家の中にいる時間が長くなる。
基本的に冬は冒険者は働かない。雪というのもあるが冬将軍という日本人なら滅茶苦茶聞いたことがあるモンスターがいるからだ。ギャグとかではなく、本当にいるらしい。
冬の精霊の一種なのだそうだが、非常に強く敵対した者は一瞬で首がはねられる。魔王軍幹部よりも強いとは噂ではなく事実とか。
眉唾な話だけど、冒険者ギルドで大真面目に職員からの注意があったのだから嘘ではないと思う。
そんなわけで、冬眠のように冒険者は冬前に必死に働いて冬は休む。幸運なことに今年は宝島という臨時ボーナスがあったから、死の危険を感じながら働く冒険者はいないだろう。
俺達も冬前は必死に働いてたし、個人に臨時の百万エリスもあったことにより家でゆったりしている。
暖炉の火で温まりながら、厳しい冬を過ごしているのだ。
といっても俺はゆったりとしてるのは体だけで、頭の方は使っている。
「頭痛くなってきた……」
情報収集である。
前から思っていたが、俺はこの世界の情報が足りていない。何が起こるかわからない世界だからこそ、情報は前もって調べておくべきだ。
宝島クエストでの反省を生かすために、俺はこの冬は様々な情報を手に入れようと努力していた。
この世界のこと。紅魔族のこと。ウィズさんのこと。そして――日本人のこと。特に転生者がどのようにしているかなど気になっている。チートを持っている彼らはとんでもないことができる。
俺の神器であるクロノスの時計。時間を止める神器は様々な悪用ができるし、かつてチート一覧で見たヒュプノスの笛なんかも催眠能力として強力だ。
同じくチート一覧に載っていた聖剣エクスカリバーは強力なビームを出せたり、キョウヤが持っていた魔剣グラムはどんなものでも斬れるし、人間を越えた膂力をもたらすというシンプルな強さ。
彼らの軌跡を辿ろうとしているわけだが、出るわ出るわ。
「あー、本当になにしているんだ日本人。頭痛が……」
なにも情報収集の作業で頭を痛くしているわけではない。こういう作業はどちらかといえば好きで、何時間やろうが苦にならない。
頭を悩ませているのは、言葉にしにくいあれな情報が頭の中に入りすぎたからである。
彼らの足跡を辿るのは然程難しいことではなかった。
俺は既に日本人がどういう外見をしているかやどうやってこちらに来ているか――そしてチートを貰っていることを知っている。だから、かつてこの世界で有名だった人が日本人かどうかを見分けるのは、困難なことではなかった。
それでおそらく日本人。魔法使いだったとある男の研究成果を見ていたわけだが、内容はこうだ。
――彼の作製したモンスターが載っている。
魔改造グリーンスライム。別名服食べスライム。人体には危害を与えず繊維製品だけを食って裸にするというバカげたスライム。
魔改造レッドスライム。別名乳首舐め舐めスライム。人体に危害を与えず乳首から出る汗だけを吸うというふざけたスライム。
魔改造ブルースライム。別名愛液啜りスライム。女性器に快感を与えて、そこからあふれ出た愛液を吸い取るというもう本当に性癖ダダ漏れのスライム。
「……こえーよ! どんなスライム作ってるんだよ! どれだけスライムに執着してるんだよ!?」
あまりにも狂気染みた研究内容に小声で叫ぶ。下にはめぐみん達がいるので大声では突っ込みできない。
わざわざこっちの世界に送られてきて、馬鹿みたいなものを発明してて頭が痛い。
ほんとなんなの……。
それもこいつは二人同時に送られてきた珍しい転生者なようで、その一緒に送られてきた親友は何故か触手を作ってるし。類友にもほどがある。
当時、彼らとパトロン達によってそんなモンスターや様々なギミックが施された遺跡が幾つも作られているのだからもうなんといっていいやら。
俗称エロ遺跡。発見された遺跡の幾つかは冒険者ギルドによって閉鎖と管理されているようだが、貴族達が金を使ってこっそりと入ったりしているという噂もある。
「どうなっている日本人。これでいいのか日本人……。俺やキョウヤみたいな変態って日本ではそんなにいるのか……」
恐ろしき変態の国、日本。
最終的にそのスライム狂は、失敗作であるデッドリーポイズンスライムという毒の塊のようなスライムによって殺されたらしいが、副作用がない避妊の魔法薬を作ったということでかなりこの世界には貢献していたりする。まあ副作用をなくすために、元々完ぺきではないコンドームより更に避妊率は下がるようだが。
だからこの人は――まあ一応この世界に貢献している。
失敗作を除けば、エロモンスターも人を直接傷つけるものでもないし。
本当にヤバいことをしたのは彼だ。
彼が立てた功績も大きければ被害も甚大で、彼によって作られた様々なもの。その中の一つの兵器が転生者関係の中で一番資料が多い。
「……機動要塞デストロイヤー」
俺はこの世界で災害とも呼ばれている恐ろしい機動兵器の名前を口にした。
単語は恐ろしいものではあるはずなのに、なぜだかちょっと可愛らしいとも思えるこの名前の兵器は、かつて魔導技術大国と呼ばれる国が作った兵器だ。
その技術者はおそらく転生者なのではと思っている。
基本的に転生者の特徴としては、黒目黒髪。今までの経歴がなく、脈絡なく現れて活躍する。出身地を東にある国と言うの三点だ。
この冬にもアクセル街でそれに該当する転生者っぽいのが現れて、すぐ王都に行ってたし。
基本この時代の転生者達は、王都に集まっているみたいである。アクア様送り出しお疲れ様です。
話が逸(そ)れたが、その技術者。おそらく技術系のチート持ちの転生者が生み出したのは、危険すぎるものだった。
機動要塞デストロイヤーは多脚型の蜘蛛のような巨大兵器で、移動するだけで町々を破壊する恐ろしいものだ。なんせ、その兵器を産み出した魔法技術大国ノイズがこの兵器の暴走によって一晩で滅びたのだから――。
どうしても倒せないので、現代においては災害の一種だと考えられている。悪い子には機動要塞デストロイヤーが来るぞとか冬将軍が来るぞとか子供に親が教育として使うらしい。
というかそんなデストロイヤーや冬将軍の人形が普通に売られてそれも結構人気なのだから、この世界の人間も大概図太いな。
「巨体に、高い機動力に、強力な魔力結界に、大量のゴーレム……」
資料に書かれてあるスペックを見るだけでも絶望的だ。
何物も蹴散らす大きさの体と巨体のくせに素早い速度。これだけでも厳しい。国主導、冒険者ギルド実行の作戦で二度、精霊使いとその上級職であるエレメンタルマスターによる落とし穴作戦をしたのだが、落ちたと思えばすぐにジャンプして逃げ切るし。
極稀。本当に希少である爆裂魔法の使い手が二人揃った時代に、同時に爆裂魔法を撃ったことあるらしいが、その結果は魔力結界に罅が入るだけで終わってしまった。それも三十分ほど、ここに書いてある資料によると二十二分十六秒で修復される。
マナタイト石でなぜ爆裂魔法を連発しなかったかというと、ウィズさんから聞いた話では――魔力の肩代わりをしてくれるマナタイト石だが、あくまでその魔力は魔法使いの体を通って発動する。
なので、爆裂魔法を使うぐらいの強大な魔力だと、マナタイト石を使って連発しようとすれば使用者の体が壊れる。あまりにも大きい負担に耐えられないのだ。
ただ紅魔族みたいに自然な魔力放出が苦手だが、その他の魔力関係に優れている種族なら、一度だけならマナタイト石で連発も可能らしい。
……それとウィズさんは、めぐみんぐらい才能溢れる子なら、もっとレベルが上がれば何発も連発できる可能性はあると言っていた。やっぱこいつ魔王倒せるんじゃね……。
「うーん、それにしても厄介なものを作ったな、同郷者」
国家主導の作戦ということで、例えば落とし穴に落ちたデストロイヤーがどれだけの距離を飛んだとか、そんな本当に詳細なデストロイヤーの情報が載っているが、読めば読むだけ無理と感じる。
圧倒的な力の権化である。
転生者はこの世界に利益をもたらすが、不幸をもたらすこともある。
改めて日本人のこの世界への影響力の強さが感じられるな。
「……まさか……魔王も日本人だったりしないよな? いや、流石にそれはないか」
恐ろしいことを思いついたが、すぐに俺は否定する。
魔王を倒せば神様が一つ願いを叶えてくれるらしいし、わざわざ魔王なんてする理由はないだろう。
――よほど特殊な状況に陥らなければ。
「ユウスケさーん。晩御飯ですよー」
ゆんゆんの声で思考から現実に引き戻される。
かなり長い間読書をしていたのか、窓から見える外の光は淡いものに変わっている。太陽の光から月の光に。完全に夜になっている。
家の自分の部屋。机の上や本棚には本や資料が置かれている。
元の世界の学校で新聞を作れといった課題とかでもそうだったが、こういう資料とかを集めて読むのが割と好きならしい。今日は朝にめぐみんに付き合って爆裂魔法を撃ちに行くのと、飯食う以外は届いた資料を読むのに使ってしまっていた。
肩が凝っているので、ゆっくりと肩を動かしながら首を回す。
あー、気持ちいい。
さて、資料読み込むのはまた明日にしよう。
「すぐ行くからー!」
俺は机の上に散らばっている資料を整理しながら、下の階にいるゆんゆんに向かって返事をする。
「めぐみんがお腹空かせてますからー。今必死に食い止めているので、ユウスケさんの分まで食べてしまう前に来てくださいね!」
彼女がお腹を空かせる光景が、目に浮かんできてちょっと笑ってしまう。
「めぐみんが机まで食べる前に降りるよ」
「ユウスケー! 聞こえてますからね! あなたの鶏肉はなしです! 今日の晩御飯はテーブルの上に置かれた空皿でも食べますか」
「ごめんごめん! 明日も爆裂魔法に付き合うからそれで許してくれ!」
怒ったような声のめぐみんに、慌てて俺は扉を開けて、下の階へと降りる。
階段の途中から良い匂いが漂ってくる。匂いが鼻腔を通り、お腹に届くと、その匂いに反応してグーと鳴った。
階段を一つ降りる度に、楽しい気分になる。
そういえば、めぐみんは鶏肉と言ってたか。好物である。この年齢の男で肉が嫌いなのは滅多にいないだろう。
リビングまでいくと期待した以上のご馳走がテーブルに並んでいた。
ほー、と口から空気が漏れる。
「おお、今日は随分と豪勢だな。特にポテトとチキンで飾られた皿は美味しそうだ。いや、ほんと早く食べたい」
「うん、奮発しちゃった。今日はイベントだから。私が作れる美味しいものを一杯作ったけど、舌に合うといいな」
そうにっこり笑いながら言って、ゆんゆんはエプロンを外す。
良い。すごく良い。エプロンを着ているより、女の子がエプロンを外す仕草って好きだわ。俺だけかもしれないが。
彼女はもう風呂に入ったのか寝間着で、それもすごくエロい寝間着である。体のラインがはっきりとわかる黒の服。下も短く、足を惜しげもなく出している。大人の色気を感じまくりだ。
もう一緒に暮らし始めて一か月は経つので、見慣れてくるはずだが、いまだにこのエロさにはなれない。
「っと、イベントってゆんゆん言ったっけ? 何か今日あったかな」
この世界特有のイベントだろうか。
今日は……確か二十四日だ。日にちについては俺は間違えることはない。二十四日か。そういえば俺の世界でも大切な日だったような。
「昼寝でもしていて寝ぼけているんですか。朝早くに剣の素振りをしてるからといって昼間寝るのはよくありませんよ。十二月二十四日といえばあの日でしょう」
ああ、あれか。
日本でも一大イベントと化しているあれね。
ここにも日本人の痕跡があるんだな。本当に影響力はデカい。俺より前に来た彼らは自分達の記念日を持ち込んだのだろう。
きっとそれはクリスマ――
「コロシマスーの日です」
え? と聞き返しそうになる。
なんの日だって。聖夜。聖なる夜がなんの日だって?
混乱する俺を放っておいて、彼女は似ているが絶対違うイベントの名前の説明をする。
「どこぞのえらい神と太ったおっさんがチキンをかけて煙突デスマッチをしたという聖なる夜ですよ。忘れてたのですか。一度聞いたら忘れられないインパクトはあると思うのですが」
「うーん、めぐみん。いつ聞いても私はどうしてそれで記念日になったのかわからないよ。……でもユウスケさん。今日の鶏肉は上手いこと焼けたから美味しいと思います。さあ、早く椅子に座ってください」
俺は説明を聞いても呆然としていたが、無理矢理笑顔を作っていつもの椅子に座る。
「あ、ああ、あれね。あれか。コロシマスーの日を忘れるなんてどうかしてた。あははは!」
日本人ちゃんと伝えろや!
どこをどうなってそんな面白伝説に! ちなみにどっちが勝ったんだよ!
内心強く突っ込みを入れながら、俺達は晩飯に舌鼓をうちながら味わう。
このシチューもクリーミーで実に美味しい。
今すぐにでもいいお嫁さんになれそうである。
こちらが美味しそうに食べてるのを見て、嬉しそうにするゆんゆんは、やっぱり服装はエロかった。
ちなみにお色気ムンムンのゆんゆんと違ってめぐみんは普通のパジャマである。薄紅色のパジャマで、手足がしっかり隠れている。まあ色気はないけど、可愛いのでよろしい。
お腹一杯だ。
体がはちきれんばかりに俺達は食った。
もう本当にチキンが美味しくてな。クリスマス――ではなくコロシマスーだったかに食べる鶏肉は最高だった。
片づけをしようとするゆんゆんに、食事を作ってもらったのだからと休んでもらうように言った。あれだけ美味しい料理を作ってくれたからか、めぐみんも特に反論はなく、後片づけを手伝ってくれた。
皿洗いが終わり、タオルで手を拭いてから応接間に行くと、ゆんゆんの姿が見えなかった。
どこに行ったのか、と目線を動かすと、ソファーの上で寝ころんでいた。
暖炉の火に温まりながら柔らかなソファーで、ゆんゆんはゴロンと横になっていて、うとうとしていた。
少しの間見ていたら、仰向けになって目を開けたかと思ったらゆっくり閉じていき、段々とそのサイクルが短くなっていき、とうとう瞼を開かなくなり、可愛らしい寝息が聞こえてくる。
「……ゆんゆん寝ちゃったか。風邪引くとまずいよな」
特にゆんゆんは足も胸元も出している薄着だし。暖炉の前とはいえ、ここで寝てしまえば風邪をひいてしまう。
俺の横に立っているめぐみんは、呆れた声で言う。
「胸に脂肪があるから大丈夫じゃないですか。こんな牛みたいな胸して。そして牛みたいに寝てますねこの子は」
「いやそうはいっても、肝心の腹には脂肪ないだろう。風邪を引くのは腹が冷えるからだというし」
「むー、不公平です。胸と尻にはゆんゆんこんなにも肉がついてるのに、お腹にはつかないなんて。……いっそ腹と足にもついて丸太のような体型になればいいのに」
「そんなゆんゆんは本気で見たくないな……」
めぐみんは仰向けになってなお大きさがわかるゆんゆんの胸を睨み付けるようにする。
「……ユウスケも巨乳が好きなんですよね。たまに目で追いかけてますよ。本当にたまにですけど。ゆんゆんなんかはまったく気づいていませんが」
うん、流石に目ざといめぐみんには気づかれていると思っていた。
必死に視線を抑制しているが、無意識で追っているときはどうしようもない。しかし、こういう時どういう風に返せばいいのだろう。
「まあ俺も男だからな。嫌いではないさ」
無難な言葉で返答する。
あくまで好きとは言わないのがポイントだ。好きとまで言ってしまうとなんか変態っぽいし。
そして、早めにこの会話を切り上げる
「ちょっと俺、ゆんゆんが風邪を引かないように大きめのタオルでも持ってくるよ」
俺は宣言通り踵を返してタオルを通りに行く。確か二階にあったっけか。
めぐみんも何故か無言で、俺の横をついてくる。
「どうした? 別にタオル取ってくるなんて一人でいいぞ」
「私はちょっとお手洗いに行きたいだけです。……顔を洗いたいので」
「それなら台所で洗えばいいんじゃないか」
「私の勝手ですよ。紅魔族はお手洗いで顔を洗う掟があるのを知らなかったようですね」
「それは変な掟だな」
明らかに怪しかったが、あまり突っ込まないようにする。
まあ、トイレなら当然あれをするのだろう。
不思議なことにめぐみんはお手洗いを普通に使うということを言いたがらない。紅魔族はおしっこをしないと言い張っている。女の子の恥じらいなんだろうか。いやでももっと凄いことを言ったりするのにな。
めぐみんの恥ずかしがるポイントはいまだによくわからない。
俺はお手洗いの前でめぐみんと別れ、階段を登る。
一段、二段、三段、四段とゆっくりと登り、五段でふと気になったので、立ち止まってみた。
五秒ほど待ち、そして俺はポケットの中に入れていた神器のスイッチを押す。
時間は多分止まったはずだ。確認できないけど。
俺は一段、二段と逆に下りていき、トイレの前に立ち止まった。これで鍵を閉めていれば意味がなかったが、多分閉めていないだろう。ゆんゆんは寝ているし、俺はめぐみんがトイレに行っていることを知ってるしな。まさかこの扉を開けるものがいるとは思わないだろう。
思惑通り鍵は閉まっておらず、トイレの扉は簡単に開くことができた。
「やっぱり紅魔族も小便するんじゃないか」
めぐみんはズボンと下着を足首まで下して、足を広げながら便座に座っている。
尿意はかなり高かったのか、安心した表情のめぐみんのおまんこからは液体が飛び出しているのが見える。普段はピッチリ閉じているおまんこも足を広げているか、少し開いており、そこから黄金の色をした液体が流れている。
いや、流れているというか、止まっているというべきか。
録画している映像で、滝の様子を映している最中に一時停止のボタンを押したかのように、その液体は放物線を描きながら止まっている。
紅魔族の彼女は小便をしている。
誰にも見られるなど考えてない彼女は、そのおまんこを広げ、下半身に力を入れて、体液を放出していた。
別に俺は他人の小便を見る趣味はない。
そっち系は疎いというか、今のところはそんなに興奮できない。
俺が興奮できるとしたら、可愛い女の子の恥ずかしい場面を見ているということによるものである。
めぐみんの見られたくない光景を俺はじっくりと見ていた。ただ見るだけだ。それ以上は一歩も近づかなかった。
「更に近づいたら、体から出た小便はどうなるんだろう」
今は写真で取られた一枚絵みたいにめぐみんの小便も止まっているが、これ以上近づいてしまったら、小便だけ動き出すかもしれない。この世界に来た頃、物を上に投げて試したみたいに。
人間は絶対にないが、ある程度以上近づいた物体は動く可能性がある。
そうすると、ここからの悪戯は無理か。
めぐみんの貴重な小を出しているシーンを俺は脳内カメラに収めて、トイレの扉を閉める。うむ、紅魔族でも小便はするようだ。いやこれだけ一緒に冒険しているのだから、当然知ってることだけど。
「めぐみんが無理なら……ゆんゆんか」
俺は仰向けになって寝ているゆんゆんのソファーに近づく。
幸せそうな表情で寝ている姿は、微笑ましさとエロさという両極端なものを感じる。
「それにしても、エロい格好してるな」
俺のことを男としてあまり意識していないのだろうか?
内面は地味というか大人しい女の子といったゆんゆんだが、服のセンスはかなり大胆だ。この黒の寝間着なんてエロくてエロくて。
彼女は本人の自己評価の低さとまだ心が子供に近いこともあって、隙が多い。
本人としては貞淑にしっかりと隠しているつもりなのだろうが、彼女の妖艶さはにじみ出るようだった。
俺は服の上からおっぱいを触ると、ふにょっとした柔らかさ。
やっぱりブラジャーつけてないのか。揺れるから目の毒なんだよな。誘うつもりなんてないとわかっているが、この揺れるおっぱいに男なら誘われてしまう。
あまりにも隙が多い服装。胸元が露出している。
俺は彼女の黒の上着に手をかけて下に引っ張ると、それだけで簡単にゆんゆんのおっぱいは出てきてしまう。
いつ見ても年齢にそぐわないおっぱいだ。これほどたわわなおっぱいを好き放題にできる。そう考えただけでも射精してしまいそうになる。
このおっぱいを触るのも慣れたものだ。
素晴らしい重量感。まだ幼さの残るきめ細かな肌。
乳輪を柔らかに触っていき、キュッと乳首を抓る。
指先で乳首を擦るようにして刺激を与えていく。今はまだ柔らかい乳首にこれから快感となる刺激を加える。
彼女の胸は一際大きいので、乳首以外は刺激が伝わりにくい。
こっちは揉んでいるだけで極上なのに不公平なことだ。真面目にこのおっぱい揉むだけでこちらが感じる。
なので、腋近く、乳房の付け根辺りを丁寧に触る。揺らすようにして横から内側に挟むようにして撫でる。ただでさえ大きいおっぱいは、寄せることで更に凶暴となる。
貧乳なら見るだけで失神しかねない大迫力だ。
マッサージをするような感覚で俺は乳房の外側を撫でている。優しく時に強く。
そして、時折おっぱい全体を揉んで、乳首をクリクリっとこねる。
「ゆんゆんならこれぐらいでもう充分かな」
五分ぐらいしただろう。
俺はパジャマの上着を引っ張り上げてから、お手洗いの横のところに行き、時間を再開させる。
「んあぅ……」
刺激が加わったせいなのか、ここからは見えない場所にいるゆんゆんの声がする。ただ声からして起きたわけではなさそうだ。
耳に神経を集中させると、めぐみんのチョロチョロというおしっこの音が僅かに聞こえてくる。その音が鳴り終わらないように再開させて二秒ぐらいで、再度時間を停止する。
もう一度ゆんゆんのところに行くと、パジャマの上からでもわかるぐらい乳首は硬くなっていた。
頬は微かに赤みが差し、唇を自然に噛んでいる。
「どんどんエロい体になっていくなゆんゆん」
むにゅっとよりエロくなった胸を揉む。
この家に来てからもちょくちょく気づかれない程度に悪戯していたのだが、ゆんゆんの体は最初の時とは段違いに感じやすくなっていた。
気持ちよくなるように俺も工夫を凝らしているけど、それでも乳首が勃つのが早くなっている。彼女の体はいつの間にか快感を覚えてしまっていた。本人が知らずとも、彼女の人よりも早く発達した乳房が、これが気持ちいいことだと自覚してしまっている。
服の中でピンク色の乳首がピンッと張っている。
ゆんゆんの無垢さと比べ、彼女の体はあまりにも淫猥だった。
先ほどと同じように彼女の上着を引っ張ると、頬から流れた汗が顎を伝って彼女の胸にへと落ち、ツーと胸の谷間を滑り落ちていった。
「もう我慢できない」
我慢しようとも思わない。
愛撫だけで、終わり。そんな生易しくはできない。
俺は男性器を取り出し、そんな女性としての快感を知ってしまったおっぱいに押し付ける。グリグリとゆんゆんのおっぱいを亀頭で突く。
童顔なゆんゆんの柔肌に俺の赤黒い竿を埋もれさせる。
普段と違って無意識に艶めかしい顔をしているゆんゆんの乳房。
二十四日。今日はまだ神器を使っていなかったので、時間はある。残り十五分ぐらいあるか。
俺は両手でゆんゆんの両乳首を摘まむ。そして次は外側から押し込むようにしておっぱいとおっぱいを押し付け合う。
その間。胸の谷間に置いてあった俺のちんこはゆんゆんのおっぱいに押しつぶされてしまう。
ぎゅーっとゆんゆんのおっぱいに。
夢のパイズリである。それもゆんゆんのおっぱいが大きいから、俺の陰茎体は隠されてしまうほどだ。
「……ヤバ」
これだけで出てしまってもおかしくない。
それほどの肉厚。ゆんゆんのおっぱいはまさに極上だった。柔らかさとハリ。その二つが同時に存在している。この乳房はパイズリのためだけにあるのかと思えるぐらいだ。
本当に男受けしすぎるドスケベボディーである。
両側からおっぱいを手で竿に押し付け、俺は腰を前後に動かす。
脳髄に電流を流されているようだ。快感が脳内を暴れまわる。これを味わった後だと、自分の手でするオナニーなんてどれほどしょぼいものと感じるだろうか。
ゆんゆんのおまんこはこれ以上に気持ちいいのだろうか。ちょっと想像つかないな。
おっぱいが男性器に抱き着いてきているようだ。
それほどの気持ちよさ。
俺は腰を動かして存分にパイズリをする。瞼を閉じて気持ちよさそうに眠っているゆんゆんのおっぱいを無断で借りて、こんなことをしている。
「はぁはぁ!」
前後に。あるいはおっぱいに突き刺すように当ててその絹のような肌を楽しむ。
普段はエロいことはなにも言わず、その割にいやらしい体躯をしているゆんゆんの体。その未成熟な心とは裏腹に成熟したおっぱいでパイズリする。
カリ首が彼女のおっぱいに引っかかる度にいってしまいそうになる。
勃起したちんこを彼女のおっぱいで無理矢理扱く。何度も往復して、俺は性欲を高まらせていく。亀頭がおっぱいに挟まれ、腰が止まらない。
我慢できない。もう無理だ!
「ゆんゆんのおっぱいに出すぞ!」
白濁液を俺はゆんゆんのおっぱいに出した。
ビュービューと白い液体が飛んでいく。鈴口を彼女の肌に向けて我慢をやめる。
ちんこだけではなく、腰から搾り取られるようにゆんゆんのおっぱいに射精する。
絶対にソファーにはかからないようにゆんゆんのおっぱいに当てて俺の子種を彼女に浴びせかける。
脳がとろけるような快感。脳内麻薬がドバドバと出ているような絶頂感。
「あー、もう最高だ。ゆんゆんのおっぱいありがとう」
ここまでの幸福感をくれたゆんゆんのおっぱいに礼を言う。
白濁液をだらりと胸に垂らしている彼女の姿は、妖艶極まりなく、まるで絵のように美しかった。残りの一滴まで出すように俺は、彼女の硬くなった乳首に鈴口を押し当て、微かに残っている白濁液を出し尽くす。
時間はまだあるので、ここからは後始末である。
実験したが、どうやら時間を止めているときは臭いの拡散は少ない。流石に服にまでかかると臭いは残るが、肌はそうでもない。どうやって実験したかは秘密だ。俺も言いたくない。……実験って大変だよね。
なので、しっかりと白濁液を拭い。ズボンのポケットに入ってある小瓶を取り出す。常に用意してある臭い消しの液を彼女の胸元に振りかけ、そして更に拭うと臭いは殆どしないようになる。
ぶるぶるっと体を震わす。
「俺も小便したくなってきたな」
タオルを持って来たら俺もめぐみんみたいにトイレするか。
俺は後始末をしっかりした後、急いで階段を登り、時間停止をした場所である五段目で――時間を動かす。
その後、眠っているゆんゆんにはタオルをかけてから俺はトイレで小便をすます。
まだ寝るのは早い時間なので、暖炉の前でめぐみんと小声で話していたらめぐみんも寝てしまった。
俺は更にタオルを持ってきて、彼女にもかけ、暖炉の火が燃え尽きないように見張っていたが、ずっと集中して資料を読んでいて、あれだけ射精したのもあってそのまま寝落ちしてしまった。もちろん俺だけはタオルなしで。
というわけで、記念日に俺だけが風邪を引くというバカな結果に終わったのだった。
ゆんゆんはえらく心配するし、爆裂魔法を一緒に行くという約束を破ったからめぐみんはむくれるしで大変だった。
人はそれを自業自得と言う。