お久しぶりです。
インフィニット・ストラトス 〜消えた歌姫〜
52話の終わりくらいからの分岐の話です。
52話
https://syosetu.org/novel/331894/61.html
先にどういう流れからこうなったのか、この52話だけでも最低限読んでおくことを推奨します。
(補足)尚人(尚兄)=【NAO】であり、主人公の尚人は直前に簪に告白して振られています。
まとめました。 2025/07/15
「はぁ……もう暫くは恋愛なんて止めて【NAO】ちゃん一筋に――って【NAO】ちゃんの正体、尚兄じゃん! ヴアァァァァァ…………」
結局私は……【NAO】ちゃんと尚兄は別の世界の人という風に思いこむ事にして、例えるならアニメのキャラと中の声優さんみたいな感じで思いこむ事にして、【NAO】ちゃんへの永遠の愛を誓う事にしたのだった。
↑本編ではこうなって53話へ続くわけですが、こうならなかった世界線の二人です。
「おにいちゃん、終わりそう?」
「今のペースでいけばギリギリかな?」
コンコン。
「はーい」
編集に忙しいおにいちゃんに変わり私が対応することにした。
「ごめん。やっぱり来ちゃった」
扉を開けるとかんちゃんが立っていた。本来ならばここでいくらかんちゃんとはいえ追い返すべきだったのだ…………しかし私は屈してしまったのだ。
「――あ、あの差し入れにカップケーキ作ってきたんだ。キリの良いところで試作曲聴かせて貰いながらどうかな? 勿論本音の分も作ってきてるよ★」
「かんちゃんのカップケーキ♡」
「簪のカップケーキ!?」
かんちゃんのカップケーキは至高なのだ……絶品なのだ……私はその甘い香りに負けてしまった。この時はおにいちゃんも反応してたし、言ったらおにいちゃんもかんちゃんのカップケーキは大好きだったはずだから良かれと思ってしまったのだ…………それがあんな結果になるなんて知らずに。
「合わせて紅茶も入れてきた★」
おにいちゃんも手を止めて、自分のデスクから食事用のテーブルの方にノートパソコンを持って来てしまった。
紙箱を開けると作りたてなのか、まだほんのりと温かいソレが私とおにいちゃんの食欲をそそり、紅茶も良い香りがして……ゴクリと喉がなった。
試作の曲が私達だけ聴こえるくらいの音量小さめで流れ始め、お茶会が始まり、普通にカップケーキも紅茶も飲むかんちゃんにつられ、私とおにいちゃんも何も疑う事なくソレを口にしてしまった。
「あぁ〜♪ やっぱり【NAO】ちゃんの歌声はサイコーだよぉ……♡」
一曲目が聴き終わる頃には皆2個ずつあったカップケーキを食べ終えてしまっていた。
そしてそのまま二曲目に入り、かんちゃんは無言で真剣に曲を聴き入っていた。
「「フワァ〜」」
二曲目が終わろうかという辺りで私とおにいちゃんが同時に欠伸をした。就寝時間も近いせいかな? 眠くなってきたのだ。
「本音は眠くなったら寝ても良いからな」
「ごめんね本音……感想は明日にして私も曲聴いたら直ぐに帰るから」
「ウニュ……そうするのだぁ〜むにゃむにゃ」
布団に潜り込み、私の記憶はここで直ぐに途絶えてしまった。
本音が眠ったのを確認して、俺も頭がボォ〜っとしてきた。そして何かおかしい事に気づき始める。
「次が最後の試作曲なんだね★」
「……うっ、あぁ。そうだ……ね」
簪は真剣に三曲目を聴いている……編集作業も二曲目が終わり……あとコレを短編仕様にしてアップすれ……アレッ?
「…………」
「…………★」
瞼が凄く重たい……アレッ? 俺、体が横になってる……まだ寝ちゃ駄目だってのに…………あっ、ダメダ……そこで気づいた……簪がニッコリ笑顔で俺を見下ろしていた事に…………プツン。
俺の記憶があったのはここまでであった。
ベッドで眠る本音……私の足元で眠る尚兄……私は一度二人から離れ、部屋のロックとチェーンの確認をして戻る。
先ずは本音をベットに縛りつけ、口を塞ぎ、動けない様にする。途中で目覚められても困らない様に。
そして尚兄……私は持ってきていたバックの中からあるモノを取り出し、尚兄の服を脱がし始めた。そしてソレに着替えさせた後に口を塞ぎ、手足を拘束……ベッドへと運ぶ。
「アハッ★【NAO】ちゃんの寝顔も可愛いね♡」
これまでの経緯を簡潔に説明しよう。試作曲を聴きたいからと二人に自作のカップケーキを作ってきた事で無事に尚人の部屋に入る事のできた簪。しかしソレ(尚人と本音に配った分)には強力な睡眠導入剤が混ぜられており、何の疑いもせず食べてしまった二人は深い眠りに落ちてしまったのだった。
その後、簪は【NAO】のコスプレ用衣装を尚人に着せ、リアルに【NAO】ちゃんを作り上げたのである。
「念の為、腕だけはベッドに固定しておこうかな」
尚人の実力を知る者として警戒を怠らない簪……実際この選択を誤っていれば尚人は目覚めた後、簪から逃げ出せていた事だろう。
「【NAO】ちゃんがいけないんだよ? 私がこんなにも【NAO】ちゃんの事が大好きで、愛してるのに……こんなに近くに居たのに今までずっと秘密にして、ホントは男の娘で、尚兄で……ソレを知ってたら絶対に振ったりしなかったのに、諦めたりしなかったのに! 驚きはしたけどキット受け入れて……そうだよ尚兄――【NAO】ちゃんは私の事が好きだったんだよね? 告白してきたくらいだし――なら二人は両想い……一緒になっても問題無いよね?」
最早一夏の事も忘れ、【NAO】一色に染まる簪の脳内……それから簪は【NAO】の上に跨り、上体を倒し、両手で優しく【NAO】の頬を掴み、引き上げ、静かにキスをした。
「私のファーストキス……【NAO】ちゃんに捧げる事ができて嬉しいよ★ だからコッチの初めても【NAO】ちゃんに捧げるね? 良いよね? 私達両想いなんだから」
最早止まらない……残念な事にこの時尚人を助けにこれたかもしれない人達もたまたまだがこの時にいない最悪のパターンであった。
「…………んっ? ンンッ!?」
ゆっくりと意識が覚醒していく中で……俺は体の違和感に直ぐに気づいた。
「【NAO】ちゃん、もう目覚めちゃったんだね。本音はまだグッスリ眠ってるのに」
「?――!?」
俺は目覚めて今の状況に驚愕するしかなかった……まさか簪がこんな強行をしてくるなんて思ってもいなかったから……直ぐに俺は逃げ出そうとしたが手と足を手錠で固められ、腕はベッドに縛られ、簪にマウントを取られた状態で逃げる事ができなかった。
「【NAO】ちゃんもう目覚めちゃったんだね」
「むっふぅ!?(簪!?)」
動けないし、口も縛られてるのか? まともに喋る事もできない……それよりもこの感触……まさか…………!?
「あっ、暴れないで、私も初めてだからまだ痛いの」
「…………」
視線を下に向けるとソレがリアルに現実なのだと意識する事になった。
「エヘへ、分かる? 【NAO】ちゃんと私、今一つになってるんだよ?」
嘘だと言ってくれ…………だけど現実は残酷だ。
視線の下で俺のソレを温かく包むその感触に俺は一瞬意識を飛ばしそうになるものの、このままではまずいと何か状況を打破する何かが無いかと周りを見て隣のベットに眠る本音を見つける。
「ムヴゥウー! ンーグー!(本音! 目を覚ましてくれ!)」
「……無駄だよ? 本音なら薬でぐっすりだし、本音も助けに入れないよう拘束してるから★」
「ムッ……フゥ……」
「暴れても無駄だよ? みんなお姉ちゃんばかり見て忘れてるけど、私だって【更識】なんだよ? お姉ちゃん程じゃ無いけど色々と訓練受けてきたんだから」
俺は抵抗を止めた……そうだ、俺は知っている……簪が少しでも刀奈に追いつく為に努力していた事を、俺と一緒に残って戦闘訓練をしていた事を。
「…………」
「大人しくなったね……これは受け入れてもらえたと思って良いのかな?」
正直手足拘束された今の状況で簪から逃げるのは無理だろう。だからもう情に訴えかけて簪に止めてもらうしか方法はない。
俺は簪の目を見て、ソレを訴えかける様に眺めたが、俺の願いは届かなかったらしい。
「ん……その視線、ゾクゾクってくるね……興奮してきた♡」
あっ、これ駄目なやつだ……必死に首も振ってみたが効果なし……そんな風にしていたら簪が俺の上でゆっくりと腰を上下させ始めて…………!!
「ハァ、ハアッ♡【NAO】ちゃんのが私の中で、硬く大きくなって……そんな表情しても体は正直だね? 私の中気持ちいい? もう諦めてさぁ〜一緒に気持ちよくなろう? 気持ちいい? 気持ちいいよね?【NAO】ちゃん!?」
「フグゥ…………」
正直なところを言うと凄く気持ちいい……だけどその快楽に負けないくらい、こんな形で童貞を卒業して、好きだった女の子にコスプレさせられて無理矢理襲われてる俺って……どうなんだ? そう考えるとなんか思考を停止したい気分になって俺はもう簪に為されるがままになった。
俺は受け入れたくない現実を放棄した。
「…………(こんなはずじゃなかった……今の簪は俺の知らない簪……普段の簪とはかけ離れている)」
「ンッ――!? 【NAO】ちゃんイッちゃったんだね……【NAO】ちゃんの熱いのが私の中に一杯出てるよ♡でも私はまだイッてないから★まだまだ寝かせてあげないからね?」 チュッ♡
唇に再びキスをされたけど、今の俺には…………こうして俺の最低な一夜は始まり、簪が満足して解放された時には俺の心は真っ白になっていた。
肉食系女子怖いです。僕はもう食べられたくありません。皆さんも気をつけて人生を送られて下さいね。
男→女であろうが、女→男であろうが、無理矢理はダメ、絶対…………私の様な人が今後出ないよう願って……★