「あー気持ちよかった」
風呂を浴びて、服を着た俺は幸せそうに息を吐く。
アルカンレティアの温泉の素を入れた風呂は、格別疲れを取ってくれる気がする。
圧倒的に汚れていた俺は、女子だらけの中、一番風呂を入らせてもらっていた。煤や汚れだらけだったので、満場一致で入って来いと言われたのである。
風呂場から出てリビングに行くと、ゆんゆんとダクネスは料理をしていて、めぐみんとクリスはカードゲームをしていた。
それもなにやら白熱しているようである。
「マジックカード泥沼。これで次のターン相手プレイヤーは拘束されます。勝利とはむなしいものです。絶対片方は負けてしまうのですから……」
「もう勝った気でいるけど、ここからが本番だよ」
「このカードで勝負は決したと思いますが。たとえばあのカードを伏せていたりでもしない限りは――まさか!」
「そのまさかさ! トラップカード発動。走り鷹鳶の跳躍! このカードによって地面系のマジックカードを無効化する!」
「そ、そんなピンポイントなメタカードを引いているだなんて!?」
「甘いよめぐみん。あたしはこれでも運は悪くないんだ。これぐらいは朝飯前だよ。……運の良いあたしがカードゲームでこれだけ追いつめられるとは思ってなかったけど」
「……強敵の出現というわけですか。いいでしょう……ユウスケやゆんゆんでの圧倒的勝利もいいですが、たまには苦戦の末での勝利の味もいいでしょう!」
「きっとそれはとても苦い味になるよ! 敗北というね!」
凄いな、クリス。
あのめぐみんと互角に対戦できるなんて。俺がこれ無理だわと諦めるぐらい、こういった戦略性あるカードゲームだとめぐみん強いのに。
ちょっと感心してしまう。
しかし、こっち側はなにを遊んでいるんだ。
「はいはい。めぐみんもクリスもそこら辺で終わりで」
カードゲームに熱狂している二人は手を止める。
「そんなに台所が大きいわけではないからそう何人も料理はできないけど、お前らも手伝おうぜ。もう殆ど料理できあがったから、皿や飲み物の用意するとか」
はーいと返事良くめぐみんとクリスはカードゲームをする手を止めて、手伝いをし始めた。
もちろん俺も料理をテーブルの上に運んだりと働く。
今運んでいるサバの味噌煮になんて実に美味そうだ。食欲をそそるいい香りがする。
テーブルに料理を置いて振り返ると、ウキウキな気分で高そうなお酒の瓶を運ぶめぐみんがいた。
明らかにこれは私のお酒ですと主張しているようだ。
そんな元気一杯なところ悪いが、俺はめぐみんに注意する。
「めぐみん。当然お酒は飲まさないからな」
「はあー!? そんなの横暴ですよ! こんな美味しそうなのに私は一口も飲めないのですか!」
「当たり前だ。年齢を考えろ」
「私ももう大人ですし、お酒を飲んでいいじゃないですか。ユウスケだって飲んでいるところは見たことないですが、飲んでいるんでしょ!」
「俺も今まで飲んでこなかったし、飲むつもりはないわ」
日本と違ってこの世界ではアルコールはどんな年齢でも飲むことを許されている。無知故というわけではなく、子供の体に悪いのはわかっているが、あくまで黙認という形になっている。
だから俺も飲んでも犯罪には当たらないが、二十歳までは飲むつもりはなかった。そう決めていて、今後もそうするつもりだ。
めぐみんにも二十歳まで待てとは流石に言わないが、早い飲酒は体に悪いのは確かだし、俺が見ている時にはこの年齢で飲ますつもりはなかった。
「……ねえ。いいじゃないですか。一口だけ。一口だけでいいので」
「服伸びるだろう。諦めろ。もうちょっと大人になったらとやかく言うつもりはないから」
大事そうに持っていた酒の瓶をめぐみんから奪い取ると、彼女は俺の袖を引っ張る。
「もう私は大人ですよ! 少しばかり背が高いからって大人ぶらないでください」
酒の瓶を隠すように反対側に向くと、めぐみんは俺の背中に引っ付く。
腰から手を回して、なんとか酒の瓶を奪い取ろうとする。しかし、酒の瓶はがっちりと屈んだ俺の腕の中にガードしてある。鉄壁の守りだ。
「この頑固者! 大人大人とそんなに大人が偉いのですか!」
後ろからでは無理だと思ったのか、前に回って屈んでいる俺の頭に抱き着いてきた。
「ふふーん。それならこれでユウスケより私の方が大きいです。大人ということですね。子供は大人の言うことを聞くものですよ。さあ、早く酒瓶をこちらに渡してください」
「そういうところが子供だと言ってるんだよ」
頭一つ分俺より天井に近くなっためぐみんは勝ち誇るように喋っていた。
俺以外の四人は風呂に入る前にどうしてもお腹が空いたということでまだ風呂に入っていない。
なのでめぐみんの汗の香りが鼻腔に入ってくる。
感じられる体温は高く、なんだかこうやって胸で顔を抱きしめられると落ち着く。……いや俺より幼い少女にどういう感情を抱いているんだよ。
「……ユウスケとめぐみん。仲が良いのはいいことだが、そこでやられると料理を置けないんだが」
「今は上下関係をユウスケに教え込んでいるのです。ちょくちょく保護者ぶって。私はもう立派な大人だというのに……」
「ごめんダクネス。ちょっと退くわ」
「うわっ、いきなり動かないでくださいよ」
俺は頭に抱き着いているめぐみんがバランスを崩して落ちないように気を付けながらそこから移動する。
料理はもう殆ど運ばれてきて、食事の準備は出来上がっていた。
とりあえず俺の顔にくっついているめぐみんをなんとかしないといけない。
こんな豪勢な食事なのに食べられないなんていうオチは本当に勘弁だった。
酒を飲める人はこの中ではクリスとダクネスだけだ。
折角俺と飲もうと持ってきてくれたわけだが、俺は飲まないのでクリスとダクネスだけが持ってきた酒を飲みほす勢いで飲んでいた。ここに置いても邪魔になるだけだしな。
後、勝手にめぐみんが飲む可能性があるし。
彼女達のコップを傾ける速度は上がっていき、必然酔いは回っていた。
特にそれほど強くないのか、クリスは頭が僅かにだが揺れだしてきていた。平衡感覚が麻痺しだしてきている証拠だ。
「……クリス。そろそろやめといた方がいいと思うんだが……」
「なによ。これふらいで酔っているわけないよ。あたしがだよ。冒険者はこれぐらいの酒なんて余裕、余裕ー」
「そうは……見えないけどな。呂律も怪しくなってきているし」
「うるひゃい。そんなことより、あたしの話を聞いてよ。先輩がね。また無茶な頼みをしてきたんだよ」
「へ、へぇー。それは大変だな」
「あたしがこの季節は暇そうだから一時的に役交代してとか。流石に断ったけど。もうそんなことできるわけないじゃない。ねえねえ、聞いてる?」
「……うん、聞いているぞ。その先輩はかなり困った人なんだな」
先輩って冒険者の先輩か?
クリスにそんな人いるのかな。
「でもね。なんだか放っておけないというか……困った人なんだけど嫌いになれないんだよねー。ペットといったら先輩大激怒だけど、そんな感じだよ。……手のかかるペット。ぷっ! あははは、先輩ペット! ペット! 先輩ったらペットだ!」
絡み酒に笑い酒までが多発している。
隣に座っている俺としては辛かった。先ほどまで楽しく飲んで食べてをしていたのだが、腹も満腹になって食事は一先ず終わった。
そこからゆんゆんとめぐみんは風呂に入ってきて、酒飲める組は普通に酒を飲んで俺も彼女達との喋りに付き合っていたのだけれど、気づけばクリスは出来上がっていた。
酒飲めない組は風呂に入ったので、パジャマに着替えてちびちびとジュースを飲んでいる。
まだそこまで酒におぼれているわけではないダクネスに助けを求める。
「……ダクネスぅ」
「そんな捨てられた子犬みたいな目で見るな。……しかし、クリスがここまで酔うのも珍しいな。よほど楽しくて、酒が進んだのだろう。クリスが酔い過ぎた時に出る――誰だかよくわからない先輩話まで出ている。まあでも、クリス。他人の家だしそろそろ酔いを醒ませよ」
「酔ってないもーん」
「そうか。酔ってないにしてもこれ以上飲んだら家に帰れなくなるぞ」
「じゃあここに泊まるー」
ぐでっとクリスはテーブルに突っ伏す。
普段は勝気な性格でちらほらと喧嘩早い素の性格が見える彼女だが、ここまではっちゃけるのは珍しいことだった。年齢の割にはお姉さんぶる彼女にしては、見たことがない一面だ。
……俺より一歳か二歳年下な割には、なんだかたまに慈愛に満ちた目でダクネスを見てる時があるんだよな。
もしかしたら今はアルコールが入ることで鬱憤を解消しているのかもしれない。なんだか、先輩という人によくストレスを溜めてそうだし。
「まあここまで酔っていたら、そこまで遠くはないとはいえ帰るのは無理だと思いますよ。時間も結構遅くなりましたし。今日は泊まっていってもいいんじゃないですか」
めぐみんの言葉にダクネスは首を振る。
「いや、そこまで世話になるわけにはいかない。私がおんぶをしても送っていくさ」
「今日は大掃除の手伝いもしてもらったのになにを言っているんだよ。ダクネスもかなり飲んでいるし、女の子なんだからそんな危ないことせずに客室に泊まっていってくれ」
性癖に関してはとんでもなく暴走するくせに、それ以外ではひどく常識人なダクネスに向かってそう返す。
家に帰るなら俺も一緒に家まで送っていくつもりだが、もしこけて怪我でもしたら事だ。夜で視界が悪く、夜から少量ながら雪が降ってきていたので、今地面はとても滑りやすい。自分の死因が死因なだけにそこら辺には敏感だ。
ダクネスはクリスがよくやるように頬をぽりぽりとかいた。
「お、女の子って、私もそう言ってもらえる歳ではないのだが……そこまで言ってもらえるなら好意に甘えよう」
ダクネスってまだ十八歳ぐらいだし、俺のところだと充分女の子で通用するけどな。
こっちの世界は大人になるのが少し早いようだ。それかこの抜群のスタイル故か成熟した女性と思われることが多いのかもしれない。
「じゃあ私布団敷いてきますよ」
お客様のためを思ってめぐみんが真っ先に動く。
そんな――わけがない。
「ああ、頼むめぐみん。それと、その酒が入ったコップは置いていけよ。客室にそんなサービスは必要ないよな?」
「……うー。目敏すぎます。しかし、諦めませんから。いつか堂々とユウスケを出し抜いてやります」
めぐみんは隠し持っていたコップをテーブルの上に置いて、自分が宣言した通りクリスとダクネスが寝る用意をしにいった。
ふっ、勝ったと勝ち誇った表情をする俺。……もしかしたら酒の臭いで酔ったのかもしれない。
そんなことをしていると、本当に気配りができるゆんゆんがコップをクリスに渡していた。
「これ水です。クリスさん。大丈夫ですか?」
「ありがと。うん、大丈夫。丁度喉乾いてたんだよね」
ごくごくと水を飲み干すと、少しクリスも落ち着いたようだった。
先ほどまでのはしゃぎっぷりはない。
同じく水をゆんゆんから貰っていたダクネスは、クリスに尋ねる。
「ちょっとは酔いが醒めたか?」
「あー、うん、少しは。……大分あたし酔ってるみたいだね」
「自覚でき始めたらマシだ。聞いていたかはよくわからないが、今日はここで泊まらせてもらうことになったから、客室に行くぞ」
「いや待って」
幾分か冷静な表情でクリスは手を突き出していた。
自分の体を見てから、こちらをちらちらと見ながら恥ずかしそうに告げる。
「あたし……寝る前に風呂入りたい」
「ん。風呂入るっていっても、クリスはこれだけ酔っているし風呂は危険なんじゃないか」
「……ユウスケ。実は私も風呂は入りたい。こんなことを言ってはあれだが、大掃除で汗をかいてしまっているからな。確かに酔った状態の風呂は危険だが、私達二人で入るから問題なしだ。こいつが無茶しないか見張っておくよ」
「まー、ダクネスがそう言うなら……」
俺ぐらい汚れていたらまだしも少々の汚れだと一晩ぐらいは良いと思ってしまうのは、男だからなのかもしれない。
了解を得たクリスはというと、ニカッと笑って椅子から立つ。
「そうこなくっちゃ! よしっ、入ろうよダクネス!」
「急に立つな。酔いが回っているから、怪我するぞ!」
などと言いながらクリスとダクネスはさっそく風呂場に行った。
残された俺とゆんゆん。
酔いが回っているからか風呂場に直行したが、何の用意もしていない彼女たちは風呂から出て来たら困るだろう。
「流石に泊まるとは思っていなかったから、服の替えとかは持ってないだろうし、悪いけどそういうのはゆんゆんに頼んでいいか?」
「ダクネスさんは……スタイル良いですし私の服が入るかわかりませんけど、緩いシャツなら大丈夫かな。ユウスケさん。私が用意しときますね」
「頼むよ」
めぐみんの服は入らないだろうしな。
俺はというと彼女達が使ったコップを片づけてからお手洗いに行く。
トイレの扉を閉めて、便座の蓋を閉めてその上に座る。
そして、ズボンのポケットに入れてある神器を見た。
古い時計。
正式名称はクロノスの時計、だったか。
くすんだ銀色でできたこの時計が、まさか時間を止められるなんて思う人はいないだろう。
突然――もしこれがアクア様に通じるのかと思った。
この神器の力。時間停止の力は彼女には通じるだろうか? なにせ神獣まで通用した力だ。今のところ効かなかった相手はいない。
「無理だろうな……」
即座に否定する。
出会ったときの圧倒的な力の気配。彼女の神気ともいえる力の前では、とてもではないがこの力は通用してないだろう。本人が喋っていた通り、下級の神などとは桁が違う存在に違いない。
俺の勘がそう言っている。
ただグラムのように下級の神には通用するのではないかと思っている。この世界には様々な神がいることだし、アクア様には通用しなくても、下級の神や亜神やもしくはいるかどうかはわからないが――力を殆どなくしている神とか。そういう神には効くかもしれない。
まあ元々大恩あるアクア様相手に使うはずはないが。あの神様は俺にとっての特別枠なのだ。
などと、暇なので答えが出ない謎を考えていた。
「時間も良い頃かな?」
そろそろいいだろう。
俺は服も下着も脱いで、便座の蓋の上に置く。なにも裸でないと用を足せないということではない。それなら蓋の上に服を置いてたらできないしな。
俺がわざわざここに入ったのは、トイレをすることではなく時間を止めるためである。
はっきりというなら――時間を止めてエロいことをするためである。
神器を発動させる。
俺はトイレから神器だけを持って出る。裸で家の中を歩き回るのには落ち着かない。女子二人もいる家の中だと、きっちりとした服装をしなくてはならないのは当然だし、めぐみんもそこら辺はしっかりしているようで着崩したりはしない。
案外、そこら辺がだらしないのはゆんゆんである。家ということでブラ紐が見えるなんていうのはよくあることで、この前は乳首が見えてしまいそうなほど着崩してしまっていた。
めぐみんは客室。ゆんゆんは二階の自分の部屋にまだいるのか、風呂の前までは誰とも会うことはなかった。
俺は風呂に入る前に、バスマットの横にバスタオルを敷いておく。入る時より出る時のがバスマットが濡れていたら不自然だしな。俺も風呂に入るから濡れるし、後々のことを考えておかなくてはいけない。
緊張する。
ひたすら緊張している。
「……なぜだか、今までやってこなかったんだよな」
クリスとダクネスには時間停止してセクハラする機会は冒険をしていて何度かあった。
なにも使ったら危険と思ったからではない。
それではなんでだろう? ……最初に出会ったとき、アクア様と似た感覚に陥ったせいだろうか。
今となってはクリスからアクア様と似た気配は非常に薄い。まるで――更にその力をなくしているみたいに、感じ取れない。
だけど、なんとなく時間停止しないままでいたのだが、絶好のチャンスが訪れただけに今回ばかりはやるべきだ。
なんせクリスは可愛らしいし、ダクネスは性癖を除けば滅多にお目にかかれない美人だ。なおかつアルコールによって思考は鈍っている。多少の悪戯をしても、わからないだろう。
俺は意を決してお風呂の扉を開ける。
そこには――楽園があった。
「お、おおう……」
思わず唸ったのは、あまりにその光景が見事だったから。
クリスは今髪を洗っているのか、鏡の前で頭にシャンプーを付けている。ダクネスはというと温泉の素が入った浴槽に体を浸けて気持ちよさそうにしている。
ごくりと唾を飲んだのは、彼女達が当たり前だが全裸だったからだ。
服を着たまま悪戯をするのは興奮できるが、こういった本人が脱いでいるところに勝手に入るというのは別種の興奮をもたらす。
これだけ美人二人が相手ならなおさらだ。
「どちらを先に行くべきか……」
時間は二十八分。残り時間は多いとみるべきか、それともこの二人相手では少ないとみるべきか。
メインディッシュが同時に二つ出されたようなものである。目移りしてしまうのも当たり前だ。
まあ、まずは近い方。クリスの方からにしようか。
風呂椅子に鏡に向かって座っているクリス。シャンプーを頭に馴染ませるために両腕が頭に位置している。
腋などはもろ出しである。
こちらからは背中しか見えないと思いきや、薄く曇ったガラス越しに前面も映ってしまっているので、彼女の裸体が全部見えてしまっている。
クリスの頬にはちょっとした刀傷みたいなのがあるけれど、彼女の体は染みも傷も一つもないまるで神が作ったかのような綺麗な体だった。
肉付きの薄い、俺より少し年下と思われるクリス。
触ってはいけない神聖なものに感じられた。
高ぶった股間が萎えていく。
「やっぱやめといた方が良かったのかな。どうもクリス相手にすると躊躇ってしまうんだよ……」
それでもここまで来てしまったからには、何もせず退散するわけにもいかない。
おずおずと髪から落ちてきたシャンプーが伝っている彼女の背中をペタリと触る。
ドクンと心臓が鳴った。
血液が加速する。
触ってはいけないものに触ってしまった。なのに、その触った手はそんな意思に反して動く。
そのまま彼女の背中を手で味見する。上から下まで軽く撫でていき、彼女の小さなお尻にまで到達する。
風呂椅子に座っているので、彼女のお尻の大部分は椅子によって隠れているけど、お尻の隙間にグイッと中指をねじ込んでみたりしてみる。尻肉に包まれて指に温かい感触がする。
ニョキと男性器が勃起する。
「俺の股間素直すぎる……」
何故だかこの女性を汚してはいけないと思っているのに、本能がこれだけ綺麗な女性を味わわずにいるのは男として恥だと叫んでいる。
本能目線からしてみれば、本当にエロいシチュエーションだった。
鏡越しに彼女の裸体が見えるというのが実に良い。非常にそそる。湯気によって曇ったガラスなのではっきりとは見えないが、それが想像をかきたてられてなおエロかった。
鏡の中にいる彼女は両腕を上げていて、お酒が入っているのと風呂にいることで顔が赤くなっている。メリハリの少ない体。彼女の火照った裸体。
流線型の彼女の体に、とても淡い紅色の乳首が浮いている。それは彼女の酔った頬の色に似ていて、ひどく美味しそうな色だった。
いつも露出させているお腹だが、裸になった時は格別だ。水滴がついた盗賊のお腹は色っぽくてたまらない。
クリスの股間に生えている毛はここから見る限りだと非常に薄い。それでも生えているのはわかるのは、彼女の毛が銀髪で目立つからだろう。
無遠慮にもお尻と椅子の隙間に入れていた中指を引っこ抜き、俺は神器を床に置いた。
そして、クリスの背中にピトッとくっつく。
腰部にギンギンになっている竿を押し付け、彼女の後頭部に胸板がくるぐらいの中腰でだ。
首筋から足先のどこに至るまでもくすみがない白い肌。普段太陽に肌を見せている割には、クリスの体は髪の毛と同じく真っ白で、綺麗な美肌だった。それがアルコールによってほんのりと赤みがあるのだから色気を感じてしまう。
「ああ。良い」
それもこの艶やかな肌は、すべすべツルツルで俺の勃起したちんこを動かしても、快感しかない。
鏡の中にいるクリスは、背後に男が引っ付いても表情を変わらず、頭を洗っていた。
そんな彼女の背後から伸びる手。
魔の手が彼女の腋近くから回り込み、胸部へと差し掛かる。
「うん? なんだか……いつもより更に小さいような。気のせいか?」
彼女の乳房は普段服の上から見ているよりも、若干小さい気がする。といっても誤差程度で、そこまで変わりはしないんだが。
まあクリスのおっぱいは小さいのだが、彼女のウエスト自体はくびれがわかりやすいほど細いので、案外おっぱいは出ている。ウエストとバストの差が大事なのだ。
年齢的には成長期。発育真っ最中のおっぱいを触る。
鏡越しに映る彼女の胸が、無骨な指によって押されている。
初めて会ったとき、男性に抱きしめられるのは初めてだと言っていたが、このおっぱいに触ったのも俺が初めてに違いない。
弾力ある肌が、俺の指によって沈んでいく。
グッグッと彼女のおっぱいの中身まで味わうように俺は指の先端の力を強めている。
そっと指先をずらして、俺は彼女の乳輪をぐるりと一周するように触ってから、乳頭へと届かせた。
「これがクリスの乳首か」
興奮していないクリスの乳首は柔らかで、めぐみん達のものとはまた違ったように思える。
あまりにも綺麗なうなじに接吻しつつ、俺は自分の下半身を無視できなくなっていることに気付いていた。
ゆっくりと俺は彼女の腰部でちんこでシコっていたのだが、もうそろそろこの刺激では収まらなくなっている。
「ちょっと浮かせるぞ」
俺は彼女の腋の下あたりを両手で掴む。
そしてまるで野良犬を持ち上げるかのような気軽さで、彼女の腰をわずかに浮かせる。
お尻と椅子が離れる。
羞恥心を感じていない表情のクリスだが、もうお尻を守るものは何もなくなってしまっていた。普段は行動的で、明るく元気な彼女の男を受け入れるような姿勢。
それはひどく――とてもひどく興奮するもので、わざと彼女の体を軽く揺らすと、まるで勃起したちんこを咥えたがっているかのように、クリスの尻が揺れる。
クイクイっと小形なお尻が男を誘う。
その誘惑に釣られるように、腰部にあった男性器が徐々に下にへと移動する。
鈴口が彼女の肌を滑っていき、ぷりぷりとした臀部を越えて、股に到達する。
「クリス。お前って……本当に肌綺麗だな」
竿を肌に当てるだけで快感に酔いそうになる。
飲んだことはないが、彼女の体は極上の美酒だった。
飲みやすくするりと入り込んでくるような味に、もう少しもう少しと際限なく飲み干して足腰を立たなくさせてしまうような魔力があった。
一度腰を引いた俺は、彼女の股にへと腰を振るう。
突き抜ける快感。馬鹿になってしまいそうな甘い甘い衝撃。秘所をほんの一突き、擦っただけとは思えない甘美な悦楽。
めぐみんやゆんゆんと比べて二歳ぐらい年齢は上だと思うが、同じように彼女の女性器はピッチリと閉じている。
俺はそんな彼女のおまんこに向かってゴシゴシと擦るように亀頭と陰茎体を当てる。
鏡に映ったクリスは、まるでお人形のようだった。
脇の下から両手で持ちあげられ、股間から男の竿が出たり見えなくなったりする。性欲の吐き口と化したクリスは、ここまでやっていても変わらない。
鏡に映る恥辱をさらしてしまっている自分を、紫色に近い瞳で見つめているのに、そこになにも思うことはない。ただ欲望の受け皿になった自分を意思のない瞳で見ているだけだった。他人に触られたこともないだろう彼女の女性器に初めて触ったのは、男の醜い欲望であるちんこである。
「背徳感が何故かすごい――!」
どうしてだろう。
初めて会ったとき、アクア様に似ていると思ったからだろうか?
それとも彼女のことを気にいっているせいだろうか?
明るくて朗らかでいつも笑顔を絶やさない彼女だからだろうか?
――それのどれもが正解で、どれもが間違っているような気がした。
ただ言えるのは、彼女の体は穢れを知らないような美少女で、俺はそんな彼女――クリスに興奮しているということだった。
ガシガシとクリスの繊細な陰裂に荒く男性器を擦りつけているのだから、その閉じているスジも俺のカリに引っかかって開くことがある。
意識して彼女の閉じている一本筋を開くように擦りつけていると、鏡の中の女性器の中身がちらりちらりと姿を現す。
僅かに見せるピンク色の膣壁。
それがエロい。じっくりと見えない。俺の竿が上手いこと彼女の性器を引っかけたときにだけ、外界に露出される。
小陰唇を竿のカリでグイグイと引っ張る。
「もしかして今、膣口見えた?」
血が全て男性器に集まったみたいだ。感覚が研ぎ澄まされている。
限界は近い。
俺はこの絶頂に近い感覚をなんとか引き延ばそうと頑張るも――その努力はむなしいものだ。
視覚的、感触的にクリスの体に秘められたエロさをこれほど受け取ってしまうと、俺の意思の力など勝てるはずがない。
彼女のおまんこの柔肉に俺のちんこはカウパーが漏れまくっていて、射精を止めることはできない。
「くそ、くそ、くそ! もう無理だ!」
最後の一突き――おもいっきり彼女の膣肉をカリで広げて、そこに熱い液体を噴出させる。
鏡の中に映る男性器が、その大きなものでクリスの閉じていたスジを無理矢理こじ開け、その中に精子を注入してしまっている。
吐き出された性欲が、クリスの中に入っていく。
拒否することもできず、強引に射精された彼女のおまんこには、べったりと精子が付着していた。
今だ髪を洗っている姿勢のまま、彼女の股間は白い液体によってコーティングされてしまっている。それは髪につけているシャンプーとはまったく違うものだ。子供を孕ましてしまうものが、クリスの下半身には浴びせられていた。
鏡に映されたクリスは、とてつもなくエロかった。
「あー、いや、もうすごく満足だ。……そうだ。残り時間何分だ?」
メインディッシュの片方を終わられたところだが、すでにお腹にズシンと溜まるような満足感。
彼女を椅子に下して、股間を湯で洗いながしてから、クリスの柔らかな臀部にちんこを押し付け、尿口に残った精子を出し尽くしながら、神器の目盛を見る。
「まだ十三分しか経ってないのか。もっとかかったと思っていたんだが、そうでもないんだな」
クリスのあまりの気持ち良さに射精するのが早かったのか。
体内時計だと十五分はかかっているはずなのに、時間を間違えるほど肉欲に溺れていたのか。
これならまだもう片方のご馳走もいただけてしまう時間だが、もういいかなという感情にはなっていた。
こんなに性欲を吐きつくしたので、今の俺は賢者の気持ちである。股間も賢者染みた穏やかさだ。
「ダクネスはまた次の機会で――」
そう思いながら湯船にいるダクネスを見ると、おっぱいが浮いていた。
パツンパツンに詰まった巨乳が、浮力を得てしまったのだろう。
温泉の素が入った白い湯に、二つの山が浮いてしまっているのだ。
なんと壮観な光景。こんなの普通見ることはできない。
「……ほんと俺の股間って素直」
ムクムクと元気を取り戻している息子。
賢者の皮を一時的に被っていただけの遊び人だった。
いやだってこんな凄い光景を見てしまったら、勃起しない方が失礼というか強制的に勃起させられるわ。
俺はクリスのお尻に当たっている竿を離して、湯船の側に行く。
購入した家の浴槽は大人が三人は入れるような大きさと深さを持っていた。俺の体は男にしてもかなり大き目なので、これにはかなり嬉しかった。まあその分、掃除は面倒臭くはなるんだが。
「お邪魔するぞ」
俺はダクネスの足を踏まないように気を付けながら、湯船の中に入る。
湯は白いから中身は見えないので、充分注意しなければならない。
俺は踏んだり蹴ったりしないように細心の注意を払いながら、ダクネスの前にへと移動する。
丁度彼女の顔辺りに男性器がくる位置だ。
「こうしていれば、どこぞのお嬢様という感じなのにな」
金髪碧眼という容姿を持つダクネスを観察しながら言葉を零す。
頭を湯につからないように縛りながら風呂につかっているダクネスは、普通にしていれば貴族のお嬢様という風貌である。それも美人なと付け加えるような。
小さい顔は女性からしたら憧れのものだろう。化粧は今はしていないだろうに目鼻がはっきりとした顔だち。ぼやけたところのない、隙がない容姿のパーツ。それが上手いこと組み合わさっているのだから、文句なしの美人だ。
大きなコンテストに準備もなしに出しても優勝を掻っ攫えるような美貌。
それにこの巨乳。
神が優遇したとしか思えない完ぺきさ。
「まあ、言動が少々残念なのは、その副作用なのかな?」
これだけ外見が恵まれていると、性癖がおかしいぐらいの欠点はないと合わないか。
ダクネスばかり褒めたたえているが、めぐみんもゆんゆんもクリスも彼女とは方向性が違うだけで、充分すぎるぐらい美少女なのだが。周囲に存在するのは外見が良いのしかいないのか。嬉しいことだが。
俺はダクネスの頬をぺちぺちと勃起したちんこで叩きながら考えていた。
こいつが貴族だとしたら殺されても仕方ない凄まじい侮辱の行為だが、彼女の性癖的にもしかしたらご褒美かもしれない。
なんとなく彼女の髪に男性器を擦りつける。
金の髪。この世界では貴族の象徴ともいわれる場所に、汚い竿で踏み荒らすのは言葉にできない快感がある。しっとりと濡れた髪の毛。これならいつかは諦めた髪コキもできそうだ。
男性器を髪から退けて、彼女の形の良い鼻に押し付けたり、頬に押し付けたり、これだけでも快楽を得られてしまう。
だが、俺が目をひかれたのは彼女の胸部だ。
普段は鎧で隠された彼女のおっぱいに俺の勃起したちんこは食いついている。
おそらくおっぱいの大きさでいえばダクネスかウィズさんかのどっちかが、俺が見てきた中で一番のデカさだろう。
少し下品といえるぐらいの巨乳である。
こんなおっぱいをぶら下げて騎士だと名乗るのは無理じゃないかと思うぐらいだ。
「鎧も特注じゃないと入らないだろうな。これだと」
ぷかぷかと浮いているおっぱいを掴む。今までで最高の厚み。栄養がたっぷりと注ぎ込まれ、成長しすぎた乳房。
ちょっと強めに俺はそのおっぱいを握る。
ギュッと力が加わった乳房は、その力に抗うが如く弾こうとしてくる。
澄ました顔をしている時のダクネスは本当に美人で、その胸についている肉は下品なぐらいいやらしかった。
彼女のおっぱいを全体を揉むようにして握ってから、ゆっくりと先端まで揉みながら移動していく。
乳輪まで来たらその力を緩め、割れ物を扱うかのように撫でる。
先っぽである乳首までくれば、指の親指と人差し指で摘まむ。
クリクリと乳房の先端に刺激を与える。
そこまでしたらまた彼女のおっぱい全体を持って、上下に揺らす。ダイナミックな揺れ。水面も大質量の動きによって波立っている。
そのおっぱいをゴム毬みたいに動かした俺は、彼女の胸の上部分を舐めた。ペロリと舌を出して舐めとる。
「……お湯の味だわ。それも温泉の素入りの」
当然彼女本来の味がするわけもなく、湯の味だった。
口直しに彼女のおでこを舐める。ニキビすらない彼女の額は、なんともいえない味わいがあった。
少し萎えかけていた気持ちが昂る。
はしたない胸にビンビンに立ち上がった男性器を持っていく。
ツンツンとその感触を確かめるようにおっぱいを突っついてから、ぐにゃりとおっぱいが歪むぐらい強く勃起したちんこで突く。
「この大きさだと、もしかしていけるんじゃないか? あれができるかもしれない」
ダクネスのおっぱいは大きい。
おそらくあれが可能なぐらいに。
俺は指の腹で乳首を擦ったかと思えば、乳頭を掴んで内側に引っ張る。
――そうして、俺は内側に寄せたダクネスの双丘。その間に向かって真っすぐに男性器を突き出した。
彼女の人並み外れた胸は、下から入れて谷間で挟むという従来のパイズリではなく、胸の谷間に向かって真正面から挟むという――縦パイズリさえも可能としていた。
今度は手で胸の外側から挟むようにして、竿を入れると他の人よりも大きいにもかかわらず大部分がその胸に収まってしまう。それに。
「おおう……!」
引きずり込まれるような肉厚である。
上からガシリと胸を掴みながら寄せてたところに、男性器を挿入しているのだが、あまりの気持ち良さに腰まで入っていきそうな感覚に襲われる。
豊満な肉が俺のちんこを包み込む。
これは巨乳、それも普通を大分越えた大きさでないと無理な楽しみ方だ。ルナさんでもちょっと厳しいだろう。
滅多に出会えないだろう巨乳故の縦パイズリ。
その肉厚が存分に伝わるパイズリに、腰砕けになりそうになる。
なによりこのパイズリは普通のパイズリと違って、ガツンガツンと腰を動かせるからまるでおっぱいを犯しているような気持ちになれる。ダクネスのおっぱいとセックスしているようなものだ。
ダクネスの騎士にしては下品ともいえる大きさの乳房を、遠慮なしに射精するための道具とする。
グイグイっと何日もオナニーを我慢したかのように力強く腰を振り続ける。
ズブズブと胸へと竿が沈んでいく。それをなんとか引き上げてまた再度、胸の間へと挿入する。
「一度出した後なのに! なんておっぱいだ!」
ついさっき射精したにも関わらず、俺の息子はもう射精しかけていた。
だってこれは反則だ。
上から見るダクネスの高貴に整った顔。その下にぶらさがっている、性欲の道具にしかする使い道が思い浮かばないような淫猥な肉。
思うままに突き入れることができるパイズリは、乱暴で、ひたすら性欲をかきたてるものだった。
腰を振る。
何度も振る。
普通の人の女性器よりも気持ちいいだろう、そのダクネスの胸に向かって腰をひたすら突き出す。
そう何度も出会えないような大きさの胸を持つ彼女に、性欲をぶつける。
彼女のおっぱいの付け根のところを端から内側へとグッと押し込む。
押し寄せる快感が最後の切っ掛けとなった。
グッと腰が止まりそうになり――俺は更に腰を突き出した。
「ああ、射精する!」
鈴口が谷間まで到達し、そこで俺は溜めた欲望を吐き出す。
竿が彼女の豊満な胸に挟まれて爆発する。
脳が震える。許容範囲ギリギリまでいった快感は、脳を直接こん棒で殴りつけるような衝撃が走る。
彼女の谷間にドクドクと白濁液を飛ばす。
谷間に飛んだ精子は、ゆっくりと流れていき――湯へと落ちる。
「はぁ……はぁ……二度目の全力射精となると、ちょっと疲れたか」
もしかしたらこういうことも起こり得るかもと白く濁る温泉の素を入れておいて正解だった。
流石にただの湯に精子が浮いていたら怪しすぎる。
それでも桶で精子が浮いている辺りを掬って、排水口に捨てる。元々温泉の素は臭いがついているし色も同じで、そんなに目立つこともないだろう。
特にクリスとダクネスはかなりアルコール入っているし。
まあ明日は俺が風呂掃除してピカピカに磨くことを決心するが。
「もう充分だな。というか時間も残り六分か」
性欲を発散させるのもここまでだ。
精液の後始末はそれほどしないでいいけど、俺の体をどうにしかしないといけない。外に出て、体を拭いて、元のトイレに戻らなければならない。
そしてそれを実行する。
気を付けながら体を拭いて、バスタオルを洗濯籠の奥に入れておいたら、悪戯心が湧き上がる。
残り二分。
俺は風呂場の窓越しに映らないように気を付けながら、時間を再開させる。
「……ん? 今何か?」
クリスの声がまず聞こえた。
アルコールに酔っていて胡乱な声だ。
そんなクリスの声を吹き飛ばすような、押し殺した嬌声がする。
「あああんんんんんぅう――!」
「へ、ダクネス? 今のなに?」
「い、ひやなんでも――」
そこで時間停止させて俺はトイレに戻ることにした。
あまりに踏み込みすぎてもよくない。悪戯心につられるのもここが限度だ。
なにより今日は満足しているので、これ以上する理由も感じない。
今日は本当に予想以上の結果である。
予想を遥かに超えた出来事といえば、今後の話なのだが――ダクネスが飯は美味しいし、なんだか風呂は良い気持ちだからと一緒に依頼を受けた帰りにでもちょくちょく俺達の家に来ることになったことだろう。酒を持ってクリスも連れたりして。
家の中が賑やかな日が増えることになった。