---世良真澄---
デコちゃんを追って、旅だったのだが…途中に寄ったドライブインで、意識を刈り取られたようだ。気づきと知らない場所にいた。ここはどこだ?
周囲を見回すと、どこかのホテルの部屋のようだ。ベッドの上に横にされている。既に全裸にされていて、手首を頭の上で拘束されていた。
「目障りなんだよ。探偵がハエのように飛んでいる様はねぇ」
知らない男性がいた。手には霧吹きを持っている。ソレを私の股間に向けて、霧を吹いた。ジンワリと暖かい刺激…それは私の体内で生じているような気がする。催淫剤か?
「肌黒い女には肌黒い男が似合うと思わないか?」
どういう意味だ?
ドサッ!
私の上に、全裸の誰かを載せた。股間にその誰かのアレが挿入されている。コイツは誰だ?横目で見てみると、服部平次だった。確かに色黒な男性であるけど…
「あぁ、逃げられないように、陰毛同士を結んである」
何?いつの間に…うっ!乳首にも何か細工をしているようだ。
「乳首同士も接着剤で結合させたよ。無理に引き剥がせば、どちらかの乳首が切れるって予定だよ」
こいつ、鬼か?
「そうだよ。僕は鬼だよ。これ以上、首を突っ込まないことだな」
「お前、亜樹の関係者か?」
「だとしたら、どうなんだ?」
うっ!服部の唇が私の唇に重なり、私の口の中に、服部の舌が垂れ下がっている。鼻を塞がられたら、終わりだ。
「殺さないよ。じっくりと苦しめ。ここは貸別荘で、2ヶ月ほど前金で支払い済みだ。意味はわかるな?」
2ヶ月間も、ここに放置されるのか?この体勢で…
「では、良い夏休みを…」
男が立ち去っていく。マジに放置プレイか?
---遠山和葉---
平次のヤツがつかまらん。どこへいったんや?平次のバイクが無くなっていた。ツーリングに行ったんか?夏休みやで、うちとデートって気は無いんかぁぁぁぁ~!
食い倒れの街で、やけ食いツアー中であるが、だんだんと意識が遠くなっていく。どこで意識が飛んだのだろうか?知らない場所にいる。ここはどこや?
服が脱がされていく。下着が脱がされていく。全身に何かを塗り込まれていく。腰が自然に動く…ソレ系の薬を塗られたようだ。誰に?誰かが身体を合わせている。平次では無い気がする。うっ!達してしもうた…相手は誰や?
谷間に顔を埋める男。抵抗しない私。彼のもたらす刺激を受け入れ、愉しんでいる私がここにいた。股間からあふれ出る私と彼の体液。中出ししまくっている彼。ほんま、コイツは誰や?責任を取ってくれるんか?
「蘭…」
彼の漏らした言葉…はぁ?まさか、工藤君か?私を蘭ちゃんの代わりに…
---野上冴子---
夏休みに入って直ぐに行方をくらました男女4名を、伊豆の貸別荘で見つけた。見つけるきっかけは、バイクのナンバープレートであった。手配中のナンバーが2台とも居たため、駐在から特捜部に連絡が来たのだった。別荘内に踏み込むと、1階と2階の寝室から、それぞれ1組ずつの男女を発見した。いずれの女性も手首は固定され、視覚が奪われていた。男性2名は、それぞれの女性の上に載り、入れたまま意識を飛ばしていた。
これはどういう状況だ?女性達の意識が混濁しているようだ。
1週間やりっぱなしって感じである。溜まり過ぎって感じか?飲まず食わずに…夏休みに入ると、無茶するヤツが多いが、これは犯罪臭がする。こんなことに縁の無い4名だったからだ。何の為にこんな目に遭ったのだ?
或る容疑者の顔が脳裏に浮かんだ。あり得ないけど…彼なら、やりかねない。彼らは怒りを買ったのだろう。彼の怒りを…彼の周囲の者が代わりに鉄槌を下したのだと思うが…誰が?
---リアス・グレモリー---
朱乃達まで連絡が取れなくなった。祐斗に入れた悪魔の駒が、私の手元に戻って来た。つまりは、祐斗もやられたってことだ。朱乃の安否が心配である。駒は戻って来ていないので、死んではいないが…私が出向くか?魔王であるお兄様に相談した。
「何?あかや市だと?ダメだよ、リアス。あそこは悪魔と堕天使は入市禁止なんだ」
え?なんだ、そのルールは?
「悪魔と堕天使は、問題を起こしやすいから、入るなって言うんだよ」
「でも、イッセーと祐斗が殺され、朱乃が行方不明なんですよ」
「ルールを破ったんだ。しょうが無いだろ。諦めてくれ」
「諦められません。何で死なないといけないのか、調べたいんです」
「では、魔王として、訊き出してみる。それでどうだ?」
「しかし…」
「お前は戦争にしたいのか?2回も侵入した上、3回目だと?」
「そんなやつら、魔王なら倒せるでしょ?ねぇ、お兄様♪」
「う~ん…返り討ちに遭うかもしれない。あそこの守護神は化け物クラスだ。兎に角、待て!訊き出して来るから」
そうは言うが、朱乃が心配である。親友のソーナに相談してみると、一緒に行ってくれるそうだ。メンバーは、彼女と彼女の眷属から、5大宗家の真羅椿姫、退魔師の巡巴柄、不可視能力持ちの由良翼紗、私の眷属から猫又の塔城 小猫、聖剣士のゼノヴィア、ヒーラーのアーシアが付いて来てくれることになった。
朱乃と連絡が途絶えた『あやか温泉』で下車をして、温泉旅館へチェックインをした。
「美肌と治癒の湯…興味有るけど、聞き込みが先かな?」
---鳥井亜樹---
お礼参りの準備をしていると、連絡が入った。懲りずに悪魔の集団がまた来たそうだ。今回は女悪魔ばかり8名もだ。
「どうする?」
唐巣神父に訊かれた。
「ちょっと多いなぁ」
「じゃ、こっちで面倒をみようか?」
賢者様が転移してきた。
「魔王と話し合いをして、今後侵入しないように徹底するって約束したのに、これじゃ…聖域の代表として、許せない行為だよ」
約束して、8名も送り込んで来たのか?悪魔って2枚舌なのか?
「まぁ、悪魔ってそんな者だ。だから、入市はお断りなんだよ。平気で嘘を吐くからね」
確かに。あの悪魔も悪魔では無いって言い張っていたし。
「調教して、亘のペットにしなよ。全員は無理だけどな」
8名は多いなぁ。朱乃って子だけで、充分な気がするし。
「ダメダメだよ。もっと多く持て。ハーレムを作ろうよ♪」
ハーレムかぁ~。亘用に作るのはありか?俺には必要は無い。懲役刑の最中にハーレムはあり得ないから。
「シュウ、お前の性癖を教え込むなよ」
唐巣神父が苦笑いしている。
「そうだな、リアスとソーナとアーシアの3名をペットにしろ。戦闘時に役立つからな」
役立つならいいか…俺には異能系の能力が無いからな。
---リアス・グレモリー---
聞き込みをした結果、椿姫が言うには、ここの旅館も含め従業員は全員、人外らしい。さすが、共存エリアねぇ。見た目は人間なのに。
食事をしてから、聞き込みの疲れを癒やすために、温泉へと向かう。う~ん、いい気分である。ウツラウツラしてしまう。しかし、急に全身が涼しくなり目が覚めた。温泉にいたはずが、知らない場所にいた。ここはどこだ?
「翼紗、何か見える?」
翼紗からの返答は無く、みんなのうめき声が聞こえてきている。周囲を見回すと、私以外のみんなが悶えている。どうして?乳房が張り、乳首が立っている。明らかに、性的な刺激を受けているようだ。見えない者達によって…
「誰?出て来なさいよ!」
「はぁ~い、リアス・グレモリーよ!」
目の前に、最悪な奴が現れた。全女性の敵である、聖域の賢者だ。
「ここは僕の弟子である神代亘が、神主をしているエリアなんだよね」
神代亘?おいおい、最強の陰陽師じゃないか…冥界の学校で習った。この二人にだけは、絶対にケンカを売るなと。悪魔では絶対に勝て無いと…その二人に喧嘩を売っていたのか。唖然とする私。
「さてと、イッセーの消された理由が知りたいんだよな?」
「そうよ!その前に、ソーナ達を解放しなさいよ!」
弱気になったら負けである。
「解放?しないよ。この後、お前を含めて調教するんだから。今は下準備段階だよ」
こいつの鬼畜っぷりは有名である。賢者とは名ばかりであり、聖域の暴れ馬という別名があるそうだ。
「お前のイッセーは、弟子の想い人を殺そうとした。だから、殺されたんだよ」
まさか、イッセーが?あの子は優しいさが取り柄だったのに…
「彼が祓おうとした彼女の憑依している子が気に入ったのか、執拗に祓おうとしたらしいんだよ。憑依された本人は了承しているのに関わらず、陰陽師が隣に居るのに関わらずにねぇ。その憑依している霊は、陰陽師の彼女なんだよ。こういう展開って、
誰でも怒る展開だろ?悪魔だから、許されるってもんじゃない」
事実ならば、そうだが…
「祐斗はどうして?」
「魔王と話し合いをして、今後悪魔は入らないって約束した日の翌日に来たんだよ。魔王の命令を聞けない悪魔だ。処分しても問題は無いだろ?そして、再度申し入れをして、二度と入らないと紅髪の魔王様が約束した当日に、お前らが入った。もう、信用なんか出来ないと思わないか?」
「それは…」
「もう、うんざりなんだよ。魔王の妹は例外ルールって言うんだろ、アイツらは。だから、このエリアを作るに当たり、始めから悪魔、堕天使の侵入を禁止したんだよ。こうなることは、目に見えているからな」
もっともな言い分である。反論は出来ない。
「さて、後、リアスだけだ」
え?周囲にいたみんなは、地面に横たわっている。全身何かの液体塗れである。
◇
大股開きで固定されている。乳首は固く締まり立っている。全身にローションのような物を塗り込まれていく。それだけで、息遣いが荒くなり、体内が熱い。
「はぁ?おい!亘、待て」
「どうしました?」
「魔王が人質を交換しろって言うんだよ」
交換?誰と?
「亘は人妻は好きか?」
「初めてですが…」
「じゃ、経験するか?リアス、助かったなぁ。お前の兄が、嫁を差し出すってよ」
え?グレイフィアを?
◇
グレイフィアを薬で眠らせ、全裸にして棺に入れて持って来たお兄様。
「これでリアスを返して貰うぞ!」
「4度目は戦争だ、サーゼクスよ。冥界を5分で無くす。いいな」
5分で…やりかねない…
「わかった。リアスに徹底させる」
「リアス以外の悪魔もだ!」
契約書に署名したお兄様。
「これで3通目だな、契約書がさぁ。意味有るのか?」
「あぁ、最後通告を受け取った」
私はお兄様と共に冥界へ転移した。
---グレイフィア・グレモリー---
目覚めると大股開きで固定されていた。ここはどこだ?知らない少年が、ローション状の液体を全身に塗り込んでいる。乳首が立っていく。悶悶としていく。口には拘束具…しゃべれない上、飲み込めない唾が、口元から漏れ出していた。
「お目覚めだな。グレイフィア。お前はサーゼクスにより、リアスとの人質交換でここに来た。なので、ここからの脱走は認められない。死んでも彼に仕えさす」
この声は聖域の賢者か…リアスは何をしたんだ?
「なんだ?訊いていないのか?魔王と聖域で結んだ契約書の内容を、締結した翌日に反故にした上、再締結した契約は、その当日に破られた。冥界では、魔王の妹は例外ルールらしいなぁ。こちらでは、例外は認めないけどな」
あの小娘…やってくれたな。あぁぁぁぁぁ~!割れ目に何かを塗り込まれている。これはダメだ。無理…身体は興奮し、乳房がはち切れんばかりに膨れていく。苦しい…
「じゃ、除幕式だ」
除幕式?子持ちなんだけど…
「お前の処女膜を再生した。除幕式で出た処女血で契約書を締結させる」
賢者の手にしている契約書は、性の奴隷契約では無いか…おい!止めろ…処女血で契約なんかしたら、この先永遠に締結されてしまう。
少年が入って来た。うごっ!なんだ、この痛みは…
「聖属性だからな。激痛だろ?」
灰になるのか?いや、性の奴隷契約だ。コイツとなら灰にならないが、他者だと…
「グレイフィア、正解だよ♪」
拘束が外されたのだが、肘から先と、膝から先が無かった。その代わり、蹄が有り、蹄鉄が打ち込まれている。
「性の奴隷だよ。要らないだろ?」
四本の足で立っている私に、後から挿入する少年。えっ!そんな…意識が遠くへ過ぎ去っていく。
◇
夢か…手足を見ると肘から先、膝から先はある。毎日、うなされている。実際にされた調教風景を想い出して。ここは白浪神社である。ここの従業員宿舎に部屋がある。結界で囲まれたエリアから、脱出は出来ない。いや、出来てもしない。契約している為、反故にすれば、残りの人生は、夢で見た体型で生きないといけない上、死んでもあのままで、転生すらできないまま、聖域で永久懲役という調教を受け続けるそうだ。
従業員は私、アーシア、ゼノヴィア、朱乃、小猫である。チームワークを考えて、旧グレモリー眷属で固めてあるそうだ。
「大丈夫ですか?グレイフィアさん」
アーシアが心配そうに私を見つめている。
「大丈夫だよ。朝の掃除の時間か。起きないとな」
外に出ると亘と幽奈がいた。霊体の幽奈が屋根をチェックしているようだ。
「大丈夫ですよ。ゴミは特に無いです」
「そうか…」
週に1度、二人でエリア内の設備を点検しているそうだ。
「あんなかわいい幽奈さんを…イッセーが祓おうとしたなんて…」
憑依される本人了承の元、幽奈が憑依したそうなんだが、イッセー君は問答無用で祓おうとしてしまった末、消されたそうだ。相手が悪かった。最強の陰陽師の彼が相手では、新米悪魔であるイッセー君では歯が立たない。
「配置替えだ。由良と小猫を交代させる」
亘は適性を見て、配置替えなどするらしい。由良と小猫がハイタッチをすると、契約内容が書き換わって行く。
「ソーナはどうしたんだ?」
「あぁ、椿姫と共に返品した。魔法少女の魔王が、五月蠅いんだもの。代わりの人材を要求中だよ」
そうか…
「儀礼に詳しい者がいいとリクエストしたけど…どうなるやら…」
「師匠、稽古を付けて下さい」
小猫が夏美に申し出て、稽古をしてもらっている。あの夏美って少女は九尾の狐だった。ここにある稲荷の神主で、夜な夜なお供えの揚げを食べに来ているし。
「グレイフィア、テクニックを教えてくれる?」
「掃除が終わったらな」
亘は亘で、私に夜の営みのテクニックを習っている。普通は他人には訊けないことを、真剣に習っている。時には質問もされる。女で無いとわからないことが中心である。真面目だよ、コイツは。リアスに爪の垢を煎じて飲ませたいくらいだ。
---鳥井亜樹---
神社から戻り、朝の温泉タイム。仙境館の温泉は静かでいいなぁ。
「また、来ているの?」
顔を真っ赤にした九郎丸が入って来た。さっそく、巻いてあるバスタオルを剥がし、抱きつく。
「なんで、僕なんだよ~」
「気持ちいいから」
「どうして…」
「どうしてかな?」
理由はわからないが、気持ち良いのだ。温泉の中で唇を重ね合う。
「おい!亜樹!最近、来ないのはどうしてだ?!」
雪姫先生が乱入してきた。
「ここ、男湯ですが」
「大家は私だ!」
なるほど…そう言う理由が…
「雪姫様!ズルいですよ!」
夏凜まで入って来た。ゆらぎ荘と変わらないような。
「悪魔達はどうだ?」
「契約書があるから、従順ですよ」
たぶん契約書が無くても賢者様の威厳、いや変態性だけで充分に服従だと思う。
「問題は、あの湖ですよね」
悪魔のことは、亘に丸投げである。俺は俺に出来る事をしていくだけだ。
「うん?あぁ、集合住宅の建ち並ぶ白浪公園の件か」
「あそこに祠というか、神社があったのには、理由があったってことですよね?」
「そうだな」
「何があったんだろうか?」
亘によると、理由も無く、祠は建立しないそうだ。何か、理由があったはずだ。あの場所に…
「亜樹君…考えるなら、止めて…」
亜樹が考えながら、グレイフィアさんに習った事を、九郎丸で復習している僕。
◇
ゆらぎ荘へ戻った。朝ご飯だな。翼が持って来てくれた。
「どうかな?味噌汁にチャレンジしてみたの」
う~ん…
「千紗希に味見して貰うといいよ」
「ダメだった?」
「僕はいいけど…」
「そうか…明日もチャレンジかな」
あんなにも頭がキレるのに、味覚オンチとは…神は人間に二芸を与えない典型である。
中学生組は夏休みの自由研究で、この街の成り立ちを研究するらしい。ここまでに調べたことを纏めるだけで、出来そうだと小町が言う。
「ねぇ、今日の予定は?」
千紗希に訊かれた。
「山の手入れ。枯れ木を倒して、薪にしようかと。後、落ち葉を堆肥にして、山に栄養を与える準備をと考えているけど」
「そうか。じゃ、手伝えるね。だってさぁ、結衣♪」
なんか最近、千紗希と結衣の仲が良い気がする。
「うん♪」
そうなると、
「駿河と火憐は、自由研究で戦力外だろ?力仕事を手伝ってくれ」
「胸揉んでくれるか?」
「股に指を這わしてくれてもいいよ、先輩」
この二人の変態性は、どうすれば補正出来るんだ?
「ひたぎと翼は、旧白浪神社の成り立ちを調べてくれるか?」
「気になるの?」
「なんで、あそこなのか。何かがあったのかを知りたいんだ」
「わかったわ。あぁ、神原が変なマネをしたら、言ってね。教育的指導をするから」
「戦場ヶ原先輩、それは誤解だ。私は変なマネなんかした事無いよ」
駿河的には、変なことでは無いようだ。
出掛ける準備をしていると、客人が来た。見覚えのある紅髪の少女であった。
「あの…交代要員として来ました。リアス・グレモリーといいます。よろしくお願いします」
僕に深々と頭を下げるリアス。
「何をしに来た?スパイか?」
「そんなことはしません。あくまで、交代要員です」
「夏美、アレを付けて」
「あい♪」
魔具である『奴隷の首輪』を首に嵌めた。
「信用してくれないんですね…身から出た錆ですけど…」
悲しそうな表情をするリアス。でも、悪魔は信用が出来ない。
「お~い!リーア!早まるなぁ~」
遠くから、誰かが走ってきている。あれって、紅髪の魔王様だっけ?
「ダメだよ~、サーゼクスちゃん!」
黒髪の少女が、その魔王を追いかけている。契約違反で無いのか?3人も侵入って…
「亘、どうしたの?え!セラフォルー様…」
小猫が固まった。セラフォルーって魔王だったよな。魔王二人が契約違反って、どうなんだ?
「これだから、悪魔は…」
当然のように、賢者様が転移してきた。
「なぁ、サーゼクス。契約って、破る為にあるんじゃないんだぞ!」
「いや、これは緊急事態でな」
「その場合は、まず連絡だろ?契約書を見ろよ!って、セラフォルーもか。まったく、悪魔って奴は…だから、入って来るなって、最初に言ったんだよ。悪いけど、僕は約束を護るよ。後2分40秒後に、冥界を消す。いいな!」
「賢者様、待って下さい。今、サーゼクスちゃんを連れ帰りますから。ほら、帰るよ!」
「リーア、帰るぞ!お前が交代要員では、グレイフィアの行為が浮かばれない」
いや、交代要員にされた時点で、グレイフィアさんは浮かばれない。だって、彼女は了承していなかったから。
「あと、2分10秒だよ」
「ねぇ、サーゼクスちゃん」
「おい!サーゼクス、ダメだ!」
緑髪の悪魔がやってきた。この人も魔王かな?
「はぁ?アジュカ・ベルゼブブだと?お前ら、契約を守る気が無いんだな。後100秒だ」
「サーゼクスちゃん、帰らないとマズいって…」
マジキレした賢者様が、タイムアップ前に指を鳴らした。どうやら、冥界を無くしたようだ。
「亘、僕は帰るよ。コイツらの魔力も凍結した。茶番が終わったら、聖域へ強制転移させろ」
おちゃらけた雰囲気が消えた賢者様が転移していった。マジにキレている。まずいって…とばっちりはゴメンである。
「ほら、諦めて、帰ったぞ」
ノー天気だな。この魔王様は…
「既に執行しましたよ。本当に悪魔って…『強制転移』」
魔王二人は消えた。黒髪の魔法少女姿の魔王だけ残った。あれ?
『そいつは、貰っておく』
って、賢者様。夏美が、彼女の首に細工した。魔王を性の奴隷に?いいのか?
「あれ?みんなは?」
「跪け、悪魔よ!」
リアスとセラフォルーが僕に跪いた。つまり、そういうことだ。
「うそっ!魔具の『奴隷の首輪』を嵌めたの?私、魔王なんだけど…シクシク」
泣いている魔王様。
「リアス、この魔王と同室。う~ん小猫、同室にしてやってくれ。立場は、小猫と同じで良い」
小猫が二人を部屋へ案内していく。魔王と魔王の妹の下僕化…戦力アップと見ればいいのかな…戸惑う僕。