Train Cinderella ~A Prohibition Lover~ 作:如月ライト
それにしても…熱いなぁ…やっぱり夏場は走っちゃいけないよね…
今日から夏休みってことで浮かれすぎちゃった…。
はぁ…夏休みかぁ…
ナニしよっかなぁ?お兄ちゃんといっぱいイチャイチャできるかなぁ?
沢山たくさんお兄ちゃんとの思い出が作れたら嬉しいな!
獣なお兄ちゃん
「はふぅ…疲れたぁ…」
私はそうつぶやきながら帰路についた。
今日は一学期最後の日。
ということで例にもよってこの暑い日に生徒全員を体育館に押し込んで校長のありがたい話…。
あれは地獄だった。
あの空間であんなくだらない話をきいてるなら死んだ方がましだと思うほどだった。
そしてその話が終わると学生は皆一様に浮かれ出す。
そう、夏休みだ。
私もようやくやってきた夏の輝きに嬉しさを隠せないでいた。
その嬉しさに身を任せて全速力で帰ってきたのだが…。
「やっぱり走るのはやめとこ…熱いし喉渇くししんどいし…」
走っている最中は何ともなかったが止まった瞬間にこれである。
身体が汗でべとべとになるしところどころ痛みが走るし…。
やはり夏は走る季節ではないなと思いながら私は家の中に入った。
「ただいま~…んんっ!?」
ガチャリとドアを開けた瞬間私はなにかに抱き締められた。
それはぎゅっと力強く私を離すまいと抱き着いてきていた。
「んっ…お兄ちゃん!ちょっと…」
それはお兄ちゃんだった。
「ソラ…お帰り…はぁ…ソラぁ…」
お兄ちゃんは何かに憑りつかれたように私の身体をぎゅっとする。
お兄ちゃんの腕の中は心地よいが今はそれを堪能している暇はない。
「その…お兄ちゃん?ぎゅっとするのはいいんだけど…私、汗かいてるよ?汗臭いのは嫌だよね?」
さっきまで走っていたのに汗がすごい。
その匂いがお兄ちゃんにかがれちゃうと思うと私はいてもたってもいられなかった。
「大丈夫…ソラの汗の匂い…嫌いじゃないから…」
「嫌いじゃないって…」
まさかお兄ちゃんって汗フェチなの!?
それはなんだか嫌だなぁ…。
「なぁソラ…俺我慢できないんだ…エッチがしたい…」
「は?」
「だから言ってるだろ…エッチがしたいんだ…」
お兄ちゃんの口から出たのはそんな言葉だった。
えっちがしたいってストレートに言われちゃったけど…。
「だ、ダメだよ!まだお昼だし…それにやっぱり兄妹でやるのはさ…」
昨日やってしまってから私は少し怖くなっていた。
お兄ちゃんとはえっちしたい…けど兄妹でしてしまうとなると話は変わってくる。
万が一妊娠などしてしまったときは私たち兄妹、いや家族は周りから白い目で見られてしまう。
私達だけならまだしもママたちも巻き込んでしまうのはゴメンだった。
「なぁ?いいだろ?…俺、ソラが欲しいんだ…」
「お、お兄ちゃん…」
身体の奥がドキドキしてキュンキュンしてくる。
気を抜けばその誘いに乗っかってしまいそうだ。
でもダメ!
私の中で天使と悪魔が争いを始める。
やっちまえという私とやってはいけないという私。
二人の私が脳内で争い私の頭はもうぐるぐるだ。
「…だ、ダメ!やっぱり今はできない…ゴメンね、お兄ちゃん…」
「そうか…俺もゴメン…なんかおかしくなってた…」
「お兄ちゃん…」
私とお兄ちゃんの頭の中で天使が勝利した。
しかしお兄ちゃんはしょぼんとしたまま私を抱きしめる腕を緩めた。
なんだかこのままだとお兄ちゃんが可哀想だ…。
えっちまではできないけど…。
「あのさ…ごはん、一緒につくろっか?」
「おう、そうだな!よ~し…兄ちゃんが腕を振るってやるぞ!」
「フフ、私もがんばっちゃうんだから!」
お兄ちゃんは私の言葉に嬉しそうに答えてくれた。
やっぱりお兄ちゃんって優しい…。
ドキドキと心臓がやけに早く脈打つ。
この音がお兄ちゃんに届いてしまうのではないかと不安になった。
胸のドキドキがばれないように私は早足でキッチンに向かった。