だけど。
彼はおもむろに近づいてきて、小声で話し始める。
「……しかし、君も死んでいたんだね」
「いや、本当だよ。世界は狭いというか俺らの運が悪いというか、でもある意味良いというか。こんなこと聞いたら失礼にあたるかもしれないが、ミツルギの死因はなんなんだ」
「家族の人になら失礼になるかもしれないけど、本人に死因を直接聞くのは失礼になるのかわからないね。……まあ僕はちょっとした事故だよ。車にはねられそうな女の子を格好良く助けようとしたら、恥ずかしいことにはねられてね。女の子は助かったからいいんだけど」
「立派だよ立派! 恥ずかしがることなんてなにもないだろ。俺なんてこけて頭打って死亡だぞ」
「え? 君が!?」
あまりの恥ずかしい死因だからか、キョウヤは大げさに驚く。
「笑ってくれても構わないぞ。俺も自分のみっともなさにむしろ笑ってすませたいぐらいだわ。笑ってくれ」
「笑わないけど……君がそんなことするなんて。僕の中ではそんなことしないイメージだったから……」
「うん? どういうイメージだよそれ。自分でいうのもなんだが、俺は結構おっちょこちょいだからな」
何故か俺はしっかりしている風に取られるが、実際はそうでもないと思っている。
事前準備をするのが好きで、細かい作業が好きだからそういう目で見られるのだろうか。
それにしても、彼の俺のイメージは、ちょっとおかしくないだろうか。先ほど女の子達に話していたのもそうだが、俺を凄いやつとでも勘違いしているのかもしれない。
しかしどう訂正していいかもわからないので、俺は彼の仲間のことを言う。それと、いまだに放心状態なんだが、大丈夫なのあの子達。
「話はかわるけど、あの二人のどっちかはキョウヤの彼女なのか? 二人とも可愛いと思うし」
実をいうと案外俺はこういう恋話が好きなのだ。
ドラマとかはそんなに興味がないが、身の回りの恋愛話には興味がある。周囲が誰とくっついているとか、なんか気になる。
キョウヤはどうしてか困ったように頬をかいた。
「二人とも彼女ではないよ。僕のパーティーの仲間さ」
「え? 違うのか?」
あそこまであからさまに好き好きというオーラ出しているのに。
片方は私のキョウヤとまで言ってたのに。あれで付き合ってないのは不思議でしかない。
「僕の好きな人。いや――憧れている人は」
目の前の男は、視線を空に向ける。
ここにはいない。会うこともできない。そんな遠い遠い果ての距離を感じる彼の意思。
「アクア様だからね。仲間の二人は……前にモンスター相手にピンチなところを偶然通りがかって助けてね。そこから頼まれて冒険の仲間としてやっていってるのさ」
そういえば、こいつも転生者だ。
アクア様に新しい命を貰った人間か。俺と同じアクア様に大恩がある一度死んだ日本人。
キョウヤはそう言ってから更に俺に近づく。いや、こいつ近づきすぎてないか。近い近い。息が吹きかかる場所まで来るなよ。
「……それで君のチートはなんだろう。僕のはこの魔剣グラムだけど」
それが俺と出会って一番知りたかった事柄に違いない。今までと違って声に真剣さがこもっている。
ああ、こいつがグラムの保持者か。下級神さえ倒せるという神器。あのチート一覧でも一際強力な魔剣である。え……ということはあの頭撫では能力でもなんでもない?
俺はどう答えたものか悩んだが――なにも素直に言うこともない。
時を止める神器なんていうのは、怪しまれるだけだ。だから、俺は口から出まかせを言うことにした。
「俺はチートは貰ってない」
「まさか! 君も神剣か魔剣か貰っただろう!」
耳が痛い。こんな至近距離で叫ばれるとキンキンする。
「いやでもほら。この剣見たらわかると思うけど、ただの剣だぞ。防具もこの通りそこら辺で売ってるものと大差ない」
そう言いながら剣を見せると、彼は俺の剣を奪い取って何度も確かめるように見つめたり触ったりする。しかしいくら調べてもアクセル街にしては良質な剣ということがわかるだけだ。だって実際そこら辺で買った剣だしな。
何の変哲もないとわかったのか、その剣を俺に渡してくる。
武器系のチートは貰ってないしね。
「本当だ……。君は本当に何もなしでこの異世界に来たのかね」
「それも面白いかなと思ってな。まあ今のところなんとかなってるし、なくてもやっていけないことはないぞ」
「これが……僕と君の差か」
大嘘である。
よくもまあこれだけ嘘をペラペラと喋れるなと自分でも思う。だが、この時計は戦闘では殆ど使ったことないのは事実だからな。まるっきり嘘でもないというのがばれにくいところ。
あくまで戦闘は、俺の勘と今まで培ってきた経験でやっている。これに関しては嘘ではない。
なんだか落ち込んでいるキョウヤを見ていると悪いなという気分になってくる。
そう思いながら、俺はとあることをしようとしていた。
エロである。
むろん、キョウヤにエロいことしようというわけではない。確かにイケメンとは俺も思うが、そういう趣味はない。
落ち込んで下を向いているキョウヤ。人通りは少ない。こちらを気にしている人はいない。俺はキョウヤの鎧が含む体によって死角になるように調節してから――神器を押した。
時間が止まる。それは同じ神器持ちのキョウヤだろうと例外ではない。
彼が魔剣グラムによって戦闘では無敵を誇るように、俺も制限時間付きで無敵になれる。
なぜ時間を止めたかというと、痴女二人がどうしても気になっていたからである。キョウヤの恋人ならなんとなく手は出したくないが、そういうものではないらしいし。
あの賢いめぐみんとゆんゆんがいたら絶対にやらないことだが、時間を止めての悪戯タイムである。あいつらの前ではこんな雑な時間停止はしない。知力高すぎるんだよ。うかつな行為はマジでばれかねない……。
「今日は七日か……」
しかし、この前三十日を過ぎて月が代わり、制限時間は七分しかない。
まあ七分ではろくにできることはないが、とりあえずやれるだけはやろう。
俺はいつものように位置を覚え、ひょいひょいと足取り軽く二人の少女の前に移動する。名前は知らないので髪の色にちなんで――緑痴女と赤痴女と呼ぶか。
戦士風のポニーテールでやたらエロい格好している緑痴女。
長い髪をくくっているキョウヤに特に甘えていたのが赤痴女である。
「気になってたんだが、この前掛けの下はどうなっているんだ」
俺は緑痴女の前掛けを上げる。そこにあるのは下着だ。一応はいてるのね。ノーパンのマジで危ないやつではなかったか。といっても紐パンでその下着の面積は小さい。充分痴女である。
前衛職らしく絞られた肉体といいたいところだが、そうでもない。この前出会ったダクネスなんかは鎧に隠されていてもわかる、かなり鍛えた体をしていたけど、そこまで鍛えてはいなかった。体には幾分か脂肪が乗っていて女の子らしい肢体をしている。胸にはあまり脂肪はないけど。
胸をずらして乳房を見る。めぐみんと同じぐらいか、少し大きいぐらいだろうか。
服を脱がすまでもなくわかっていたことだが、緑痴女のおっぱいは下着と一緒で小さい。
そんな貧乳の乳首を軽く引っ張る。
痛そうな顔はしない。いまだに幸せそうな顔のまま彼女の乳首は俺に抓られていた。
ペロペロと舐めて、その小さなおっぱいを僅かな時間で堪能する。
「むちゅ。七分は少ないな」
あまり一つの場所で楽しんでられない。
下も気になるところだし、右には赤痴女も待っているのだ。
俺は紐パンのクロッチに当たる部分をずらす。白昼堂々と彼女の女性器を見る。もう数人女性器を見てきた俺だが、それぞれ違いがある。
「さすがに生えてるか」
めぐみんやゆんゆんと違って、そこには薄っすらと髪の色と同じく緑の毛が生えている。
元の世界と違ってこの世界には、髪や目の色は統一性に欠ける。金髪である貴族はともかく、普通の人は緑や赤の髪の毛の人といった具合に様々だ。
まさか人生において緑のアンダーヘアーを見ることがあるだなんて。
「時間は、キツイな」
色々と味わいたいところが本当に時間がない。
俺は自分のズボンを下げ、男性器を取り出す。最近の修行により、俺は公衆の面前でも男性器を出したまま勃起できるようになっていた。あまり人がいない時限定だけど。コツコツとした努力が実を結んだといえよう。練習している最中、凄いなにしているんだ俺……という気分に多々襲われたが。
そしてそのおまんこのところに生えた毛に鈴口をくっつける。柔らかな毛の感触。
あれ、なんか濡れてね? 俺のちんこからの液体ではなく、元からおまんこは僅かに湿っている。もしや……緑痴女は露出狂で興奮していたのか。
それともあのキョウヤの頭なでなでで興奮したのか。
後者だとすると、マジで侮れないな、キョウヤのやつ。そこまで調教を施していたのか。別に特別な感情がない相手に頭を撫でるだけで、下半身をびちゃびちゃにできるとは、尊敬できる人間なのかもしれない。
男性器を離してパクっと気の強そうな顔の緑痴女の膣内を覗いてみると、膜はあるように見える。
「処女でここまでの調教を……!」
その恐ろしさに俺は背筋を震わせる。
並みの変態ではない。クズ度は俺のが上かもしれないが、変態度では俺はキョウヤの足元にも及ばないかもしれない。
そんな調教された緑痴女のおまんこに俺は陰茎をくっつける。
どうせ濡れているのだから後始末も必要ないだろう。存分に勃起したちんこを擦りつけても大丈夫だ。臭いの心配もしなくていいかな。
めぐみん達よりは年上なので、もう未来のない、殆ど育たないことが決まった胸を揉みながら、先ほどまで俺を睨み付けていた緑痴女の少し開いたおまんこにちんこをぶつける。
丁度、近くにいる赤痴女の胸ももう片方の手で揉む。
こっちはかなり大きい。ゆんゆんには負けるが巨乳と名乗ってもいいぐらいだ。
貧乳と巨乳の揉み比べ。どちらも味がある。
しかし、時間は残り四分程度だろう。
「ああもう、ろくにない。二人相手なんて俺が欲張るから」
物足りないにもほどがあるが、緑痴女はここまでだ。
赤痴女の番である。
次は髪が長く、キョウヤによく甘ったるい声を出した赤痴女のミニスカートをまくって下着を確認する。緑痴女よりもこちらの方が濡れている。ぐっしょりと濡らした下着は、彼女の興奮が見て取れる。
まるで大雨のような濡れ方だ。
よほど根が淫乱なのかもしれない。
俺は下着を素早く太ももまで下して、赤痴女の女性器を確認する。
濡れそぼった花弁が顔を出している。
「べちょべちょじゃないか。こっちは……っと、うーん。でもこっちも処女ではあるんだよな」
緑痴女よりもおまんこは使われている気配がある。膣内には膜があるのでセックスはしていないはずだが……もしかしたら今まで結構オナニーをしていたのかもしれない。包皮に隠れているクリトリスも、性的快感によって膨らんでいた。
ピッチリと閉じためぐみんやゆんゆんと比べると新鮮である。
小陰唇を手で掴んでガバッと広げると、膣口から一筋の愛液が流れ落ちる。
ぴちょりと――土の地面に愛液の雨が降った。
「エロい女性器してるわ」
その光景に、陰茎の硬さが更に増す。
腰を突き出す。もうすでに準備が完了しきっている。挿入を待ちくたびれたような花弁に、俺は欲しているだろうものを突き付けた。
まさかこんな場所で処女喪失はできない。時間もないしな。
なので、この前の帽子の魔法使いのように、鈴口を彼女の膣口に押し当てるだけだ。
グイグイっと、とある男性を思ってオナニーしていただろう女性器に――お目当ての人ではない男性器を押し付ける。
くちゅくちゅとちんこを彼女のおまんこに押し付けるたびに鳴る。
髪が長く縛っている赤痴女の愛液と俺のちんこが絡み合う。完全にほぐれた粘膜は、本人の意思とは裏腹に俺の竿を優し気に受け止めてくれていた。
「んっく!」
愛液で滑りが良くなっているので、危うく膣内まで入りそうになってしまう。流石にそれは不味い。
あくまでその一歩手前。クリトリスの近くの膣前庭の部分をギュッギュッと鈴口で押し当てる。殆どセックスみたいなものだ。
もう時間はない。三分程度だ。
それでも赤痴女の膣内でグリグリとちんこを遊ばせて、その刺激に思わず。
「あ……やべ」
ピューと出てしまう。俺のちんこから。
赤痴女の膣の中へと精子が飛んでいく。時間が止まっている彼女を妊娠させようと子種が彼女の膣に付着する。
「ぐ!?」
必死に射精を止める。それでもいくらかは止めきれずに彼女の膣へとついてしまう。
ちんこを意思の力でなんとか止めると、彼女の膣内に白い液体がついてしまっていた。だが、思ってたよりは大分マシだ。
てっきりもっとべとべとになるぐらい出してしまった感覚だったが、そこまででもないらしい。
「ふぅ……危険だった」
俺は思わず息を吐く。
流石に膣内に思いっきり射精するわけにはいかない。
俺は汗を拭うと、ふと重要なことを思い出す。
って、そういえばもう時間ねえわ。
「早くしないと! もう後五十秒かよ!」
愛液付きのおまんこを堪能しすぎた。
ちょっと白いのをハンカチで取って、赤痴女の服。緑痴女の服どちらも直す。本来ならここで最後におっぱいの一つでも揉みたいのだが、その時間もない。
急げ。急げ!
途中で止めて不服そうだった俺の息子も本気で焦ったせいか、縮こまってしまっている。
「元の位置はここで、えっと見えないように屈んでたらいいんだな」
残り七秒で俺は神器のスイッチを押した。
時間が再開する。俺以外の全員が動き出す。
「はぁ……はぁ……」
俺は疲れたように呼吸を荒くする。
肉体的には然程なのだが、精神的につかれた。
「ああ。んんっ…………!」
頭を上げてあの二人はどうなっているかと見ると、緑痴女はなにも変わらない様子だが、赤痴女はというと足に両手を当てて体をくねらせたかと思えば、ペタンと尻もちをついた。
恍惚とした表情。唇の端から涎が垂れた。
……もしかしてイッた?
緑痴女は下の毛を楽しんだだけだったが、赤痴女の方はかなり膣を弄ったからな。
あれだけ感じていたら引き金になってもおかしくはない。
緑痴女の方はある程度察したのか、少し距離を取っていた。
でも元々快感を得てたからそこまで不思議には思わないだろう多分。
そんな後ろの彼女にも気づかず、キョウヤは重たい雰囲気を醸し出していた。
「……僕も君のようにグラムを使わない方がいいだろう」
「え? なんで?」
俺達何を喋ってたか?
確かチートの話だっけ。時間停止のことばかりが頭にあって、なかなか思い出せない。確かチートどんなのと聞かれて、俺は持ってないと言ったら何故か悩み始めたと思う。
「いや。ほんとなんで?」
思い出した俺は再度同じことを聞く。
それでどうしてそんな話に。グラムといえば強力な魔剣。そんなものを使わない理由なんて存在するのか。
キョウヤはというと、深刻な顔で語る。
「僕と君にはあの日の試合で差があると感じた。けどここに来てからの暮らしで僕はその差はなくなったと思っていたよ。そんな君がチートを使わず戦っているだなんて。君との差を埋めるためには……僕も、チートを使わず戦うしかないんじゃないかな」
「……そ、そうか」
熱い男だ。
俺との差? そんなのものを気にしていたのか。
そうだとするならただの勘違いだ。
「差ってそんなものないよ。あると思ったらお前の気のせいだ。あの時点でも俺とキョウヤにそこまで差はなかった」
例えば、生前の俺達で試合をしたら、十本やればきっと二本は負ける。
傲慢なまでの自信。彼の自分への自信は正直恐ろしかった。
剣の振りを見ればわかる。自分を信じ切れるというのは、力を発揮しやすいからだ。プレッシャーを気にすることなく、自分の実力を出せる。これが彼の一番大きな才能だろう。
「あの時……僕の振り下ろした面を首を振る動作だけで避けられた時、僕には差を感じられたよ」
「まあ、そう思ったんなら、それはキョウヤの勝手だけどさ。そもそも俺なんかと比べてどうするよ」
俺の才能。俺の実力。そんなものより上はいる。
例えばめぐみんや例えばウィズさんとか。この世界には俺達と然程変わらない年齢で天才や強者が存在する。
「……もしそうだな。比べられるとしたら、どちらが魔王軍に損害を与えられたかだろ」
それでも――アクア様に俺達は救われた。
もう一度生をもらうことができた。ならば、魔王の幹部の一人ぐらいは倒せないとその恩に報いることはできない。
「それも、そうだね」
キョウヤはようやく顔をしっかり上げて、最初に出会ったころの余裕のある顔つきに戻った。
なんと傲慢な表情。自分は選ばれた存在という自信がみなぎった顔。俺を苦戦させた男の姿。
「アクア様のため、僕らは戦うんだ。いつかもう一度出会うために僕は魔王を倒すんだ。君と比べて立ち止まっている暇はなかったよ」
「おお、言う言う。俺も仲間と共に走っているから、今はお前の方が強かったとしてもすぐに追い抜くさ」
キョウヤは自分が授かった神器を俺の前に見せる。
禍々しいオーラを放つそれは、どんなものでも切り裂く力が込められていた。
「この魔剣グラムを見てもそう言えるのかな」
「はっ、そんなチート如きでは到底適うことのない天然チートの仲間がいるんでね。堂々と言ってやるさ」
めぐみんとゆんゆん。
あの二人は神のチートにすら届きうる。
これで――話は終わりだ。
別れの言葉を必要としない。かつては試合終了の礼で別れた俺達だが、今回の勝負はまだ終わってないのでその礼を必要としなかった。
俺達は共に別れようとして、振り返った俺の背中に、彼はこんな質問を投げかけてきた。
「あの時の試合、あの顔にできた隙っていうのはわざと作ったものだったのかい? 僕はまんまと隙に誘われて面をしたのか?」
思い出すまでもない。記憶にある。
しかし、口に出たのは反対の言葉だった。
「……どうだったかな。忘れてしまったわ」
「君は、僕が想像していたよりも意地悪なんだね」
「そうだよ。悪いやつって覚えてくれ」
ミツルギキョウヤ。
まあ嫌いなやつではない。どっちかというと好きな性格をしているやつだ。
女の子達を調教している変態だし。……真面目に頭撫でだけでどうやってあそこまで濡れるようにしたんだろう?
だからこそ、クズみたいな俺とはそれほど仲良くはしたくなかった。俺をライバル視してくれているならなおさら。
だが、そう遠くない未来。またこの魔剣使いに会うことになると俺の勘は言っていた。