またも謎展開で急展開。
「好汰って下等種の頃何してたの?」
「あっ・・・仕事・・・忘れてた」
完全に無断欠勤である。
急いでスマホを探すも見当らない。
大惨事の時に落としたのかな?
「どうしよう・・・」
「じゃあ辞めちゃえば?」
美女はそんな事言う。
「まぁ、追々考えることにしますよ」
正直思った程に焦っていない自分が居た。
昔の俺だったら間違いなく慌てふためき、
大急ぎで会社に走り、上司に頭を下げて居たんだろうけど。
「それは好汰が下等種じゃなくなったからだよね」
「あの・・・考えている事を読むの辞めてください・・・」
「善処します。と・こ・ろ・で・・・」
政治家的な言い回しの後、ずずいと顔を近付けて来る。
「はい・・・あの・・・なんでしょう?」メソラシー
何度も言うが、ヴァンパイアであっても美女は美女なのだ。
その美女と俺がいたしていたとしても、顔がこんなに近ければ照れるのだ。
「けっ!いっ!ごっ!!その敬語何とかしてくれないかな?私の方が年上って感じが出ちゃうじゃん、ぷんぷん。まぁ実際問題私の方が年上だし間違いじゃないけどさぁ、他人行儀なのがなによりイヤ。つかれちゃう。なので、好汰はこれから私に敬語禁止♡あーゆーおーけー?」
美女は見た目通りとても美しく、そして何より可愛い。
「おふこーす」
何だかんだ訳わかんないことだらけだけど、下等種を辞めた事は別に悪い事でもないと思った。
こんな生活が続いて行くなら行くで特に何に対して拘らず、気ままに生きるのも悪くないかなと・・・
「じゃS○Xしよっか♡」
――悪くない・・・――
8X―・・・・・・・・
「好汰、起きてる・・・?」
「うん?どうした?」
セミダブルのベッドで二人仲良く寝ていたのだが、色好が声を掛けてきた。
寝ていたと言っても正確には寝転がっていただけだ。
下等種をやめてからと言うもの、睡眠をしなくても全然疲れなくなった。
睡魔も6日に1度有るか無いか程度だ。
便利な身体だ。
「嫌な夢見た」
「夢?」
「うん。好汰と一緒に居られなくなる夢」
「・・・」
泣きそうな色好を抱きしめる。
「好汰・・・居なくならないよね?居なくなっちゃやだよ?」
「俺はどうやっても色好から離れられないと思うけど?」
素直な感想を言う。
「えへへっ・・・それもそうだね。うん、安心した♡ちゅーして♡ぎゅーして♡」
目を瞑り、むーっと唇を向けてくる。
俺は軽く色好の唇に触れる。
そして離れる。
「うりゃっ♡ちゅー♡」
「んぐっ!?」
頭を掴まれ強引に唇を奪われる。
舌を吸われ強引に絡ませ、口腔内を蹂躙し、溢れる体液を互いに交換し合う。
自然と手は色好の胸に付いた大きな柔らかい山を掴み、色好の手は俺のコータを撫で上げる。
「ぷはっ♡好汰、シよーぜ!!」
良い笑顔で女握りをする。
時計を見る。
「まぁ、まだ23時前だしちょっと運動するか・・・」
上半身を起こした時点で、既に色好は全裸でコータを頬張っていた。
8X―・・・・・・・・
「色好ー?しーきー?色好ー何処だー?」
いつの間にか寝ていたみたいだった。
目が覚めたら色好が隣に居なかった。
リビングでだらけてるかと思ったら居なかった。
トイレで自慰でもしてるかと思ったら居なかった。
「何も言わずに居なくなるとか初めてだな・・・って言うか、俺が居る時に部屋から居なくなる事が初だな・・・」
ただそんな事を考えていた。たったそれだけのはずだった。
たったそれだけのはずだったのに胸がゾワゾワしてくる。
家の居心地が、空気が異常に悪い。
さっきから耳鳴りがする。やたら騒がしい。
煩い五月蝿いウルサイうるさい煩い五月蝿いウルサイうるさい煩い五月蝿いウルサイうるさい煩い五月蝿いウルサイうるさい煩い五月蝿いウルサイうるさい煩い五月蝿いウルサイうるさい煩い五月蝿いウルサイうるさい煩い五月蝿いウルサイうるさい煩い五月蝿いウルサイうるさい煩い五月蝿いウルサイうるさい・・・
「こーら、好汰。私が居ないだけでイライラしなーいの」
コツンと頭を小突かれる。
「色好・・・」
頭がぼうっとする。
しかし色好に聞くべき事だけは明確に浮かんでいた。
「色好、何所行ってたんだ?」
「実家」
意外な発言だった。
「実家?」
「うん。バルカン半島」
ケロッと凄い事を言ったぞ?
バルカン半島?ヨーロッパの?
行って来たの?今?
「此処最近、ウチの家族が煩くて。目覚めたばかりなのに糧としての眷属を作った事に対して妙に怒っててさ。誰を糧にしようが私の勝手じゃんって思ってて文句言いに行ったんだけどさ・・・」
「ん?どうした?」
「えへへぇ・・・思ってた以上に面倒臭い話になっちゃってたぁ・・・うわあぁぁぁぁん」
大声で泣き始める。
良く見ると色好の両目尻には既に長時間泣いていた痕が見えた。
「好汰ごめんねぇ。私、知らなかったの。こんな事になるなんて思ってなかったのぉ」
ボロボロと大粒の涙を流し始める色好。
「おい、意味わかんねーから。ちゃんと一から説明してくれよ。勝手に謝って勝手に泣くなよ」
「ごめんねぇ・・・ごめんねぇ・・・」
色好は謝りながら右手を掲げ俺に振りかざしてきた。
俺の意識はそこで刈り取られた―――――――――――――――
どうなる次回!?