本文にはいじめやヘイトなど青少年の暴力に関する記述やセリフが含まれています。
18禁なので未成年者は閲覧しないでください。
本文の内容はすべてフィクションであり実際の人物団体は一切関係ありません。
教室にて
それは昼休みのことであった。まる子とたまえは新しいクラスメイトに接触していた。
車いすに座るその女子に声をかけたのはまる子であった。
「はじめましてあたしゃまる子こちらはたまちゃん」
「美和さん初めまして私は穂波たまえだよ」
それを聞くと美和は笑顔で答える。
「私のことは瑠香でいいよ二人ともよろしくね」
そう言うと彼女らは打ち解けたのか親睦を深めようとしていた。まる子は図々しくも美和に質問をする。
「ねえねえなんで車いすなの?」
「チョまるちゃんいきなり・・・」
たまえはあきれたように突っ込みを入れるが、美和は慣れているのか気にしていないような顔でその問いに答える。
「昨年の事故で車いすになってしまったのでも大丈夫!リハビリ頑張ったら病院の先生も歩けるようになるっていってたから!」
「そうだったのか大変だねぇあたしたちも応援するよねえたまちゃん?」
「そうだね早く歩けるようになるといいね」
たまえはまる子に同意すると答える。
「二人ともありがとう」
そう言うと美和はかわいらしい笑顔を二人に見せる。
男子たち
ちょうど同じ時刻に男子二名が、まる子とたまえに話しかける。
「おいさくら!お前たち何の話してんだ?」
「そうだブー」
はまじとブー太郎である。
「世間話だよ」
まる子はそう答えるとはまじらを見る。
「あこいつら車いす女とおしゃべりしてやがるw」
「ほんとだブー」
はまじはその長身で三人を見下すとその汚らしい口で喋りはじめる。
「車いすってガンタンクみたいでだっせーよなw」
「ださいブーおいらはガンダムの方が好きだブー」
「ちょっとあんたたち失礼でしょ謝りなよ!」
まる子はそう言うとはまじにつかみかかる。
「なんだよこいつ偉そうに!てかなんで俺たち健常者様が障害者どもと同じクラスにならなきゃいけないんだ?」
「ざわざわ・・・」
ついはまじは本音を口走ってしまった。それに合わせてブー太郎も口をそろえたように答える。
「そうだブーおいらもこんなクラス嫌だブー!」
ブー太郎が言えたことではないが彼の言葉を聞くと美和は机に顔を伏せてしまった。まる子は気を使いながらも男子二名に口論を仕掛ける。
「はまじ!ブー太郎!あんたたちあやまりなよ!あんたたちの発言がいかに最低なのか反省するべきじゃないのさ!」
たまえも反論する。
「そうだよ貴方たちの主張はヘイトだよあやまりなよ!」
まる子とたまえは二人に抗議するがお構いなしである。
少し離れた席では永沢がそのようをじーっと傍観している。
「おいらたちは何も悪いことはしていないブー!おいらたちには人権と言論の自由が保障されているブー!」
「ガハハハッまったくだぜ!なんで俺様たちが気を使わなくちゃいけないんだ?どこがヘイトなんだよ答えろ!」
社会の授業で習った人権や言論の自由を早速使い始める二人には反省のかけらもないようである。
それは人間としてはあまりにも滑稽で恥ずかしい言葉遣いで、ブーブーと喚くブー太郎には品性のかけらも感じられない。その隣ではまじは高々と笑い続けている。
「ガハハハッおい藤木お前もそう思うよな?」
偶然通りかかった藤木にはまじは質問をする。
「えっぼくは・・・」
美和は顔を上げると悲しそうな目で藤木を見つめる。
「どちらが悪いとは僕には・・・」
「藤木あんたはまじとブー太郎を擁護するの?卑怯だよ!」
まる子がそう言うと藤木は笹山を見るが、その卑怯という言葉を聞くと同時に藤木は泣きながら教室から逃げ去る。
「ざわざわ」
今まで沈黙を保っていた城ケ崎と笹山らが立ち上がるとはまじとブー太郎をにらんで答えた。
「貴方たちは間違っているわ!」
「うっ!」
クラスの女子全員からはまじとブー太郎はにらまれる。あのみぎわまでもが立ち上がるとはまじとブー太郎をにらみつける。クラスには男女の対立が起ころうとしていた。
キーンコーンカーンコーン♪
一同の対立を遮るかのように午後のチャイムが教室にきこえ始めた。それと同時に戸川先生が藤木と共に教室に入ってきた。
「みなさん席についてください午後の授業を始めますよ」
「はーい」
クラスの女子は速やかに着席し始めた。
一方では、はまじとブー太郎も渋々と自分の席に戻る。
「ちぇっいいところだったのに」
関口と佐々木つまらなそうに着席をする。
戸川先生は何事もなかったかのように授業を始める。
「午後の授業は学芸会の準備をします」
「はーい」
一同はそう言うとはなさかじいさんの小道具を作ったりセリフの練習を始める。
午後授業の終了
すべての授業とホームルームが終わると学校の正門前でまる子とたまえは美和を見送ると二人は下校をする。教室にはまだ人が残っているようで学芸会の準備を続けているようである。
山田と川堀はホームルームが終わると図工室へ向かう。
図工室にて
山田と川堀は学芸会準備そっちのけであることをしていた。そうこっくりさんである。彼らはこっくりさんをやるために図工室へと赴いたのである。
「アハハハ川堀くんおいらにはこっくりさんが憑いてるんだじょー」
彼は得意げに拾円玉を取り出すと川堀に見せつける。
「ひひっこっくりさんしってるしってる」
そう言うと川堀はその蝙蝠のようなほっそりした体躯に黒い服を纏いニヤニヤしている。
「川堀君早速これで遊ぶじょーアハハハハ!」
山田はそう言うとこっくりさんに使う紙を広げると十円玉を置き指をのせる。
川堀も拾円玉に指を載せるとにやりと笑う。
「こっくりさんこっくりさん来てくださいだじょー」
山田がそう言うと拾円玉は小刻みに動き始める。
「ひひっ霊魂が集まっているこっくりさんじゃないけど」
そう言うと山田と川堀の操る拾円玉はすらすらと動き始める。
「それじゃ前回の続きをするじょ佐々木君はいつ死ぬの?こっくりさん答えておくれよアハハ」
「ひひひっはやくみたいはやくみたい」
山田と川堀はこっくりさんに回答を求める。
「こんやいくよ」
その回答を見ると山田は嬉しそうにさらに質問する。
「佐々木君を殺す犯人は誰だじょ」
「やまね」
こっくりさんの回答に二人は興奮していた。それはあまりにも異様な光景であったがこの図工室という空間には二人しかいないのである。
「山根君にころされるのかじょアハハハ」
「ひひったのしみたのしみ」
山田はさらに質問を続ける。
「こっくりさんこっくりさん山根君の頭はどこだじょ」
「うえ」
「うえだけじゃわからないじょ?」
知能の低い二人にはさっぱり理解できなかったのかこっくりさんを片付ける。
「そうだおいらもう一個こっくりさんの拾円持ってるからこの拾円玉を川堀君にあげるじょ」
そう言うと山田は川堀に拾円を渡す。荷物をまとめて教室から出ていった。
「ひひひっ」
川堀は後を追うように拾円玉を握りしめ教室を後にした。
二人がちょうど校門を出たところで関口と佐々木が待ち伏せしていた。
「よう!お前ら楽しそうじゃねーかちょっとお願いがあるんだけどさ」
関口はそう言うと山田と川堀につかみかかる。
「カネ持ってんだろ出せよ」
そう言うと佐々木は川堀の腹に拳を打ち込んだ。
パスッパスッという乾いた音が二発鳴り響く
「ゲホゲホっひひひっ」
川堀は咳をしながら笑う。
山田はニヤニヤ笑いながらその様子を見つめる。
「こいつらほんと気持ち悪いやつらだな」
関口は膝をつきながらニヤニヤする川堀に唾を吐きかける。
「ちぇっこいつ拾円しか持ってないぜ」
佐々木はそう言うと拾円を取り上げる。
「あっその拾円は・・・!」
山田が何かを言おうとしたときに関口が山田を殴る。
「この十円は借りるぜ死ぬまでなww」
佐々木は拾円をポケットに入れる。
「山田は一円も持ってねえのかふざけんなよ!」
そういうと関口は山田に蹴りを入れると走り去っていった。そのあとを佐々木が追う。この不良たちは暇をつぶすために駄菓子屋へ向かった。
「ひっひひひっ」
川堀はうれしそうに笑う。
山田は言いそびれたセリフをつぶやいた。
「アハハハハそれはこっくりさんの拾円玉だじょ」
しかしその声は、むなしくも関口と佐々木には届かず彼らは楽し気に駄菓子屋へ向かうのであった。
そう言うと山田は立ち上がり古びたお札を二枚取り出すと川堀に一枚渡す。
「野口さんにもらったから川堀君にも一枚あげるじょ」
川堀はそれを受け取るとランドセルの中にしまう。
ちょうど時刻は18時になろうとしていた夕日が薄暗い街をぼんやりと照らす。
その薄暗い闇の中に無数の悪鬼が潜んでいるかのようなこの黄昏時に二人は不気味に笑い続けていた。
それはこれからおこる惨劇を楽しみにしてるのかそれとも壊れてしまったのかどちらかはわからないが楽し気な笑い声が夕暮れの校門から響いていたのであった。
全然ゆるゆるのぬるま湯回でしたが読んでいただきありがとうございます。
鬼畜度は薄めですが今後もよろしくお願いします。
役者は揃った!あとは実行するのみ第一部の事件がどのようにハッテンするのか?今後にご期待ください。