※この作品はR-18です。

異形に寄生されて女へと変異したが、この身体も悪くない   作:ゲルパンマン♥山崎

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02 その始まり・二

 そうしてゲイルは無理やり教会に連れてこられ、治療を行う神父の前に座らされる。

 神父はもう高齢ではあるが、体格は未だガッチリとして背筋は伸び、たまに剣の素振りすら行う人間だ。

 声もしわがれておらず、ハキハキと低い声で喋る。身長こそ高くはないが、祭服から着替えれば屈強な老紳士と見紛う風貌である。

 たくましい冒険者が多いこの街の神父ならば、たくましくならねば務まらないと鍛え上げた結果だ。

 

「それで?お嬢さんはどこが悪いのかな?」

「いやどこも悪くないんだが、こいつらが勝手に」

「……重症だな。お嬢さんと呼ばれても違和感を覚えてねえ」

「まぁここまで来たら大人しく受けてやるよ。とことん調べてくれ。何もねえだろうけど」

「神父様、先月連れてきた男を覚えていますか?急患で、僕がおぶってきた、気絶した中肉中背の男です」

「ん?ああ、覚えているとも。パトリックの仲間の若者だな。私が浄化をかけた。その彼がどうかしたのかね」

「その男が、その後これになったんだ。しかも本人に自覚がない」

「なんと?神父をからかってはいけない。天罰が落ちてしまうよ」

「本当だジジイ。俺は教会の人間を騙さねえよ」

「ふむ、確かにパトリックはそのような人間ではないな。ふ~む。どう見てもお嬢さんだ。これがあの時の白目向いて泡吹いてた男か……私もこんな症状は初めて見る」

「どうだ?治せるか?」

「……服の中をみたい。どうなっているのかね?」

「神父様?正気ですか?」

「勘違いをしてはいけない。私は女性の病人もたくさん見てきたが、間違いなど一度として起こしていない。だからこそ神父をやっているのだ。信用したまえ」

「サイモン、この神父は本物だ。信用しろ」

「そのようですね。疑って申し訳ありませんでした」

「なんだ?脱げばいいのか?わかったわかった」

「うおっ」

 

 ゲイルはポイポイと服を脱ぎ始める。その脱ぎ方に色っぽさは何一つなく、男気溢れる脱ぎっぷりだ。

 そんな男らしい行動とは裏腹に、冒険者とは思えないシミひとつない肌が露わになり、大きすぎず小さすぎず、まさに丁度よいサイズの揺れる乳房が男たちの視線を集める。

ゲイルは今年24になるはずだ。しかしその肌は日焼け一つなく、10代の如きハリと美しさを持っている。

 そしてブーツを脱ぎ、ズボンを脱ぎ、最後の下着まで脱いで、あっという間に裸となった。

 胸は膨らみ、腰はくびれ、ヒップへの曲線が魅力的な、完全に女性の身体付きだ。三人はゴクリとツバを飲み込む。

 たくましいとまでは行かないが、無駄を削ぎ落としたその肉体は、娼婦とは違う魅力を引き出している。

 髪の毛は特に伸びていないためベリーショートだが、それがまた肉体とマッチし、健康的で無垢な印象を強くさせる。

 その股間に、男性器はついてなかった。

 毛も生えておらず、見るからに一度も使われたことのない割れ目だけがあった。

 

「これは……」

「ヒュー」

「つるつる……っていや、そこまで脱がなくて良かったんですよ……今更ですけど」

 

 男性陣は口々に感嘆の声をあげるが、当のゲイルはどこ吹く風だ。

 

「な?何もねえだろ?」

「あ、ああ……ねえな。大事なもんが」

「ゲイル、今の自分の身体を見てさ、何か思う事ないのですか?」

「ああ?あー、まぁ、冒険者にしてはちょっと筋肉足らねえとは思ってるよ。でも俺はキャスターだしこんなもんだろ」

「これです。おかしいですよね。頭が」

「なんだとおい」

「幻覚系に掛っている疑いあり、と。ふむ、口を開けて」

「あーーーー」

「異常なし。触るよ」

 

 神父はゲイルの首元、頭を触る。添えた左手が探知魔法のため淡く輝く。

 左手は輝いたまま、打診を始める。

 

「ふっ、んっ、くっ」

「変な声出すなよ」

「出ちまうんだよ。んっ」

 

 その手が、鎖骨から順に徐々に下へ降りていく。

 

「ふ〜む、む?これは……とても弱いが……何か反応がある」

 

 ゲイルの下腹部。女性ならば子宮がある場所だ。

 

「何かありました?」

「何かはわからないな。だがとても弱々しい。この程度ならば……いや、肉体をこうも変容させたモノだ。ナメないほうが良いな。ホアアッ!!」

「ブハハ、ホアアだってホアア。その顔でホアアって、ブハハ」

「……ふむ、中のものは消えたようだ。後は肉体の問題だな」

「それで?治るのか?」

「わからないな。浄化も一応は掛けてみるが、以前効果がなかったのだろう?何しろ前例がないからな。いくつか試しては経過を見る、の繰り返ししかあるまい。まずは……ホアアッ!!っと、もう一つホアアッ!!……ふむ、こんなものだろう。とりあえず今日は終わりだ。もう服着なさい。目の毒だ」

「長期戦ですか……」

「チッ」

「一応なんかあったのか。あれか?おしっこの石とかか?すっげえ痛えらしいな、あれ。小さいうちに見つかってよかったわ」

 

 当の本人であるゲイルは何も理解せず、服を着始める。

 

「ふむ……おいゲイル。ちょっと待て。お前娼館好きだよな」

「お?おう、最近行ってねぇけど。なんだよ唐突だな。ああでもそろそろ行きてえな。またアカネちゃんを抱きたい」

「そこで女に何をする?」

「え、何って、ナニだよ。言わせんな、おいニヒヒ。なんだパトリック、お前も実は興味津々か。今度一緒に行くか」

「真面目な話だ。いや、俺自信バカバカしいと思っているが、真面目な話だ。女にする事を順番に言え」

「えーなんだよ意味わかんねぇ。えーと、おっぱい揉んで、キスして、乳首いじって、ペロペロして」

「今お前の胸についてるそれはなんだ?」

「あ?俺の胸?ん?あれ……ん??あ????」

「女の股ぐらが濡れたら、お前はどうするんだ?」

「え??ん??どうするっておま、そりゃ俺のチンポコをだな」

「それはお前のどこにあるんだ」

「あ??どこってお前、ここに。うん????あれ????」

 

 ゲイルはしきりに疑問符を浮かべながら、自分の身体を触り、観察し、目をこすり、首を傾げる。

 その顔色が徐々に悪くなっていく。

 

「あーーーー!!!なんじゃこりゃーー!!!!」

「やっと気づいたか」

「パトリック、ナイスです」

「こんな簡単な誘導に何故今まで思い至らなかった……」

「理性を取り戻せたのは今日の私の施術よりも大きな功績だ。誇っていいのだよ、パトリック」

「おい!おれの!おれのチンコが!ない!おっぱいが!おれにおっぱいが!ニヒヒ!」

「なんでちょっと嬉しそうなんですか……」

「どうせいつでもおっぱい揉み放題とか考えてるんだろ」

「あーーー!チンコがないともうアカネちゃんとパコパコ出来ない!」

「もうちょっと真面目に考えてください。直前まで狂ってたんですよ、あなた」

「あー……、面目ない」

「まぁ、今日はこれで終了だ。また明日様子を見て施術を行う。暇を見て来なさい」

「おう、ありがとよ神父。これ寄付金な。今後もよろしく」

 

 そうして三人は教会を去り、帰路につく。

 

「あぁ……俺のチンコが……」

「いつまでグダグダ言ってるんだ」

「ま、まぁ、正気には戻った上、原因と思われるモノは取り除けたんです。初日にしては十分な前進ですよ。このまま治療を続ければ元に戻れますって。たぶん」

「そうだな。そうだよな!おう!お前らにも面倒かけたな!助かったぜ!」

「俺たちも気をつけねばならんな。自覚を奪う効果は恐ろしい。仲間割れになりかねん」

「そうですね。一応ギルドにも報告をしておきますか」

「もう明日にしようぜ。今日は休み休み。たまにはいいだろ」

「じゃあ僕が行ってきますよ。お二人は先に休んでてください」

「頼む。俺はちょっと買いたいものがあるから店に寄っていく」

「よろしく頼むわ。後で酒場行こうぜ。また奢るわ」

 

 三人は一度解散し、ゲイルは一人宿へ戻る。

 

「……チンコ…………俺も……俺の中に……それを……」

 

 今は入れる側ではなく、入れられる側である事を考えると、ゲイルの心臓がドクンと大きく跳ねた。

 その呟きは誰にも聞こえなかった。

 

 

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