ルイズは午前中は授業を休んで部屋で横になっていたが、コルベールから呼び出しをされて、仕方なく寮を出た。
よろよろとした足取りで研究室に入ってくるルイズを見て、コルベールは眉をひそめた。
「大丈夫かな、ミス・ヴァリエール。体調が悪いところを来てもらって申し訳ない」
「いえ、ただの筋肉痛ですから」
ルイズはふらつきながら椅子に腰掛けた。
筋肉痛と聞いてコルベールのメガネが輝いた。頭も輝いている。
「それなら私の発明品が役に立つな。『えれきてるなヘビくん』というのを作ったんだが……」
コルベールが棚をかき回し、珍妙な機械を取り出してルイズに渡した。
ダイヤルのついた箱から金属の紐が何本も伸び、先端にクリップがついている。
筋肉痛の場所をはさんでダイヤルを回すと、痛みが取れるそうだ。
「は、はぁ。それよりミスタ・コルベール、お話というのは何ですか?」
早くベッドに戻りたいルイズは『えれきてるなヘビくん』を脇において尋ねた。
話と言われて、コルベールはふむ、とか、むぅ、とかもったいぶってから言いにくそうに喋り始めた。
「ミス・ヴァリエールが普段から学業熱心なのは私も他の教師も知っているが……どうしても規則は変えられなくてね」
「規則?」
「うむ。このまま使い魔を召喚できないと―――ミス・ヴァリエール、君は進級できない」
現れた『使い魔』で今後の属性を固定し、それにより専門課程へと進むのだから、『使い魔』がいないと専門課程に進みようがないのだと丁寧に説明するコルベールの声を、ルイズはどこか遠くで聞いていた。
最近、セックスに
進級できないと母親に知られたら、どんな雷を落とされるかわかったものではない。
烈風カリンの作り出した竜巻で天高く飛ばされる自分の姿をルイズは幻視した。
立ち上がって、コルベールの机にどんと手を置く。
「な、な、なんとかなりませんか!? あ、わたしの左手、ルーンがあります! これはきっと目に見えない耳に聞こえない鼻に臭わない手に触れられない使い魔がきっとどこかにいる証に違いありません! そうです。わたしはすでに使い魔の召喚に成功していたんです!」
「あ、そのルーンは解読できたよ。こちらの文献に載っていた」
コルベールが一冊の本を取り出し、パラパラとめくって、ルイズにあるページを見せる。
そこにはこう書かれていた。
『ルーン名:フタナーリヴ
英雄王フィリップ三世の治世の頃、トリステインで一例のみ確認された極めて希少なルーン。
このルーンを宿した者は、あらゆる女性を自在に扱う性能力を得る。
更に女性に触れている間は身体能力(特に射精能力)が強化される。
なお、両性具有の者がトリステインでふたなりと言われているのは、以前にこのルーンを宿した者が両性具有の美しき少女であったことに由来している。
その少女は記すことさえはばかれる使い魔を連れており、千人もの女性を一人で絶頂させたという。
ハルケギニアの珍ルーン百選(トリステイン王立魔法研究所ミンメイショボー研究室 発刊)』
口をぽかんと開けてページを見つめているルイズに、コルベールは話を続けた。
「今のミス・ヴァリエールの周囲には、その、性的興奮に陥っている女性は見あたらないから、この記述には間違いがあるのだろうが……」
「は、は、はい。そうですね! ええ、ミスタ・コルベールの仰るとおり!」
キュルケやシエスタとの逢瀬は密やかにやっていたから、学院の人間には知られていなかった。
コルベールは淫らなルーンの話題をごまかすように、コホンと咳をした。
「それよりも前にこのルーンを宿した女性は使い魔を連れていたそうだ。ということは、フタナーリヴがあっても使い魔を召喚できるということだよ」
「そうなりますね……」
「そうなるんだよ。だから、頑張って召喚してくれたまえ」
ルイズは『ハルケギニアの珍ルーン百選』と『えれきてるなヘビくん』を持って、コルベールの研究室を後にした。
『えれきてるなヘビくん』は怪しすぎたので棚にしまい込んで、再び眠りについた。
キュルケとシエスタが看病にやってきたので、裸にした二人に添い寝をさせた。
フタナーリヴの効果で女性に触れていると自然治癒力も上昇するらしく、体の痛みは次第に消えていった。
「特訓するわよ!」
夜、学院の中庭で胸元の開いたドレス姿のルイズが宣言をした。
長い桃色がかった髪をバレッタにまとめ、
ワルツの曲が風にのって聴こえてきた。
アルヴィーズの食堂でブリッグの舞踏会が開かれている。
そのホールで楽士たちが演奏をしている音だった。
学院中の貴族が集まる舞踏会をルイズは抜け出し、サモン・サーヴァントの特訓することにしたのだ。
ルイズの前には赤いドレス姿のキュルケと、青いドレスをまとったタバサがいる。
キュルケを特訓相手に連れ出したら、タバサもついてきた。
恋人のキュルケはいいとして、タバサまで巻き込んでしまったのがルイズには申し訳なかった。
「タバサ、あなたは別に戻ってもいいのよ?」
「いい。舞踏会から抜け出す言い訳が欲しかった」
「それならいいけど。そうだわ。前、わたしを運んでくれてありがとう」
ルイズがふたなりになった日、倒れたルイズをタバサが介抱してくれたお礼を言う。
タバサは首をかしげてから、ほとんど誰にも分からないくらい小さく頷いた。
ルイズはこの眼鏡をかけた青髪の少女がちょっと苦手だった。
ガラスのように透き通った蒼瞳で見つめられると、心の奥まで見透かされている気になる。
キュルケが口を挟んだ。
「早くやりましょう。サモン・サーヴァントで失敗するのがあたしにはよく分からないけど」
「わかったわよっ」
ルイズは八つ当たりするように声を荒らげた。
ロッドを振り、呪文を唱える。
「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・プラン・ド・ラ・ヴァリエール、五つの力を
ルイズの目の前がボンッと爆発した。
爆風で少女たちのドレスがめくれ上がる。
ルイズの白いパンティ、キュルケの黒いパンティ、タバサの水色のパンティが見えた。
白煙が消えると、キュルケがアドバイスをした。
「近くで召喚しようとし過ぎてるのかも。前に成功したときは、家くらい大きくて立派なおちんちんが召喚されたでしょう。もっと遠くで召喚すれば出てきてくれるかもしれないわ」
「なるほどね。一理あるわ」
巨大な使い魔すぎて近くに現れることができないのかもしれない。
昔のフタナーリヴは記すことさえはばかれる使い魔を連れていたというし、とルイズは考えた。
(きっとわたしにも凄い使い魔がやってくるのよ。始祖ブリミルに仕えた伝説の使い魔みたいなのがっ)
ルイズは杖を握りしめた。
目を閉じて念じる。強く念じる。
カッと見開いて、杖を振りかざした。
サモン・サーヴァントの呪文を叫ぶ。
「―――我の運命に従いし使い魔を召喚せよっ!!!」
何も現れない。一瞬遅れて、杖が指した先にある塔の壁が大きく爆発した。
外壁がばらばらと崩れ落ちる。
タバサが呟いた。
「おみごと」
ルイズは杖をおろした。
「ありがとう……って違うわよっ!」
地団駄を踏むルイズにキュルケが声をかける。
「不味いわよ。あれ、宝物庫じゃないかしら。中の宝物が今ので壊れてたら……」
ルイズはごくりとつばを飲んだ。
魔法学院の宝物庫には金貨には代えられないような貴重な魔法具がいくつも眠っている。
無事を確かめようと、ドレスの裾をつまんで塔へと走った。
キュルケとタバサも後を追う。
外壁は見るも無残に崩れ落ちていた。
光り輝く冠や、宝石があしらわれた刀剣が瓦礫の下に埋まっている。
「これをわたしがやったってバレたら、どうなるかしらね」
ルイズの台詞にタバサが答えた。
「良くて弁償。悪くて牢屋」
ルイズは必死になって知恵を働かせた。
舞踏会の音楽は止まっている。
爆音は聞こえているだろうから、まもなく警備の兵や教師がやって来るだろう。
逃げるべきか。しかし、今日はブリッグの舞踏会だから人の出入りは厳重にチェックされている。
ルイズ達が舞踏会から抜けだしたすぐ後に爆発が起きたことはいずれ判明するだろう。
名案が思いつかない。
頭の中で時計の針がカチカチと動いている。
キュルケがルイズにむかって微笑んだ。
「ルイズ、あなたは宝物庫を壊して宝物を盗もうとした犯人を捕まえようとしてここに来たのよね?」
「は? 一体どういうこと?」
「もう、察しなさいよ」
ルイズはキュルケの言わんとしていることがようやく分かった。
濡れ衣をだれかに着せろと言っている。
まったく貴族らしからぬ振る舞いだ。
しかし、愛しいキュルケがルイズの為を思って嘘をつこうとしているのだ。
それを無下にするのは、これもまた貴族らしからぬ振る舞いではなかろうか。
と、ルイズは自分に言い訳した。
誰かに罪を押し付けよう。そうだ。最近、世間を騒がせている怪盗がいたではないか。
大きく息を吸った。
「フーケ、どこにいるのっ! あなたが宝物を盗んだところ、この目でしっかり見たわよ! 出てきなさい、倒してやるっ!」
ルイズはキュルケにウィンクをした。
後は衛兵がくるのを待つだけだと思った時、背後に巨大な何かの気配を感じて、ルイズは振り返った。
我が目を疑う。
10メイルを超える巨大な土ゴーレムがこちらに歩いてきている。
ゴーレムの肩の上に黒いローブを被った女が立っていた。
ミス・ロングビルとして学院で働いていた盗賊トライアングルメイジ、土くれのフーケである。
『破壊の杖』を狙って昨日から宝物庫に侵入しようとしていたのだが、固定化の呪文に手こずっていたのだ。
悩んでいたところに誰かが壁を爆発させて穴をあけてくれたので、これ幸いと『破壊の杖』を盗み出した。
人目はなかったはずだが、女子生徒たちに偶然見られていたようだ。
こちらからは攻撃するつもりはなかったのだが、向こうがやる気なら仕方がない。
平民の子供を傷つけるのは気がとがめるが、貴族の子女なら死のうが構わない。
ゴーレムに命じて、少女たちに殴りかかった。
「わぁぁぁぁぁっ!」
藪をつついて蛇を出したルイズたちは一目散に逃げた。
翌日、ルイズはフーケ探索隊の一員となり、森へと向かう馬車に乗っていた。
教師たちにはルイズが壁を爆破したことは内緒にし、フーケを見たということだけ簡潔に述べた。
だが、自分のしでかしたことの始末はつけなければいけない。そう思って、真っ先に探索隊に名乗りをあげた。
探索隊のメンバーはルイズ、キュルケ、タバサ、そして手綱を握るミス・ロングビルである。
ルイズはオールド・オスマンの秘書を眺めた。
緑色の髪。眼鏡をかけ、唇に桃色の口紅を塗っている。
年は23らしいが、年齢以上の落ち着きがある。
いくつもの苦難を乗り越えてきたかのような雰囲気だ。
キュルケやシエスタとは違う、熟れた身体の味わいがあるだろうと思って、頭をぶんぶんと振った。
昨日から今日の朝にかけてドタバタとしていたせいで一度も射精していないから、ふと気付くと淫らなことを考えてしまう。
ロングビルが声をかけた。
「どうかしましたか、ミス・ヴァリエール」
「いえ、何でもないのよ。つまらないことを考えちゃって」
「隠れ家に向かう途中なのに、別のことに思いを馳せることができるのは
ルイズは、今のロングビルの言葉に、おや、と思った。
馬車が止まった。ここから廃屋までは歩かなければならない。
御者台から降りようとするロングビルの手をルイズが握った。
左手の甲のフタナーリヴのルーンが輝く。
「普通はいきなり『出てきなさい、倒してやるっ!』なんて言わないものね」
「ええ、そうですわ。あの……手を離していただけませんか?」
「いえ、離さないわ。だって、その言葉を知ってるのは昨夜、宝物庫の前にいた人間だけだから。わたしとキュルケとタバサと―――フーケだけよ」
ルイズはロングビルの瞳を見つめた。
優しい目元だが、すこし隈がある。眠っていないのだろう。
ロングビルは苦笑した。
「あら、私の勘違いだったかしら。今朝、オールド・オスマンの前で昨夜の顛末を話していた時にそう言っていた気がしたのだけれど」
「言ってないわ。それは、あの場にいた二人が証明してくれる」
ルイズは横目とキュルケとタバサを見た。
二人とも杖を手に取り、臨戦態勢に入っている。
ルイズは続けた。
「それに、わたしたちが昨夜の話をしていた時、あなたは農民に聞きこみをしていたはずでしょう? その話は嘘で、本当は扉の向こうで聞き耳を立てていたって訳じゃなければ」
ロングビルは何も答えず、微笑み続けた。
馬車の馬がいななき、ルイズの気が一瞬だけそれた瞬間、ロングビルの目が吊り上がり、
素早く体をひねって、御者台から飛び降りようとした。
「待ちなさいっ!」
フタナーリヴの効果で身体能力が強化されているルイズが、ロングビルの体を力づくで取り押さえた。
ルイズの上からキュルケがのしかかり、ロングビルの動きを止める。
ロングビルは杖に手を伸ばし、錬金の呪文を唱え始める。
馬車の荷台を土に変えて脱出しようとする。
「イル・アース―――」
「ラグーズ・ウォータル・イス・イーサ・ウィンデ」
ロングビルよりも早くタバサがジャベリンの呪文を唱え終わり、氷の槍でロングビルの杖を砕く。
杖の欠片がロングビルの眼鏡にあたり、ガラスを割った。
ルイズがロングビルの腕を捻り上げる。
「捕まえたわよ。土くれのフーケ」
ルイズ達はフーケの手首を縄で縛り、廃屋へと向かった。
小屋の中には、
ギシギシと音をたてる床を歩き、ルイズ達は室内を探索する。
キュルケが部屋の隅にチェスト―――木製の大きな箱―――を発見した。
中を開けると、30サントほどの長さの緑色の筒が入っていた。
「これが『破壊の杖』かしらね?」
3人の少女は、ずっしりと重い『破壊の杖』を触ったり叩いたりしてみたが、何も起こらなかった。
この場にガンダールヴのルーンを持つ者がいれば、それが地球の武器『M72ロケットランチャー』だと分かっただろう。
ルイズがフーケに話しかける。
「あんたはこの杖の使い方を知ってるの?」
「…………」
フーケは口を固く結んで何も答えなかった。
ルイズはふんと鼻を鳴らす。
「まぁ、いいわ。城の衛士が尋問してくれるでしょ」
「……それはどうかしら。私はフーケではないのですから」
「何言ってるのよ。あんたはフーケに決まってるでしょうが」
「証拠はあるんですか?」
ルイズは歯噛みした。
ロングビルが巨大なゴーレムを操る場面を目撃していれば、そんな芸当ができるのは土くれのフーケ以外にありえないから証拠にはなるだろう。
しかし、先ほど馬車で話した内容は勘違いだと言い張られると証拠として弱い。
「あ、あんた、逃げようとしたじゃない! それはフーケだって認めたようなものよ!」
「あまりにもミス・ヴァリエールが怖い顔をしていたので襲われるかと思ったからです。オールド・オスマンなら分かってくださるかと」
フーケは勝ち誇った笑みを浮かべた。
オールド・オスマンの信望が厚いミス・ロングビルの言葉は重く受け止められるだろう。
現代日本とは違ってまともな捜査機関がないハルケギニアでは、自白が強い意味を持つ。
フーケがこのまま犯行を否定すると非常に厄介だ。
宝物庫の壁を壊した女子生徒が学院の秘書に濡れ衣を着せようとしている、と万が一見られたら、ルイズの立場が危うい。
ルイズが悩んでいる間に、キュルケがタバサにいい案はないかと尋ねた。
タバサはこくんとうなずき、フーケの足を払った。
手を縛られて受け身が取れないフーケが、埃の積もった床に転がる。
「犯人は明らかにこの女。この場で拷問して屈服させればいい」
タバサがいともたやすくえげつない言葉を口にした。
ルイズは戸惑う。
「ご、拷問って……鞭で叩くとか?」
「肉体的苦痛は効果が薄い。心を折った方がいい」
自慢のゴーレムが平民の少年に倒される、などということがあればトライアングルメイジとしてのプライドが砕け、自白もするだろう。
この場にそんな芸当ができる者はいなかったが。
「心を折るって、どうやってよ」
「……尊厳を踏みにじる」
タバサは淡々と、教科書を読むように喋った。
杖でフーケの下腹部をつつく。
「フーケをルイズが犯せばいい」
「お、お、犯すって……!」
タバサにいつの間にかふたなり化がバレていることにルイズは驚いた。
キュルケを見ると、あたしは何も言ってないわよ、と首を横に大きく振っていた。
「男性器があると体の重心がずれるから、歩き方が変化する。見る人が見れば分かる」
「普通、分からないわよ……」
ルイズはフーケよりもこの小柄な少女の正体の方が気になってきた。
先程からあまりにも場馴れしすぎているし、言うことがまるで秘密警察だ。
タバサは暖炉の中から火かき棒を取り出し、フーケの頭の後ろに置く。
じたばたともがくフーケの足を掴み、火かき棒に縛り付けた。
腰を高く持ち上げたまんぐり返しの格好だ。
スカートがめくれ、パンティが見える。見た目に似合わず、可愛らしい花がらのショーツを履いていた。
フーケが叫ぶ。
「あっ、あなたたち、何をしようとしてるか分かってるの!? あなたたちの方が牢屋行きよ!」
ルイズはフーケの言葉でびくっと肩を震わせたが、股間はすでにいきり立っていた。
知的な印象だった秘書が、打ち捨てられた小屋でいやらしい格好を強制されている姿に興奮してしまう。
色白の尻肉は引き締まっていて、締りがよさそうだった。
恋人のキュルケを見た。
「キュルケはどう思う?」
「昨日の夜、ゴーレムで殺されかけたお礼はしてもいいんじゃないかしら」
血の気の多い赤髪の少女がウィンクをした。
タバサを見ると、今の会話で一週間分ぐらいはしゃべり疲れたという様子で椅子に座っている。
ルイズはつばを飲み込んだ。
拘束されているフーケに近づく。
「いっ、いやっ、来ないで! だめよっ、何をするのさぁっ!」
フーケの言葉遣いが地を出していく。
ルイズはフーケの秘書服の胸元を掴んだ。
ルーンの力で強化された手で服を左右に引っ張る。
ボタンが弾け、乳房があらわになった。
キュルケほどではないが豊かなバストだった。
乳首の色は濃くて、成熟した女性らしさがある。
「やめなっ! 何するのさっ!」
「あなたがフーケだって認めるなら、やめてあげるわよ」
「くぅっ……!」
割れた眼鏡の奥で、フーケの瞳が屈辱で歪んだ。
憎々しげにルイズを睨みつける。
パンティが引きちぎられ、
女の香りが漂って、ルイズはたまらなくなった。
スカートとショーツを脱ぎ、下半身を露出する。
巨大なペニスを見て、フーケの顔がこわばった。
「ひっ……!」
「さぁ、認めるなら今のうちよ」
「くっ、誰がっ! 気持ち悪いんだよ、女のくせにチンコを生やして!」
「強情ね。濡らしてから挿れてあげようと思ったけど、気が変わったわ」
ルイズが亀頭を秘裂にあてがった。
緋色の肉は少しも粘液を出していない。
惨めな体勢のフーケは目の前でふたなりペニスが自分の膣に侵入する場面を見せつけられた。
恐怖であごが震え、歯がカチカチと鳴る。
マチルダ・オブ・サウスゴータとして生きていた頃からフーケとして生きている今まで、男を受け入れたことは一回もなかった。
いつの日か、モード大公家と共にサウスゴータ家が復興することがあれば貴族に戻ろう、と思って処女を守っていた。
その儚い夢が散らされた。
肉杭がみちみちと膣肉を引き裂いていく。
赤いしずくが下腹部をしたたり落ちた。
「いやああああぁっ! うぁぁぁぁぁっ!」
処女膜を切り裂かれる激痛でフーケは絶叫をあげた。
盗賊が処女だったことに少女達は驚いた。
キュルケが痛みで震えるフーケに声をかける。
「あなた、その年まで処女を守ってたのね」
「あぐぅぅぅっ! そうさっ……守ってたのにっ。こんな小娘に奪われるなんてっ!」
フーケの目じりに涙が浮かんだ。
焼けた鉄杭を刺されたように膣が痛い。
カリが肉壁をゴリゴリとそぎ落としているような気がした。
亀頭が子宮口にあたる。
内蔵をゆすられた衝撃でフーケは顔をゆがめた。
ルイズは苦痛で涙を流すフーケを見て心が痛んだが、
「んっ、フーケ、純潔をなくした感想はある?」
「ひぐっ、わたしはっ、くぅぅっ、フーケじゃないっ」
「まったく……意地を張るわね」
ルイズはフーケに自分の性器が犯されているところを見せつけるために、ゆっくりと膣肉をえぐった。
膣のざらつきが直接感じられて、愛液たっぷりの膣内とはまた違った気持ちよさがあった。
フーケが痛みで身をよじると、柔壁がうねって快楽が増す。
「はうっっ! くぅっ、苦しいっ! あぐぅっ!」
「はぁっ、フーケ、あなたの中、いい具合よっ。んっ、本格的に動くわよっ」
「そんなっ! ぐぅぅっ、これ以上動かれたらっ、いたっ、いだいいいっっ!」
ふたなりペニスが子宮口をごつごつと荒々しく叩いた。
フーケは絶叫し、緑色の髪を振り乱した。
荒縄に手足が食い込んで赤い跡がつく。
膣内の肉杭が膨らみ、一層痛みが増して気が狂いそうだった。
「動くなぁっ! やめっ、やめろっ、んぐぐぅっ! 早くチンコをっ出せぇっ!」
「はぁっ、はぁっ、そうねっ、んっ、そろそろっ、出るわよっ」
「んぎっ、でっ、でるって!?」
「んんっ、精液に決まってるでしょっ!」
精液と聞いて、フーケの顔が青ざめる。
逃げ出そうともがくが、手足が縛られていてどうすることもできない。
「やめろっ、ひぐっ、にっ、妊娠したらどうするのさっ!」
「んっ、はぁっ、安心なさいっ、ちゃんと育てられるように取り計らってあげるっ!」
「いやっ! んぐっ、いだっ、妊娠したくないっ! 孕みたくないっ! いやあっ!」
「なら、早く自分がフーケだって認めなさいっ!」
フーケの頭の中は苦痛と恐怖でいっぱいだった。
ルイズの肉棒がピストンする度に、プライドが削られていく。
少女にいいように嬲り者にされて、唇を噛み締めた。
「ひぎっ、あああっ、いやっ! いやあっ!」
「ほら、もう射精するわよっ! 妊娠させてあげるっ!」
「あっ! ああっ! わっ、わかった! 認めるっ! わたしはフーケよっ! だから、射精しないでっ!
フーケが屈服する一瞬前、ルイズのペニスが激しく痙攣し、噴火する勢いで白濁液を放った。
「はぁぁぁぁっ!! いくぅぅぅっ!!!」
フーケの尻をがっちりと掴み、溜まっていた精液を膣と子宮いっぱいにぶちまけた。
1日以上射精していなかったから、久々の絶頂でルイズは火花が散るような快感を味わった。
「あああっ、いやぁぁぁぁっ!
「ふぅっ、ちょっと認めるのが遅かったわね……。んっ」
ふたなりペニスをルイズは膣内から抜いてやった。
射精は続き、フーケの顔や胸や腹に白濁液がかかっていく。
フーケに唯一残されているサウスゴータ家としての誇り、美しい緑髪も白く汚された。
「いやぁっ……ああっ、穢された……中も外も全部……ひくっ、ううううっ! うわぁぁぁぁっ!」
フーケは決壊したダムのように号泣した。
ルイズは白く汚されて泣きはらすフーケの姿を見て、胸がきゅんとなった。
射精したばかりのペニスがすぐに硬さを取り戻した。
フーケの膣口に再び亀頭をあてがう。
「なにっ、どうしてまた犯すのっ! わたしがフーケだって認めただろっ!? いやぁっ! やめてっ!」
「これは認めたご褒美よ。セックスが痛いだけじゃなくて気持ちいいってこと教えてあげるわ」
「ああっ、んひいいっ、いやぁぁ!」
フーケへの挿入を再開したルイズにキュルケが声をかける。
瞳はうるみ、頬は赤く染まっていた。
ルイズがレイプする様子を見て、発情しきっていた。
「ねぇ、ルイズ、あたしも混ぜてよ。はぁっ、もう我慢できないの」
「んっ、いいわよ、んんっ」
「嬉しいっ! まずは外に出された精液がもったいないから、舐めましょうか……れるっ……じゅるっ……」
キュルケは自分で秘所を慰めながら、フーケの体に舌を這わせた。
胸や腹の白濁液を舐めとる。
ルイズは青髪の少女にも尋ねた。
「タバサはどうする?」
「本を読んでる」
タバサはフーケの絶叫をよそに、懐から本を取り出してページをめくった。
頬が少し赤い。
「ああっ、やめっ、いやっ! 動くなぁっ!」
ルイズはフーケの性感帯を探ろうと、ペニスを上下左右に動かした。
白濁液が潤滑油となり、じゅぷじゅぷといやらしい音をたてている。
子宮口を優しく叩くと、フーケのふとももが痙攣した。
「んっ、フーケは奥が感じるみたいね」
「んぐっ、知らないっ、そんなことはっ、あぐっ、んんんっ!」
フーケは強烈な痛みが少しづつ薄れ、痺れるような感覚が増えてきていることを感じた。
先ほどまでの乱暴なセックスとは違って、ルイズはいたわるように男根を抜き差ししている。
膣奥から愛液があふれてきた。
「ほらっ、はぁっ、感じ始めてきてるわよ、んっ」
「そんなっ、わけないっ、ひいっ、んあああっ!」
声が甘くとろけていく。
キュルケに乳首を舐められ、胸にじんわりと快感がひろがる。
フーケは自慰は何度か経験したことがあるが、絶頂をしたことはない。
体が熱くなり、未知の快楽が生まれつつあることが怖くなった。
「どう、フーケ。痛くなくなってきたでしょう?」
「あひっ、やあっ、んんっ! だめっ、抜いてっ!」
「そう? 抜いて欲しいの?」
ルイズは一度ペニスを膣から出した。
白濁液と愛液まみれの剛直が固くそそり立つ。
フーケが一瞬、さみしそうな顔になったのを見て、ルイズは微笑んだ。
「ほらっ、入れてあげるっ!」
「ああああああああっ!」
一気に根本まで挿しこんでやる。
ふたなりペニスの先端がコリコリとした子宮口を押すと、フーケの膣が竿を食いしめた。
「ほら、あなたのおまんこはもうおちんちんを離したくないって言ってるわよ」
「んあああっ! ちがうっ、ちがうっ!」
「何が違うのかしら。ほら、んっ、はぁっ!」
ルイズは卓越したテクニックで年上の女性を翻弄した。
キュルケとシエスタに女の悦びを教えられたことで、女性の扱いが巧みになっていた。
ルーンのお陰で、フーケがどのように感じているのか手に取るように分かる。
靴の中でフーケの足の指が開いたり丸まったりを繰り返しているのまで分かる。
「んっ、そろそろイキそうなんじゃない?」
「いやあっ、ああっ、んくぅっ!」
「わたしも一緒にイッてあげるから、はぁっ、ほら、どこに出して欲しいの?
「
ぶるぶると首を振るフーケのほほを、キュルケが舐めた。
割れた眼鏡を外し、顔中についている精液を吸い取る。
「ちゅるっ、んんっ、はぁ、ルイズの美味しい……。中出しがいちばん気持ちいいのにねぇ……もったいない……れるっ」
「あああっ、いやいやいやっ!」
ルイズの肉棒が膨らんだ。
フーケは腰椎が痺れるような快楽を感じた。
体中で火花が散る。散る度に全身が震える。
瞳はとろんとして、頬は染まっていた。
子宮から熱い衝動がこみ上げてくる。
亀頭が子宮口をノックすると、淫らな衝撃が体を駆け巡った。
「いくぅぅぅぅぅぅっ!!!」
ルイズはぎゅううっと締まる肉壷からペニスを抜き、膣口から出た瞬間に射精をした。
「ああああっ、出るぅぅぅっ!!」
白濁液がキュルケとフーケに降り注ぐ。
キュルケは嬉しそうに舌を出して精液を受け止め、フーケは呆然と口を大きく開けて精液を飲んだ。
フーケの体がまた精液で汚された後、キュルケは萎えたペニスをほうばって再び元気にさせた。
「んじゅっ、ルイズ、今度はあたしを犯して。フーケに中出しの気持よさを見せつけてあげたいの」
「いいわよ。それじゃあフーケの顔の上におまんこがくるように、四つん這いになって」
キュルケは言われたとおりに、犬のような格好をした。
フーケとシックス・ナインをするような体勢になる。
目の前のまんぐり返しをされた蜜壺から、朱がさしたルイズの精液がこぼれていた。
「フーケ、いただくわよ……んっ、じゅるるるるっ!」
「そんなっ、女にあそこを吸われるなんてっ、あっ、ああっ、やああっ!」
達したばかりで敏感になっていた秘裂を刺激され、フーケはまた達してしまった。
真っ白になった頭で、目の前でルイズの肉棒がキュルケを犯している様子を眺めた。
愛液がぽたぽたと顔に落ち、中出しされた陰肉からは白濁液もしたたり落ちた。
「ふぅっ、次はフーケね。この縄、そろそろ外してあげるわ」
ルイズが縄を切り、フーケは自由になった。
だが、立ち上がる気力も抵抗する気力も残っていなかった。
膣を犯され、よがり狂うことしかできなかった。
「んあああっ……ひっ! いくぅぅぅっっ!」
今度は膣内射精を拒めなかった。
タバサは本をニ冊読み終わって、小さな満足感を得た。
三人の喘ぎ声で読書を邪魔されないようにかけていた『サイレント』の呪文を解除する。
「んんっ、フーケ、おまんこ舐めるのも上手になったわね、ああっ」
「はぁっ、れろっ、ちゅうっ、ああっ、いぐっぅぅ!」
「ああっ、出るぅぅっっ!」
ルイズがフーケに膣内射精をした。
出し終わったところを見計らって、三人に声をかける。
「そろそろ学院に帰る」
ルイズは振り返ってタバサを見た。
外には二つの月が輝いている。
今から学院に戻ると真夜中だろう。
セックスに耽りすぎてしまった。
「そうね。フーケ、寮に戻ったら今度はお尻を教えてあげるわ。ああ、おちんちん生やしたいならそれでもいいわよ。わたしを犯させてあげる」
「フーケは監獄」
ルイズは口をぱくぱくと動かした。返す言葉がでてこない。
(すっかり忘れてたわ……。でも、こんなに肌を重ねちゃうと、衛兵に差し出すなんて真似はできない……)
気絶しかけているフーケの頬をぴしゃぴしゃと叩いた。
フーケの目の焦点が戻る。
「あぅ……なに……つぎは……」
「ねぇ、フーケ、あなたはどうして盗賊をやってたの? 貴族の持つ宝しか盗まないだなんて、なにか理由があるはずでしょ?」
「どうして……いわなきゃいけないのさ……んんっ……」
フーケのひらきっぱなしの膣口から精液がこぼれた。
「理由によっては温情が貰えるかもしれないでしょう。わたし、できればあなたを助けたいの」
熱心に見つめてくるルイズの
散々犯し抜いてから助けたいとは意味がわからなかった。
鼻で笑う。
「ああ……まだ犯したりないのかい……。ヴァリエールの娘なら女くらい好きにできるだろ。綺麗な平民の娘でも身請けして……やりたいようにやればいいじゃないか……」
ルイズの瞳が悲しみで彩られたのを、フーケは不思議に思った。
「あなたにしたことを考えれば、そう思われるのは当然だと思うけど、わたしはただセックスのためにあなたを助けたいとは思ってないわ」
「じゃあ何のために? メイジとして雇いたいってのかい? 悪いけど、貴族の下で働くくらいなら牢屋のほうがましだよ」
「違うわ。あなたを愛しているから、助けたいの。そして、できれば一緒にいたいと思うのよ」
フーケは笑った。
こんなにおかしい話を聞いたのは久しぶりだった。
「はははっ、愛してるなんて真面目に言われたのは何年ぶりだろうね。ミス・ヴァリエール、あんたはわたしの何を知ってるっていうのさ。ただ犯したくらいで、ふざけるんじゃないよ!」
「知ってるわよ。深い孤独を抱えていて、それにかさぶたを張るようにプライドを積み上げてる。他人を傷つけると自分も傷つくくらい優しいのに、杖を振り回して血まみれになってる。肌を重ねれば、分かるものもあるわよ」
フーケは奥歯を噛み締めた。
ルイズは続ける。
「一週間前のわたしも、そうだったから、分かるわよ」
キュルケがルイズの頭を抱きしめた。
「だから、あなたを助けたいの」
フーケはルイズの瞳を見つめた。
一分間以上見つめ合って、フーケが先に目をそらした。
ため息をつく。
「つまらない話だよ……」
そう言って、フーケは昔話をした。
フーケの話を聞いて、ルイズは涙と鼻水を流した。
フーケを抱きかかえる。
「ううっ、辛かったのね……! ぐすっ、泣いて、わたしの胸で泣いて!」
「いや、泣いてるのはあんたじゃないか……」
キュルケも感極まって、ルイズの反対側からフーケを抱きしめた。
「なんて悲しい話なの! 泣くなら、あたしの胸もつかいなさい!」
「いや、だから泣いてるのはあんたじゃないか……」
タバサはさすがに抱きつかなかったが、瞳は少し潤んでいた。
ルイズがキュルケとタバサに向かって言う。
「わたしたちは『破壊の杖』は取り戻したけれど、フーケは取り逃してしまった。そうよね!?」
二人はこくんと頷いた。
フーケは
「あんたたち、どうして信じるのさ。盗賊の言葉なんて嘘八百かもしれないのに」
ルイズが真っ先に答えた。
「愛してる人の言葉は疑わないわ」
フーケは笑った。
こんなにおかしい話を聞いたのは、本当に久しぶりだった。
小屋からの帰り道、ルイズは腰が抜けているフーケを背負って歩いていた。
ひんやりとした夜風が二人の熱をさます。
ルイズはフーケに尋ねた。
「あなたのこと、これからなんて呼べばいい?」
「……マチルダって呼んで」
「分かったわ、マチルダ。これからずっと、よろしくね」
マチルダはルイズの背中で微笑んだ。
ルイズは首筋にぽとりぽとりと水滴が落ちるのに気付いた。
何も言わず、ゆっくりと歩いた。
これで原作第1巻部分は終了です。
ここまで読んでいただきましてありがとうございました。
次は多少時系列を入れ替えて、2巻&4巻の話になります。
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