僕はここで何をしているのだろうか―――
暗がりの部屋の中、ベッドの端に座り薄いカーテンからこぼれ入ってくる月明かりを頼りに部屋を見渡す
意外、と言ってはなんだが整頓されており漫画本が数点入った小さな本棚
机の上にはパソコンが置かれていて横にある棚に設置されたゲーム機からコードが伸びている、恐らくパソコンに映像出力されるように接続されているのだろう
そして今僕が座っているベッドの上にはいかにもな女の子らしい可愛らしいうさぎのぬいぐるみが首をかしげて自分の耳を梳かしている
この部屋の主曰く妹からプレゼントされたものだそうだ、きちんと手入れがされており彼女の姉妹好きがうかがえる。もしくは単にぬいぐるみ好きなのか……
「上がりましたよー」
ガチャリ、と部屋の扉が開いてその本人が戻ってきた
黒檀の長い髪の毛は拭かれてはいるがしっとりと濡れており素肌はバスタオル一枚巻かれているだけの彼女
その体は赤く火照っており先ほどまで入浴をしていたと物語っている
幼さは残るものの妖美さえ錯覚される姿に生唾を飲み込む
「なぁ、本当にするのか?」
そう僕が親潮にそう問いかけると冷蔵庫から取り出してきたであろう炭酸水を喉を鳴らしながら飲んでいた彼女はむすっとした表情でペットボトルを口から離す
「確かに誘ったのは私ですが初月さんも乗り気だったじゃないですか。それともなんですか、曹長さんともあろうものが今更怖気づきました?」
ふふん、何て擬音が聞こえてくるような声色で安っぽい売り文句
だが効果てきめんだったようで少しカチンときた、眉をしかめながら僕はその挑発に乗ることにした
「分かった、そこまで言うなら夜戦の恐ろしさをその実に分からせてやる」
「あら、私も駆逐艦ですよ?初月さんよりは旧型ですが夜戦には私も自信があるんです」
彼女の肌を隠していたバスタオルがばさりと床に落ち裸体が露わになる
余り発育はよろしくないがその姿は一人の女であることを主張するかのように腰はくびれ、小ぶりな胸はぴんと肌が張っていた
「んっ、ふっ…んあ」
静かな部屋の中にこだまするベッドが軋む音、艶めかしい声
素肌をさらけ出した
まるで大切なものを大事に扱う子供のように
または急所を狙い撃たんとする狙撃手ように舌を、指を這わせる
「はつ、つきさん…そんなに舐めてるとなんだかわんちゃんみたいですよ」
上目で彼女の顔を見るとその表情はとろんとふやけている
だがまだ生意気を言う余裕はあるようだ
「あっ、うあああ…っ♡」
太ももの間に手を滑り込ませ陰部の割れ目を指でなぞる
親指でぷっくりと膨れ上がったクリトリスと刺激してやるとじわりと愛液がにじんでくるのが感じられた
つぷり、と中指を膣内に侵入させると甘美の声を上げさらに息が荒くなっていく
「ん、ふ…初月…さん。キス、してください」
顔を真っ赤に染め上げ猫なで声で甘えてくる彼女の期待に応えるように唇を重ね
蹂躙するかのように舌を侵入させ口内を舌で犯していくと不意に何か硬い固形物が舌先を触れた
すると彼女は待っていましたと言わんばかりに僕の顔を両手で掴み急に積極的に舌を絡ませてくる
溢れだすように流れ続けるどちらの物かとも分からぬ唾液をどうにかしようとごくりと喉を鳴らすと違和感を感じた
先ほど感じた固形物を押し込まれされるがままに飲み込んでしまったようだ
「何を…飲ませた!」
強引に彼女から離れ口元を押える
舌なめずりをしながら親潮は笑った、くすくすと笑うその姿は艶っぽく。まるで花魁を思わせるような妖艶を放っている
「さて、なんでしょーか。すぐにわかると思いますけどね」
徐々に体が熱くなっていくのが分かる
下腹部に違和感を感じ視線を下に降ろしてみると―――
「なん…だこれは…」
クリトリスが大きく肥大化…
違う、これは男性の陰部だ
本来陰核がある部分に男性のそれが生えており自分の呼吸と合わせる様かの如くびくんびくんと脈打っている
「どうせするなら、と思いまして夕張さんに作ってもらっちゃいました♡」
素直に言っても飲んでもらえないでしょうし、なんて言いながら舌を出しておどけているその姿に少し怒りが湧いてくるがどうにも興奮が収まらずそれどころではない
「あ、もう効いちゃってます?実は先ほど飲ませてもらったお薬、媚薬効果もありまして」
四つん這いになりながらこちらに近づいてくる親潮
すんすんと鼻を慣らし激しくぷくりと膨れ出た先走りの臭いを嗅ぐと恍惚の表情を浮かべそのやわらかい頬に擦り付け始めた
その刺激は激しく電流のように僕の体を駆け巡りびくりと背筋が跳ね上がった
「気持ちいいんですか?気持ちいいんですよね?なら、もっと気持ちよくしてあげちゃいます」
そういうと彼女はその口で肉棒をその小さな口で咥え始める
先ほどとは比べ物にならない快楽が襲って腰が抜けてしまいそうになるのを気合で耐えるが刺激が強すぎて手足が動かない
奉仕するように竿に唇を這わせ、先端を舌で飴を扱うかのように舐め回し、ストローで
「親…潮……っ!」
快感に耐え切れずまるで懇願するかのように彼女の名前を呼ぶ
すると何かを考えるような表情を見せた後彼女は僕から生えた男性器から口を離しベッドにあおむけに寝転がり、彼女は股を大きく開き自身を両手で広げさらけ出した
ひくひくと動くピンク色をした秘部に男性器は侵入したいと言わんばかりに大きく跳ね上がる
恐らく今の僕の顔はゆでだこのように真っ赤になっているだろう
一つ、ごくりと生唾を飲み込んで彼女に重なるように覆いかぶさった
早く入れたい、この女を犯してやりたい
はやる気持ちを抑え込み陰茎を彼女の小さな入口にあてがう
「良いですよ、来てください。私を、犯してください」
彼女が言ったその一言で僕の中の何かが切れた
ぎちぎちと音が聞こえそうなほどに狭い入口を押しのけ彼女の
「んっ、ふぁ…ああああああ!」
ぷつり、と何かが切れたような感覚がした
その感触にふと冷静さを取り戻し結合部を覗き込む
「親潮、お前………」
ベッドのシーツには赤い染みが出来ており、
僕がこじ開けた入口からはおしりにかけて赤い筋が垂れ落ちている
よく見ると彼女は痛みに耐えるかのように瞳に涙を浮かべていた
「初めて、だったのか…なんで…………何で僕なんかに」
そう、僕のような不出来な
それに僕たちは女同士だ、結ばれない可能性だって十分にある
考えていると涙を浮かべながら僕に微笑みかけてきた
「私は、初月さんが大好きなんですよ。お傍に居られるだけで嬉しい…だから、私を痛くして、滅茶苦茶にしていいのは初月さんだけなんですよ」
にこり、と笑みを浮かべ腰を浮かせて頬にキスをしてくる
彼女の言葉の一言一言が毒のように僕の体を蝕んでいくような感覚
その愛おしい姿に僕はもう迷わないと決めた
「ああ、そうかい…なら、めいっぱい
そう一言だけ告げると大きく腰を引き力任せに打ちつける
獣の交尾のように引いては打ちつけるだけの動作
そこに相手を思いやる気持ちは無いかもしれないが確かに愛は存在している
もし愛が無いとするならば彼女のこの表情はどう説明をすればいいのだろうか
「ああっ!やっ、ああんっ!うううん!!」
苦悩と甘美の声をあげる彼女に興奮を覚えまた陰茎が膨らんだ気がした
そう、彼女を
彼女を
「いっちゃいそうですか!良いですよ!全部、私のっ、膣内にっ!!んっ、ふっ、れる、んちゅ…」
強く腰を打ちつけながら口をふさぐ
愛撫していた時よりも激しく彼女の舌を僕の舌を絡ませて口内も犯してゆく
彼女は僕を離さまいとがっちりと体を足で挟み込み膣内はきゅうきゅうと締め付け始めた
彼女の心も、体も、全部、僕の物だ
「出すぞ、全部!親潮の中に!!」
「だしてくださっ、ぜん、ぶ、私の、ああああああああああ!!!」
びくり、と大きく僕たち二人の体が跳ね
僕は欲望を彼女の膣内にぶちまけた
精液らしきものを全て出し切るといつの間にか陰茎は消えていた
恐らく薬の効果が切れたのであろう
ぐったりとしている彼女の秘部から先ほどに出した体液は破瓜の血液と混ざり合い、てらてらと艶を出しながら薄いピンク色になりごぽりとこぼれ出す
果たしてこれに遺伝情報があるのかは分からないが妊娠の心配はないのだろうか
そう考えていると彼女がごろりと横を向き僕の瞳を見つめた
「大丈夫ですよー、あくまでも精液っぽいだけの体液を放出するようになってる薬ですから。それに私は
察されていたようだ
安心したような、少し残念なような気もする
「いつか平和になったら…一緒に……」
言葉を紡ぐ前に目がとろんとし始め、彼女は寝息を立て始める
やたらと挑発してきたが体的には無茶をしていたのだろう、肉体的にはまだ僕も彼女も少女なのだ
初月さぁん、大好きですぅ…なんて寝言を言いながら笑みを浮かべる頬に触れ優しく撫でた
彼女は悪魔なのであろう、彼女のすべてが僕を逃がさないと掴んでいる
でも、それでもかまわない、だって―――
「僕も、親潮の事が好きだよ…」
そう呟くと彼女の隣で僕も目を瞑り意識を手放し――――
【エピローグ】
「えー、もう帰っちゃうんですか」
朝食を取り帰り支度をしていると、
むー、何て頬を膨らませながら不満そうな声をあげる親潮
「しょうがないだろう、明日も執務があるんだ。僕の鎮守府は距離が離れているし今日中に戻らないと…また休日にな」
ぽんぽん、と頭をなでてやると先ほどまでの不機嫌顔はどこへやら
頬を緩ませるその姿は猫のようではにゃー、何て声を出している…可愛いなこいつ
「んー…じゃあまた。次はどこかデートにでも行きましょう?」
「ああ、そうしよう。またな」
背を向けて手を振り彼女の部屋を後にする
自分でも昨日はどうかしてたんじゃないか、と「これが男性の言う賢者タイムと言うものか」なんて独り言をつぶやきながら歩いているとやたら大きな色白い女性と長い髪の毛をポニーテールにしてリボンで結んだ少女、そしてその少女に荷物のように抱えられた短めのショートをポニーテールにした重巡と鉢合わせた
「んぉ?初月ちゃんじゃん。こっち来てたなら言ってくれりゃ挨拶に行ったのに」
彼女たちはインナータイツにシャツを着こんでおり、先ほど話しかけてきたポニーテールの少女は親しみやすさ、何て書かれたピンク色のTシャツを着ている
恐らくトレーニング帰りなのだろう、額には少し汗がにじんでおり抱えられた重巡は息を荒げている
だが正直そのシャツのセンスはいかがなものか
「秋雲中尉殿、おはようございます。中尉殿はトレーニングですか?」
別の鎮守府とは言え上官なので敬語を使う
最も彼女はプライベートでは堅苦しいのが苦手なようで「いつもの話し方でいいさね」なんてかんらかんらと笑っている
「まぁそんなとこさね、ちょっと知り合いの提督からこれ鍛え直してやってくれって言われてねー。世話になってるから断れないしまぁトレーニングついでならいっかなって」
ぐいっ、と片手に抱えていた重巡の襟袖をつまみあげるとグロッキー状態で今にも轟沈しそうな表情をした青葉型一番艦であった
恐らく何かやらかして更生施設と名高いこのリンガ鎮守府に送られてきたのだろう
ワレアオバァ、アオバワレェ、なんて呟きながら息も絶え絶えのようだ
「でさ、初月ちゃんは筋肉鎮守府に何かようがあったの?」
少女の傍らに佇む女性が話しかけてくる
彼女は深海棲艦なのだが珍しく敵意を持たない個体でありこの鎮守府預かりの捕虜のようなものになっているそうだ
「あー…水鬼、ちょいちょい」
中尉殿が手招きをすると水鬼と呼ばれた深海棲艦は背を合わせるように屈む
そして呼んだ本人がほしょほしょと耳打ちしているとあー、ねー、なーる。なんて相槌を打っているが、本人が目の前にいるのに内緒話とはいかがなものだろう
「なるほどー、だからそんな臭いしてるんだ」
ふと、彼女がそんな事を言い出した
……そういえばあの後風呂に入っていなかったのを思い出して顔に熱が上がってくる感覚を覚えた
「あー…入渠施設使う?あたしらも今から汗流しに行くところだったし」
「………お供します」
気を使われるのは恥ずかしいというお話
――――ああ、僕はここで何をしているんだろうなぁ
ᕙ(´・ω・`)ᕗ偶には百合もいいよね!
登場人物紹介
初月:親潮の恋人。階級は曹長で親潮が所属する鎮守府とは別の鎮守府。ややネガティブ思考の持ち主
親潮:初月の恋人。肉食系の小悪魔、誘い受け。階級は上等兵
秋雲:元人間の艦娘、解体されれば人間に戻る。語尾にさねをつける癖がある。提督とケッコン住み
空母水鬼:秋雲と秋雲とケッコンした提督に懐いて居付いた深海棲艦鬼級、主に水鬼と呼ばれる
青葉:初月とも親潮とも別の鎮守府の艦娘、艤装無しの筋トレによりダウン
抜けたかどうか感想があると捗ります