混沌の螺旋 作:ヨハネ推し
「ふー、遅くなっちゃった。誠也が居るカフェは彼処ね……って警察!」
心臓が高鳴った、悪い意味で。
捕まっちゃったの、誠也!。
でもネットのニュースで遺体が掘り返されて高校生の少年が逮捕されたなんてニュースやってなかったし……いやでもニュースにならない可能性もあるかも!。
「あー!、ヨハネ混乱してる~!」
「一人でなにを騒いでるんだ?」
「誠也ぁ!良かった無事だったのね!」
カフェから歩いてきた誠也の手を握る。
オーバーな堕天使様だ。
「この警察は俺と関係ねぇよ。実は今し方カフェで紅茶に手をつけた女子大生が死んだ。警察は今乗り込んだばかりだし捜査はこれからだから死因はまだ不明だがな」
「ウソっ!怖いわね……」
「実は俺なりに死因を考察してみたんだよ。尤も想像の域を過ぎず確証も得られないからまだ言わないが……だがこれはもしかすれば、ははははっ」
「こ、怖いわよ!」
「堕天使がこの程度のことでビビんなや」
「び、ビビってないし!目の前で突然笑ったから怖いと思っただけだし!」
それをビビるって言うんだよ。
説得力に欠ける言動だな。
可愛いからどうでもいいけど。
「俺の推測はまた後日話すわ。取り敢えず水族館行くか」
「うん……」
なんだよ元気ねぇな。
よしここは……。
「明日、御袋も親父も親戚の法事でいない。家に来るか?」
「行くっ!」
即決だな。
無理もない、あのクズ野郎のせいで暫くこいつとしてなかったからな。
あのクズが……よくも善子を犯しやがって。
土の中に埋めるだけじゃ物足りなかったな。
私はレイプ野郎ですって張り紙クズの身体に貼り付けて街の人目につく高いビルにでも全裸で吊るして公然の前で晒しゃあ良かった。
尤もそうした場合すぐアシがついてたが。
「明日はたっぷり抱いてやる。俺の手で」
「ちょ!いきなり大胆発言しないで!ダーリンの馬鹿!」
大胆?。
あのクズの成分を俺で書き換えるんだ。
お前の身体を清める意味でもな。
誠也と顔を赤らめる善子は水族館に向かった。
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「それで、話とは……」
「ズバリ殺人!、それも毒殺!」
人一人殺すのに力はいらない。
久美さんの話ていたことの真意ですか……。
で、毒殺を私にやれと?。
そんな提案を出されたところで私が易々と殺人を犯すわけが……
「いいの?、誠也が善子にとられたままで」
ピクリとダイヤの身体が震えた。
先程までと久美の顔つきが変わって見える。
さっきは今時の女子高生みたいな顔だったのに……現在は人を弄ぶ悪魔のような顔つきだ。
「貴女はまだ誠也に自分の本当の思いも伝えたことがない。それをパッと出の泥棒猫に奪われるなんて腹が立たないのぉ?」
この娘は本当に自分より2歳下なのか。
ニヤニヤと笑いながら耳元でこっそりと告げてくる。
「妹の話も言い得て妙よね。そんな出来の悪い妹、姉を裏切る妹なんて……いらなくないですか?」
「あ、貴女……は、いったい……?」
気付けばダイヤの身体は小刻みに震えていた。
善子に対する醜い嫉妬ではなく、久美の底無しの恐怖に……。
「怖がらなくていいですよ。ダイヤさん。でもこれだけは言っておきます。仲間の念に駆られ女としての念を捨てるのはもったいないかなーと個人的に思っただけです。決めるのはダイヤさんの自由ですからね」
カバンから香水の容器を取り出しダイヤの前に置いた。
「この毒凄いんです。たった1滴液体に入れるだけで致死性の毒が発生する。無味無臭だし見かけだけじゃ普通の飲み物と違いが分からない。私今日この毒のテストしたんですよ~。ある人物はカフェにマイミルクを持ってく習慣があるんです、だからソレを狙った」
久美は姉である絵美のミルクの容れ物に指紋を残さぬよう完全に手を覆い毒を垂らしていた。
「今ごろ警察とか来て大騒ぎじゃ無いんですか?あー楽しそう」
「貴女馬鹿なのですか?私がこのことを警察に話てこの毒も証拠として……」
「御自由にどうぞー。私人生どうでもいい系の人間なんで♪ま、死刑回避できたら御の字ってところかな。それに貴女は多分言わない。見す見す津島善子を殺害出来るチャンスを貴女が見逃すとは思えないわダイヤさん」
何も言い返せなかった。
「じゃ、近日中楽しみにしてますね!。ムカつく妹が出来たダ・イ・ヤ・お姉ちゃん。ふふふっ!」
久美は夕闇に消えた。
周りが赤く染められていく。