※この作品はR-18です。

混沌の螺旋   作:ヨハネ推し

3 / 5
ちょいグロ回


赤き魅了

誠也が殺人を犯してから3日後、放課後帰ろうとした誠也はある人物に声を掛けられた。

 

「誠也!、今日も彼女とデートか?」

 

聞いてきたのは誠也と同じ沼津第一高校の同級生の檜山拓斗だ。

 

声がでけぇなこいつは。

 

「あぁ、まぁな」

 

「んだよ!冷静ぶりやがって。心配したんだぜなんかお前つい最近まで元気なさそうだったからよ。でもこの頃は元気失う前より元気になってて安心したぜ!」

 

「ありがとよ」

 

新たな楽しみを見つけたからな。

命を奪って気を高揚させる楽しみを。

 

ピーンポーンパーンポーンと音がなる。

校内放送だ。

 

『校内放送です。今日また首を斬られた猫の死体がこの区で発見されました。見つかった死体の数は20にも登り未だ犯人を特定出来ていません。生徒の皆さんは万全の注意を払い帰宅してください。またもし猫を切ろうとする者を見つけた場合直ちにその場から離れて身の保全が確認出来てから周りの人間、警察に知らせることにしてください。場を目撃され激情した犯人の矛先が目撃者に向かうことがあります。くれぐれもお気をつけてお帰りください』

 

校内放送が終わった。

早速拓斗の顔に不安が漂ってるな。

 

「こぇぇなぁ……。俺聞いたことあるぜ。そういう動物バラす奴の心理って動物だけじゃ飽きたらなくなって……人間の子供とかに手が伸びるんだとよ……」

 

「動物の次に、幼稚園児、小学生、中学生、高校生、ってか?」

 

「そうらしい。まぁ流石にそこまでいくやつは匆匆居ねぇっつうけどよ。なんとも不気味だ」

 

「拓斗、逆の展開とかは無いのか?。人を殺してから生物の殺戮に快楽を覚えるとか」

 

「おまっ……!こわいこと言うなよ!……だがどうなんだろうな。そっちは聞いたことないぜ」

 

「そうか」

 

俺の脳裏には未だにあのクズをこの手で直接殺した感覚が記憶と共に残っている。

あの包丁を首に突き付けた時の感触、悲痛に顔を歪めるあのクズ……全て斬新な体験だったな。

やはり猫では物足りないか。

ミギャア!ミギャアァァ!と鳴くだけ。

だがあの首が斬られる間の鳴き声は中々素晴らしい物がある。

しかし猫20匹殺しても、あのクズ一人を殺した時の高揚にはならない。

なにか起きないだろうか。

此方から仕掛けるのではなくやむを得ず相手を殺すしか無いような自体が。

 

「じゃあ俺は帰る」

 

「おう!早く彼女が不安がってるから抱き締めてやんな!」

 

拓斗の言葉に思わず吹き出す。

この男の冗談は本当に面白いな。

先天性の素質か、それとも学生生活の中で身に付けたスキルなのか。

俺のこの高揚も先天的に備わってれば良かったのに。

「学区が違うから心配ない。それじゃあな」

 

「おう!また明日!」

 

今日は駅前のカフェで彼女と待ち合わせした後、暫くデートする予定だ。

気丈なあいつだからなるべく元気に振る舞うだろう。

「おや、まだ善子は来てないか」

 

スマホを見るとアプリに彼女からメッセージが届いてた。

 

『ごめん!仲間に話があるって言われてちょっと遅くなるわ!終わったらすぐダーリンのところに向かうから待っててね。大好き誠也!』

 

「なんともまぁ、抽象的な文章だな。話か、それじゃ待ってるしかないな」

 

カフェに入りコーヒーを頼み読者しながら彼女を待つことにした。

落ち着くな本当にこの場所は。

俺が変わっても場所は変わらないか。

 

「うっ!……ゴホゴホゴホ!……ガァァァ!」

 

 

雑巾を絞る時、絞った水が落ちるような音がなった。

突如、店内に響く咳と吐瀉物の音。

見るとカウンター側で飲んでいた大学生らしき女性が口から血を吐き机に突っ伏し動かなくなっていた。

 

「キャアアアアアア!」

 

「ど、どうなってるんだ!」

 

観客店員問わず悲鳴が場を覆い尽くす。

この状況で誠也は秘かに興奮していた。

 

何が原因であの女は死んだんだ?。

やはり人間の死の瞬間は心が踊るな。

猫の比じゃない。

 

場の誰もが気味がり近付かない中誠也は近づく。

どんな表情で死んだか見たいため。

「君!、何してるんだ!」

 

おぉ、眼光は開き、口内は真っ赤だ。

嘔吐物の臭いもするな。

人が居なければスマホの待ち受け画面にでもひとつ写真を撮りたいんだが。ん、そう言えばこの顔どっかで見たことがあるぞ。

間違いない。幼馴染の真川久美の姉の真川絵美だ。

子供の頃はクッキーや紅茶などお世話になった物だが。

原因はなんだ?。

紅茶飲んだぐらいで人が死ぬか?。

 

「君死体をジロジロ見てなにを……!」

 

「いえ、俺の知ってる人だったもんで。それより警察を呼ばれては?」

 

「あ、あぁ」

 

店側もこんなことに会うのは始めてだからか中々身体が動かないようだ。

 

紅茶を飲んで死んだとは考えがたい。

原因は紅茶以外にある。

例えば紅茶に毒を盛られたとか。

そして恐らくこの毒は店側で盛ったんじゃないんだろう。

あの驚きようも嘘偽り無いし経営者が自分を捨ててまで客を殺すリスクを負う必要性が見当たらない。

証拠だって残るし裏を調べられればすぐ捕まるだろう。

店側に俺みたいな人間がいれば話は別だがな。

だから店側がやったんじゃなく真川絵美が自分から毒を飲むような状況だったんだ。

考えてて大分楽しくなってきた心臓が高鳴る。

 

 

ふん、随分と面白い殺し方をする奴もいるんだな。

久美、お前の家は父親が大企業の社長で金持ちだ。

姉である絵美さんは彼氏が居ないとお前は言っていた。

真川家と真川久美どっちだ身内を殺そうとしたのは?

 

自分が異常になって始めて見えた光景だ。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。